山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

身延町シダ探索~オニイノデ?それともオオキヨズミシダ?~  令和6年1月26日

2024年01月28日 | シダの仲間
 初めてこの場所でオニイノデを見た時からずっと疑問に思っているのがオニイノデとオオキヨズミシダの違いである。いちばんの目安になるのが小羽片の根元の部分が軸に流れているかいないかであろう。もうひとつは鱗片の幅ではないかと思っている。ソーラスが先のほうから付くか、根元側から付くかも目安になるらしい。この場所に生育しているオニイノデと思わしきシダの画像を見直してみると、そのほとんどが小羽片の付け根がが軸に流れているように見える。ではこれはオオキヨズミシダとすべきなのかどうか?おそらく自力で調べても結論は出ないのではないかと思う。

    オニイノデだと思っていた谷沿いに生えるシダ

    羽片を調べてみると下部のほうの小羽片は柄があって軸に流れていないが、上部のほうは軸に流れてくっついているように見える。

    鱗片を見てみると幅が細い。これはオオキヨズミシダとするべきなのだろうか?

    その近くにあったオニイノデらしきシダ

    こちらは先端のほうまで柄があって軸には流れていない。

    別の羽片を見てみる。先端部は羽片が軸に流れているがほとんどは柄が付いている。これはオニイノデで良いのか?

    ところが、鱗片を見てみると幅は狭いものが多く、オオキヨズミシダの鱗片に近い。

    林道の法面に生えていたオニイノデと思わしきシダ

    これはどうだろうか?

    羽片を見てみると先端のほうまで小羽片には柄が付いていて軸に流れていない。葉質が硬く、これはオニイノデで良いと思う。

    近くにあった別株

    こちらの小羽片は羽片の根元近い部分から柄が無くて軸に流れている。ではこれはオオキヨズミシダになるのか?

    しかし鱗片を見てみると幅広い鱗片がたくさん付いており、これはオニイノデのようである。

    法面に付いていた大株

    羽片の先端部のほうの小羽片は軸に流れているように見える。

    鱗片を見てみると幅の広い鱗片がたくさん付着している。これはオニイノデで良いのではないかと思う。

    林道の渓谷側の崖に生えていたシダ

    羽片を見てみると小羽片はほとんどが軸に流れている。これはオオキヨズミシダとして良いのではないかと思う。

    谷沿いの岩壁に付いていたシダ。まだ若いものだが、小羽片はほとんどが軸に流れていてオオキヨズミシダで良いのではないかと思う。

    こちらは谷の向こう側に生えていたシダ

    全体的に細長く、これはヒメカナワラビと思われる。

    法面に生えていた大株のヒメカナワラビ

    オニカナワラビに比べて全体的に細長くて繊細な感じがする。

    小羽片には柄があり、上向きの最下小羽片は大きいことが多い。

    鱗片は細くて黒っぽく、時に周辺が茶色で真ん中が黒い帯状の鱗片を付けている。

 たくさん見てたくさん写真を撮ったが、やはりこれがオニイノデでこれがオオキヨズミシダという確信は持てない。オオキヨズミシダはオニイノデとヒメカナワラビの交雑種と思われており、ここに生育するこの2種類のシダは何度も交雑を繰り返してどちらとして良いのか区別が出来ないものが多く生育しているのではないかとも思える。では、純粋なオニイノデはどんな形をしているのだろうか?ヒメカナワラビが生育していない場所のオニイノデが生育する場所の情報をいただいたので、機会を見て見に行ってみたいと思っている。


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身延町シダ探索  令和6年1月26日

2024年01月27日 | シダの仲間
 しばらく訪問していない身延町の谷沿いに生育するシダであるが、斜面が崩落していて生育が危うくなっている珍しいシダが気になっており、また、まだ良く見分けられないイノデの仲間も確認に行きたい。午前中は南アルプス市に出張があったのだが、想定していたよりもだいぶ早く仕事が終わった。身延町まで足を延ばしてシダを見に行ってみる。

    この谷には絶滅危惧のシダ類が多数生育している。これはヒトツバが着生している岩壁。

    岩壁に着生したヒトツバ

    群生しているヒトツバ

    風で揺れるのでたくさん撮影した。

    谷の岩壁にたくさんのシダが着生している。

    これはカタヒバのようである。

    ハカタシダも生えていた。

    林道脇の法面に生えていたサジラン

    冬期の乾燥から身を守るために少し葉が丸まっている。

    谷の川沿いに生育していたクリハラン

    結構たくさんあるが、ここに下りるのは結構難しい。

    林道の法面にもクリハランが生えていた。

    斜面の崩落がまた少し進んだように見える。

    稀少なシダが生育している岩壁。簡単に見つかったはずの目的のシダが見当たらない。

    良く探してみると小さなものが生き残っていた。

    まだ小型のコタニワタリ

    生き残ってはいるがだいぶ減ってしまったように見受けられる。

    木の根元に生えていたやや大型のコタニワタリ

    本日一番の大株だが、以前にはもっと大きなものを見かけている。

    線形のソーラスがしっかりと付いていた。

    谷間の岩に生えていた小型のイワヘゴ

    斜面が崩れて危うくなっているイワヘゴ

    冬なので少し元気が無い。

    真っ黒な鱗片がたくさん付着するのが特徴である。

 谷沿いに生育する植物は近年の台風や大雨で地形が変形するために打撃を受けているものが多く、この谷に生育するコタニワタリやイワヘゴも例外ではない。地球温暖化を防ぐために自分たちが出来ることを少しでも行って行くことが、環境保全と植物の保護に繋がって行くのではないかと思う。


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山中湖パノラマ台の夕暮れと国際宇宙ステーションISS  令和6年1月17日

2024年01月25日 | 星空
 石割山から移動してパノラマ台に移動する。スッキリと空が晴れて富士山が綺麗に見えているので夕空が期待できそうである。それともうひとつ、夕方6時過ぎに富士山の右裾から国際宇宙ステーションISSが現れて山中湖の上を飛んで行くはずである。駐車場が満車になっているのではないかと心配だったが少し暗くなった頃に到着したので余裕で車を止められた。

    山中湖パノラマ台から見る夕暮れの富士山。夕焼けで山中湖の湖面がオレンジ色に染まっている。

    広角レンズを装着したもう1台のカメラをセット。

    夕方6時を過ぎてすっかり暗くなってきた。そろそろISSが姿を現すはずだが、飛行機がたくさん飛んでいる。

    富士山の裾野から現れたISS.右上の明かりは飛行機である。

    山中湖の上を飛んで行くISS

    比較明合成

    広角で撮影した画像の比較明合成。やはり飛行機が多くて折角のISSが飛行機と同じに見えてしまう。

 綺麗な夕暮れで肉眼でもISSがはっきりと見えたのだが、飛行機がたくさん飛んでいて重なってしまい、あまり迫力が出なかった。飛行機が少ない明け方のISSのほうが綺麗に撮れるのであろう。


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石割山中腹からのキャッツアイは失敗  令和6年1月17日

2024年01月24日 | ダイヤモンド富士
 1月11日の二十曲峠キャッツアイを狙っていたのだが、インフルエンザにかかってしまい、発熱は無かったのだがさすがに撮影に出かけるのは控えた。治療が早かったことがあるのだろうが、最後まで発熱は無くほぼ改善した。まだ鼻水と痰がらみがあるのだが、二十曲峠から石割山くらいならば登れるであろう。石割山山頂からだと少し右寄りのダイヤモンド富士が撮影出来るのだが、本日狙うのは中腹からの白山岳に沈むキャッツアイである。ただ、撮影位置が確保できるかどうか微妙な位置での撮影になる。午後2時半ごろからまずは石割山を目指して二十曲峠を出発する。

    二十曲峠の展望デッキと富士山

    鳥居をくぐって石割山を目指す。

    日当たりの悪いところでは少し雪が残っていた。

    最初の鉄塔から見上げる石割山の方向。鉄塔に沿って登山道がついている。傾斜が緩い単調な道。

    最初の鉄塔の周辺は木々が伸びて展望が悪くなり、撮影には使えなくなってしまった。

    2番目の鉄塔が見えてきた。本日の撮影予定地はあの鉄塔の少し先の場所。

    鉄塔の脇とその後ろの伐採地からは富士山が見える。

    しかし本日撮影したいその先の場所は残念ながら富士山が見えない。

    3番目の鉄塔。その上の鉄塔を越えれば石割山山頂である。

    1時間ほどで石割山山頂に到着した。

    太陽が富士山山頂に迫っている。

 石割山山頂からのダイヤ撮影に切り替えようかとも思ったのだが、普通のダイヤは撮影していてもあまり楽しく無い。撮影予定地から15mくらい位置がずれてしまうのでキャッツアイにはならない可能性が高いのだが、ここは失敗を覚悟で中腹にある鉄塔の脇からキャッツアイを狙ってみることにする。

    鉄塔脇のギリギリのところで1台のカメラを構える。もう1台は鉄塔脇の視野の良い場所に構える。

    富士山山頂に太陽がかかってきた。さて、キャッツアイになるかどうか?

    やはり位置が悪くてキャッツアイにはならなかった。

    もう1台のカメラも微妙ではあったがキャッツアイにはならず。

 やはり10m以上の位置のずれはこの距離からだとキャッツアイの撮影は困難となる。少しは割れてくれるだろうと思ったのだがそんなに甘くは無かった。本日のチャレンジは失敗だったが、機会を見てまた別の場所から狙ってみたいと思う。


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リンボク (バラ科) Prunus spinulosa Siebold et Zucc.

2024年01月16日 | 樹木類
 暖温帯の常緑広葉樹や落葉広葉樹混交林内に生育する常緑広葉樹である。高さ5 ~ 10m、径 30㎝ほどになる。樹皮は紫色を帯びた黒褐色で、横に長い皮目がある。葉は互生、狭長楕円形、先端は尾状に尖り、縁は波打つ。表面は光沢があり裏面は無毛。密腺は目立たない。葉がヒイラギの葉に似ていることからヒイラギガシの別名がある。花期は 9 ~ 10 月で、総状花序を出し、白い花を多数付ける。暖温帯の植物なので、県南部のみに生育する分布限界種である。個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅱ類(VU)  2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅱ類(VU)  2017年環境省カテゴリー: なし  

    リンボク  2024年10月 南部町で撮影。樹高が高く逆光で撮影が難しい。

    樹皮はやや紫色を帯びた黒褐色。縦横にうろこ状にひび割れる。

    リンボクの葉。表面に光沢がある。

    既に落下してしまっている花

    球形の実を多数付ける。

    葉は先端部が尖り、縁が脈打つ。

 花期を逃してしまったうえに樹が高く撮影も不十分である。次の機会にきっちりと撮影し直してきたいと思っている。






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オオバボダイジュ (アオイ科 )Tilia maximowicziana Shiras.

2024年01月14日 | 樹木類
 山地帯の落葉広葉樹林中に生育する落葉高木である。普通は高さ6 ~ 8mだが、大きいものでは25mになる。本年枝には淡黄褐色の柔らかい星状毛が密生する。葉は互生し、長さ7 ~ 13㎝、幅 6 ~ 11㎝の心円形、先は 尾状に尖り基部は歪んだハート形で、縁は鋭い鋸歯がある。冬芽の芽鱗や枝にも星状毛がある。葉の裏面は星状毛が密生、脈腋には毛叢がある。樹皮は縦方向に浅い溝が入り、老木では浅くひび割れる。 6 ~ 7 月、6 ~ 10㎝の集散花序を出し、淡黄色の花をつける。花序の柄に狭長楕円形の総苞葉がつく。嵯峨塩に生育しているものは山梨県自然記念物に指定されている。山梨県が南限となる分布限界種である。

 2018年山梨県カテゴリー:準絶滅危惧(NT)  2005年山梨県カテゴリー: 準絶滅危惧(NT)   2017:環境省カテゴリー:なし

    オオバボダイジュの樹 令和6年6月 笛吹市で撮影

    花を咲かせ始めたオオバボダイジュ

    咲き始めたばかりの花

    淡黄色の花。花序の柄に狭長楕円形の総苞葉がつく。

    黄葉したオオバボダイジュ  2023年10月 笛吹市で撮影

    黄葉し始めたオオバボダイジュの葉

    オオバボダイジュの実。球形の実が成る。

    幹は縦方向に浅く溝が入る。シナノキのようにひび割れない。

    葉は基部が歪んだハート形をしている。

    脈腋には毛叢がある。

    葉裏には星状毛が密生する。シナノキやボダイジュの葉裏には毛が無い。






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キレハマネキグサ (シソ科) Loxocalyx ambiguus (Makino) Makino var. laciniatus H.Hara

2024年01月14日 | 絶滅危惧種
  神奈川県以西に分布し、やや湿り気のある林床や林縁などに生育する多年草である。草丈は 40 ~ 70㎝。葉は対生し有柄、葉身は長さ3 ~ 7㎝の三角状広卵形から円形、切れ込みは浅裂から深裂する。花は葉腋に1 ~ 3 個つき、花冠は長さ18 ~ 20㎜で暗紅紫色。 葉の切れ込みが特に深いものをキレハマネキグサ、浅いものをマネキグサという。しかし、同じ場所に両方の葉が混在しているようにも見え、明確にキレハマネキグサとマネキグサを分けるのは難しいと思われる。花期は 8 ~ 9 月。鹿の食害を受けており減少傾向にある。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:なし

    キレハマネキグサと思わしき個体  2023年8月 南アルプスで撮影


    花はマネキグサと変わらないが葉の切れ込みが深く先端部が尖っている。


    これもキレハマネキグサと思わしき個体

    葉の切れ込みがやや深く先端が尖っている。しかし、下に付いている葉や左側に見える葉の先端部は尖っていない。

    こちらも同様に上部の葉の先端は尖っているが下部は尖っていない。

    同じ場所に生えていた別株。こちらはマネキグサと変わらないように見える。

 明瞭な線引きが難しく、同じ場所でも葉の切れ込みが深いものと浅いもの、葉の先端部が尖るものと尖らないものがある。分ける必要があるのかどうか疑問である。





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ギョウジャニンニク (ヒガンバナ科) Allium victorialis L. subsp. platyphyllum Hultén

2024年01月13日 | その他の絶滅危惧種
 山地帯~亜高山帯のやや湿り気の林下に生育する多年草である。全草に強いニンニク臭がある。鱗茎は披針形で、褐色の網状繊維に覆われる。葉は長楕円形で、長さ20 ~ 30㎝。花茎は 40 ~ 70㎝で、茎頂に淡黄白色の小さな花を多数散形状につける。花期は 6 ~ 7 月。 山菜として採取されたことと環境変化により個体数は大きく減少している。

 2018年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2004年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅱ類(VU)   2017年環境省カテゴリー:なし

    ギョウジャニンニク  2021年6月 南アルプスで撮影。 ロープの張られた保護地の中で生育している群落。

    もうすぐ花が咲きそうであったが、開花にはまだ早かった。

    側面から見るギョウジャニンニクの群落

    山梨県では自生のものは極限られた場所でしか見ることが出来ない。

 かつては北岳の白根御池小屋周辺に生育していたと聞いているが現在は消滅しているようである。





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オオガンクビソウ (キク科) Carpesium macrocephalum Franch. et Sav.

2024年01月12日 | キク科
  山地帯のやや湿ったところを好んで生育する多年草である。高さは 1m ほどになる。茎はよく枝分かれし、縮れた毛が生える。根生葉は花時にはない。下部の葉は狭倒卵形~広卵形で、長さ30~40cmと大きく、上に行くほど小さくなる。葉の基部はくさび形に葉柄に流れ、縁には不揃いな重鋸歯がある。上部の枝先に径 2.5 ~ 3.5㎝の大きな頭花をつける。頭花の基部の苞葉は多くてよく目立つ。花期は 8 ~ 10 月。個体数は非常に少ない。

  2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2017年環境省カテゴリー:なし

    オオガンクビソウ  2023年8月 山梨市で撮影

    茎は枝分かれして先端部に多数の花を付ける。

    オオガンクビソウの花。托葉が多くて目立つ。

    まだ黄色くなっておらず、開花には少し早かったようである。

    下部の葉は大きく、根元は楔形で、翼を付けたように茎に流れる。葉の辺縁には不揃いな鋸歯がある。

    小型であるがこれもオオガンクビソウと思われる。

    栄養状態が悪いのかあまり元気が無く、サジガンクビソウのようにも見える。





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ササクサ (イネ科) Lophatherum gracile Brongn.

2024年01月12日 | イネ科
  山地の林内や林縁に生える多年草である。葉は笹に似た広披針形で、長さは10 ~ 30㎝、 幅 2 ~ 5㎜、表面にやや光沢がある。 茎の高さ40 ~ 80㎝、稈は束生し硬い。花序は長さ10~30㎝の円錐花序で数本の枝を出し、偏側的に小穂がつく 。小穂の長さは8 ~ 11㎜で、最下の 小花 1 個が両性花で、上方に 4 ~ 6 個の不稔の小花がある。小穂の先端部には不完全小花の芒が6~8本集まり、細かな棘が生えていて衣服に強くまとわり付く。日本では本州(関東地方以西)から琉球まで分布する暖地性植物である。県内では南部町以南の林内に生育しているが個体数は少なく、植生遷移や森林伐採による絶滅が危惧されている。

  2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2005年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅰ A 類(CR)   2017年環境省カテゴリー:なし

    ササクサ 2023年10月 南部町で撮影

    花序は円錐花序で、何本かの枝を出し、その枝に偏側性に花序を付ける。

    葉は狭披針形で表面に光沢があり、笹の葉に良く似ている。

    左がササクサ、右がチヂミザサである。似ているがチヂミザサは枝を出さない。

    ササクサの小穂

    小穂の長さは約1㎝くらい。小穂の先には不完全小花の芒が集まる。

    芒には細かい棘が生えていて、衣服に強くまとわり付く。

 



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自製の2024年カレンダー

2024年01月10日 | 番外編
 1月7日あたりから後鼻漏と痰がらみが始まり、あまりひどくはなってこないし熱も無いのだが、出勤に当たって検査はやっておいたほうが良いだろうと思い、1月9日に病院に行ってコロナとインフルエンザに抗原検査を受けた。すると、驚いたことにインフルエンザA型の陽性反応が出た。熱もないし咽頭痛も極経度、痰がらみと咳が少しある程度である。インフルエンザなんて小学生の頃にかかって以来かかったことが無かったが、昨年末の帯状疱疹に続いて今度はインフルエンザである。診断がついた途端に咳が強くなってきた気がするが、タミフルを飲んで2日間自宅で安静にしていたらだいぶ楽になってきた。しかし、こんな熱の出ないインフルエンザがあるのかと驚いている。たぶんこのまま回復に向かうと思うが、もう少し大人しくしていようとは思っている。しかし、安静になどしていられない性格なので果たしてどうなることやら?

 ということで4連休だったが撮影には行かずに大人しくしていることとなった。昨年末に作成した今年のカレンダーをお見せしたいと思う。

 元旦に撮影に出かけた富士本栖リゾートのダイヤモンド富士である。想定はしていたが大混雑で、三脚を持ち込んだものの役に立たなかった。

 甲斐ヒルズカントリークラブのゴルフ場に特別に入れてもらって撮影してきたものである。ちょうど良くこの日の午前中に職員の健診をやらせていただき、夜に撮影させてほしい旨を伝えておいたために実現した貴重な画像である。

 地蔵岳のオベリスクにかかる満月である。もう少し右に寄りたかったが山の上なのでこの場所しか確保できなかった。

 植物を見に行った時に立ち寄った忍野八海の風景である。桜満開の上に大きな富士山も姿を見せてくれた。

 山梨県の自然記念物に指定されているシラン自生地である。何度か訪問しているがこんなに綺麗に富士山が見えたのは初めてである。

 新緑に囲まれた七つ釜5段の滝の上部である。道が崩落していてあの滝のところまで行くのはなかなか大変である。

 白根御池小屋に宿泊した際にタイマーリモートコントローラーをセットして撮影した天の川である。もう少し北岳の上まで昇った天の川を撮りたかったのだが、途中で電池切れになってしまっていた。

 富士山頂にスーパームーンが沈む位置を狙って鉄砲木の頭中腹から撮影した画像である。雲が湧いて赤富士になったこの時間のほうが感動的だった。

 富士山剣ヶ峰に細月が現れるところを狙って車中泊して撮影したものである。月が現れた瞬間も良かったのだが薄明の空に昇った地球照の月と金星のほうが感動的だった。

 富士吉田市出張の帰りに立ち寄った大石公園のコキアである。月が昇って来る時間を車内で待って撮影に行き、ちょうど月が照らし始めた斜光線で良い感じに紅葉したコキアが撮影出来た。

 北杜市清里に出張がありその帰りに立ち寄った八ヶ岳夢大橋からの景色である。八ヶ岳側の紅葉はほぼ終わってしまっていたが、富士山側の紅葉はまだ残っていた。霞んでいた富士山が夕暮れ近くになると綺麗に姿を現してくれた。

 南部町六地蔵公園にパール富士狙いで出かけた時に撮影したものである。想定していたが月は富士山の右側に外れて昇り始め、六地蔵と一緒に撮ろうと思ったのだが露出が違い過ぎて地蔵は真っ黒になってしまった。富士残照の頃にようやく六地蔵と月が一緒に撮れるようになった。

 毎年お世話になった方や花仲間、山仲間に配っているカレンダーである。脇に書かれている月や星の天体現象がお役に立てば良いかと思う。


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南部町シダ探索あちらこちら  令和6年1月3日

2024年01月09日 | 甲斐百山
 富士川町で素晴らしい朝焼けとダイヤモンド富士を堪能した後に南部町まで足を延ばす。いつも訪問している場所とは別のところで珍しいシダが見つかったらしい。まずは良く行っている場所を訪問してみる。

    まずは行き慣れている渓谷を訪問してみる。

    橋の上から見る景色。木の枝が伸びて少し視野が悪くなった。

    岩にアオネカズラが着生している。川の流れと一緒に撮影出来るこの景色が気に入っている。

    木に着生したアオネカズラ

    冬緑性のこのシダは冬の季節にたくさんのソーラスを付けている。

    たくさん着生しているアオネカズラ

    サジランも着生している。

    こちらの木にはもっとたくさんアオネカズラが着生していた。

    今度はカタヒバがたくさん着生した木

    山盛りのカタヒバ。サジランも着生している。

    本日いちばんの目的がこの大型のタキミシダ

    編状のソーラスが付いている。

    このあたりでは一番大きなタキミシダだが、いつか脱落してしまうのではないかと心配している。

    この岩の下のほうにも数株小さなタキミシダが付いていたのだが見当たらない。苔と一緒に脱落したようである。

    良く探してみると別のところに小さな株が残っていた。ちょっと安心。

    これはイワトラノオ。根元から放射状に生える。

    真ん中が脱落してしまっているがこちらは別のシダ。

    放射状では無く折り重なるようにたくさん生える。

    葉を良く見てみると細かい毛が生えている。これはカラクサシダである。

 さて、今度は情報をいただいた場所に移動してみる。石垣の間に生えている珍しいシダが見つかったというのだが本物だろうか?

    大型のシダ、コモチシダ。

    こちらも比較的大型のシダ、オニヒカゲワラビ。

    線形のソーラスが付く。

    さて、これが問題のシダである。

    林道脇の石垣の間に生えているのがとても奇妙である。

    だが、この少し葉にシワが寄ったような感じ、タキミシダで間違い無さそうである。

    ソーラスを確認する。小型なので網目は作っていないがタキミシダで間違い無さそうである。

    数株生育しているのを発見した。

    似ているがこれにはシワが無い。幼弱なサジランと思われる。

 驚きの林道脇に生えていたタキミシダである。通常は渓谷脇の苔の多い岩壁に着生しているので、こんなところには生育しないであろうという先入観を持っていた。だから私には発見出来ないのであろう。情報を提供してくれた花仲間に感謝したい。おそらく、本体が渓谷の中に生育しているのではないかと思われる。機会を見て、探索してみたいと思う。


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朝焼けのダイヤモンド富士 富士川町林道  令和6年1月3日

2024年01月07日 | ダイヤモンド富士
 懲りずにまたまた富士川町林道からのダイヤモンド富士狙いである。昨年年末に剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士を林道上にある植林帯の隙間から狙ったのだが、場所を間違えて撮影に失敗してしまい、本日はそのリベンジである。冬至で太陽が折り返し、本日がちょうど良い位置から太陽が現れそうである。ところが、林道の展望地に到着して富士山を見ると、雲が多くてとてもではないが割れるダイヤが撮れるような空模様では無い。では真ん中あたりの左寄りから太陽が現れるポジションからダイヤを狙ってみよう。半分ほど太陽が現れたところで富士山の真ん中に位置するはずである。
 ダイヤの前に、本日富士山山頂あたりを通過するはずの国際宇宙ステーションISSを狙っていると、次第に雲が真っ赤に焼け始めた。

    本日は雲が多く、チカリと輝くダイヤの撮影は困難であろう。

    まず狙うは国際宇宙ステーションISS。既にこの視野に入ってきているが暗くて見えない。

    約170枚を比較明合成。自分のパソコン上ではISSの軌跡が見えるのだがブログの画像ではほとんど見えない。残念。

    次第に空が焼けてきた。

    激焼けになった朝の空。これを見てこの日はもう満足してしまった。

    もうすぐダイヤの時間だが、うまく太陽が見えてくれるかどうか?

    やはりチカリと輝く光芒は現れず。太陽の輪郭が見えるのではないかと思ったのだがそれも写らず。

    しかし、もう1台のカメラではうっすらとではあるが光芒が現れていた。こういう雲間のダイヤも悪く無い。

 朝焼けの空はとても美しく、本日は早起きして撮影にやって来て良かったと思った。雲間で輝くダイヤも素晴らしかったと思う。

 元旦の車中泊した時ほど疲れてはいないので、今日は南部町まで足を延ばしてシダの観察をしてきたいと思う。ガストで朝食をとって移動である。


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富士川町林道撮影地探索  令和6年1月1日

2024年01月07日 | 番外編
 元旦のダイヤモンド富士を拝んだ後に、今後の撮影のことを考えて林道沿いの撮影地を探索しながらGPSに座標を記録させることにした。新しい伐採地もあるようなのでそちらも歩いてみたい。剣ヶ峰や白山岳で割れるダイヤを撮影するにはピンポイントで撮影場所にカメラを構えなければならないので、正確な座標が必須となる。

    なんとか山頂が見える林道脇のポイント

    ギリギリで富士山頂が撮影可能だが、あと数年で使えなくなるだろう。

    こちらも林道脇の狭いスペース

    ここは使えそうである。

    植林帯の保護ネット脇のスペース。何度か撮影に来ている場所だが、植林が伸びてだいぶ窮屈になった。

    壊れた林道。とても車で通過する気にはなれない。

    この林道脇は木々が邪魔で良い展望地は見つからなかった。


    これが新たな伐採地である。陽が当たっている上のほうならば富士山が見えそうである。
 
    結構登る。ところどころ道っぽいのがあるがほとんどが荒れた伐採地の中を歩く。

    頂上付近

    甲府盆地方面の眺望は抜群である。

    しかし、富士山は手前の尾根が邪魔してあまり良い眺望では無い。

    わざわざ苦労して登って撮影するほどの場所では無さそうである。

 時刻は9時半を過ぎてだいぶ睡魔が襲ってきた。元気があれば南部町のシダ探索にでも行こうと思っていたのだがそんな元気は残っていない。コンビニでで朝食を買って本日は撤退としよう。


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新年のダイヤモンド富士 富士川町林道  令和6年1月1日

2024年01月05日 | ダイヤモンド富士
 大晦日の夜から富士川町林道に車で乗り付け、星を撮りながら車中泊して朝を迎えた。いよいよ日の出、新年のダイヤモンド富士の時間である。早朝6時を過ぎた頃から続々と車がやって来て林道脇には10数台の車が止まって行列になった。白山岳で割れるダイヤモンド富士を狙うのだが、良さそうな位置には木があって眺望が得られない。だいぶ左寄りのポジションとなってしまうので割れてくれるかどうか?

    日の出の時間が迫り、空が赤く染まった。

    うっすらと出た影富士。薄雲がかかっているようである。

    雪煙が結構舞っている。光芒が出るかどうか?

    太陽が出始めた。想定はしていたが、やはり白山岳の左脇から太陽が現れた。

    微妙に左に偏ったが、見事に割れてくれた白山岳ダイヤモンド富士

    こちらは普通に撮影したダイヤモンド富士

 車中泊して待った甲斐があって、新年から綺麗なダイヤモンド富士を拝むことが出来て白山岳で割れるダイヤモンド富士の撮影にも成功した。今年は良いことがありそうな気がする。


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