山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

雪の中に咲くコシノコバイモ  令和2年3月29日

2020年03月30日 | 山に咲く花
 前日の午後から降り続いている雨はこの日の午前中から雪に変わった。結構な降り方をしているが天気予報と衛星画像を見る限りでは午後の早い時間には止みそうである。周囲の山肌をうっすらと白く染めた雪は予想通り昼の12時を過ぎた頃には止んだ。山も谷も歩きにくいということはあるが、これはチャンスである。おそらく雪の中から顔を出している春の花が見られるだろう。前日訪れた黒富士農園のハナネコノメも良いだろうし、近場ならば湯村山界隈のシュンランも咲いている頃だ。武田神社の桜が満開になっているのでおそらくはカイコバイモもコシノコバイモも咲いているだろう。自宅出発は午後1時を過ぎてしまったので行けるところは限られてしまう。毎年恒例のコシノコバイモを見に行ってみる。


    前日の雨で沢は濁り増水しているが、渡渉には問題無し。


    雪の積もった谷。さすがに誰も居なかった。


    ここにはアズマイチゲが咲くはずだが、完全に雪の下。昨年イノシシに掘り返されて大打撃を受けていたが今年はどうなっているのだろう?


    葉が茶色いのでヨゴレネコノメソウと思っていたが本当にそうなのだろうか?


    開き始めた花は花(萼片)が開いておらずヨゴレネコノメソウのように見えるが、葯が落ちた花は平開している。これはニッコウネコノメソウと見るべきだろう。


    雪の中から葉を出したシロバナエンレイソウ


    開花したばかりのエゾアオイスミレ


    ダンコウバイの花


    こんなところにこんなシダが。


    オシャグジデンダ。夏緑生のシダだが葉を展開している。


    クモノスシダも居た。


    居ました。コシノコバイモ。


    日当たりの良い斜面に5~6株咲いているのを確認。


    さらに足元にも咲いていた。


    地味な茶色の花だが背景が白い雪だと花が生える。


    雪の中に咲くコシノコバイモ


    雪の中から顔を出すコシノコバイモ


    春の雪とコシノコバイモ

 ズルズルな雪で何度かスリップしたが、登って来た甲斐があって今日も良い景色を見せてもらった。もう1種類、見ておきたい花があったのでさらに上に登ってみる。


    華奢な木の先に小さな白っぽい花が咲いている。


    初見の花、ハヤザキヒョウタンボク


    半透明の美しい花


    別の木


    こちらは少しピンク色がかっている。

 初見のハヤザキヒョウタンボクはもう少し近付いて撮影したかったが足場が悪く100mmマクロで撮影してこれが限界だった。見つかったのは2本だけだったが、探せばもう少しあるのかも知れない。これも山梨県絶滅危惧種の花である。


    雲の湧く甲府盆地と雲上の茅ヶ岳山塊。

 時刻は5時半を過ぎた。雪道のスリップに注意しながら足早に撤退する。今日も良い花と良い風景に出会えた。
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ハナネコノメソウ咲き誇る 黒富士農園  令和2年3月28日

2020年03月30日 | 山に咲く花
 予定ではこちらでは無くて県南部に咲く黄色いほうのハナネコノメを訪問するはずだったのだが、天気が悪く午後には雨が降り出しそうである。朝からどんよりと曇り空で山の上には雲がかかっている。あまり時間はとれなそうなので2週間前に一度訪問しているハナネコノメソウを再訪してみる。おそらく見頃を迎えているはずである。


    空はどんよりと曇り空、山の上には雲がかかっている。


    アブラチャンの花満開


    山の上の雲は時折渓谷の中まで下りてきて、谷の中が真っ白になる。


    咲いている、ハナネコノメソウ。


    下流のほうは満開。


    可愛らしい白花。


    沢沿いに咲くハナネコノメソウ


    同上


    沢沿いはハナネコノメソウの天国


    台風にも負けず、よくぞこれだけ咲いてくれた。


    これは花弁がピンク色のタイプのもの。


    萼が茶色い。今年は色が薄く、少しだけピンク色がかっている。


    渓谷の岩に咲くハナネコノメソウ


    圧巻の群落


    別角度から


    広角接写


    マクロ撮影


    土の上にも咲いていたハナネコノメソウ


    渓谷の流れとハナネコノメソウ


    小滝とハナネコノメソウ


    渓谷のハナネコノメソウ


    倒木の根元に咲いたハナネコノメソウ


    ハナネコノメソウのブーケ


    沢の流れが細くなってきた。ここで雨が降り出し撤退する。

 下流から中流辺りでは満開のハナネコノメソウだが、上流のほうではまだ7分咲きといったところである。まだ2週間くらいは十分に楽しめそうだ。午後1時になると小雨が降り出してきたので撤退する。天候は悪かったが、今日は良い風景を見せてもらった。
    
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八ヶ岳と南アルプスの星空 北杜市明野  令和2年3月25日

2020年03月27日 | 星空
 1日中青空が広がったこの日は日没の頃になってもほとんど雲が出ず富士山がスッキリと見えている。日没後の西の空には明るい金星が輝き、そのすぐ上にはプレアデス星団が輝いている。この金星とプレアデス星団は4月2日から5日にかけて大接近するという天体現象が起こる。この二つを同時に撮影することは出来るのかどうか?問題なのは金星の明るさにプレアデス星団が負けてしまうこと、もうひとつは明るい金星から出てしまうゴーストである。もうひとつ、本日の夜7時15分ごろに明野あたりから八ヶ岳を見ると、八ヶ岳を越えて行く国際宇宙ステーションISSが見られることである。さらには、北極星の上に7等級くらいまで明るくなっているアトラス彗星(C/2019 Y4)が居るはず。少しばかり欲張り過ぎな星空観察である。3台のカメラを設置して撮影に挑むが、車両点検で代車を借りて機材を積み込んできたために簡易赤道儀スカイメモSの三脚との接続部品を積み忘れてきた。いろいろと工夫して、なんとかセットが完了する。


    本日狙うのは主に八ヶ岳の空。均された畑の端にカメラを構える。


    もう1台のカメラ。


    夕暮れの八ヶ岳の空にカシオペア座が輝き、その右上に北極星が輝く構図でカメラを固定。


    八ヶ岳の上に輝くカシオペア座。期待していたほど空は澄んでいなかった。


    露出13秒×18コマを比較明合成。交差する上の2本は飛行機、八ヶ岳の上ギリギリを越えて右に飛んで行くのがISS。


    星廻る八ヶ岳の空。もう1台のカメラで撮影した約400コマを比較明合成。地面が赤いのは自分のヘッドライトの赤ライトが照らしたため。


    赤道儀で追尾した金星。偶然小さな流星が直下を流れた。


    プレアデス星団。同じ撮影条件なのでなんとか同時に撮れそうだが、やってみないと分からない。


    そしてアトラス彗星(C/2019 Y4)を狙ってみたが・・・とうとう画角内に捉えることは出来なかった。


    金星と南アルプス、そしてオリオン座


    金星と八ヶ岳


    茅ヶ岳と北斗七星。明るい光跡は車のライト。


    冬の大三角形が画角内に収まったところまでで、本日の撮影は終了。

 思ったよりも空の霞が強くて星降るような空とはならず、また八ヶ岳周辺の町灯りが明るくてISSの軌道はあまりはっきりと捉えることは出来なかった。コロナウィルスの影響で飛行機の飛ぶ数は少ないだろうと予想していたが、それでもやはり避けて撮影することは困難である。現在10等級以下の彗星が3個見えているはずで、いずれも夕暮れの北側の空に位置しているはずだが、だいたいこの辺、という感じで狙ってもなかなか視野角に捉えることは難しく、8等級よりも暗い彗星は現在の装備で撮影することはほとんど困難である。アトラス彗星はさらに光度を増す予想なので、もう少し明るくなってからまた狙ってみたいと思う。北側に居るので山梨県から富士山と一緒に撮るのは難しく、瑞牆山か八ヶ岳の上を舞うところを捉えられればと思っている。

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北杜市のミチノクフクジュソウを再訪してみる  令和2年3月25日

2020年03月26日 | 里に咲く花
 10日ほど前に訪問したミチノクフクジュソウがそろそら見ごろを迎えている頃だろう。花仲間の情報ではアズマイチゲが同じ場所に並んで咲いているらしい。車両点検の自分の車を車屋さんに置きに行き、代車を使って北杜市の自生地を訪問してみる。しかし既に時刻は午後4時となり、心配してはいたのだがやはり・・・。


    畑の中にはホトケノザがたくさん咲いていた。


    ヒメオドリコソウもたくさん。


    思った通りミチノクフクジュソウはほぼ満開になっている。しかし・・・


    訪問時間が遅く、もう陽が西に傾き陰って来ているために花が閉じてしまっている。


    半開きのミチノクフクジュソウ。後ろの白いのはアズマイチゲだが、こちらも花が閉じてしまっている。


    半開きのアズマイチゲ


    まだ陽が射しているところでは辛うじて花が開いている。


    アズマイチゲもなんとか開いている。


    別の場所を見に行ってみるがこちらも陰ってしまっている。


    時刻は5時近く、木の影が長く延びている。


    夕陽射すミチノクフクジュソウ

 青空が広がり日差したっぷりの好条件の日だったが残念ながら訪問時間が遅く花弁が開いた良い状態のミチノクフクジュソウには会えなかった。今年の再訪はもう時間がとれないであろうからまた来年会いに来たいと思う。

 もう1ヶ所、スミレを見に行ってみる。到着した頃にはもう日没時間になってしまった。


    アカネスミレがちらほらと咲いている。


    咲いたばかりのアカネスミレ


    ゲンジスミレは1株だけ咲いていた。葉が傷んでしまっているが、これからたくさん咲き出すだろう。


    たぶん白い花を咲かせるこちらはまだ固い蕾。

 ゲンジスミレもアカネスミレもまだ咲き始めたばかり。見ごろになるのは4月に入ってからだろう。
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身延山に生育しているシダたち  令和2年3月22日

2020年03月23日 | シダの仲間
 満開の桜を楽しみながら、花とシダを探しながら身延山の参道を時計回りに周回してきた。残念ながら参道内ではあまり目ぼしいシダには出会えなかった。


    お寺の名前は知らないがシダレザクラは見事だった。


    この辺りの石垣に生育しているのはほとんどがトラノオシダだった。


    妙石坊の鳥居下にはイワヒバが生育していた。


    境内のあたりはやはりトラノオシダ。まだ葉を展開したばかり。


    日当たりの良い道沿いには芽吹いたばかりのシダが葉を展開し始めていた。


    軸には毛が多い。葉の形から見て、イワヒメワラビらしい。このシダはゴソゴソっと群生するようだ。


    20丁目付近、松樹庵のタチシノブ群生


    その付近の石垣の隙間を探索。あったか!と思ったのはコバノヒノキシダだった。


    林道の横から流れ落ちる滝


    その下にあったのはイワトラノオ


    少し湿った岩壁にはイワトラノオが群生していた。


    もうひとつ、岩壁に生育していた芽吹いたばかりのシダ。生育環境と葉の形からイワデンダと思われる。


    感井坊を過ぎて稜線上の石垣に付着していたシダ。


    先端部に無性芽が付いている。ツルデンダ。

 松樹庵で休憩していたところ、おかみさんからお茶をご馳走になってしまった。そこで、花仲間から送ってもらったメールを見せて、漢字の読めないこの場所はどこにあるのかと伺ったところ、丁寧に場所を教えてくれた。裏参道の中腹あたりにあるのかと思っていたらもっと下のほうにあることが分かった。下山した後にそちらを訪問してみる。


    教えていただいた場所は苔の生い茂る緑豊かなところだった。薄暗くて湿った感じも、いかにもシダが生えていそうである。


    水際に生えていたカタヒバ


    芽吹きのイノデ。毛むくじゃらで可愛らしい。


    大型のハカタシダ。周辺にもハカタシダが多数生育していた。


    そのハカタシダの根元に・・・居ました。チャセンシダ。


    岩の隙間にゴソゴソっと固まって生育している。


    ルーペは持ち合わせていないので、マクロで中軸を撮影する。


    トリーミング画像。盛り上がってはいるが翼は無い。これはイヌチャセンでは無くてチャセンシダである。


    岩の上に生育していたチャセンシダ


    大株のチャセンシダ


    撮影に熱中していたらもう夕暮れ近くなってしまった。


    桜もシダも、そして花も存分に楽しませていただきました。

 今までチャセンシダらしきものは林道脇の岩壁に少しだけ生育していた個体しか見ていなかったが、これほどたくさんの個体に出会えるとは嬉しい限りである。シダも素晴らしかったが苔が生い茂るこの場所の環境も素晴らしかった。モダンな感じがする身延山久遠寺であるが、場所を変えるとこんなにも昔の自然が残っている古風な場所があるのを知った。
    
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満開の桜を見ながら身延山を周回  令和2年3月22日

2020年03月23日 | 山梨百名山
 身延山に桜の花見に出かけたわけでは無いのだが、偶然満開の桜の時期に当たったと言ったほうが良いであろう。この山の界隈に生育していると聞いているチャセンシダを探すのがいちばんの目的であるが他にも見たいものがある。前日身延山を訪れた花仲間が1株だけそれらしきものを見つけてきてくれたが、場所がどこだか良く分からない。とにかくまず登ってみよう、ということで、裏参道を登って表参道を下山する時計回りの周回コースで歩いてみることにする。花見渋滞が予想されるので、7時ごろに無料駐車場に入るが、まだ数台分の駐車スペースが空いていた。しかし、いきなり勘違いで道を間違えて表参道を八丁目あたりまで登ってしまい、途中で分かれていると思っていた裏参道の入り口はもっと下で分かれていることにたまたま出会ったお坊さんに教えていただいた。道を戻って歩きなおしである。桜を撮り歩きながら裏参道入り口に着くと、スタートは8時半になってしまった。


    向こうに見えるのが身延山山頂。近そうに見えるがそれなりに遠い。


    久遠寺のシダレザクラと身延山


    シダレザクラと身延山


    まだ朝の8時前だがたくさんの訪問客が訪れていた。


    満開の桜。三脚を立てたカメラマンがたくさん居た。


    シダレザクラ


    この辺りに居たのはトラノオシダ


    裏参道で最初に現れるお寺、妙石坊


    妙石坊のシダレザクラ


    スギの大木が神木として奉られている。


    タチツボスミレとトラノオシダ


    登山道脇のスギの大木


    滝


    その下に居たのはイワトラノオ


    ミツマタ群生


    天然記念物千本杉


    スギの年輪


    やっと稜線にある感井坊に到着。3時間半くらいかかった。

 道が整備されているのは良いのだが、ひたすら林道歩きする修行のような道である。積まれた縁石の間や岩壁に探しているシダがあるのではないかと再三覗き込みながら歩いてきたが目ぼしいものには出会えなかった。ここから先は稜線上の乾いた道なのでシダはほとんど望めない。軽食をとって身延山山頂に向かう。


    山頂に立つ思親閣の山門


    思親閣本殿


    展望台から見下ろす富士川の流れ


    チラ見えの富士山

 展望台で小休憩して表参道を下山する。こちら側は石仏や灯篭があちらこちらに立っている由緒ある参道である。


    こんな場所があったとは知らなかった。表参道は2度登っているが、ダイヤ狙いで夜中に通るため見えなかった。


    圧倒的な墓石の数、枝垂れ桜も良い。

 探していたシダは見つからず、目ぼしいシダには出会えなかったが、他にも見たかった花がこの周回ルートには咲いている。ちょうど満開の良い花に出会うことが出来た。


    この山でこの花を見るのは初めてである。


    想定していたよりもたくさん咲いていた。


    カイコバイモ


    地味に美しい花である。

 この山のカイコバイモは個体数が少ないと聞いていたがそれなりの花数は見ることが出来た。チャセンシダは花仲間から在り処のメールが届いていたので、途中の宿坊でその場所を訪ねてみたところ思っていたよりも下のほうにあることが分かった。日没にはまだ十分に時間があったので下山してさらに下ってその場所を訪れてみることにする。(シダ編に続く)





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クラマゴケを探せ 朝霧高原  令和2年3月21日

2020年03月23日 | シダの仲間
 それほど珍しくは無いのかも知れないがまだ見たことが無い(と思っていた)クラマゴケは、山梨県では富士山の周辺に生育しているらしい。夏になったら探しに行こうと思っていたところ、一昨年朝霧高原で撮影した画像を見直していたらそれらしきものが写っていた。しかも画角に入り切らないくらいの大量である。その頃はまだシダ類を本格的に始めていたわけでは無かったので何だか分からない植物としてそのままになっていた。しかし見直してみればどうみてもクラマゴケである。おそらくあのあたり・・・だったはずだと探しに出かけるが、想定していた場所はいくら探しても見つからない。


    2年前の5月に出会った群落。この頃は変わったコケくらいにしか思っていなかったが、見直してみればこれはクラマゴケ。


    こんな感じの場所の近くだと思ったが見つからない。


    苔の生えた良い雰囲気の森だが、あるのはジュウモンジシダくらいで目ぼしいものは見当たらず。


    木に着生したヒメノキシノブ


    空気湿度が高いためかこの周辺の木にはたくさん着生しているヒメノキシノブ


    まだ春早く何も生えていない森の中。

 2時間ほど探したが見つからず、森を抜け出て遊歩道に出るあたりで茶色っぽくなったクラマゴケを発見した。あたりを見回すと一面がクラマゴケだらけだったが、以前に発見した場所とは全く別の場所である。


    以前とは別の場所で茶色くなったクラマゴケ群落に出会う。常緑性のはずだが冬は色変わりするようだ。


    緑色の新鮮なものもあるが、周辺もみなクラマゴケ。


    何とか出会えました。


    そんなに珍しいものでは無いと思うが、そんなにたくさん見かけるものでもない。


    ヒナスミレがちらほらと咲いている。


    ユリワサビも咲き始めたばかり。


    これが咲いていれば咲いているだろうと思ったが・・・


    ハナネコノメはまだ開いていなかった。


    そしてこちらもまだ固い蕾。


    咲くのは2週間くらい先になりそうだ。

 クラマゴケはなんとか出会えたがあまり元気が無かった。以前とは別の場所だったので、おそらくこの界隈は探せばほかにも群生している場所があると予想される。それともうひとつのお目当てだったクリーム色の小さな花はまだ固い蕾で開花した花にはひとつも出会えなかった。またの機会に会いに行ってみたい。

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月もダイヤも・・・いまいち 本栖湖・朝霧高原  令和2年3月21日

2020年03月22日 | ダイヤモンド富士
 接近している火星・木星・土星に加えて今朝は細い月が昇って来るうえに、うまくすれば水星も見られるかもしれない。未明5時までに精進山か、パノラマ台か、そのあたりまで登ればおそらく水星も見えるだろうが、3時半に登り始めなければ間に合わず逆算すると自宅を2時過ぎには出発しなければならない。そんなに早くは寝られない自宅の事情があって、とてもそんな時間に起きられるわけがない。なんとか夜明け前に昇って来る月でも撮りたいと思い、12時に寝て4時に目を覚ます。精進湖に5時前に到着すると湖畔は駐車スペースがほとんど無いくらいに車がたくさん駐車されていた。3連休ということもあって、細い月と天の川狙いのカメラマンが押し寄せているらしい。ちょうど月が昇り始めたところだったが・・・天の川が見えない。どうやら空が霞んでいるようだ。これでは天の川の撮影は無理のうえに良い場所も確保できなそうである。車から下りずにそのまま本栖湖に向かう。途中の展望地は2台車が止まっているだけで余裕で場所を確保できた。しかしもう天の川は消えており木星の輝きも薄く、火星と土星はほとんど見えない。


    風が穏やかで本栖湖の湖面には月が輝いた。


    しかし、空が霞んでいるようで明るい木星も輝きがいまいちだ。

 数カット撮ってすぐに場所を移動する。静岡県との県境付近で富士山頂に昇って来る細月が見られるはずだ。


    カメラのセットが終わるとすぐに月が現れた。特殊フィルターを装着したがこれくらい明るくなるとフィルターの効果は出ず、月の光芒は出ない。


    富士山頂に昇った月


    地球照の月になるのを期待したがならなかった。地味な写真である。

 コンビニに立ち寄って朝食を買い、車中で食事をとる。そしてまた次の場所に移動、今度はティアラ狙いであるが、この霞がかかったような空ではおそらく光が放散してしまうだろう。


    本日のティアラ狙いの場所。誰も来ないところをみると、ひょっとしてここは立ち入り禁止なのか??


    剣ヶ峰が輝き出す。


    剣ヶ峰左に光が現れたようだが霞に邪魔されて上方向の光芒が出ず。


    予想した通りの結果。


    こちらは1,140㎜超望遠画像。






    ポジションは良かったと思うが空の条件が悪く、光芒は出なかった。

 3惑星と月が接近しているのはこの日で終わりである。もう春霞が出るようになってしまい、星や天の川の撮影はだんだん難しくなってくるのであろう。ティアラの撮影もよほどの好天でないと撮れなくなるだろう。3月19日に撮れただけでも良かったと思う。


    たぶんこれからの季節はこんなダイヤモンド富士が多くなるのだろう。
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沢沿いに咲くコシノコバイモ  令和2年3月21日

2020年03月21日 | 山に咲く花
 武田神社の桜が早くもほころび始めた。カイコバイモが咲き始めたという便りもあった。おそらく、コシノコバイモも咲いている頃だろう。仕事を終えて時刻を見ればもう午後1時になっており、行けるところも限られてしまう。この日は天候は良かったが強風が吹き荒れていて尾根沿いの花の撮影には不向きである。行くならば沢沿いの花のほうが有利である。


    沢沿いに咲いていたダンコウバイ


    ヒナスミレがもう咲き出している。


    谷間の斜面に咲いていたコシノコバイモ。下にある葉はまだ花を咲かせない幼葉。


    接写。花弁にギザギザがある。


    何株か固まって咲いているところもあるが、全体的には減っている感じがする。


    斜面の上のほうに咲いていた株


    双子


    沢を見下ろして咲くコシノコバイモ

 撮影していると知り合いの花仲間がやって来た。先日もこの界隈で会っており、フクジュソウを探しに行くと言っていたので在り処を教えていただき、行ってみることにした。しかしその場所は道無き沢を登ったその奥、結構遠い。


    今日はこんな予定では無かったのだが・・・。


    礎がありかつては道があったようだが、今では崩落していて使えない。


    やっと到着。しかし予想していた通りにもう遅かった。


    さらに上に登ってみるとまだ咲き残りがあった。


    萼の先端部が尖っていて少し違和感があるが、長さは花弁と同じくらいだ。これはフクジュソウ。


    さらに上に登ると岩の上に群生していた。


    これくらい咲き残っていてくれれば上出来。


    鮮やかな黄色のフクジュソウ。

 沢を見下ろすように咲くコシノコバイモは毎年のように狙ってはいたが、なかなか良い位置に咲いているものに出会えず、ようやく今年は良い株に出会うことが出来た。時期的にもちょうど良かったが、少しずつ減っているように見えるのが心配である。フクジュソウがあるという噂は聞いていたが、花仲間が執念で見つけ出してきてくれて、出会うことが出来た。谷間に咲くフクジュソウは早川町の山の斜面に咲くものとはまた違った味わいがあり、来年は満開の頃に訪れてみたい。
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月と木星・火星・土星が接近した夜明け 富士川町高下  令和2年3月19日

2020年03月19日 | 星空
 接近している火星・木星・土星にさらに細い月が接近するという天体現象が前日から3日間続く。特にこの日は木星と土星の間に月が挟まるという滅多にない天体現象が見られる日である。しかし細い月ではあるがまだ明るいため、普通に写真を撮るとどうしても他の3惑星が月に負けて暗く写ってしまう。そこで考えたのが、月の明かりを富士山で隠してやって、月の出初めの瞬間を狙おうという作戦である。しかしいくつか問題があって、朝霧高原からだと竜ヶ岳中腹まで登らないとあまり良い場所が確保できないこと、それと接近しているとはいえ木星と土星の距離はやや遠く、300㎜天体望遠レンズの視野だと収まり切れないということである。使うのは70-200㎜のレンズということになるがこのレンズの欠点はゴーストが出やすいということで、明るい月を撮るには不向きである。さて、上手く撮れますかどうか?

 カシミール3Dで再三シュミレーションして高下の西側が良さそうなので前日夜から車中泊して準備する。富士山頂に月が現れるのが未明3時37分、現地到着したのは深夜11時で、それからカメラ3台をセットして試し撮りする。準備が出来て寝たのは未明1時になってしまった。もしも目を覚まさなかった時のために1台はタイマーリモートコントローラーをセットして未明3時からインターバル撮影が開始するようにしておく。目覚まし時計で3時20分に目を覚ましたが、寝ぼけていて何故にこんなところで寝ているのか理解できず、富士山の上に昇っている木星を見て状況を思い出す。1台のカメラは既にシャッターを切り始めている。もう1台もインターバル撮影を開始、そして一番狙っている望遠画像は、富士山と木星・火星・土星の画角を考えつつ、手製の特殊フィルターの効果を確かめつつ月の出を待つ。


    前夜到着時の試し撮り。高下の町と甲府盆地の明かり。


    超広角レンズの画像。まだ木星と火星は昇って来ていないが、富士山の上に天の川が昇ってきている。右手に見えるのはさそり座。


    もう1台の広角レンズ画像。木星(左)と火星(左)が昇って来た。


    もうすぐ月が現れるはずだ。


    富士山頂に現れた月。天の川も綺麗に見える。









    望遠レンズの画像。全面装着型特殊フィルターの効果で明るい星は8方向の光芒を放つ。


    月が現れた。


    狙い通りに富士山頂で輝きを放つ月と火星・木星、左下に土星。地球照の月の部分が見えている。


    やはりゴーストが・・・ 木星の下の飛行機も邪魔だ。


    このゴーストが出てしまうことがこのレンズの難点である。

 狙っていた天体ショーはあっという間に終わりであるが、これから夜明けまでの空の色の移り変わりも素晴らしかった。ずっと見ていたかったがしかし・・・ほとんど寝ていなくてこのままの勤務は厳しく、撮影はカメラにお任せで2時間ほど仮眠する。


    月と火星・木星・土星


    薄明の空、天の川は消えて行く。


    月の輝き


    地球照の月

 天候に恵まれたおかげで富士山からの距離が遠い富士川町高下でもこれだけの月の輝きを見ることが出来た。欲を言うならば、もう少し月と惑星の距離が近ければフレアの出にくい天体望遠レンズが使えたであろう。またの機会にこの撮影に挑んでみたいと思う。





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ラン科の花はやはり美しい・・・  ~山梨県絶滅危惧ⅠB類のラン~

2020年03月17日 | 花・花・花
 絶滅危惧ⅠA類のランは美しいものが多いと思うが、ⅠB類はさらに美しいランが揃っていると思う。簡単に見つかるわけでは無いがそれほど難しいわけでも無いところも人気の高い理由なのではないかと思う。

 キンラン
 甲府市の市街地からさほど遠く無い湯村山に生育しているが年々数が減って危機的な状況にある。盗掘だけでなく鹿の食害も受けており、さらには山肌の乾燥化や笹の増殖による環境の変化も影響している。ギンランとともに、将来的にはⅠA類になる可能性が高いランのひとつだと思っている。


    湯村山のキンラン。背が高く黄色が鮮やかな目立つラン。何ヶ所か囲って保護しているが増殖する気配が無い。


    キンランの名にふさわしく、黄色が鮮やかなラン。

 カヤラン
 山梨県県南部では比較的良く見かける着生ランであるが、形が小さいためにあまり目に触れない。梅の木に良く生育しているが沢沿いではカシの木の高いところや杉の木にも着生している。


    梅の木に着生したカヤラン


    小型であるが美しいランである。


    見つけると嬉しいが、個体数は結構ある。

 フウラン
 山梨県県南部で稀に見かける着生ランである。カヤの木やシダレザクラの木に着生していることが多い。長い尾を引く姿が美しい純白のランである。


    カヤの木に着生したフウランの大株。


    長い尾を引く姿が美しい。


    こちらはシダレザクラの幹に着生したフウラン。

 ベニカヤラン、別名マツラン
 富士山樹海の森のごく限られた場所に生育している着生ランである。生育地での個体数は多い。ハウチワカエデの幹を好んで着生する。


    高い木の幹に着生するベニカヤラン、別名マツラン


    ハチが吸蜜している。


    6月ごろに花は紅色に色付く。これがベニカヤランの由縁である。

 マメヅタラン
 山梨県県南部に生育する着生ランで、個体数は少ない。葉はシダのマメヅタに酷似しており、花を咲かせないと区別が難しい。


    木の幹に着生したマメヅタラン。一緒に生えているシダはシノブ。


    高い木の上に生育するので探すのは難しく、花が咲かないとマメヅタとの区別が難しい。一緒に生えているのはビロードシダ。


    トリーミング画像。確かにランの形をしている。

 セッコク
 盗掘によって激減してしまった着生ランである。高い木の上や人の近付けない渓谷の絶壁に残っている。


    渓谷の絶壁に生育しているセッコク


    かつてはたくさんあったと聞くが、今ではなかなか出会えなくなっている。

 ベニシュスラン
 山梨県県南部の渓谷沿いの苔の生した岩壁を好んで生育しているランである。2018年版レッドデータブックから新たに絶滅危惧種として登録された。長いくちばしのようなピンク色の花も美しいが細かい網目模様が入った葉も美しいランである。


    苔生した渓谷の岩壁に生育するベニシュスラン


    花も美しいが網目模様の葉も美しい。

 コイチヨウラン
 標高の高い苔生したツガの森を好んで生育する。富士山樹海の森でも比較的良く見かけ、小さくて華奢なので見つけにくいが個体数は比較的多い。


    甲斐駒ケ岳黒戸尾根のツガの森で見かけたコイチヨウラン


    苔の生えた少し湿った斜面を好む

 スズムシソウ
 山梨県では南東部寄りの地域に生育している。個体数はあまり多いとは言えず、減少傾向にある。


    スギの林床に生育していたスズムシソウ


    同上。場所によっては個体数が激減して消滅の危機にある。

 コアツモリソウ
 スズムシソウと同じような場所に生育しているが富士山樹海の森の中にも生育している。生育地では群生しており個体数もそこそこにある。


    群生してはいるが、どっさり、というわけでは無い。


    葉の下に花を付けるコアツモリソウ。花の形はアツモリソウというよりもクマガイソウである。

 ニョホウチドリ
 標高2,000m前後の高山帯に生育する高山植物である。八ヶ岳、奥秩父、大菩薩山系、南アルプスなど、広範囲に生育しているが生育地での個体数は少ない。特に大菩薩山系では笹に飲まれつつあり、減少傾向にある。


    八ヶ岳で見たニョホウチドリ。本来は草地を好んで生育するランである。

 ツチアケビ
 葉緑素を持たない菌従属栄養植物である。茶色い茎と花弁であまり綺麗そうには見えないが、開花した黄色い唇弁はそれなりに美しい。結実するとバナナのような細長い実をつける。


    ツチアケビ。広葉樹林の林床に稀に生える。


    開花した花はそれなりに美しい。

 山梨県の絶滅危惧ⅠB類に登録されているラン科植物は24種類あり、そのうち22種類を見てきた。残り2種類のうちひとつはオオバナオオヤマサギソウというランであり、これを探すのはちょっと難しい。おおよその場所は聞いているが藪に飲まれて消滅してしまったとも聞いている。なにせ環境省ⅠA類の植物なのでそう簡単には見つからないであろうし、次のレッドデータブック書き換えではおそらくⅠA類に変更になるであろう。今年見られれば良いのだが、気合を入れて探さないと難しそうである。シダと違ってラン科植物は綺麗な花を咲かせるだけに華がある。

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北杜市に咲くミチノクフクジュソウ、他  令和2年3月15日

2020年03月16日 | 里に咲く花
 シダの師匠はもちろん花に関しても詳しく、以前からいくつか見つからない花のご案内をお願いしていた。そのひとつが山梨県では北側のほうに分布しているミチノクフクジュソウである。何度か下見に行っていただいたようで、ようやく咲き始めたと花仲間を通じて連絡があった。本日は黒富士界隈を散策の予定だったので一度は行けないと連絡したのだが積雪のため行かないことにしたので、午前中に花仲間に連絡をして合流させてもらうこととなった。

 花仲間の車に同乗させていただいて師匠を迎えに行き現地に移動する。今度はカメラを忘れないように、しっかりと持っていることを確認して行く。


    初めて見るミチノクフクジュソウ。まだ咲き始めたばかり。


    印象としては、少し背が高くなってから花を咲かせる感じ、少し色が薄い。葉が細いような印象も受ける。


    一番肝心なのはこの萼片の長さ。確かに花弁の半分くらいの長さで、フクジュソウに比べると短い。


    個体数はそこそこにあるが、それでも畑が荒れて半分くらいになってしまったと伺った。

 フクジュソウとミチノクフクジュソウの一番の違いは萼片の長さである。フクジュソウは花弁と同じくらいの長さだがミチノクフクジュソウは半分くらいしかないらしい。はっきりと分かるものが多いのだが、萼片と花弁が区別しにくくて良く分からない個体もいくつか見かけた。花の色もミチノクフクジュソウのほうが薄くてクリーム色の花弁と言われている。満開の頃に再訪してみたいが、人の車に乗せてもらうと方向音痴の私はどこを走っているのか分からず、たどり着くかどうかが心配である。カメラは持って来たがGPSを忘れてきたのは痛かった。

 次に案内していただいたのがこれもお願いしてあったイヌノフグリである。田畑の周辺に生えているとは書かれているがあるのはオオイヌノフグリばかりでイヌノフグリは全く見つかる気がしない。やっと見つけたと思ったのはコテングクワガタだった。


    田畑の土手では無くて石垣の間に生育していたイヌノフグリ。


    小さいとは聞いていたが想定外に小さい。これではあったとしても見つけられないだろう。


    トリーミング画像。オオイヌノフグリとは葉の形も違う。


    フグリの名の由来となっている種。これも極小である。

 師匠の家でコーヒーをご馳走になった後にさらにもう1ヶ所ご案内していただいた。これもレッドデータブックの分布地は見ているが自力では絶対に発見できないだろうと思っていたシダである。


    夏緑生のシダなのでこの季節は枯れてしまっている。


    しかし根元に生えるこの特徴的な毛を見ればすぐにそれと分かる。キンモウワラビだ。


    葉裏いっぱいに付着しているソーラスの名残り。

 本日ご案内していた植物は全て山梨県絶滅危惧種である。雪のおかげで予定変更となり、本日はこのような貴重な植物を見ることが出来た。こんなに見せてもらって良いのか、という気さえしてしまう。持つべきは良き師匠である。
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葉を展開し始めたヒメウラジロ  令和2年3月15日

2020年03月16日 | シダの仲間
 予定では黒富士農園から黒富士あたりまで登って岩の間に生育しているであろう常緑性のシダ探索を行ってくるはずだったが、雪が降ったために岩の間をのぞき込むのは困難となりシダの探索は難しくなってしまった。沢沿いを途中まで登って撤退し、別のシダを見に行ってみることにする。1月に訪れた際は冬季の乾燥から身を守るために枯れたように葉を丸めていたヒメウラジロであるが、昨日の雨と本日の好天で葉を展開しているかもしれない。


    ヒメウラジロが生育している石垣。前回の1月訪問時よりはだいぶ青色の葉が見えているが、まだ半分以上は葉を丸めたままだ。


    ヒメウラジロ。山梨県では極限られた場所にしか生育していない珍しいシダ。


    一部の葉を展開して緑色になっている。しかしまだ元気が無い。


    まだ半分以上は枯れたように葉を丸めている。


    辺縁に付着したソーラスが良く見える。


    ヒメウラジロの名の通り、裏側は白い。

 富士山と一緒にこのシダが撮れないかどうか画角を探してみたがなかなか難しそうである。葉をすべて展開するのは6月以降になるのではないかと思われ、この場所に陽が当たる午後の時間にその季節に富士山が見えるのかどうかも難しそうである。周辺を散策してみる。


    トキワトラノオ


    このシダはヒメウラジロと同じく石灰岩地を好む。この石垣は石灰を含んでいるのかも知れない。


    ソーラス


    これはトラノオシダと思われる。


    日当たりの良い場所に居るためか、あるいは岩質によるのか、いつも見ているものよりも葉が厚くて少し光沢があるように見える。


    山盛りになっているソーラス

 こちらの場所ももう少し暖かくなった頃に訪れてみたいと思う。出来れば、富士山が姿を見せているときに訪問してみたい。
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咲き始めたハナネコノメソウ 黒富士農園  令和2年3月15日

2020年03月16日 | 里に咲く花
 高尾山のハナネコノメが見ごろを迎えているらしい。昨年の台風の影響で数が減ってしまったことは残念である。山梨県県南部のハナネコノメが咲いているのは先週沢を散策した際に確認している。おそらく花数の多い黒富士農園周辺の沢沿いも咲き始めているころではないだろうか。前日雪が降ったことだし、うまくすれば雪の中に顔を出して咲いているハナネコノメが見られるのでは?という雪とハナネコノメ狙いで訪れてみる。


    雪化粧した黒富士農園の入り口。さほどの積雪ではなく沢沿いを歩くには問題無さそうである。


    早春の沢の流れ。うまく顔を出して咲いていてくれれば良いが・・・


    日当たりの良い場所でようやく咲き始めたばかりだ。ちょっと早かった。


    雪の中に顔を出しているハナネコノメソウ。ほとんどが蕾。


    咲いていれば良い景色だっただろう。


    さらに上流へ。


    こちらはほとんど雪に埋もれていてまだ開いていない。


    ちょっと早過ぎたようだ。


    雪の残る早春の渓谷。もう少し暖かくなったら再訪してみよう。

 雪の中に顔を出しているハナネコノメソウはまだほんの少し咲いたばかりだった。あと1~2週間すれば見ごろを迎えている頃だろうが、もう雪景色は期待できないだろう。この界隈はあまり台風の影響は受けていないようで、前年と同じ場所に石や岩がある。今年もたくさん花を咲かせてくれることを期待したい。
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樹氷輝く 富士川町林道  令和2年3月15日

2020年03月16日 | 番外編
 ここのところシダの話ばかりだったので、久しぶりの風景写真である。

 前日の雨は山中湖界隈や標高の高いところでは雪になった。未明から晴れの予報のこの日は樹氷の景色を見る絶好の機会である。かつ、ステラナビゲーターで国際宇宙ステーションISSの軌道を見てみると、未明4時ごろに木星の近くを縦方向に通過して行く。富士山山頂にこのISSが下りてくる場所を計算してみると竜ヶ岳の東屋界隈が良さそうである。もうひとつは距離を離して高下かその上にある林道付近である。竜ヶ岳東屋に午後4時前に到着するには本栖湖キャンプ場を2時半に出発しなければならず、1時半には自宅を出発しないと間に合わず、これはほとんど寝ている時間が無いということになる。一方の高下近くの林道は歩かなくて良い分だけ1時間遅い出発で間に合う。夜9時半に寝て未明2時に起きて出発する。中部横断道を使って増穂町まで行くと、櫛形山には雲が巻いていて中腹から上が見えない。どうしようかと迷っているうちに増穂インター出口を過ぎてしまい、次の六郷インターで折り返して増穂に戻って現地に向かうが、時間はギリギリになってしまった。なんとか4時前に到着は出来たが残念ながら富士山は見えていない。富士山ライブカメラでは綺麗な富士山が見えているので、どうやらこの雲は自身の居る山の周辺に出たものらしい。残念ながらISSは撮影成らず。しかし、30分ほど待っていると雲が晴れて富士山が見え始めた。しかも見下ろす富士川の周辺には雲海が出ている絶景である。期待していた樹氷も綺麗に付いている。


    雲が晴れて姿を現した富士山。


    富士川周辺には雲海が広がっている。明るい星は木星。


    この日は火星・木星・土星が斜めに並んでいる日だった。右上の空が明るいのは半月前の月が照らしているため。


    月が照らす樹氷と富士山


    いちばん明るいのが木星、その右上に輝くのが火星、左下が土星である。月明かりに負けて火星と土星があまり輝いて見えない。


    雲の中の月ともうひとりのカメラマン。


    しばらく富士山は雲隠れしてしまう。


    再び姿を現した富士山


    樹氷に輝く月


    美しき樹氷の森


    夜明けが迫る富士山と樹氷


    朝焼けの雲


    日の出


    朝日射す樹氷


    朝日に輝く樹氷


    樹氷の木々


    未明から夜明けの樹氷の景色を存分に楽しませていただきました。

 雲海付きの富士山と樹氷の景色を存分に楽しめた、素晴らしい朝だった。この界隈からの星や天の川や細月の景色は1月から再三狙っていたのだが、ひとつは良い天候に恵まれなかったこと、もうひとつは早朝に起きる元気が無く見ることが出来ていなかった。1月に訪れたダイヤモンド富士以来、久しぶりに訪れて見る今朝の景色は出来過ぎである。
コメント (2)
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