山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

夜景と星空を奏でに夜の小楢山へ 令和6年11月23日

2024年11月27日 | 星空
 10月に入ってから南の低空に輝くカノープスという星が全行程見られるようになってきている。富士山近傍に輝くこの星を見るには乾徳山から大菩薩周辺の山域が適している。しばらくテントなど担いでいないので長距離を歩くには不安があるので、登り易い小楢山に行ってテント泊してみることにする。登山口の焼山峠を出発したのは午後4時、あと30分で日没を迎えるので、最初からヘッドライトを装着して出発する。

    焼山峠を午後4時に出発。向こうに見える駐車場に止まっている車は私の車1台のみ。

    緩いアップダウンが続く小楢山への道。既に日没が近く、斜面に西日が射しこむ。

    たくさん生えているこの草はノガリヤスか?

    似ているがこちらのほうが倍くらい大きい。たぶんヤマアワであろう。

    普通のススキであろう。

    たぶんメリケンカルカヤだと思う。

    陽が沈み夕焼けの空が広がる。向こうに見える山々は南アルプス。

    旧道と新道の分岐点。ここでヘッドライトを点灯し、新道を進む。

    少しばかり急登になる。

    振り返って見る甲斐駒ケ岳の夕焼け空

    急登を登り切ると間もなく小楢山に到着する。山頂は広く、眼下に眩しい夜景が広がる。

    残念ながら富士山には雲がかかっていて山頂が見えない。

    西に輝く明るい星は金星

    木の上に輝く夏の大三角形。星は輝いたが雲が多くて天の川は見えなかった。

    西に傾いた金星

    就眠前の7時45分ごろの富士山。さらに雲が広がってしまった。

 テントを設営して夕食をとり、8時に就眠するが、想定していたよりも遥かに寒い。荷物軽量化のためバーナーを持って来なかったのが大失敗で、テントの中を温められない。持って来たホッカイロ10枚のうち9枚を服やシュラフに貼り付けてなんとか寒さを凌ぐが、それでも背中がゾクゾクと寒かった。手軽に行けるからといって、少し甘く見過ぎていたようである。
 就眠前の空にはさらに雲が広がって星もあまり見えなくなってしまった。天気予報ではこれから回復してくるはずである。カノープスが姿を現すのは未明1時過ぎである。晴れることを期待して、とにかく寝る。


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だいぶ小さくなってしまった紫金山・アトラス彗星 令和6年10月30日

2024年11月02日 | 星空
 予想はしていたのだが、山梨県はなかなか夕方の晴れ間が覗かず、紫金山・アトラス彗星を観察する機会が訪れなかった。やっとそれなりに空が晴れたのがこの日であるが、地球からの距離が遠くなってしまった彗星はすっかり小さくなってしまっているだろう。それでも、観察することは十分に可能なはずである。今回は鳳凰山地蔵岳のオベリスクの上に舞い降りる彗星を撮影するため、韮崎市と甲斐市の境界付近を訪れてみた。予定していた場所は前方に電線があって視野がいまひとつのため100mほど東に寄った視野の良い丘の上から撮影することにした。そのため彗星はオベリスクよりもだいぶ左に沈んでしまうがこれも止む無し。到着した午後5時半ごろはまだ鳳凰山に雲がかかっていて地蔵岳は見えていない。しかし、日没後に冷え込んで来れば、この雲も晴れてくるであろう。

    午後5時45分ごろの鳳凰山には雲がかかっている。右端に頭が見えているのは甲斐駒ケ岳、左の明るい星は金星。

    午後6時15分ごろから雲が晴れて鳳凰山の頭が見えてきた。

    左上に彗星が写ってきたが、やはりかなり小さくなっている。

    鳳凰山の上を紫金山・アトラス彗星が舞い降りてくるが、70㎜レンズの視野ではかなり小さい。

    200㎜レンズ視野の紫金山・アトラス彗星。10月13日に撮影した時はレンズ視野いっぱいに尾を引いた彗星が写ったが、今回はかなり小さい。

    約20枚を加算処理してトリーミングした画像


    地蔵岳に舞い降りる紫金山・アトラス彗星

    400㎜望遠レンズでの撮影だが、Iso感度6400まで上げたためかなり画像が荒い。

    18コマを恒星基準で加算処理

    山の部分を同じく加算処理

    2枚をフォトショップで合成して処理して得られたのがこの画像

 ノイズが多い画像でもステライメージというソフトで加算処理してやるとそれなりの画像が得られる。まだ不慣れなことがあってやや不自然な感じがしなくもないのであるが、このくらい処理が出来れば上出来かと思っている。おそらく彗星を追いかけるのはこの日が最後になるであろう。もっと撮りたかったが、天候の良い日がほとんど訪れなかったのが残念である。

    おまけに撮ってきた写真。鉄塔の左にうっすらと富士山が見える。

    東の空に昇って来た明るい木星

    夏の大三角形が見えるが、天の川はほとんど写らず。


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富士山頂に現れた紫金山・アトラス彗星 令和6年10月20日

2024年10月23日 | 星空
 10月中旬になったというのに日中の気温が高く、空には雲が多くてスッキリとした秋空にはなかなかなってくれない。この日は朝から青空が広がったものの雲が多く、富士山は完全に雲に巻かれて姿を見せてくれない。午後からもっと晴れてくる予報であったが回復が遅れているようで、午後3時になってもまだ富士山は姿を見せてくれない。しかし、この日を逃すと日程的に富士山頂に姿を現す紫金山・アトラス彗星を撮影する機会はほとんど無い。夕方から富士山が姿を見せてくれることを信じて、カメラ3台と簡易赤道儀をザックに詰め込んで山の上の展望地に登る。

    日没前に撮影予定地の富士山展望地に到着したが、まだ姿は見えない。

    日没を過ぎて空がうっすらと夕焼けに染まる頃、ようやく空が晴れてきた。

    愛鷹山と沼津の夜景

    富士山はまだ雲の中だが、やや広めのレンズ視野に彗星が写り始めた。

    そしてようやく、富士山が姿を現し始めた。

    富士山頂に現れた紫金山・アトラス彗星

    彗星が富士山に迫って来るが、この時間は飛行機や人工衛星がやたらと多い。

    富士山を舞う紫金山・アトラス彗星。右下の木の枝がヘッドライトの明かりに照らされてしまっていた。

    トリーミングして作成した富士山を舞う紫金山・アトラス彗星。来年のカレンダーに使おうと思う。

    その後は再び雲が増えてレンズの結露も始まってしまう。3台のカメラのレンズを拭くのに大忙しである。

    そして遂に、彗星は雲の中に入り込んでしまう。

    望遠で富士山頂の近傍を通過する彗星を撮りたかったが・・・

    肝心の時間には雲に阻まれて彗星は霞んでしまった。

    雲がだいぶ増えた。時刻は午後7時半、本日はここまでで撤退する。

    2.5秒ワンショットで撮影した画像24コマをステライメージで加算処理した画像

    簡易赤道儀で15秒追尾した画像

    18コマをステライメージで加算処理。簡易赤道儀にしては上出来の画像が撮れたと思う。

 撮影地に到着した頃は富士山が姿を見せないのではないかと心配したのだが、期待していた以上に綺麗な富士山が姿を見せてくれた。しかも、彗星が山頂付近を舞っている時間帯だけ奇跡的に現れてくれた。一歩間違えば何も見えずに終わってしまっていたであろうが、写真撮影とは良い写真と悪い写真はほんの紙一重である。ほとんどがダメなことが多いのだが、たまにこういう撮影が出来てしまうので、失敗を覚悟でまた行きたくなるのである。この日はとても良い景色が見られたと思う。


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空模様がいまひとつ 彗星撮影は諦める 令和6年10月17日

2024年10月21日 | 星空
 山中湖方面からパール富士の撮影を予定して本日は仕事を休みにしていたのだが、空模様が優れず早朝のパール富士は諦めた。夕方から天候が回復してきそうだったので甲斐駒ケ岳の上を舞う紫金山・アトラス彗星の撮影に北杜市明野に出かけてみる。甲府を出発する頃は西の空に青空が少し見えていたのだが、明野に付いた頃にはすっかり空は雲に覆われてしまっていた。

    このあたりから甲斐駒ケ岳のすぐ上を舞う紫金山・アトラス彗星が撮れるはず。

    右側の雲の中に甲斐駒ケ岳が隠れている。周辺の花散策しながら天候の回復を期待して待ってみる。

    ここは草刈りが行われなかったようである。アメリカセンダングサがはびこっている。

    タヌキマメの葉

    まだ咲いた花が残っていた。

    これはもう種を散らしているようである。

    こちらは草刈りが行われていた。

    刈られた草むらに残っていたタヌキマメ

    故意に残してくれたのかも知れない。

    少し青空が見えているところもあるのだが、甲斐駒ケ岳は見えそうもない。撤退しよう。

 残念ながら甲斐駒ケ岳は雲の中から姿を現しそうも無く、彗星も見えなそうである。本日はスーパームーンが昇る日でもあるが、それも難しそうである。10月中旬になってもなかなか秋晴れの日がやって来ない。


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長い尾を引く紫金山・アトラス彗星 帯那町 令和6年10月14日

2024年10月17日 | 星空
 なかなか良い天候に恵まれず、この日も日中から山の上には雲が多い。富士山の山上を舞う紫金山・アトラス彗星を捉えようと、午後から山中湖方面に向かったのだが、御坂まで行ったところで富士山ライブカメラをチェックしてみると、大きな雲がかかり始めて富士山頂は姿が見えなくなってしまっていた。徐々に天候が悪くなる予報なので、おそらく回復してくる見込みは低いであろう。まだ南アルプスは姿が見えているので、方向を変えて敷島町に向かう。茅ヶ岳山麓のホッチ峠あたりからだと甲斐駒ケ岳の上に彗星が沈むはずなので展望地を探すが良い場所が見つからず、帯那町に行ってみる。なんとか電線が避けられる良さそうな場所があったので、3台のカメラをセットし、そのうちの1台は簡易赤道儀に乗せる。この場所は北極星が見える位置なので、極軸もきっちりと合わせることが出来る。

    日没の帯那町から見る南アルプス。雲が多いがなんとかなりそうな感じがする。

    夕焼けに空が染まった鳳凰山と甲斐駒ケ岳

    双眼鏡で観察していると、あっさりと彗星が見つかった。

    鳳凰山目指して舞い降りる紫金山・アトラス彗星。かなり長い尾を引いている。

    200㎜望遠レンズの視野でやっと収まるくらいの長い尾を引いている。


    簡易赤道儀で追尾した画像


    400㎜望遠だと視野に入り切らない。

    鳳凰山に迫る彗星

    追尾画像

    鳳凰山に舞い降りて行く彗星

    沈んだ後も長い尾が見えている。

 何度も彗星を追いかけて撮影してきているが、今回の彗星がいちばん大きいと言えるだろう。しかし空模様がいまひとつでなかなか思うように撮らせてくれない。富士山の上を舞う姿を捉えたいが、天気予報を見るとなかなか良い日がやって来なそうである。1日でよいので夕方に空が晴れてくれる日を願いたい。


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雲間にわずかに姿を見せた紫金山・アトラス彗星 帯那山 令和6年10月13日

2024年10月17日 | 星空
 南部町でカナクギノキを観察した後、急いで甲府に戻り帯那山の展望地に向かう。2年程前に大規模な伐採が行われた頃はだいぶ展望が良くなっていたのだが、久しぶりに訪れると手入れがされておらず草ボウボウになっていて展望が悪い。車で南アルプスが見える位置まで行ったが、この場所も木が伸びて視界が悪くなっていた。金星が輝き出しているので、そろそろ紫金山・アトラス彗星が見えてくるはずだが、鳳凰山には雲がかかっていて地蔵岳のオベリスクが見えない。今日は地蔵岳のオベリスクの真上を彗星が飛んで行くはずである。

    久しぶりに訪れた帯那山の南アルプス展望地だが、だいぶ視野が悪くなっていた。

    左側の空に金星が輝いている。そろそろ見えて良いはずだが見えない。


    この視野の中に居るはずだが、広角の視野では写ってこない。

    金星。これよりも少し低い高度のところに彗星が居るはず。

    ズームレンズで探すと小さな光が見え出した。

    尾を引いているようである。


    なんとか捉えることが出来た紫金山・アトラス彗星

    しかし、あっという間に雲の中に飲まれてしまう。

    雲間にわずかな輝きが見える。しかしこの後は姿を捉えることが出来なかった。

    だいぶ雲が増えてきた。もう沈んでいる頃だろう。撤退する。

 もう10月中旬だというのに日中の気温が上がり過ぎてどうしても雲が出てしまう。地蔵岳の上を舞う紫金山・アトラス彗星を捉えたかったが、雲に遮られて思うような撮影は出来なかった。夕焼けの中に入っていることもあるだろうが、今日観察したところではあまり大きな彗星には見えなかった。明日以降に期待しよう。


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速報 長い尾を引いた紫金山・アトラス彗星 令和6年10月14日

2024年10月14日 | 星空
 霞が入ったうえに薄雲が広がった南アルプスの空でしたが、それにも負けず長い尾を引いた紫金山・アトラス彗星の姿を捉えることが出来ました。

    南アルプスの空を待った紫金山・アトラス彗星

    長い尾を引いて鳳凰山に迫る紫金山・アトラス彗星

    APS-Cサイズで400㎜レンズだと画像に入り切らない。

 もう少し良い条件の日ならばもっとしっかりとした尾が捉えられると思うが、なかなか良い条件の日が訪れない。しかし、想定していたよりも遥かに大きな彗星である。


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美し森の夕暮れ 紫金山・アトラス彗星は見えず 令和6年10月12日

2024年10月14日 | 星空
 夕暮れの西の空で今夕あたりから紫金山・アトラス彗星が見えてくるはずである。かなり低空の空なので高い場所に行かないと見えないはずで、予定では甲府まで戻って少し高いところから南アルプスに沈む彗星を見るはずだった。しかし南アルプスには大きな雲がかかっていて見えそうもなく、時間的にも難しくなってしまった。西の空が開けている美し森からでも運が良ければ見えるのではないかと、夕暮れを狙って美し森に再び登ってカメラを構える。6時45分ごろから撮影を開始した。

    北西の方角に位置する赤岳から権現岳の山並

    南南西の空に輝くのは金星である。これよりも少し低い高度の西の空に彗星が居るはずである。

    金星

    このあたりに彗星が居るはずだが・・・

    いくら探しても見当たらない。

    どうやら見えないようである。

    金星の高度が低くなり、もう彗星は沈んでいる頃だろう。

    夕暮れの赤岳。赤岳山頂小屋と展望荘の明かりが見える。

    権現岳と沈みかけた金星

    赤岳の上に北斗七星の柄の部分が見えている。

    月が昇る。富士山はとうとう姿を現さず。

 家に帰ってからステラナビゲーターで美し森から見る紫金山・アトラス彗星の位置をシュミレーションしてみると、権現岳の裾野に沈む時間が5時40分だった。撮影を開始した時間には既に山裾に沈んでいたことになるが、その時間だとまだ空が夕焼けに赤く染まっている頃で、おそらく見えなかったであろう。まだ日中の気温が高く、日没後のスッキリとした空はなかなか望めなそうな状況である。作戦を練ってまた明日挑戦してみよう。


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朝焼けの雲間に現れた紫金山・アトラス彗星 富士川町 令和6年10月2日

2024年10月03日 | 星空
 秋雨前線の影響で曇りの日が多く、なかなか姿を見せてくれない紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)だが、台風通過後の10月2日早朝になんとか観察できそうである。平日で仕事がある日なのであまり夜更かししないように撮影予定地の富士川町林道に夜8時ごろに到着する。3台のカメラをセットしてそのうちの1台は簡易赤道儀に乗せて追尾撮影を試みるのだが、北極星が見えない位置だったので極軸合わせに四苦八苦し、セッティングが終わったのは10時を過ぎてしまった。

    富士川町林道に行く前に高下に立ち寄ってみる。やや霞んではいるが天候は良好である。

    明朝の撮影予定地からの富士山。左側ギリギリの視野から彗星が現れるはずである。

    簡易赤道儀の極軸合わせに一苦労。再三調整して20秒間追尾でやっとプレアデスがこのくらい撮れるまで調整が出来た。センサーにゴミが・・・

 目覚まし時計を未明4時にセットして車中泊する。睡眠薬を飲んで11時ごろには眠りについた。未明4時に起きて景色を見に行ってビックリ仰天である。想定外に雲が多い。これで写ってくれるのか?

    未明4時ごろの景色。低空に雲が出て星が見えない。

    4時半ごろの景色。低空の雲が晴れてきた。もうすぐ彗星が現れるはずである。

    そして遂に左端の低空にオレンジ色の彗星が姿を見せてくれた。

    雲に隠れ始めた彗星。広角レンズの視野ではあっという間に彗星は朝焼けの空に吸い込まれてしまった。

    200㎜望遠レンズで捉えた紫金山・アトラス彗星。バッチリ写ってくれた。

    雲を抜け出て輝く彗星

    夜明けの明かりに飲まれて尻尾が見えなくなってきた。

    こちらが400㎜望遠レンズで簡易赤道儀で追尾した画像。右側に大きなゴミが入ってしまった。

    トリーミング画像。長い尾を引いている。追尾開始が遅れたうえにインターバルタイマーのセッティングを誤って連写は出来ていなかった。

    朝焼けの雲間を舞った紫金山・アトラス彗星

    朝の光に吸い込まれてもはやこれまで。

 1週間ほど前から天候が良くなるのを待ち望んでいたが、ようやく今回お目当ての彗星の姿を拝見することが出来た。長い尾を引いており、明るさは2~3等級くらいなのではないだろうか。朝焼けの光の中で肉眼では確認出来なかったが双眼鏡を使うと簡単に見ることが出来た。明日からはまた天候が崩れ始め、今後この彗星は高度を下げて見えなくなってくるため、早朝の姿を見るのはこの日が最後になるであろう。10月12日頃から今度は夕暮れの西の空で観察できるようになってくる。天候と時間が許せば富士山の上を舞うこの彗星の姿を捉えてみたい。


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天候不良で全く見えなかった紫金山・アトラス彗星 令和6年9月23日

2024年09月25日 | 星空
 そろそろ夜明け前の東の低空に紫金山・アトラス彗星が姿を見せてくれる時期である。高度が低いために少し高い場所で東の低空が見渡せる場所に行かないと見えないであろう。それよりも問題なのは秋雨前線が停滞しているための天候不順である。この日は天気予報では朝の5時ごろから晴れになるはずだった。しかも仕事が入っておらず1日休みなので寝不足しても大丈夫である。富士川町の林道に深夜に車で乗り付け、車中泊して撮影する予定で出かけたが、夜12時に到着した時には霧に巻かれていて何も見えない。未明1時を過ぎた頃にやっと霧が晴れて一時ではあるが富士山が姿を現した。それからカメラや簡易赤道儀などをセットしているとあっという間に時間は3時を過ぎてしまった。ほとんど徹夜で彗星が姿を現す4時40分を迎えてしまう。しかし、天気予報とは裏腹に空は晴れず、雲が多くて富士山も姿を現さない。

    未明1時過ぎ、霧が晴れて一時だけ富士山が姿を現した。

    広めの視野で2台目のカメラをセットするが、その頃には富士山は雲に隠れてしまった。

    未明3時半ごろ、雲海が出たり消えたりしている。空は晴れず、彗星は難しそうな雰囲気である。

    そろそろ彗星が見えている頃のはずだが・・・

    この視野のちょうど真ん中あたりに居るはずだが・・・

    残念ながら雲が晴れず全く姿は見えなかった。

    もうすぐ夜明けだがまた霧が出たり消えたりである。諦めて撤退する。

    八雲池に立ち寄ってみる。

    たくさん浮かんでいる葉はヒルムシロである。

    花穂がまだ残っているが大部分は枯れている。

    これはフトイではないかと思う。

    フトイか、オオフトイかは不明である。

 予想では夜明けの東の低空で15分間くらい紫金山・アトラス彗星の撮影が可能であろうと思っていたのだが、なかなか天気予報通りには行かないもので東の空は全く晴れてくれなかった。9月中は夜明けの東の低空に見えるはずであるが、最も難敵は天候であろう。秋雨前線とおそらくこれから台風の接近もあるであろうから、撮影するにはかなりの困難を極めそうである。


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1日早いペルセウス座流星群 思親山 令和6年8月11日-12日

2024年08月15日 | 星空
 今年のペルセウス座流星群の極大は8月12日の深夜であるが、天気予報では雲が多くて条件が悪そうである。前日の11日から12日にかけては未明から晴れそうである。1日早いペルセウス座流星群を撮影に、久しぶりにテントを担いで思親山に登ってみることにする。
 午後から夕立が来るかもしれないので、佐野峠で空模様を伺いながら、大丈夫そうなのを確認してから夕方6時半に峠を出発する。歩き始めて間もなく陽が沈んで薄暗くなってきた。予想はしていたのだが、想定外にたくさん足元にまとわりついて来るヤマヒルに大苦戦する。息が上がって立ち止まるとすぐに数匹のヤマヒルが靴に昇って来る。その都度アルコールスプレーで撃退するのだが切りが無い。20匹以上は撃退したであろう。さほどの距離を歩いたわけでは無いが、久しぶりのテント装備とカメラ2台に三脚2本、さらに交換レンズはずっしりと重く、9時少し前にやっと思親山山頂に到着した。テントを張って寝床の準備であるが、山頂にはヤマヒルは居ないだろうと思っていたところ、テントの中に1匹入り込んできたのにはビックリである。
 山頂は霧が立ち込めて全く景色が見えない。30分ほど待っていると少し霧が晴れて月とわずかに星が見えるようになった。しかしそれも一時だけで再び霧に覆われてしまう。目覚まし時計を未明1時15分にセットして寝ることにする。

    登り始めてすぐに日没を迎える。足元には次々にヤマヒルが襲ってくる。

    山頂は霧に覆われていたが一時だけ霧が晴れた。富士山は見えない。

    半月間近の月が沈んで行く。

 未明1時過ぎに目覚まし時計で目を覚まして外を見るとまだ霧で真っ白である。2時に起き出すとようやく霧が晴れて星が見えるようになってきた。ペルセウス座も東の空高く昇って来ている。カメラ2台をセットすると、すぐに数個の流星が流れた。その後もちらほらと流星を目撃したがなかなかカメラの視野に入って来ない。さらに、霧がすっかり晴れたわけでは無く、レンズの結露が起こってしまう。何度もレンズを拭いて1時間ほど奮闘したが、睡魔に襲われて一時テントに戻って仮眠する。しかし、その間にまたレンズが結露してしまい、全くまともに撮影出来ていなかったのは失敗だった。

    やっと霧が晴れて星空と富士山が見えるようになった。富士山右上の明るい星が接近した木星と火星、左上がぎょしゃ座のカペラである。

    富士山の右上を流れた流星

    今度は左上。この2個は肉眼でも確認した。


    トリーミング画像。左側を水平に流れているのは人工衛星と思われる。

    もう1台のカメラ。何度も拭き取ったがすぐにレンズが結露してしまう。

    トリーミング画像。左上を流れた流星。

    レンズが結露した中を流星がうっすらと写っている。

    3個のペルセウス座流星群を合成して作成した画像。

    もうすぐ夜明け。右側にオリオン座が昇って来ている。左端にうっすらと流星が写っていた。

    星の輝きが消えた夜明け前の空。

    もうすぐ日の出だ。

    富士山右側の雲が輝いている。

    日の出

 体力があれば未明から夜明けまでレンズの結露を拭き取りながら撮影が出来たのであろうが、とてもそんな体力も気力も無い。それなりに寝たつもりだが、グッタリである。レンズの結露のために満足な写真は撮れなかったが、なんとか3個を合成してそれらしい写真になったので良しとしよう。


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デンジソウ (デンジソウ科) Marsilea quadrifolia L.

2024年07月14日 | 星空
 低地の水田や沼地などに生育する夏緑性のシダ類である。根茎は細く長く横走して不規則に分岐し、やや接して葉を着ける。葉柄は長さ10 ~ 15㎝、無毛で緑色、基部は暗色である。小葉は 4 枚が四つ葉のクローバーのように並ぶ。この形が『田』の字に似ることに名前の由来がある。胞子嚢果は有柄で、葉柄の基部より少し上から出る短い枝に 1 ~ 3 個つく。2017 年 11 月に耕地整備があり保護され、数ヶ所に移植された。元々の生育地での個体数は極めて少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2017年環境省カテゴリー: 絶滅危惧Ⅱ類(VU)

    池に生えるデンジソウ 2024年6月 甲府市で撮影。これは移植されたものである。

    あまり綺麗とは言えない池に群生している。

    湿り気があれば陸地でも生育が出来る。

    群生するデンジソウ

    小葉4枚が四つ葉のクローバーのように接して並び、『田』の字を描くことが名前の由来である。

 秋になって池の水が少なくなってきた頃に、根元近くにある胞子嚢果が見えてくるはずである。確認に来てみたいと思っている。





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西沢渓谷の滝と植物を散策 令和6年6月22日

2024年06月23日 | 星空
 西沢渓谷の崩落地に新しい橋が架かり、今年からいちばん奥にある七つ釜五段の滝に行けるようになったらしい。土・日曜日は混雑が予想されるので平日に訪れたかったのだが、平日休みだった昨日は雨のため行けず、本日の土曜日に行くことにした。訪問者が少なくなってくる時間を狙って午後11時に西沢渓谷駐車場に行くと、予想通りに駐車場は満車である。有料駐車場に車を止めて11時半に出発する。

    上部から見下ろす三段の滝

    豪快に流れ落ちる竜神の滝

    貞泉の滝

    陽が差し込む西沢渓谷の流れ。昨日の雨で少し増水している。


    滝の脇に咲いていたモミジカラマツ

    渓谷の脇に生えていたナルコスゲ

    こちらはヒゴクサであろう。

    これが新しく出来た頑丈な橋

    橋の上からは七つ釜五段の滝が一望できる。

    七つ釜五段の滝上部

    お決まりの位置から撮影した七つ釜五段の滝

    上から見下ろす七つ釜五段の滝上部

    満開になっていたバイカウツギ

    バイカウツギの花。ウツギに比べて花が大きく花弁が丸っこい。

    スルガスゲはもう終わっていて雌小穂の果胞は脱落していた。

    小さくて探しにくいがオオクボシダはそれなりに数がある。

    オオクボシダ。葉に毛が生えている。

    ヒメスギランは数が少なく、目を凝らさないとなかなか見つからない。

    ヒメスギラン。先端部に無性芽が付いており中間部には貝殻状の胞子嚢が付いている。

    見たかったチチブシラスゲは数がきわめて少ないうえに今年は千切れていて穂が出ていなかった。残念。

    似ているがこちらはヒゴクサであろう。

    これも見たかったアオホオズキ。気を付けながら歩いたつもりだがこの1株しか見つからず。

    アオホオズキの花。細かい毛が生えている。

    花の中には緑色の斑がある。

 6時間半かけて滝と植物を見ながら散策したが、これだけの時間をかけてもまだ物足りなさがある。ヒメイワトラノオは少数見かけたが良い株が見当たらず、何よりもアオホオズキが1株しか見つからなかったのが残念だった。他にも変わった植物がたくさん眠っているかも知れない。


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甲斐駒ケ岳の朧細月 甲府市舞鶴城公園 令和6年4月10日

2024年04月13日 | 星空
 日中は澄んだ青空が広がっていたのだが、午後からは薄雲が広がってしまった。本日は月齢1の細月とポン・ブルックス彗星が接近している日なのだが、薄雲に阻まれて彗星を撮影するのは難しそうである。しかし、細月ならばなんとかなるかも知れない。本日は甲府市舞鶴城公園から甲斐駒ケ岳の上に沈む細月が見られる日であるが、おそらく町灯りがかなり邪魔するのではないだろうか。だが望遠レンズで甲斐駒ケ岳山頂だけを捉えれば写るかもしれない。ザックに望遠レンズ2本とカメラ機材を詰め込み、公園散策とは思えないような重装備で舞鶴城公園に向かう。

    薄雲が広がった西の空。月が見えておりその左上には木星が輝いている。

    城壁のサクラの上に輝く細月と木星。ポン・ブルックス彗星はその間の月寄りの位置に居るはず。

    城壁の上の展望台に到着。やはり町灯りが明る過ぎる。

    甲斐駒ケ岳の上には厚めの雲がかかっている。これで月が写ってくれるかどうか?

    月と木星を狙って撮影してみる。雲に阻まれて不鮮明である。

    しかしトリーミングしてみると、左上に彗星らしきものがボンヤリと写っていた。

    明る過ぎる町灯りにかき消されて甲斐駒ケ岳が見えない。

    しかし、甲斐駒ケ岳に月が近付くと・・・

    月明かりで甲斐駒ケ岳が見えてきた。

    甲斐駒ケ岳にかかる月齢1の細月

    もう1台の望遠レンズ装着したカメラ画像

    甲斐駒ケ岳の朧細月

 想定していたよりもはっきりと細月が甲斐駒ケ岳に沈むところを捉えることが出来た。しかも位置がイメージした位置にドンピシャリで沈んでくれた。春霞に邪魔はされたが、逆に幻想的な甲斐駒ケ岳と細月を眺めることが出来て満足だった。
 夜景の景色や桜の花たちを撮影しながら撤収である。

    南側の景色。電波塔の脇にうっすら富士山が見える。

    北側の景色。マンションとYBS放送の建物

    夜桜満開の謝恩碑

    夜桜と天守閣」

    同じく夜桜と天守閣

 なかなか幻想的な甲斐駒ケ岳の朧細月と舞鶴城公園の夜桜を楽しむことが出来た。なかなかスッキリした夕空にはならず、ポン・ブルックス彗星は十分に観察できずに終わってしまいそうである。


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微かに写ったポン・ブルックス彗星 御坂ふるさと公園 令和6年3月29日

2024年04月02日 | 星空
 1週間前に中央市農村公園から撮影を試みたポン・ブルックス彗星であるが、雲に阻まれて全く写らなかった。運動場に灯るナイターの明かりもかなり邪魔である。今回は場所を変えて御坂ふるさと公園に出かけてみる。ここにはナイターの明かりは無いはずである。午前中は雨が降っていたがお昼頃に雨が上がり、午後からは青空が広がった。御坂ふるさと公園からだと甲斐駒ケ岳の上空を舞うポン・ブルックス彗星が見えるはずなのだが、甲斐駒ケ岳の周辺にはうっすらと霞んだ雲がかかっている。さて、これで見えてくれるかどうか?

    ナイターの明かりではないが桜のライトアップの明かりが灯っていた。

    一見桜が咲いているのかと思ったのだが・・・

    ライトアップの明かりで木の枝が白く見えているようである。

    南アルプスとライトアップの桜。桜が満開の時に訪問出来れば良いが、天候が難しそうである。

    御坂ふるさと公園から見下ろす甲府盆地の町灯りと南アルプス。

    ポン・ブルックス彗星は甲斐駒ケ岳の上空を舞うはずだが、微妙に雲がかかっている。

    ズームをかけて甲斐駒ケ岳を狙うが、ほとんど甲斐駒ケ岳が写ってこない。

    右上にうっすらとボヤけて現れた光がポン・ブルックス彗星だと思う。


    わずかに写ったポン・ブルックス彗星

    薄雲と甲府盆地の町灯りも邪魔しているようである。

    解像度が悪いが、200㎜ズームレンズで簡易赤道儀に載せて撮影した画像。

    トリーミング画像。うっすらとボヤけた光が見えるが彗星の尾まではとても写らない。

    同じレンズで撮影してみたオリオン座大星雲

    トリーミング画像。思っていたよりも良く写っていた。

    彗星が写らなくなった頃に撮影。町灯りと霞の影響で南アルプスの山々は全く写らない。

 それなりに空気が澄んだと思ったのでポン・ブルックス彗星の撮影を試みてみたが、山と一緒に写すには霞が多かったようである。それと、甲府盆地越しの景色だと町灯りの光害が著しく、よほど条件が良く無ければ撮影は難しそうである。光度もまだ5等級までは上がっていないのではないかと思う。天候を見ながらもう少し追いかけてみたいと思っている。


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