平成23年12月23日
夜明けの南東の空に二十八夜の細い月と水星が並んで昇るこの日、夜明け前から三方分山のパノラマ台か精進峠に行く計画を立てた。しかし、前日は忘年会。朝起きられるかどうか不安があったが、4時少し前に目が覚め、急いで準備して精進湖に向かう。パノラマ台登山口から登りはじめたのは5時を過ぎていた。まだ月は昇ってきていなかったが、20分ほど歩いたあたりで富士山の裾野から昇り始めた細い月が見えてきた。中腹の展望地でひと休みしてここで三脚を出して月と水星を撮影する。あまりゆっくりしているとパノラマ台に到着した頃には夜が明けてしまうので、数カットだけ撮って出発。その中には、肉眼では確認していなかったが、富士山の上を流れて行く流星が写っていた。見ていなかったのが残念だ。
富士の裾野から月が昇りはじめる
流星流れる富士 撮影したカットの中に偶然流星が写っていた。
しだいに開けて行く東の空と高度を増す月を横目で見ながら、パノラマ台目指してひたすら歩き、6時15分、パノラマ台に到着した。月は富士山よりも高い位置まで昇ってきており、水星の輝きは夜明けの空に消えかけていた。風がやや強く、気温は-8℃、結構寒かった。月の欠けている部分が地球の光の反射でうっすら光る地球照の写真を撮りたかったのだが、10分ほど到着が遅かった。
細月昇る富士 パノラマ台に到着した時の月と富士。
同上
月が朝の光に消えて日の出が近付く。富士山の裾野に沸いた雲が金色に輝き、やがて日の出となるが、空気が澄んでいる割には思ったほど空は焼けてくれず、物足りない日の出となった。パノラマ台にはトイレが設置されており、三脚を立てたままでトイレに行った時に事件が起きた。トイレから帰ると、風に煽られて三脚が倒れており、岩にレンズを強打して愛用のレンズが破損してしまっていたのだ。Eos40D本体よりも高いレンズだっただけに相当痛かった。修理できるかどうか、これからカメラのキタムラに持って行くが、おそらくはレンズ光軸がずれてしまってダメだろうと思う。
日の出直前の富士山。裾野に湧いた雲が輝く。
富士裾野からの日の出 冬至の頃は精進湖界隈で富士山の裾から昇る日の出が楽しめる。
朝日射す御坂山塊 尖って見えるのは王岳。
本栖湖と毛無山山塊
パノラマ台と日の出
7時半にパノラマ台撤収し、三方分山に向かう。朝から何頭も犬が吠えている声がするので何かと思っていたら、精進峠で数人の猟師さんたちに出会った。今日はイノシシとシカの猟に何人もの猟師さんたちが入山しているという。いつもならば熊避けのために1人念仏を唱えながら(独り言を言いながら)歩いているのだが、迷惑にならないようにその先は無言で歩く。
アセビの生える道を登る。
精進山から見る富士山 下に光って見えるのは精進湖。
眼前に近付く三方分山
三方分山最後の急登。登りついて山頂かと思いきや、さらにその15分ほど先が標柱点。
最後の急登を登りつくと平らになり、祠が立っている。ここが山頂かと思いきや、そうではなく、山頂はさらに15分ほど稜線を歩いたところにある。9時、三方分山到着、これで3度目の登頂となる。この頃には富士山はもう雲の中に隠れてしまっていた。
休憩して軽く朝食をとり、下山。来た道を精進峠まで戻り、峠から精進湖へ降りる道を下山した。数人の猟師さんと出会い、本日の収穫はシカ3頭、イノシシ2頭で、これから山から担ぎ出すのだそうだが、狩猟以上にこの担ぎ出しが大変なのだそうだ。半分以上下りたところで、60~70kgはあろうかという大きなシカを2人の猟師さんが登山道まで引き上げている最中だった。確かにこれは相当大変な作業、しかも高齢の猟師さんが多かった。
平らで気持ち良い三方分山山頂
到着した9時には、富士山はもう雲の中。
山頂から1時間半ほどでパノラマ台入り口の駐車場に到着。防寒のために重装備で湖畔の道を歩いていると、カメラとマイクを持った7~8人のグループが向こうからやって来た。明らかに何かの取材だ。すれ違おうとすると、私のほうに寄って来た。東京12チャンネルの富士山をバスで巡って眺める旅企画をやられているそうだ。汚い格好をしているのにカメラが回っていたのでちょっと焦ったが、写真家の栗林先生の居場所を探しているらしい。場所を教えて、あとで写ば写ばに行ってみると、ちょうどインタビューの真最中だった。これから西湖周辺の樹海の案内をすることで話がまとまったようだ。突然のテレビ取材にも全くおっくうがらずに応対する栗林先生には頭が下がる。
夜明けの南東の空に二十八夜の細い月と水星が並んで昇るこの日、夜明け前から三方分山のパノラマ台か精進峠に行く計画を立てた。しかし、前日は忘年会。朝起きられるかどうか不安があったが、4時少し前に目が覚め、急いで準備して精進湖に向かう。パノラマ台登山口から登りはじめたのは5時を過ぎていた。まだ月は昇ってきていなかったが、20分ほど歩いたあたりで富士山の裾野から昇り始めた細い月が見えてきた。中腹の展望地でひと休みしてここで三脚を出して月と水星を撮影する。あまりゆっくりしているとパノラマ台に到着した頃には夜が明けてしまうので、数カットだけ撮って出発。その中には、肉眼では確認していなかったが、富士山の上を流れて行く流星が写っていた。見ていなかったのが残念だ。
富士の裾野から月が昇りはじめる
流星流れる富士 撮影したカットの中に偶然流星が写っていた。
しだいに開けて行く東の空と高度を増す月を横目で見ながら、パノラマ台目指してひたすら歩き、6時15分、パノラマ台に到着した。月は富士山よりも高い位置まで昇ってきており、水星の輝きは夜明けの空に消えかけていた。風がやや強く、気温は-8℃、結構寒かった。月の欠けている部分が地球の光の反射でうっすら光る地球照の写真を撮りたかったのだが、10分ほど到着が遅かった。
細月昇る富士 パノラマ台に到着した時の月と富士。
同上
月が朝の光に消えて日の出が近付く。富士山の裾野に沸いた雲が金色に輝き、やがて日の出となるが、空気が澄んでいる割には思ったほど空は焼けてくれず、物足りない日の出となった。パノラマ台にはトイレが設置されており、三脚を立てたままでトイレに行った時に事件が起きた。トイレから帰ると、風に煽られて三脚が倒れており、岩にレンズを強打して愛用のレンズが破損してしまっていたのだ。Eos40D本体よりも高いレンズだっただけに相当痛かった。修理できるかどうか、これからカメラのキタムラに持って行くが、おそらくはレンズ光軸がずれてしまってダメだろうと思う。
日の出直前の富士山。裾野に湧いた雲が輝く。
富士裾野からの日の出 冬至の頃は精進湖界隈で富士山の裾から昇る日の出が楽しめる。
朝日射す御坂山塊 尖って見えるのは王岳。
本栖湖と毛無山山塊
パノラマ台と日の出
7時半にパノラマ台撤収し、三方分山に向かう。朝から何頭も犬が吠えている声がするので何かと思っていたら、精進峠で数人の猟師さんたちに出会った。今日はイノシシとシカの猟に何人もの猟師さんたちが入山しているという。いつもならば熊避けのために1人念仏を唱えながら(独り言を言いながら)歩いているのだが、迷惑にならないようにその先は無言で歩く。
アセビの生える道を登る。
精進山から見る富士山 下に光って見えるのは精進湖。
眼前に近付く三方分山
三方分山最後の急登。登りついて山頂かと思いきや、さらにその15分ほど先が標柱点。
最後の急登を登りつくと平らになり、祠が立っている。ここが山頂かと思いきや、そうではなく、山頂はさらに15分ほど稜線を歩いたところにある。9時、三方分山到着、これで3度目の登頂となる。この頃には富士山はもう雲の中に隠れてしまっていた。
休憩して軽く朝食をとり、下山。来た道を精進峠まで戻り、峠から精進湖へ降りる道を下山した。数人の猟師さんと出会い、本日の収穫はシカ3頭、イノシシ2頭で、これから山から担ぎ出すのだそうだが、狩猟以上にこの担ぎ出しが大変なのだそうだ。半分以上下りたところで、60~70kgはあろうかという大きなシカを2人の猟師さんが登山道まで引き上げている最中だった。確かにこれは相当大変な作業、しかも高齢の猟師さんが多かった。
平らで気持ち良い三方分山山頂
到着した9時には、富士山はもう雲の中。
山頂から1時間半ほどでパノラマ台入り口の駐車場に到着。防寒のために重装備で湖畔の道を歩いていると、カメラとマイクを持った7~8人のグループが向こうからやって来た。明らかに何かの取材だ。すれ違おうとすると、私のほうに寄って来た。東京12チャンネルの富士山をバスで巡って眺める旅企画をやられているそうだ。汚い格好をしているのにカメラが回っていたのでちょっと焦ったが、写真家の栗林先生の居場所を探しているらしい。場所を教えて、あとで写ば写ばに行ってみると、ちょうどインタビューの真最中だった。これから西湖周辺の樹海の案内をすることで話がまとまったようだ。突然のテレビ取材にも全くおっくうがらずに応対する栗林先生には頭が下がる。