学会と10月連休を利用して北アルプスの山に星撮りに出掛ける予定を立てていたのだが、残念ながら連休の天候は思わしくなく星が出てくれそうもない。そこで予定変更して山梨に戻る途中で四阿山に立ち寄ってみることにした。10月9日、一旦は菅平牧場の駐車場まで行ったのだが、山の上は真っ黒な雲におおわれていて今にも降り出しそうな雰囲気だ。しかも時間はもう11時になる。突然の予定変更で地図も持って来ていないので、コース状況を聞くために群馬のお嬢様のところに電話すると、本日は東北遠征から帰宅して自宅休憩中との事。四阿山は根子岳周回して6時間ほどの行程らしい。順調に歩いて下山は午後5時か6時ごろになるが、この空模様では途中でどうなるかわからない。この日はあきらめて、群馬のお嬢様のところに立ち寄らせていただき、ガスト山に行くことに変更し、ご馳走してもらったうえにおみやげまでいただいて山梨に戻る事となった。
翌日の10日も天候いまいちで1日中自宅で寝て過ごし、天候回復した11日、再び四阿山を訪れた。前日寝すぎた事もあって早朝4時に目が覚め、菅平牧場駐車場には6時半に到着した。7時に出発、牧場の草原に朝日が差し込んで気持ちが良い。
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朝7時、人気の山だけあって既に駐車場は8割埋まっている。
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朝日が昇る。
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草原に朝日が差し込み気持ち良い。
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ノコンギクがいっぱい。
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ここから入山し、まずは四阿山山頂を目指す。
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沢を渡る。
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これはクルマバソウか? 沢沿いに群生。
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イワカガミがいっぱい。この先も葉っぱだけたくさんあった。
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笹の中の道を登る。
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笹に埋もれて種になったヤナギラン。
美しいシラカバの森を抜けると視野が開けて浅間山から湯の丸の山塊が見えるようになってきた。しかし残念ながらこの日は雲がかかってしまい、山容は見えなかった。登って行くと、ガンコウランやコケモモが生える岩の間から突然オコジョが姿を現した。カメラを構えようとした途端に岩の中に隠れてしまい撮影はならなかった。この時に私の前を歩いていた男性もこのオコジョを目撃し、その後はずっとこの方と一緒に四阿山、根子岳と行動を共にすることとなった。地元の方でこの山域にはたいへん詳しく、すっかりガイドをしていただく形となった。
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浅間山の山塊が見え出したが雲がかかってしまった。
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向こうがこれから登る四阿山(右の奥)と根子岳(左)。まだ結構遠い。
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マツムシソウ
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これはショウジョウバカマか?あるいはネバリノギランか?
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紅葉したイワカガミ。
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ガンコウランの実
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ミツバオウレン
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ほとんど咲き終えてしまっているが、この山はマツムシソウがいっぱい。
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紅葉していればきっと素晴らしい景色だっただろうが、シラカバは色付かずに散ってしまっている。
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山頂付近は木道の階段になっていた。ガスっているうえに風が強い。
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四阿山山頂。人がいっぱいで食事は少し戻った広場でとる。
途中から案内をしてくださった地元の方はCanon Eos80Dを購入されたばかりだそうで、見せてもらうと操作性はほとんど私の持っているEos7Dと変わらない。絞りの話や星撮りの話をしていると時間の経つのも忘れてすっかり話し込んでしまった。四阿山に登るならば滝のある裏側の米子瀑布側から登ってみたいと思っていたのだが、この方はそちら側のルートにもとても詳しく、神社があってかつては硫黄の採掘を行っていたこと、診療所があったことなど教えていただいた。そちらのルートは1日で歩くには距離が長いので、もし歩くならば根子岳の避難小屋を利用させてもらうことになるだろう。沢沿いを登るルートなので、こちら側とはまた違う植生が楽しめるのではないかと思う。
昼食をとった後に根子岳に向かうが、ここからは樹林帯の中の急下りになっていた。そしてまた登り返し、急登では無いが結構辛い。
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四阿山から見る根子岳。右手に浮かんでいるのは妙高・火打ヶ岳だと思う。
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一瞬だけ雲海に浮かんだ北アルプスの山並を見ることが出来た。
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コルから振り返って見る四阿山(左側が山頂)。
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根子岳への登り。結構辛い。
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面白い堆積岩から出来ている根子岳山頂付近の岩。
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層状になった大岩が露出している。
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岩に着いているのは枯れてしまっているが、おそらくダイモンジソウ。
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崩落地を見下ろす。
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米子瀑布の谷に雲海が広がった。遠く見える三角錐は志賀高原の笠岳。
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根子岳山頂
根子岳山頂で休憩し、米子瀑布側のルートを確認する。霧で霞んで眺望は得られなかったが、天気が良ければ北アルプスの山並がずらりと見えるはずだ。きっと星の撮影にも抜群の場所なのだろう。
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ガンコウランがいっぱい。あっちに北アルプスが見えるはずなのだが・・・。
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ここにもヤナギランがいっぱい。
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上では枯れていたが、牧場付近ではまだ咲いていたリンドウ。
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タチフウロ?アサマフウロ?
8時間かけてゆったりペースで四阿山・根子岳を周回した。案内していただいた地元の男性(名前を伺うのを忘れてしまいました)のおかげであまり疲れることも無く会話を楽しみながら存分にこの山を楽しむことが出来た。
この山の界隈はニホンカモシカが生息しているそうで、そのためニホンジカが少なく食害にはあまり遭っていないように見受けられる。ニホンジカの好物のヤナギランやマツムシソウが多く見られるのはそのためであろうが、気になるのは笹がだいぶはびこってしまってきていることだ。地球温暖化とともにこれから増殖してくる植物は笹ではないかと予想している。根をはびこらせて増殖する笹は刈ってもすぐに生えてくるので今後は鹿以上に手強くなってくるのではないかと考えられる。