山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

毛無山のダイヤモンド富士  平成20年2月16-17日

2008年02月22日 | 御坂・毛無・天子山系
平成20年2月16-17日 天候晴れ

 毛無山山塊のダイヤモンド富士撮影には何度か訪れている。3年前は下部側から早朝から登ったが天候不良で不発、昨年は雨ヶ岳にテントを張り、タカデッキから狙ったが笹が深くていまひとつ、そして今年、毛無山三角点付近でダイヤモンド富士が見られる時期になったので、テント担いで行ってみることにした。
 下部側の湯の奥林道から入るルートと静岡側の麓からのルートがあるが、湯の奥林道は私の車では不安なため麓から登る。(結果的にこちらのルートが正解だった。)コースタイムでは3時間ほどだが、雪道、急登、かつテント持ちなので、4~5時間はかかるだろう。麓の毛無山入り口駐車場(有料)を12時に歩き出す。天気は良好、毛無山の上には5~6機のパラグライダーが気持ち良さそうに舞っていた。川沿いの広い道を過ぎ、地蔵峠への分岐を過ぎたあたりから傾斜が強くなってくる。林の中は10~20cmほどの積雪があるが踏み跡がしっかりとつけられ、固まっていた。不動の滝展望台で一休み、まだ2合目だというのに既にバテ気味だ。その先もひたすら急登、5合目あたりからは完全に雪道となり、12本歯のアイゼンを装着(6本歯で十分だった)してひたすら登る。かなりきつい登りだ。そういえば、初めて秋に登ったこのルート、途中で太腿が攣って大変な思いをしたことがあった。下部側から登った時も日の出に間にあわなそうだったので急いで登り、下腿が攣った記憶がある。この山に登るのは結構大変だ。
 4時間ほど登ってようやく9合目の富士山展望台に到着、この山から見る富士山は何も遮るものがなく。大きな富士山が見られる。この先は傾斜が緩くなり、間もなく山梨百名山の標柱が立つ山頂にたどり着く。目指す毛無山三角点はもうすぐだ。しかし、その先は踏み跡がやや薄くなり、ワカンやスノーシューの足跡らしく、私が踏み込むと簡単に膝のあたりまで埋まってしまって歩きにくくなる。三角点に行く途中に眺めの良い場所があり、そのあたりで日が傾き始め、眼下の朝霧高原に毛無山の影が落ち始めたので三脚を立てて日の入りを待つことにする。しだいに富士山に射す夕陽の面が小さくなり、やがて暗くなる様は何度見ても感動的だ。日没後のたそがれ時の赤紫色に染まる空も良い。

    夕暮れ迫る  毛無山三角点の手前で。


    富士残照


    富士残照と茜雲

 三脚を背負ったままそこから三角点までは10分とかからなかった。明日のダイヤモンド富士を撮影するためには雨ヶ岳側のほうが良いので向うに回り込もうと思ったのだが、その先はワカンの足跡1つのみ。少し歩いてみたが、雪が深くてとても歩けそうも無い。あきらめて三角点の上でテントを張る。もうすっかり日が暮れ、頭の上にはやや膨らみかけた明るい半月が昇っていた。その下にはオリオン座と冬の大三角形が輝く。富士の右裾野には富士宮から駿河湾の明りがきらきらと輝いている。この日も風が無く静かで穏やかな夜、山の上の宿泊客は私一人だった。夜景と富士と星空を堪能し、9時半にシュラフに潜り込む。

    駿河湾の明かりと星空

 シュラフに潜り込んだ時にはさほど寒いとは思わなかったのだが、2時間ほど過ぎた頃に背中が寒くて目が覚める。一旦シュラフから出てバーナーを焚いて暖をとり、また寝るが、2時間ほどするとまた寒くて我慢できない。そういえば、1ヶ月ほど前の大蔵高丸、先週の杓子山ともテントの中は今までに感じたことがないくらい寒かった。ふと敷いているエアマットを見ると、半分以下につぶれてぺっちゃんこになっているではないか。エアを入れなおして休むが、しばらくするとまたつぶれている。どうやらエア漏れらしい。どうりで寒いわけだ。といっても他に代用を持ってきているわけではないし、死ぬほどの寒さでもない(といっても朝は-15℃くらい)。時折バーナーを焚いて暖をとりながら、寝たり起きたりで朝を迎える。

    黎明の富士

 翌朝は空気の澄んだすっきりした朝となる。ダイヤモンド富士を見るには最高だ。早朝5時半、富士山の右上に明けの明星、金星と木星が輝いている。写真を撮って一旦テントに戻り、朝食と暖をとって6時45分に再び三脚を構えてダイヤモンドを待つ。7時を回った頃、予定通りに富士山頂の右寄りからダイヤが輝き始める。何枚か撮影してモニターを見ると、何やらものすごいゴーストが出ている。レンズを見ると・・・!なんと!フィルターにびっしりと白い氷の膜ができている。急いで拭き取ってまた写真を撮るがあっという間にまた凍りつく。食事の時にテントの中に持って行き、レンズが温まったのが失敗だった。しかし、そのおかげで今まであまり見たことのない面白い作品にはなった。

    富士山頂輝く


    毛無山のダイヤモンド富士2008  レンズに薄く氷が張る。


    ダイヤのまわりに輝くダイヤ  拭き取ったレンズに残った氷が反射し、ちょっと変わったゴーストが輝いた。

 テント撤収し、9時半に下山しようと思ったら、もう三角点まで登って来た人がいた。さらに下山中に約20人の人とすれ違った。人気の高さが伺えるが、登りにはかなりの体力を要する山である。また、今回は地蔵峠側(下部から来るルート)には全くトレースが無く、下部ルートから入ったならばかなりのラッセルを強いられることになったであろう。毛無山に35年前から登り続け、既に1,500回登った(凄い!!)というミスター毛無山に2日間出会い、毛無山界隈や富士山などの新情報をたくさん教えていただいた。下りも急傾斜なので結構大変だ。12本歯アイゼンの歯がしばしば露出している木の根や石にひっかかって何度も転倒しそうになるが、木の枝やロープにつかまりつつなんとか転ばずに下りる。昨日よりだいぶ雪が溶けていて5合目から下は土の斜面が露出しているところが多く、3合目あたりでアイゼンをはずし、膝がガクガクになった12時半、ようやく駐車場に到着した。
    
      日高く昇りて  テント撤収、下山。

 毛無山は何度登っても大変な山だが、それに見合った素晴らしい富士の展望が期待できる山だ。
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今は昔、犬を供に毛無山へ 平成18年2月18日

2008年02月21日 | 御坂・毛無・天子山系
平成18年2月18日 天候曇り時々雪

 今となってはもう昔の事、2年ほど前に毛無山のダイヤモンド富士を撮影に下部から湯の奥林道経由で毛無山に登ったことがあった。冬季は造林小屋のところでゲートが閉じているので余計に1時間近く歩かなくてはならない。山頂の日の出は7時ごろなので、3時から歩けばなんとか到着できるかどうかという時間だが、出発が遅れてゲートから歩き出したのは4時近くになってしまった。ゲートの前にプレハブの小屋があり、そこに車を止めると何やら白いものが近付いてきた。ヘッドライトを照らすと、首輪をつけた犬だった。(白い犬なのでシロ君と命名。)このシロ君、非常に人懐っこく、私の足元から離れようとしない。お腹が空いているようだったので持って行ったソーセージ1本を分けてやったら大喜び。歩き出した私の後をずっとついて来た。どこかであきらめて帰るだろうと思っていたら、毛無山登山道の入り口まで林道をずっとついてきた。さすがに登山道に入ればもう来ないだろうと登山道を歩き始めると、林道から悲しそうに私を見上げている姿が見えた。そのまま私は登山道を歩いて行くと、目の前をふと白い影が横切る。まさか!と、ヘッドライトを照らすと、なんと、シロ君ではないか。よほど私が気に入ったのか、それともご飯を分けて欲しいのか。ならば行けるところまで一緒に行こうということでお供に歩くことになる。

    お供してくれたシロ君

 途中から薄雪の積もる道になり、途中日の出に間に合わせようと急いだおかげで足が攣り、あきらめて普通のペースで登ったが、あいにくの曇り空でとても日の出は望めそうになかった。地蔵峠の下ですっかり夜が明けてしまい、地蔵峠で休憩し、おやつを食べる。せんべいを出して半分シロ君に分けてやると、あっという間にバリバリと食べてしまう。次にカロリーメイト、こいつもあっさり平らげる。ソーセージ、もちろん大好物。食べ物は全て半分ずつ分ける。明るくなってあたりの景色が見えるようになると、地蔵峠から上は見事な樹氷になっていた。今まで見たことがない景色、風が吹いたためか、木の枝の一方向にだけ雪が着いている。ダイヤモンド富士は見られなかったものの、思わぬ景色に出会うことができた。

    毛無山の樹氷


    雪の華咲く地蔵峠

 さらに地蔵峠から先の急登を頑張って稜線まで登ると、上の道は完全にアイスバーン状態でカチカチに凍り付いていた。ここで6本歯アイゼンを装着、素足のシロ君はいかにも冷たそうだったが、それでも私の前や後ろを離れずについて来た。アイゼンの無いシロ君が氷の上でまるでスケートでもしているようにスリップしている姿がまた可愛らしかった。山梨百名山の標柱がある山頂に到着した頃には小雪が舞う天気になっていた。風が吹き顔が痛いほどに寒い。私と同じくダイヤモンド富士でも狙っていたのだろうか、テントが一張りあり、中でまだ寝ているようだった。ここで持ってきた鳥弁当を食べる。半分凍りついていたが、これもシロ君と半分ずつ。標柱の前で記念撮影したのだが、シロ君が気になるのは私のザックの中の食べ物だけらしい。なかなかカメラのほうを向いてくれない。

    山頂でシロ君と記念撮影


    毛無山山頂の樹氷

 記念撮影後、下山。半分しか弁当を食べなかったので何となく腹の空いた状態でさっさと下りる。駐車場に到着すると林業作業にやって来た人たちが5~6人作業を始めていたので、犬を借りたことを話すと、なんと、シロ君、飼い犬ではなくて野良犬(誰かが置き去っていったのか、それとも主人とはぐれたのか?)だそうだ。隠しておいた、とっておきのカニ飯弁当をこっそりと車の中で食べて帰ろうかと思ったのだが、お供してくれたシロ君に申し訳ない気がして、これも半分シロ君にあげて帰って来た。また機会があったら一緒に登ろう。楽しかったよ、シロ君。

    湯の奥林道から見る樹氷の毛無山

 さて、今年の毛無山ダイヤモンド富士はいかに?
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雪の金峰山 平成20年2月11日

2008年02月19日 | 八ヶ岳・秩父山系
平成20年2月11日 天候晴れ

 昨年に比べて今年は雪が多く、数日前にも夜雪が降ったばかりだ。昨年に続いて雪の金峰山を訪れてみた。山頂で午前中に東側から陽があたる富士山を見ようと思い、午前4時から登るつもりで3時に甲府を出発。しかし、増富に入ったあたりから路面が凍結しており、スピード上がらず、さらに瑞牆林道は雪と氷で、一旦停止してしまったら二度と発進できなそうな路面の状態だ。対向車が来ないことを祈りつつ、スリップに注意して瑞牆山荘への道を走る。無事到着したのは4時半、しかし、駐車場への道は雪がたくさんでとても私のマークⅡでは入れない。車を回して入り口に止めようと思ったのだが、見事に雪にはまり、脱出不能となってしまった。運良く、先日購入したばかりの雪山テント泊り用スコップがあったので、それでタイヤの下の雪を掘って脱出に成功。このまま帰ろうか?とも思ったのだが、登山道を見ると見事なトレースがついている。折角来たのに登らないのはもったいない。車を止めるスペースの雪をスコップで除雪し、さらに雪を踏み固めて平らにして再度駐車する。何度か繰り返して確実に発進できることを確認して車を止め、いざ出発、駐車だけで1時間もかかってしまい、歩き始めは5時半になってしまった。
    
      富士見平から見る朝富士

 気持ちよいほどにしっかりとつけられたトレースに従って歩き、6時20分富士見平到着。ここで夜が明け、いつものように富士山を撮影する。テントは3~4張り設置されており、まだ出発していないようだった。さらに大日岩小屋7時半到着、ここで昨年秋同様またしても腹痛をおこしてトイレに立ち寄る。今回は大丈夫そう、ゆっくり休んでまた登る。テント2~3張りあり、既に出発していた。トレースはあるものの雪が結構深く、足をとられて歩きにくい。10時50分、千代の吹上の稜線に抜け、富士山とご対面。ようやく着いた、といった感じだったが、ここで稜線の岩の上に沿ったトレースが無い。冬季はここを歩くのではなくて、巻いて裏側の林の中を歩くらしい。しかし、それでは折角の景色がもったいないので、ピッケルとストックで慎重にルートを確かめながら、積もった雪を踏みながら岩の上を歩く。ここから見上げる金峰山五丈岩までの眺めも良いが、大岩の間に挟まって見える富士山も抜群だ。しばしこの眺望に見入り、写真を撮る。そこから先は眺望の良いご機嫌な稜線歩きとなる。昨年よりも雪が多いおかげで見事なシュカブラが発育していた。八ヶ岳の左には乗鞍、御岳、そして中央アルプス、右には槍・穂高から北アルプスが姿を見せ、小川山の上には浅間山が顔を出している。何度か訪れた中で、この日がいちばん眺望が良く、三脚をしまわずに担いだまま歩く。

    シュカブラ育つ

    
      雪の紋様と富士


    金峰山からの眺望-八ヶ岳方面  いくつの日本百名山が眺められるのだろう。


    小川山とその上に出る浅間山

 あちらこちらで三脚を立てたおかげですっかり遅くなってしまい、山頂到着は午後2時になってしまった。瑞牆山荘側から登って来た人たちは皆もうとっくに下山していった。しかし、早々に引き上げようなどという気は毛頭無い。太陽のまわりに丸い環ができていて、もう少し待っていればちょうど五丈岩の上にかかりそうだ。あちらこちらをぶらぶらして、午後3時、日の環がカメラで収まりきれる位置まで来たところでシャッターを切り、下山開始。
    
      登りながら見る五丈岩

    
      五丈岩の上の日の環  もっと色濃かったのだがしだいに薄くなってしまった。

 5時前に大日岩に到着したのだが、折角だから日没時間の赤く焼ける金峰山も見て行きたい。大日岩に登ろうとしたのだが、ここは雪が深すぎてとても登れそうもなく、あきらめて大日岩の下で日没を待つ。甲斐駒ケ岳の横に真赤な夕陽が沈んでいったのだが、金峰山は全く赤らむことなく暗くなってしまった。残念。ヘッドライト点灯して下山、トレースが良いので道を間違える心配はない。6時20分、富士見平到着。空を見上げるとオリオン座が輝いている。その左には大きく冬の大三角形が輝く。カラマツの木をまたいでうまくカメラに収まりそうなので、またしても三脚を出して星空撮影、メモリーカード残りあと4枚しか撮影できないところを全て使い切り、下山。瑞牆山荘に到着したのは午後7時を回った頃だった。心配した車は一発で発車でき、凍る道を慎重に運転して甲府に戻る。実に14時間近く山にいたわけだが、実に楽しき1日だった。

    南アルプスの夕陽


    森の上に昇った冬の大三角形とオリオン

参考(にならない)タイム
瑞牆山荘5:30-富士見平6:20-大日岩小屋7:30-千代の吹上10:50-金峰山山頂14:00
下山 金峰山15:10-千代の吹上16:00-大日岩16:40-富士見平18:20-瑞牆山荘19:10
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雪の杓子山一夜 平成20年2月8-9日

2008年02月18日 | 丹沢・道志山系
平成20年2月8-9日 天候晴れ~曇り

 今年の冬は雪の大月市秀麗富岳十二景を撮影しようと思っており、当初は扇山と百蔵山を考えていた。9日の午後から雪になるとの予報なので、8日の午後から大月に向う。大月市に入ってから百蔵山を見るとほとんど雪がついていない、扇山も…いまひとつ。予定変更、杓子山に登ってみよう。
 甲府を出発したのが午後1時を過ぎていたので登山口の不動の湯下にある駐車場に到着したのは午後3時半、さらに着替えて準備して、登りはじめは午後4時を過ぎてしまう。夏場は林道を上のゲートまで車で行けるが、この季節は雪のためとても車で走れる状況ではなく、林道を約2時間歩かなくてはならない。日が暮れてしまうのは当然だが、テント泊りなので山頂まで行けなければ途中で寝ることにする。駐車場から10分ほど歩くと不動の湯の建物が見えてくるが、予想通り、そこから先の林道は雪がたくさん、15~30cmほど積もっている。幸いなことに新しいトレースがついており、それに沿ってひたすら林道を歩く。ゲート通過は5時、このあたりで日が暮れる。さらに、ハングライダーの発着所がある大権道峠(おおだすとうげ)到着は6時、ここですっかり暗くなり、ヘッドライトを点灯する。そのままトレースを追って歩いて行くと、登山道への入り口のところで無くなってしまう。どうやら登山者ではなく、工事関係かハングライダーの人のトレースらしい。そこから先は闇の中を道を探しながら登るのだが、下半分は迷いようのない広い尾根道、上半分はジグザグにつけられたしっかりとした登山道で、ところどころに道標の看板も取り付けられており、全く迷うことなく山頂に到着、時間は7時40分だった。山頂の積雪は30cmほど、膝下だ。大きな富士山とその裾野に広がる忍野と山中の明り、そして右手の富士吉田の夜景が眩しいほどに光り輝く。素晴らしい眺望、ただ、星の撮影をするにはあまりにも明るすぎる、そんな風景だ。

    日没迫る  不動の湯林道ゲート付近。


    杓子山山頂からの夜景  忍野と山中の夜景が広がる。
 
 雪を踏み均してテントを張る。風も無く静かで穏やかな夜だが、念のため2本だけ張り紐を固定する。気温は-10度以下だろうか、結構寒い。外に出て空を見上げると、オリオン座が高く昇り、冬の大三角形はちょうど逆三角形の位置になっていた。星空を撮影するのに難しいのはピント合わせだが、良い方法を聞いてきた。それはライブビューを活用すること。Eos40Dはライブビューモードとさらに拡大してモニター表示できる機能が搭載されているため、ライブビューで拡大して見ながら星にピントを正確に合わせることができる。今回初めてその方法で撮影を試みたが、確かにきっちりとピントが合っているように見える。が、やはり夜景といっしょに星空を撮るにはやや無理がありそうだ。
    
      杓子山の上に昇ったオリオンと冬の逆大三角形

 9時過ぎに一旦テントに戻り、一休みする。うとうととしてはっと気付くと時間は12時半だった。空はどうなっているのか?外に出ると、冬の大三角形は既に富士の山頂を越え、西の空に傾きかけていた。思った以上に星座の動きは早いものだ。1時半まで写真を撮ってまた寝る。(もう少し撮影したかったが、ライブビューモードと長時間露出撮影をするとあっという間に電池が無くなってしまう。明日の分を残して止める。)

    西に傾く冬の大三角形


    星空と夜景

 朝は5時45分起床、外を見ると富士山は見えているものの、空には薄雲がかかり、朝焼けや、朝日に焼ける富士山はとても期待できそうもない。朝食を軽くとり、6時過ぎ、カメラを持ってテントの外に出る。狙った景色にはならなかったが、しかしここから見る富士山は雄大だ。三つ峠の富士山が有名だが、ここの富士山も全く劣らない。人が少ないところが私好みといって良いかもしれない。まだ忍野の明りが残っている頃の富士山を撮影した後はあっという間に雲が広がり、姿を消してしまった。

    朝の杓子山山頂


    雲間の富士


    笠雲

 テント撤収、9時過ぎ下山開始。下りはちょっと恐いので6本歯アイゼンを装着して下る。林道のゲートあたりで一瞬だけ笠雲をかぶった富士山が姿を現し、別れを惜しんでくれた。駐車場11時40分到着、結局2日間登山者には一人も会わなかった。

参考(にならない)タイム
不動の湯下駐車場16:20-林道ゲート17:00-大権道(おおだす)峠18:00-杓子山19:40
下山 杓子山9:10-大権道峠9:35-駐車場11:40
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