山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

富士北麓の草原に咲く花たち  平成29年8月27日

2017年08月29日 | 花・花・花
 朝から2ヶ所を花の撮影に巡ったがまだ時間は12時前である。もう1ヶ所、富士北麓に広がる広大な草原に立ち寄ってみることにする。しかし、道路が渋滞していて想定外に移動に時間がかかり、さらには広大な草地の中を縦横無尽に走っている道路で道迷いしてしまい、目的地がどこかわからなくなってしまう。GPSを取り出して花の咲いていた場所を確認し、ようやく目的地に到着した頃には時間は午後2時を過ぎてしまった。


    マツムシソウ満開の草原。


    ヒキヨモギは散り始めている。数が減ったような感じがする。


    キキョウも満開。


    草原に咲くキキョウ


    コウリンカ


    元気に咲いていたシュロソウの大株。


    ネジバナ


    ネジバナ別株。この花も散り始めている。


    この草原は特殊な場所なので鹿の食害には無縁と思っていたのだがそうでも無いようだ。食害を受けたオオバギボウシの葉があちらこちらにある。


    なかなか見つけられなかったこの花も危機にさらされているのだろう。


    ムカゴソウ(ラン科)


    ムカゴソウ接写。昨年は簡単に見つかった気がするが、数を減らしているように見える。


    見ておきたかったのがこの花。朝開花して午後には散ってしまうこの花はこの時間では遅すぎる。マツ・バ・ニンジン。


    別の場所で見つけた株は上部が無くなっている。おそらくは鹿の仕業だろう。この花の咲く周辺は人の踏み跡も多く、確実に数を減らしている。


    こちらも見たかった花だがまだ蕾。姫・ヒゴタイ。


    菊葉のアザミもまだ蕾だった。

 鹿の食害は心配無用と思っていたこの草原も調べてみればかなりの食害を受けている(受け始めている?)ことがわかった。数年で著しく無残な変貌を遂げてしまう可能性は十分にある。規制して人を避けることは出来ても動物を避けることは出来ないし、そもそも保護柵を設置して保護が可能な場所では無い。

 場所を移動して別の花を見に行く。途中で姫シロ蝶に出会ったのは嬉しかったが、大型の鹿が走り去って行くのを見た時は腹立たしかった。


    居ました。今年もたくさん咲いてくれている。


    ヒナノキンチャク。かなりの大株。


    踊るヒナノキンチャク。マクロ100㎜で撮影。


    地面を這うように咲くこの黄色い花。もう終焉だが、なんとか咲き残っていてくれた。


    あまりお目にかかれる花では無いと思うのだが・・・ヒロハノカワラサイコ(バラ科キジムシロ属)。

 時刻は5時半になっていた。本日これまで。山に登らずに今週も不消化な週末となってしまった。盆地は暑いので涼しい高山に行きたいのだが、低地で見ておきたい花も山盛り、パトロールと保護ネット修復もやって無い。もうすぐ9月になってしまう。既に半分以上の週末日程が詰まってしまっている多忙の9月、スランプなどといっている場合ではない。
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富士北麓の白雲のラン  平成29年8月27日

2017年08月29日 | 花・花・花
 もう時期的に遅いのではないかと思いつつも、昨年結構な数の花を観察できた場所を訪れてみた。思っていた通り駐車場は満車で、少し離れた場所の路肩スペースに車を止めて森に入って行く。現地に到着したがなかなか花が見つからない。それもそのはず・・・既に花の時期を過ぎていた。


    やっと見つけたハクウンランだが、既に花は終焉。


    咲き残りがわずかにあるが、全て痛んでいる。


    ちょっと心配なのは数が減っているように見えること。時期的なものであれば良いのだが・・・


    EosM2に搭載した11‐22㎜広角レンズは接写が可能で、この程度までは近付ける。ただし、オートフォーカスではピントが合わずマニュアル撮影になる。

 思った通りこの場所は時期が遅かった。

 ついでにツリシュスランが咲く場所に移動する。マクロ100㎜とBorg300㎜とエクステンダー2倍を持って行く。カメラはEosM2、このカメラでどの程度望遠が使えるのか?


    EosM2に100㎜マクロを搭載。距離が遠いので100㎜ではツリシュスランは追い切れない。


    しかし、画像をトリーミングしてみると木の上部にベニカヤランが何株も着生しているのがわかる。


    Borg300mmを装着する。この程度の解像度が出せればまずまずだ。


    さらにエクステンションを装着して600㎜の画像。Iso800, 1/10secでシャッターを切る。

 ツリシュスランも時期が遅いのではないかと思っていたのだが、今年は花穂が見当たらずどうやら咲かなかったようだ。昨年は立派な花を何本も咲かせて多大なエネルギーを使ったであろうから、今年は花を付けずに養分を蓄える年なのだろう。

 EosM2はいつも使っているEos7Dに比べて小型で軽い。その分シャッターを切った際の振動も少なく抑えられる。望遠レンズを使用する際の最大の難点は画像のブレと被写体本体の動きである。Iso感度を上げてシャッタースピードを早めに切る必要があるのだが、暗い森の中ではそれもなかなか難しい。この日はスクリーンタッチシャッターで2秒タイマーに設定して出来るだけソフトにタッチしてシャッターを切ってみた。カメラの振動は最小限に抑えられたようで、1/10のシャッタースピードでもブレの少ない画像が撮れたように思う。センサーの性能も良く、広角レンズはレンズ口径が55㎜と小さく、地表から仰ぐように撮影することに長けている。広角でも望遠でも花を撮影するには好都合の機種ではないかと思う。
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夏の小田貫湿原に咲く花たち  平成29年8月27日

2017年08月28日 | 花・花・花
 早いものでもうすぐ8月も終わりである。1泊山小屋泊りでどこかに行きたかったのだが、8月は天候が不順でとうとう小屋泊まりは出来ずに終わってしまう。

 黒戸尾根以来、なんとなく登山スランプ状態に陥っていて歩きたいと思わなくなってしまっている。天候が不順であることも一因ではあるが、こんな時は何もしないでその気になるまで待つか、あるいは山に行くしかない状態を作り出すのもスランプ脱出の方法である。ということで26日に山小屋が新装オープンする鳳凰山薬師岳小屋に電話をしてみたが、案の定予約でいっぱい、断られてしまう。ならば車中泊、26日、27日とダイヤモンド富士が見られる長者ヶ岳に行ってみようと、26日の夜に田貫湖湖畔の駐車場に行くと、何事か駐車場が閉鎖されている。看板を見ると27日に鮒釣り大会を開催するので駐車場は夕方5時から閉鎖されている。心がくじけたが東側の登山道入り口に移動してそこで車中泊することにした。到着時間が既に夜の10時半で、睡眠薬を飲んだがなかなか寝付けずやっと寝たと思ったら深夜12時に電話が鳴る。自宅からだったが電話をとる前に切れてしまい、また眠れなくなり、ウトウトしたまま起床時間の午前3時になってしまった。ほとんど寝た気がしないうえに眠気がまだMAXだ。空を見上げれば星は何も見えない、ライブカメラをチェックしてもどこからも富士山は見えていない。おそらくこれでは無理、と判断しそのまま寝ることにする。目を覚ませば朝の6時を過ぎていた。もはや登る気はしないので、近くにある小田貫湿原に移動する。やはりそこからも富士山は見えておらずおそらくは登ったとしてもダイヤは不発に終わったであろう。


    湿原周辺の森の中に咲いていたコバノギボウシ。今回はEosM2の11‐22㎜超広角レンズと100㎜マクロレンズのみ持って行く。


    アキノタムラソウ


    サワヒヨドリ


    アサマフウロとガマ


    ここのアサマフウロは色が濃くて鮮やか


    アサマフウロ


    サワシロギク


    ヌマトラノオはもう終わりかけ。


    クサレダマも結実している。


    見たかったのがこれ。


    残念ながらまだ蕾だったサワギキョウ。


    アブラガヤの咲く湿原


    アブラガヤ


    カンガレイの咲く沼地


    カンガレイ。葉のような茎に花が咲く。


    コマツカサススキ

 山から下りてから巡るはずだった湿原だが、山が無くなってしまい物足りなさを感じざるを得ない。しかし、試しておきたかったEosM2の性能は花の撮影には申し分無さそうに見える。

 スランプ状態からの脱出にはならないが、本日は花巡りに数ヶ所訪れてみたいと思う。

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やまなしで過ごす「山の日」シンポジウム  平成29年8月19日

2017年08月28日 | 番外編
 全国的な「山の日」の祝日は8月11日であるが、山梨県では「山の日」のシンポジウム(講演会)が8月19日の午後に県立文学館で開催された。講演は以下の2題。

 1.山に暮らし、山の物語を書く:北杜市在住の作家 樋口明雄さん
 2.山梨から山の魅力を発信!:北杜市在住の登山家・山岳プロガイド 花谷泰広さん

 いずれも県外のご出身の方であるが、山梨の山の魅力にひかれて現在山梨県にお住まいになられて活躍されている方々である。


    あなたは誰? 文学館前に立つオブジェ。


   県立文学館。様々な講演会がここで開催される。


   入り口に立つ看板。

 定員300人で基本的に予約制だったが、当日参加も可能なので開演1時間前に会場に行く。目が悪いので前から5番目くらいの中央の席を陣取って開演を待つ。予定通りに講演が始まり、司会者の女性が進行を務めるが、どこかで聞いたことがある声、どこかで見たことがあるような・・・??

 作家の樋口さんから講演が始まる。樋口さんは山を舞台とするハードボイルド系の作品を得意とするフィクション作家で、数々の名作を執筆されており、大藪春彦賞、日本冒険小説協会大賞など数々の賞を受賞されている。図鑑と専門書以外の本はあまり読まない私はこの方を全く知らなかったが、講演内容から伺うこの方の人柄の暖かさ、犬と動物と山と自然を愛する心、そして作家だけあってその想像力と創造力の豊かさに心を引かれた。


    作家樋口明雄さんの講演。


    数々の本を執筆されている。


    会場でさっそく最新刊の「白い標的」を購入し、サインをいただきました。

 続いて山岳プロガイド花谷泰広さんの講演である。写真展でもお手伝いさせていただいており、個人的にもお付き合いがある花谷さんは多くの人に山の良さを知ってもらい、多くの人に山に親しんで欲しいという一貫した信念がある。今年から甲斐駒ケ岳黒戸尾根にある七丈小屋の管理人も務めているが、その仕事も同じ信念に基づくものである。昨年世界初登頂を成し遂げたロールワリンカンのビデオは何度見ても感動する。その人柄の良さと山に真摯に取り組む姿に引かれて、彼の周りには自然に人が集まって来る。


    登山家・山岳プロガイド花谷泰広さんの講演。


    講演の後の座談会と質疑応答。司会者の美人のフリーアナウンサー、この時点ではまだ正体がわからなかった。

 講演終了後にロビーでサイン会が行われた。樋口さんにサインをいただき、花谷さんは先日七丈小屋に泊まりに行くと言いながら雨で行けなかったので、そのおわびを言いたくてサイン会が終わるまで待って話をしてきた。そして黒戸尾根が植生豊かな素晴らしい山であることを強調してきた。花谷さんから黒戸尾根の標高2,500m付近にある人が近付けない岩場に変わった花が咲いていたというので画像を見せてもらったところ、ユキワリソウだった。岩一面が花で覆い尽されているらしい。尾白川の滝に咲くその花は人の手の届くところでは無くなってしまっているが、人も動物も近付けないその岩壁では元気に生育しているのだろう。人の行けない場所は花谷さんに任せて、私は黒戸尾根の植物を調べていつの日かアルバムにして七丈小屋に届けたいと思っている。まずは体力をつけなければならない。

 話が終わって外に出た時に一緒になったのが司会者の女性の方だった。山に登ってみたいと座談会の時に言っていたので声をかけてみると、名刺をいただくことができた。それを見てようやく誰だかわかった。夕方のローカルニュース、「ニュースの星」のアナウンサーをされていた女性だった。どうりで聞いたことがある声、見たことがあるような顔のわけだ。いつしか我々の山仲間と一緒に登山に行ける日が来れば良いと思う。

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深山に咲く双葉のランを求めて 黒戸尾根  平成29年8月13日

2017年08月14日 | 花・花・花
 8月の山の日3連休は全休となったが天候が思わしく無い。13日の未明にペルセウス座流星群の極大を迎えるのだが、昨年・一昨年と2年続けて三ツ峠泊りで狙った流星群はいずれも雲に阻まれて失敗に終わっている。今年はもう少し高度を上げて黒戸尾根の9合目付近から狙おうと計画を立て、12日に黒戸尾根七丈小屋に泊まって未明から甲斐駒ケ岳9合目まで登るはずだった。しかし、12日の朝6時、竹宇駒ケ岳神社の駐車場まで行ってみるとそこでは雨が降っていた。天気予報では午後3時ごろから雨のはずだったが既に降り始めてしまっている。長い黒戸尾根を雨の中を登って行く根性はとても出ない。濡れた刃渡りを歩くのも避けたい。心が折れてこの日の登山はあきらめて、ガスト山に登って朝食・・・をとっていると、8時半ごろから青空が広がってきた。しかしもはや折れた心を立て直すことは出来ず、この日は全休する。

 しかし、なんとしても見ておきたかった花がこの尾根にはあった。昨年甲斐駒ケ岳からこの尾根を下山中に偶然発見したランである。見たのは5株ほどだが、おそらくまだ他の場所にもあるのではないだろうか?翌日の13日は12日よりは天候が良くなる予報だったので、気持ちを入れ替えて、早起きして再度黒戸尾根にチャレンジに行く。


    天気は曇り。昨日よりは益しだ。いざ、出陣!


    笹ノ平の分岐。ここまで2時間半。


    石碑の立つ広場で休憩。霧が深くなりしばしばレンズが結露する。


    ジンバイソウが群れを成して咲いていた。


    ジンバイソウ。この花は頭の部分が開いているのを見たことが無い。


    まだ開花していないこの花。茎に毛が多く、おそらくはフクオウソウ。


    刃渡り。このあたりで拙いことに雨が降り出してしまう。レンズがさらに結露して撮影が大変。


    白いママコナ、タカネママコナ。


    刃渡りの周辺に多く咲いていた。


    セリバシオガマはあちらこちらに咲いている。


    刃利天狗。ここまで登るのにかかった時間は6時間半。

 探しものの花は刃渡り手前の苔の生したツガ樹林帯から上の森の中にあるはずだ。小さいうえに保護色で目立たない。目を凝らして苔の中をじっくりと見ながら歩くので、探索に多大な時間がかかってしまう。


    6月に見つけたまだ蕾だったイチヨウランは、既に散った後だった。この尾根にも素心花のイチヨウランがあるらしい。


    キソチドリ。これは数が多いが、若干時期が遅かった。


    これでもかというくらいに群生しているコイチヨウラン。雨でうなだれているうえに若干時期が遅かった。


    雨の雫が滴るコイチヨウラン


    この場所は見頃だったコイチヨウラン。


    接写。


    居ました。小さな双葉のラン。


    コフタバラン。しかし、探しものはこれでは無い。


    こちらが本命の探しもの。


    深山に咲く双葉のラン。深山・双葉ラン。


    黄緑色の虫が舞うような花。ちょうど満開。


    花の色は黄色っぽいものから緑色のもの、茶色っぽいものまで様々。


    キソチドリと相性が良いようで、並んで咲いていた。

 昨年見かけた場所はかなり念入りに探したつもりだったが発見できず、別の場所2ヶ所でなんとか発見することが出来た。想定していた通り、コフタバランやコイチヨウランに比べるとかなり数は少なく、限局した場所に数株固まって咲いているという感じだった。探索と撮影に多大な時間を要してしまい、午後2時に折り返して下山の予定だったのが午後3時になってしまった。途中から雨が降り出してしまったが、既に汗でびっしょり濡れた服は雨に降られてももはや気にならない。最後はヘッドライト点灯して午後7時の下山となった。12時間以上の長時間を要したが、満開の双葉のランに出会えて満足な山行となった。
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オオヤマサギソウよ、おまえもか!? 御坂山塊の山へ  平成29年8月11日

2017年08月14日 | 番外編
 前日の鷗の花たちの惨劇を見て、改めて鹿の食害の深刻さを感じた。その近くにあったはずのオオヤマサギソウも見て回ったのだが花は確認できず、葉も見つからない。もう日没近くで暗く、探し方が不十分であったこともあるが、咲かなかったことは確実だろう。ではもう1ヶ所オオヤマサギソウが確認されていた場所はどうなのだろうか? 最後に確認したのはもう3~4年前になる。おそらくは残っていないのではないだろうか?


    登山道はあるのだが、登りも下りもバリアンスルートを使って探索する。


    ようやく見つけた1株はもう花が散った後だった。

 かつてはこの界隈に少なくとも5~6株は咲いていたはずなのだが、葉も含めて見つけたのは1株だけだった。しかも背が低くて株が小さい。鹿の大好物だけに、大きくなるとすぐに食われてしまうのだろう。絶滅に近い状況にあるのは間違いない。稜線の登山道に登り上げてもう1ヶ所自生を確認してあった場所に向かう。


    かつてはもう少し下草が生い茂っていたはずだが、ほとんど何も残っていない荒れた草地になってしまっていた。


    トリカブトも食べられている。


    このあたりに2~3株、草地の中に少なくとも5株はあったはずだが、跡形も無い。

 こちらの自生地は下草も食いつくされていてオオヤマサギソウは葉も残っていない。残念ながら消滅してしまったようだ。他の植物も探索してみる。


    ジンバイソウは葉だけで花穂がひとつも出ていない。周辺の葉っぱに食べられた痕跡がある。


    ようやく見つけた1本はやたらに短い。どうやらこれも食べられたようだ。


    クモキリソウ属の葉。無事に咲いてくれたようで数も増えている。かつて株が消失したことがあり盗掘かと思っていたがどうやら食害で、根が残っていたらしい。


    大き目の株も復活しつつあるが、またいつ食べられてもおかしくない状況にある。


    下草がほとんど無くなってしまった森の中。


    そして増殖してきたこの草。


    鹿が食べないクサタチバナ。食害の著しい櫛形山の斜面に移行する途中の段階を見ているように思える。

 こちらの山も鹿の食害著しく、2~3年でずいぶん森の様子が変わってしまっていた。オオヤマサギソウはもはや風前の灯、このままだと数年でこの山から消失してしまうであろう。現在出来る唯一の手段は柵で囲って保護することだろう。しかし、他の花も含めて囲い込むにはあまりにも時間が足りなすぎる。今年囲い込んだ4ヶ所もその後どうなっているのかパトロールに行けていないし、おそらくは現在使っているポールでは強度に問題があって大部分が倒れてしまっているだろう。無理難題が多すぎる植物の保護、一人ではとうていやれるものでは無く、時間も人手も予算も足りない。


    春先に見つけてあった別株。ここは比較的人が立ち寄る場所にあるので食害を逃れているのかも知れない。
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エゾスズランはあるのか? そして惨劇の鷗たち  平成29年8月10日

2017年08月12日 | 番外編
 スズラン峠なる名前はかつてその峠にたくさんのエゾスズランが咲いていたからその名前が付いたと伺った。しかしレンゲショウマの季節に何度もその峠を歩いているはずだが見かけたことが無い。古い画像を見直してみると、7~8年前の写真にその峠とは離れた場所で1株だけ開花前のそれらしき花が写っている写真があった。鹿の食害が著しい山であるだけに鹿の好物であるエゾスズランは消滅している可能性が十分にある。探索に出かけてみた。


    レンゲショウマが見ごろを迎えていた。


    雑木林が部分的に伐採されて日当たりが良くなり、レンゲショウマはだいぶ数を増やしていた。


    今年は良く見かけるガンクビソウ。単に今まで気にかけていなかっただけなのだろう。


    笹薮に飲まれそうなカイフウロ


    笹の無い場所では割合と元気に咲いている。


    こちらも笹に負けそうなシュロソウ。この花は鹿の食害も著しく、激減している。


    もうすぐ咲きそうなジャコウソウ。これとは違うジャコウソウを探していたのだが発見できず。


    マルバタケブキ。こちらも笹と競って咲いているが、負けそうである。


    何だかわからないヒゴタイ or トウヒレンの仲間。


    三ツ峠で見たものとおそらく同じ。総苞のクモ毛は少ないように見える。花が咲いても正体がわからないのかも知れない。


    もうひとつ、この山域ではびこっているこの花を確認しておきたかった。ずっとヤブレガサだと思っていたのだが・・・。


    花茎から葉茎が何本か枝分かれしている。葉の切れ込みは全裂まで行かない。正体はヤマタイミンガサ。

 さて、問題のエゾスズランだが、スズラン峠界隈では全く見つからず、富士山撮影の名所でカメラマンが多く集う峠の周辺で数本だけだが確認された。いずれも笹に囲まれた場所で細々と咲いているという感じだった。いずれは消滅してしまうのではないだろうか?


    発見、エゾスズラン。笹に囲まれてひっそりと咲いている。


    鹿の食害のためか、あるいは笹に栄養分を取られているか、背が低い。


    いつ消滅してもおかしくない状態にある。

 スタート時間が午後4時と遅かったうえに霧と小雨で森の中は薄暗い。しかし折角なので春に設置した保護柵の見回りに行ってみた。


    テンニンソウの中にかろうじて咲いているフシグロセンノウ。


    この山ではよほど食べ物が無いらしく、テンニンソウまでが食べられている。かつてはお花畑だったこの斜面は今は見る影も無い。


    食べられたアザミ。


    設置した保護柵。このポールでは強度に問題があり、刺した地面のところで半分近くのポールが折れ曲がってしまっていた。なんとか秋まで持たせて来年またやり直しだ。


    柵の中の鷗は元気に生育している。しかし・・・!!!


    保護ロープで囲った場所は大変なことになっていた。ここにはたくさんの鷗が生育していたはずだが・・・跡形も無い。盗掘か?


    奇妙なこの穴、いくつも空いている。盗掘にしては穴の大きさが小さい。その周りにはちぎれた鷗の葉が散在している。


    これは鹿の足跡だろう。向こう側のテンニンソウが完全に食べられている。

 数にしておそらくは100株以上、小葉も含めてそっくり消失している鷗たち、おそらくは鹿の仕業だろう。何年も食べられていなかったので大丈夫だろうと思っていたのだが遂にやられてしまった。人避けに張った保護ロープが虚しく見える。来年どのくらい咲いてくれるのか・・・種が散る前にやられただけに、寂しいものになってしまうだろう。保護と言いながら自分は何をやっていたのか・・・虚しさと無力さを感じずにはいられない。せめて保護柵で囲った場所が無事だったことが少しは救いになる。残念・・・・・・・守れなくてごめんよ、鷗たち。
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台風去って虹が出た甲府市  平成29年8月8日

2017年08月09日 | 番外編
 台風5号の被害はほとんど無かった甲府市だが、大月では岩殿山の土砂崩れで数台の車が巻き込まれたらしい。台風去って雨が上がった夕方、外に出てみると虹が出ていた。


    職場の玄関から見る虹

 職場の屋上から見るという手もあったのだが、柵があって撮影の邪魔になる。かといって駅前近くの舞鶴城公園までは少々時間がかかる。手っ取り早く展望が得られるパチンコ店の駐車場屋上に車で乗り付ける。


    2本の虹が見えた甲府市街。建物は駅前の高層マンション。


    しかし、パチンコ店の駐車場屋上というのがいかにも私らしい??


    位置を変えてみると、2本の虹の間にうっすらと富士山が見える。


    西の空に広がった夕焼けの雲。いかにも台風が去った後という雲が流れて行く。


    もうすぐ陽が沈む。


    虹の下に山影が延び、やがて消えて行く。

 待遇去りし後の美しき虹と夕焼けの空を見ることが出来た。もう少し早く気付いていれば、この界隈でのベストポジションは舞鶴城公園だったであろう。うまくすれば、富士山をまたぐ2本の虹が見られたかも知れない。
    
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夏の花咲く櫛形山へ  平成29年8月6日

2017年08月08日 | 花・花・花
 昨年三ツ峠で清掃登山を経験した職場の職員家族と、花見隊メンバーに声をかけて櫛形山に花散策に出かけた。植生の再生著しくアヤメがだいぶ復活してきた櫛形山であるが、そのほかの花も行くたびに花が入れ代わり立ち代わり咲いており、年によっても咲く花が変化してきている。さて、今回はどのような姿を見せてくれるのか?初心者の登山なので周回せずに池の茶屋から裸山経由でアヤメ平をピストンすることにした。


    池の茶屋の保護柵内はシモツケソウが満開。


    センジュガンピも固まってたくさん咲いていた。


    山頂への登りで見つけたアオスズラン。この界隈は鹿の食害でほとんど見かけなくなってしまっている。


    マルバタケブキはまだ咲き始め。


    山頂を越えて裸山に向かう。樹齢300年のカラマツだが、50年前から300年の看板が付いているらしい。


    裸山に到着。アヤメが終わって花が入れ替わる途中の段階。タムラソウがこれでもかというくらいにたくさん出ている。


    クガイソウの向こうはまだ蕾のタムラソウがいっぱい。


    2年前に新たに柵で囲われた場所はシモツケソウがたくさん咲いている。白っぽい花はヤマオダマキ。


    場所によってはクガイソウがたくさん咲いている。手前の黄色い花はキリンソウだが、向こうの群落はトモエソウのようだ。


    マツムシソウは数が減ってタムラソウに置き換わっている。

 ゆっくり歩いて2時間半かけて裸山に到着した。3年前のこの時期に訪れた時はまだアヤメがあまり再生しておらず、クガイソウとマツムシソウ、そしてツリガネニンジンがたくさん咲いて青いお花畑になっていたが、だいぶ様相が変わってきてアヤメの葉の他にタムラソウがだいぶ増殖してきていた。あと3週間もすれば一面タムラソウのお花畑が楽しめそうである。植物同志、お互いに競合し合ってその場所に一番適合した花が残って行くのであろう。毎年の変化を見ていると花の世界も厳しいのだろうなと感じさせられる。

 裸山山頂で昼食をとってアヤメ平に向かう。目的の花がそろそろ咲いている頃だと思う。


    途中で立ち寄ったタカネフタバラン。まだ蕾だった。


    アヤメ平のお花畑。今年3度目だが、また違う花がたくさん咲いている。


    コオニユリ。昨年も同じ花を撮ったが少し背丈が大きくなった。


    シモツケソウのお花畑に咲くコオニユリ


    コウリンカ


    同上


    カワラナデシコ


    7月に訪れた時よりも花数が増えている。キンバイソウ。


    キンバイソウとキリンソウ、虫付き。


    マクロでキンバイソウ。う~ん、美しい。


    クガイソウがいっぱい。


    見たかった花のひとつ、アオスズラン。


    アオスズラン。満開のものもあれば終わったものも、蕾のものもある。今年は咲き方がまばら。


    いちばん見たかったのがこちら。オオヤマサギソウ。


    薄緑色のクリオネが舞う花。接写したかったが場所が遠く、100㎜マクロで撮影したものをトリーミング。

 もうひとつ、ホソバノキソチドリもきっちり撮りたかったのだが、残念ながら全て花は終わっていた。訪れるたびに違う姿を見せてくれるお花畑で多大な時間を費やしてしまい、一緒に行った子供たちは飽きてしまったようだ。午後2時ごろから下山する。途中で小雨に降られたが、カッパを着るほどでは無くすぐに上がった。ところが、午後3時ごろ櫛形山山頂目前のところで遠雷が聞こえ始めた。風向きから見てこちらには来なそうだが、その頃に甲府市街では土砂降りの雨と雷に見舞われていたらしい。一歩間違ったら危なかった。


    櫛形山三角点を過ぎたあたりで富士山が見え始めた。


    夏雲に巻かれた夏富士。一瞬だけでも見えただけでとても嬉しい富士山。

 ほぼ予定していた通りの午後4時に無事下山した。年々変わって行くお花畑の花たち、来年もまた違う姿を見せてくれるのだろう。しばらくは毎年通うことになるのだろう。



    この花は柵で囲ったのは良いが昨年に比べて元気が無く葉が枯れるのも早い。先行きが心配だ。
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まだ早かったレンゲショウマ 三ツ峠  平成29年8月5日

2017年08月07日 | 花・花・花
 例年ならばそろそろ咲いている頃だろうが、花期の遅れている今年はまだ少し早いかも知れない。しかし、8月もあまり日程的な余裕があるわけでは無く、この日を逃すと行けるかどうかわからなくなってしまう。三ツ峠山荘の中村さんにも相談することがあるので、お昼過ぎから三ツ峠に登る。


    今年は良く出会うガンクビソウ。


    おそらくは今までその気で見ていなかっただけなのだろう。


    ソバナがまだほとんど蕾。


    オクモミジハグマもまだ蕾だ。これはフライングだったか?


    中腹の日当たりの悪い場所はまだ蕾だった。


    これはもうすぐ咲きそうな蕾。


    なんとか咲いている花にも出会うことが出来た。


    レンゲショウマ。不思議な形をした美しい花。


    コウモリソウもまだ蕾


    3回3出、不規則な鋸歯、ハナチダケサシだと思う。トリアシショウマ、アカショウマとの区別がまだいまいち。


    こちらはまだ蕾も確認できないが、おそらくハンカイシオガマ。


    ウスユキソウ


    クガイソウがたくさん咲いていた。


    2時間少々かかって、ようやく三ツ峠山荘に到着。山荘下のソバナとシモツケ。

 アポ無しで突然伺った三ツ峠山荘だったが、都合良く中村さんがご在宅だったので花の調査・保護の話や取り扱いに困っている植物について相談した。1時間ほどお話を伺った後、山頂付近のレンゲショウマを観察してから撤退するが、こちらのレンゲショウマはまだ固い蕾で1輪も咲いていなかった。


    青空が時折見えるが、富士山はどこへやら。


    ほとんどが真っ白な霧の中。


    オカトラノオ


    ツリガネニンジン


    花弁の切れ込みが深いカイフウロ


    山頂付近のレンゲショウマはまだ固い蕾だった。


    四季楽園下の林道沿いも蕾。


    中腹で出会った本日一番のレンゲショウマ。



    こちらは今年の秋の課題の花。


    この葉の形はバイオリン型と言って良いと思う。


    花が咲くのはまだ2週間以上先になると思うが、総苞にはクモ毛が生えている。おそらくタカオヒゴタイ。



    別の場所で見かけたもの。葉の形が先ほどのものよりも切れ込んでいない。


    総苞のクモ毛が目立たず、総苞片の形も尖っていて数が多い。こちらはコウシュウになるのだろうか?

 まだほとんど区別がつかないキク科トウヒレン属の花は弱点だらけの私の花知識の中でも特に弱いところである。アザミの咲く秋はこれらの花を見逃さないように花散策することになるだろう。
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北岳で見たラン科の植物たち  平成29年7月29日ー30日

2017年08月01日 | 花・花・花
 かつて北岳に咲いていたアツモリソウやキバナノアツモリソウは鹿の食害によって今では見られなくなってしまった。私は北岳ではいずれの花も見ておらずたいへん残念である。しかし、そのほかにも様々なラン科植物が北岳には咲いている。北岳では絶滅したのではないかと思われていた稀少なラン科植物にも今回は出会うことが出来た。


    タカネフタバラン
 この花を初めて見たのが北岳であるが、その後八ヶ岳や櫛形山でも見かけた。昨年は8月中旬に訪問し満開だったが、今年はまだ時期が早く蕾だった。開花はあと2~3週間先になりそうだ。



    テガタチドリ
 櫛形山では良く見かけるが北岳では少ない。後ろに写っているハクサンチドリに比べて花弁が円みを帯びている。良く似たノビネチドリは葉の形で容易に区別できるが、北岳では見かけたことが無い。



    ハクサンチドリ
 花弁がクチバシのように尖っており、濃い赤紫色でお花畑では良く目立つ。北岳の草すべり周辺では普通に見かけることが出来る。



    ホソバノキソチドリ
 判別が難しいツレサギソウ属の花であるが、距が長く前方にやや湾曲していることから、おそらくはホソバノキソチドリと思われる。発見したのはこの1株のみだった。





    ミヤマチドリ
 これもまた判別が難しいツレサギソウ属の花である。長い唇弁と短い距を持ち、距の入り口の上に黄色っぽい葯室が見えている。この花は比較的多く見られた。




    ホザキイチヨウラン
 標高が高い北岳で見るこの花は背丈が低くひとまわり小さい。草地の中で比較的多く目にした。





    タ・カ・ネ・アオチドリ
 数が少ないうえに保護色で小さく、ようやく見つけた花である。北岳では絶滅したのではないかと言われていたが、目の良い花仲間が見つけ出してきてくれた。八ヶ岳で見かけたものとほぼ同じであるが、北岳のほうが若干唇弁が短いようにも見える。赤茶色の唇弁と黄緑色の唇弁の2種類、さらにその中間型のようなタイプがあるが、八ヶ岳も同様である。
 
 おそらく、他にもまだまだ出会ったことが無いような稀少なラン科植物が眠っているのだろう。北岳は見て良し登って良し花を探して良し、文句無しの名峰である。
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花いっぱいで腹いっぱいの北岳へ(2日目)  平成29年7月30日

2017年08月01日 | 山梨百名山
 肩の小屋は宿泊率150%だったそうだが、我々が宿泊させていただいた肩の小屋特設テントも狭く通常ならば8人使用くらいのスペースに11人寝ることになった。なんとか寝返りを打つくらいのスペースは確保できて、意外にもぐっすりと眠ることが出来た。早朝3時半ごろ、テントの屋根を打つ強い雨音で目が覚めた。こんな雨の中をとても登る気はしないだろうと思っていたら、次第に雨音は遠のき起床時間の4時半には雨は上がってくれた。5時過ぎに朝食、6時に北岳山頂に向けて出発である。時期的には目的の花であるキタダケキンポウゲとタカネマンテマがど真中のはずである。さて、良い花に出会えるかどうか?


    朝6時、肩の小屋を出発する。天気はいまいちだが雨は上がった。


    山頂に登って行くと、途中で青空が見え始めた。ハハコヨモギと登山者たち、雲の中には甲斐駒ケ岳が居る。


    イワオウギ


    岩場に付着していたイブキジャコウソウ


    若干遅いが、シナノキンバイとハクサンイチゲのお花畑


    アカイシミヤマクワガタ。登山道脇の足元に咲いていて、一番下の枝は踏まれて痛んでしまっていた。

 混雑している山頂は休憩せずにスルーして、北岳山荘側に下りて行く。こちら側も様々な花が咲いており、写真を撮ってばかりで全く足が進まない。本隊は既にずっと先まで行ってしまい全く姿が見えなくなってしまった。


    アオノツガザクラ


    花弁の先端が細かく切れ込んでいる。ミヤマミミナグサの群落。


    元気なミヤマオダマキ


    タカネヤハズハハコとお花畑


    ミヤマシオガマとオヤマノエンドウ


    ミドリハクサンイチゲ


    こんな足元にタカネマンテマ。踏まれないでね。


    ムカゴユキノシタとキタダケキンポウゲが饗宴


    ウラジロキンバイとタカネツメクサ、イワベンケイ


    ウラジロキンバイ

 八本歯のコルと北岳山荘の分岐に到着した。本隊はトラバース道を散策しているはずだが、どちら周りで周回しているか不明で、下手をすると出会えなくなってしまうかも知れない。トラバース道に下りるのは止めて分岐周辺をうろついて本隊が戻って来るのを待つことにした。しかし、この分岐部に界隈も花が凄い。


    ハハコヨモギとイブキトラノオ


    キタダケヨモギがたくさん。


    シコタンソウ大群落。100㎜マクロで撮影。


    こちらは別株。10㎜超広角で撮影。


    キンロバイ


    タカネコウリンカの群落は霧で霞んでしまった。


    タカネコウリンカ

 北岳山荘と八本歯のコル分岐点で40分ほど周辺の花を楽しみながら写真を撮っていると、本隊が八本歯のコル側から戻ってきた。トラバース道が素晴らしいお花畑になっていて足が進まなかったようだ。今回は行けずに残念だったが、目的の花は存分に見て撮影することが出来た。タカネマンテマ、キタダケキンポウゲ、そしてムカゴユキノシタとも花満開である。


    ようやく出会えたタカネマンテマ。11本の大株主。


    ハハコヨモギと共生。ユリのような緑の葉はおそらくトウヤクリンドウ。


    おちょぼ口のタカネマンテマ。これで満開状態。


    横から少し上向きになったものはもう花が散り始めた状態。上を向くようになるともう花が散っている。


    居ました。ムカゴユキノシタ。


    こんなに咲くのか!? 昨日の苦労して探した3株は何だったのか?


    小さな花だが愛嬌たっぷり。


    こんなにたくさん花を咲かせたゴージャスな株もあった。


    ハハコヨモギと饗宴


    そしてこちらがキタダケキンポウゲ。


    タカネツメクサとキタダケキンポウゲの饗宴


    仲良く並んで咲いているキタダケキンポウゲ。花弁が華奢で花弁と花弁の間に隙間が出来ること、針のような細い葉が特徴。

 予定していた花はほぼ見ることが出来て写真も思う存分撮影させていただいた。2日目は雨も上がって時折陽が射し込む天候となり、レンズの結露も軽かった。花いっぱいの北岳を腹いっぱい堪能できた大満足な山行となった。

 
    


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