平成19年11月25日 天候晴れ
昇仙峡の右奥、黒平の村落から黒富士に登るルートは地図に載っていない道で、メインルートとなっている平見城黒富士農園や観音峠からのアプローチが容易なためこの黒平ルートを訪れる人は少ない。というか、山梨県の山好きな人でもこのルートを知らない人が多い。ルートが整備されたというので今年の春に私の所属する嶺朋クラブの人たちが歩いている(私は参加していない)が、なかなか良い道という話を聞いており、かねてから歩いてみたいと思っていた。2日前に行った時は看板を見落として(看板が割れて地面に落ちていたため)ルートを間違えたので、今回は真面目にメインルートを歩いて登るつもりで入山する。
前回間違えた黒富士の分岐点
入り口のマウントピア黒平に車を止めて歩き始めたのは9時半だった。歩き始めた私を見てマウントピアの管理人さんが声をかけてくれ、コース状況やテープサインがあることなど情報を聞く。帰りに立ち寄ってお茶でも飲んでいってくれというので、帰り際遅くならなければ立ち寄ることにする。今回は分岐点を間違えずにコースに入り、沢詰めのところで水を汲む。ここまで時間は45分、その先は枯れた沢を右に左に渡りながら歩くことになるが、赤いテープサインがしっかりとつけられているのでそれに導かれて歩けば良い。20分ほど歩くと大きくえぐれたガレ沢になるが、ここは数年前の台風の時に土石流で流れて窪んだ場所らしい。このあたりでテープを見失うが、ガレ沢の右側を見るとテープがついている。ガレ沢を抜けて林の中に入ると間もなく鹿の広場というカラマツ林の広い空間に出る。山深く入ったと感じさせる静かで良いところだ。ここには数ヶ所鹿の広場という看板がつけられている。
ガレた沢の横を歩く。ところどころテープがわかりにくい。
鹿の広場の看板。数ヶ所設置されている。
鹿の広場。静かで良いところ、森の奥深く入ったと感じさせられる。
ここをテープどおりに真直ぐに登って行くと、テープは二手に分かれていて、真直ぐ登る道と左手に行く獣道のような細い道に分かれている。どう見ても真直ぐ行くのが順当な道なのだろうが、ヘソ曲りの私は左手の細い道に興味深々、そちらに行ってみる。道は途中で無くなっているが、笹原の中に点々とテープがつけられており、テープめがけて急斜面を登って行くと20~30分ほどで笹平(ささっぴら)という笹の生い茂る尾根に抜けた。尾根の右手にテープがずっとつけられているので、おそらくメインルートはそちらなのだろう。帰りは尾根道を歩くことにする。
笹平(ささっぴら) 小さな看板が立てられている。
升形山のコルにある看板。直登できるようだが、結構な急斜面。
左に進み、升形山手前のピークを巻くようにつけられている道をテープに従って歩くと升形山のコルに出る。そのまま真直ぐ升形山に直登できるようだが、ルート確認のためテープどおりに山腹を巻いて八丁平(黒富士からの道)からの道に一旦合流し、升形山に登った。時間は11時40分、約2時間といったところだ。山頂では太刀岡山から縦走してきたという女性が一人休んでいた。いろいろと話をしたが、元々神奈川県に住まれていたのだが、老後は田舎でのんびりと暮らしたいとのことで1年前から三富町に引っ越してきたという。山が大好きで、あの笊ヶ岳に4度も登っているという凄い人だった。升形山は360度の展望が得られる景色の良い場所で、黒富士を訪れるなら是非立ち寄って欲しい場所だ。40分ほど、この山頂で過ごす。
升形山から見る黒富士と富士
ここから黒富士までは30分とかからずに行ける。12時50分ごろに黒富士到着、まず新しく建てられた黒富士標柱をチェック。揺すってみたが全く動かず、しっかりと固定されている。富士山を見るならば山頂よりはその先の岩場のほうが眺望は良い。八ヶ岳を見るならば升形山側の黒富士展望台が良い。ここでも30分以上過ごし、食事はパンで軽く済ませ、1時半、下山開始する。
黒富士展望台から見る八ヶ岳と升形山
八丁平から升形山に登る途中に黒平ルートの分岐があり、テープがつけられているが、ここには看板がないのでうっかりすると見落としてしまいそうだ。今度は笹平からメインルートの尾根を進むと、尾根のいちばん低い場所から右手に折れる道があり、黒平の看板が掲げられている。その先は低い笹原の中の細い道となるが、テープどおりに歩くと15分ほどで先ほど通った鹿の広場の上部に出る。あとはひたすら沢沿いの道を下るだけだ。ほとんど休憩せずに歩いて3時15分にマウントピア黒平到着、下りは黒富士から2時間弱といったところだ。
下山で通った笹原の道。しっかりテープがついている。
鹿の広場から見る升形山(右)と黒富士(左)
管理人さんに誘われたとおりに帰り際マウントピア黒平に立ち寄る。きれいに整備されている管理棟で入浴設備もあり、予約しておけば下山後お風呂に入れるという。ほろふき大根をご馳走になったがだし汁がしみていてたいへんおいしかった。黒富士黒平ルートはこの管理人さんが管理・整備しておられ、コースの看板やテープサインなども全てやってくれている。しかし、昭文社の地図に載っていないルートなのでいかんせん歩く人が少なく、2日前も本日もルート上で出会った人は一人もいなかった。折角の楽しく歩ける道なのに埋もれさせておくにはもったいない。黒富士、升形山、曲岳方面へ登ってみたいという方がいたら、是非こちらのルートもご検討いただきたい。管理人さんがたいへん力を入れているルート、良く整備されているし、危険箇所もない、往復5~6時間の手頃なルートである。下山後はマウントピア黒平お立ち寄りの上、管理人さんにコースの感想、今後の改善点など話してあげてください。大歓迎してくれます。
お問い合わせ 甲府市マウントピア黒平 055-287-2201、
または、甲府市役所南北地域振興課 055-237-1173
マウントピア黒平への道はメインルートは昇仙峡を過ぎて荒川ダムへ右折し、野猿谷に沿って黒平に至る道ですが、このルートは現在崩落していて通行不能です。その先の金桜神社の手前を右折して15分ほど進むと到着します。道路の左手に管理棟があり、右側に大きな駐車場があるのですぐわかります。5人用コテージ10棟完備(1泊10,500円)、休養室、バーベキュー棟、炊事棟あり、キャンプも可能です。是非ご利用ください。
昇仙峡の右奥、黒平の村落から黒富士に登るルートは地図に載っていない道で、メインルートとなっている平見城黒富士農園や観音峠からのアプローチが容易なためこの黒平ルートを訪れる人は少ない。というか、山梨県の山好きな人でもこのルートを知らない人が多い。ルートが整備されたというので今年の春に私の所属する嶺朋クラブの人たちが歩いている(私は参加していない)が、なかなか良い道という話を聞いており、かねてから歩いてみたいと思っていた。2日前に行った時は看板を見落として(看板が割れて地面に落ちていたため)ルートを間違えたので、今回は真面目にメインルートを歩いて登るつもりで入山する。
前回間違えた黒富士の分岐点
入り口のマウントピア黒平に車を止めて歩き始めたのは9時半だった。歩き始めた私を見てマウントピアの管理人さんが声をかけてくれ、コース状況やテープサインがあることなど情報を聞く。帰りに立ち寄ってお茶でも飲んでいってくれというので、帰り際遅くならなければ立ち寄ることにする。今回は分岐点を間違えずにコースに入り、沢詰めのところで水を汲む。ここまで時間は45分、その先は枯れた沢を右に左に渡りながら歩くことになるが、赤いテープサインがしっかりとつけられているのでそれに導かれて歩けば良い。20分ほど歩くと大きくえぐれたガレ沢になるが、ここは数年前の台風の時に土石流で流れて窪んだ場所らしい。このあたりでテープを見失うが、ガレ沢の右側を見るとテープがついている。ガレ沢を抜けて林の中に入ると間もなく鹿の広場というカラマツ林の広い空間に出る。山深く入ったと感じさせる静かで良いところだ。ここには数ヶ所鹿の広場という看板がつけられている。
ガレた沢の横を歩く。ところどころテープがわかりにくい。
鹿の広場の看板。数ヶ所設置されている。
鹿の広場。静かで良いところ、森の奥深く入ったと感じさせられる。
ここをテープどおりに真直ぐに登って行くと、テープは二手に分かれていて、真直ぐ登る道と左手に行く獣道のような細い道に分かれている。どう見ても真直ぐ行くのが順当な道なのだろうが、ヘソ曲りの私は左手の細い道に興味深々、そちらに行ってみる。道は途中で無くなっているが、笹原の中に点々とテープがつけられており、テープめがけて急斜面を登って行くと20~30分ほどで笹平(ささっぴら)という笹の生い茂る尾根に抜けた。尾根の右手にテープがずっとつけられているので、おそらくメインルートはそちらなのだろう。帰りは尾根道を歩くことにする。
笹平(ささっぴら) 小さな看板が立てられている。
升形山のコルにある看板。直登できるようだが、結構な急斜面。
左に進み、升形山手前のピークを巻くようにつけられている道をテープに従って歩くと升形山のコルに出る。そのまま真直ぐ升形山に直登できるようだが、ルート確認のためテープどおりに山腹を巻いて八丁平(黒富士からの道)からの道に一旦合流し、升形山に登った。時間は11時40分、約2時間といったところだ。山頂では太刀岡山から縦走してきたという女性が一人休んでいた。いろいろと話をしたが、元々神奈川県に住まれていたのだが、老後は田舎でのんびりと暮らしたいとのことで1年前から三富町に引っ越してきたという。山が大好きで、あの笊ヶ岳に4度も登っているという凄い人だった。升形山は360度の展望が得られる景色の良い場所で、黒富士を訪れるなら是非立ち寄って欲しい場所だ。40分ほど、この山頂で過ごす。
升形山から見る黒富士と富士
ここから黒富士までは30分とかからずに行ける。12時50分ごろに黒富士到着、まず新しく建てられた黒富士標柱をチェック。揺すってみたが全く動かず、しっかりと固定されている。富士山を見るならば山頂よりはその先の岩場のほうが眺望は良い。八ヶ岳を見るならば升形山側の黒富士展望台が良い。ここでも30分以上過ごし、食事はパンで軽く済ませ、1時半、下山開始する。
黒富士展望台から見る八ヶ岳と升形山
八丁平から升形山に登る途中に黒平ルートの分岐があり、テープがつけられているが、ここには看板がないのでうっかりすると見落としてしまいそうだ。今度は笹平からメインルートの尾根を進むと、尾根のいちばん低い場所から右手に折れる道があり、黒平の看板が掲げられている。その先は低い笹原の中の細い道となるが、テープどおりに歩くと15分ほどで先ほど通った鹿の広場の上部に出る。あとはひたすら沢沿いの道を下るだけだ。ほとんど休憩せずに歩いて3時15分にマウントピア黒平到着、下りは黒富士から2時間弱といったところだ。
下山で通った笹原の道。しっかりテープがついている。
鹿の広場から見る升形山(右)と黒富士(左)
管理人さんに誘われたとおりに帰り際マウントピア黒平に立ち寄る。きれいに整備されている管理棟で入浴設備もあり、予約しておけば下山後お風呂に入れるという。ほろふき大根をご馳走になったがだし汁がしみていてたいへんおいしかった。黒富士黒平ルートはこの管理人さんが管理・整備しておられ、コースの看板やテープサインなども全てやってくれている。しかし、昭文社の地図に載っていないルートなのでいかんせん歩く人が少なく、2日前も本日もルート上で出会った人は一人もいなかった。折角の楽しく歩ける道なのに埋もれさせておくにはもったいない。黒富士、升形山、曲岳方面へ登ってみたいという方がいたら、是非こちらのルートもご検討いただきたい。管理人さんがたいへん力を入れているルート、良く整備されているし、危険箇所もない、往復5~6時間の手頃なルートである。下山後はマウントピア黒平お立ち寄りの上、管理人さんにコースの感想、今後の改善点など話してあげてください。大歓迎してくれます。
お問い合わせ 甲府市マウントピア黒平 055-287-2201、
または、甲府市役所南北地域振興課 055-237-1173
マウントピア黒平への道はメインルートは昇仙峡を過ぎて荒川ダムへ右折し、野猿谷に沿って黒平に至る道ですが、このルートは現在崩落していて通行不能です。その先の金桜神社の手前を右折して15分ほど進むと到着します。道路の左手に管理棟があり、右側に大きな駐車場があるのですぐわかります。5人用コテージ10棟完備(1泊10,500円)、休養室、バーベキュー棟、炊事棟あり、キャンプも可能です。是非ご利用ください。