神奈川県以西に分布し、やや湿り気のある林床や林縁などに生育する多年草である。草丈は 40 ~ 70㎝。葉は対生し有柄、葉身は長さ3 ~ 7㎝の三角状広卵形から円形、切れ込みは浅裂から深裂する。花は葉腋に1 ~ 3 個つき、花冠は長さ18 ~ 20㎜で暗紅紫色。 葉の切れ込みが特に深いものをキレハマネキグサ、浅いものをマネキグサという。しかし、同じ場所に両方の葉が混在しているようにも見え、明確にキレハマネキグサとマネキグサを分けるのは難しいと思われる。花期は 8 ~ 9 月。鹿の食害を受けており減少傾向にある。
2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅰ B 類(EN) 2017年環境省カテゴリー:なし
キレハマネキグサと思わしき個体 2023年8月 南アルプスで撮影
花はマネキグサと変わらないが葉の切れ込みが深く先端部が尖っている。
これもキレハマネキグサと思わしき個体
葉の切れ込みがやや深く先端が尖っている。しかし、下に付いている葉や左側に見える葉の先端部は尖っていない。
こちらも同様に上部の葉の先端は尖っているが下部は尖っていない。
同じ場所に生えていた別株。こちらはマネキグサと変わらないように見える。
明瞭な線引きが難しく、同じ場所でも葉の切れ込みが深いものと浅いもの、葉の先端部が尖るものと尖らないものがある。分ける必要があるのかどうか疑問である。