根場いこいの里から雪頭ヶ岳を経て約4時間かかって鬼ヶ岳山頂に到着した。時間は12時半、ここから鍵掛峠への尾根道を進む。夏場ならば富士山の眺望を楽しみながら、岩場が混じった少しばかりのアルペン気分が味わえる楽しい道だが、冬はどうなっているのだろうか?進行方向を見るとかなりの雪が積もっている。幸いなことに数人で歩いたと思われるトレースがあって、ラッセルはしなくて済みそうだ。
鬼ヶ岳山頂の岩と富士山
これから進む鍵掛峠への稜線。結構な雪がある。
小さいが雪屁ができていた。御坂山系では珍しい。
トレースに感謝。先頭を歩いた人はさぞかし大変だっただろう。
緩く下ってまた登り、その先は急傾斜の下りとなる。柔らかい雪で足をとられまくり、3度もスリップ・転倒する。下り切ったところで前方に展望の良い岩場が出現する。この日は誰も岩に登った様子は無く、雪を踏みつけて岩に登り、ここで休憩しつつ富士山を撮影する。この間に鬼ヶ岳山頂にいた若者二人に追い抜かれ、その後は下山するまで山上では誰にも出会わなかった。
展望岩から見る雪頭ヶ岳の斜面と富士山
上ズーム 足和田山越しの富士山
裏側に広がる南アルプス・八ヶ岳と甲府盆地
岩の上に登ってみるとかなり風が強く、ゆっくり休めるような場所では無い。写真を撮ったらさっさと下りて先に進む。展望岩の下を大きく回り込んで下り、また登り返す。ピークを越えて少し進むとまた展望の良さそうな岩が出現、ここも誰も登った様子は無い。ここはスルーしようかと思ったのだが、折角雲が晴れて午後にしては珍しいすっきりした富士山が見えているのに写真を撮らないのはもったいない。一旦は通り過ぎたが、戻って岩の上に登り三脚を立てる。先ほどとは角度が変わって足和田山の全景と西湖の一部が見えるようになる。午前中の雲はすっかり晴れ、綺麗な富士山が「撮ってくれ」と言わんばかりに立っていた。
これから歩く稜線。登り返してその先を下って鍵掛峠。ピークを越えるとまた素晴らしい眺望が得られる展望岩あり。
鍵掛峠近くの展望岩から見る足和田山越しの富士山
歩いてきた稜線を振り返る。右が雪頭ヶ岳、中央が鬼ヶ岳。
その先の鍵掛峠への下りは雪と岩が混じった、ところどころロープ場がある歩きにくい道だった。岩にアイゼンをひっかけて転ばないように注意しながら、ロープを使わせていただいて慎重に通過し、ようやく鍵掛峠に到着、時間は午後2時20分だった。鬼ヶ岳から2時間ほどかかったことになるが、撮影時間を除けば1時間半はかかっていない。これもトレースがあったおかげだが、もし無かったらさらに30分以上は余計にかかっただろう。峠の下には富士山の展望台があるので、そこまで行って腰を下ろしてゆっくり休む。
鍵掛峠への下り。岩と雪がミックスした道で、ロープが張られた場所がある。
鍵掛峠。向こうは王岳への稜線。
鍵掛峠の林から望む富士山
鍵掛峠展望台。峠の下、根場へ下りる途中にある。木が切られていて展望岩に乗ることができる。
鍵掛峠展望台から望む富士山
展望岩側の斜面は稜線と違って風が吹かず、休憩には絶好だった。しかし、ここはまだ標高1,500mほどあり、根場までの標高差は600m、下山には1時間少々時間がかかる。山の上にはもう誰もいないようで、人の姿は無く声も聞こえない。時間はもうすぐ3時、あまりのんびりもしていられない。この先は歩き易い良い道なのでアイゼンをはずして下山開始する。
鍵掛峠の道は広くて歩き易いが、西側斜面にはまだ結構な雪があった。アイゼン無しで足早に下りる。
根場いこいの里の萱葺屋根の家と富士山。3時53分到着、思ったよりも早く着いた。
やや急ぎ足で登山道を下り、1時間ほどで根場いこいの里に到着した。持って行ったラーメンは食べずじまいで下山してしまったので、駐車場の傍らにあるおみやげ物屋さんでソバをいただいた。お店のおかみさんに山の上は雪が深かったという話をしたら、2週間ほど前に来た登山者は鍵掛峠の先が腰まで雪があって登れずに引き返してきたと言っていた。今日はまだ良いほうだったようだ。この程度の時間で歩けたのは先行した登山者のおかげ、重ね重ね感謝である。
さて、この日は十四夜の月が登って来る日だ。田貫湖あたりで富士山山頂あたりに月が登って来るはず。ソバをいただいた後は朝霧高原・田貫湖方面に向かって車を走らせる。(十四夜・十五夜の冬月に続く)
鬼ヶ岳山頂の岩と富士山
これから進む鍵掛峠への稜線。結構な雪がある。
小さいが雪屁ができていた。御坂山系では珍しい。
トレースに感謝。先頭を歩いた人はさぞかし大変だっただろう。
緩く下ってまた登り、その先は急傾斜の下りとなる。柔らかい雪で足をとられまくり、3度もスリップ・転倒する。下り切ったところで前方に展望の良い岩場が出現する。この日は誰も岩に登った様子は無く、雪を踏みつけて岩に登り、ここで休憩しつつ富士山を撮影する。この間に鬼ヶ岳山頂にいた若者二人に追い抜かれ、その後は下山するまで山上では誰にも出会わなかった。
展望岩から見る雪頭ヶ岳の斜面と富士山
上ズーム 足和田山越しの富士山
裏側に広がる南アルプス・八ヶ岳と甲府盆地
岩の上に登ってみるとかなり風が強く、ゆっくり休めるような場所では無い。写真を撮ったらさっさと下りて先に進む。展望岩の下を大きく回り込んで下り、また登り返す。ピークを越えて少し進むとまた展望の良さそうな岩が出現、ここも誰も登った様子は無い。ここはスルーしようかと思ったのだが、折角雲が晴れて午後にしては珍しいすっきりした富士山が見えているのに写真を撮らないのはもったいない。一旦は通り過ぎたが、戻って岩の上に登り三脚を立てる。先ほどとは角度が変わって足和田山の全景と西湖の一部が見えるようになる。午前中の雲はすっかり晴れ、綺麗な富士山が「撮ってくれ」と言わんばかりに立っていた。
これから歩く稜線。登り返してその先を下って鍵掛峠。ピークを越えるとまた素晴らしい眺望が得られる展望岩あり。
鍵掛峠近くの展望岩から見る足和田山越しの富士山
歩いてきた稜線を振り返る。右が雪頭ヶ岳、中央が鬼ヶ岳。
その先の鍵掛峠への下りは雪と岩が混じった、ところどころロープ場がある歩きにくい道だった。岩にアイゼンをひっかけて転ばないように注意しながら、ロープを使わせていただいて慎重に通過し、ようやく鍵掛峠に到着、時間は午後2時20分だった。鬼ヶ岳から2時間ほどかかったことになるが、撮影時間を除けば1時間半はかかっていない。これもトレースがあったおかげだが、もし無かったらさらに30分以上は余計にかかっただろう。峠の下には富士山の展望台があるので、そこまで行って腰を下ろしてゆっくり休む。
鍵掛峠への下り。岩と雪がミックスした道で、ロープが張られた場所がある。
鍵掛峠。向こうは王岳への稜線。
鍵掛峠の林から望む富士山
鍵掛峠展望台。峠の下、根場へ下りる途中にある。木が切られていて展望岩に乗ることができる。
鍵掛峠展望台から望む富士山
展望岩側の斜面は稜線と違って風が吹かず、休憩には絶好だった。しかし、ここはまだ標高1,500mほどあり、根場までの標高差は600m、下山には1時間少々時間がかかる。山の上にはもう誰もいないようで、人の姿は無く声も聞こえない。時間はもうすぐ3時、あまりのんびりもしていられない。この先は歩き易い良い道なのでアイゼンをはずして下山開始する。
鍵掛峠の道は広くて歩き易いが、西側斜面にはまだ結構な雪があった。アイゼン無しで足早に下りる。
根場いこいの里の萱葺屋根の家と富士山。3時53分到着、思ったよりも早く着いた。
やや急ぎ足で登山道を下り、1時間ほどで根場いこいの里に到着した。持って行ったラーメンは食べずじまいで下山してしまったので、駐車場の傍らにあるおみやげ物屋さんでソバをいただいた。お店のおかみさんに山の上は雪が深かったという話をしたら、2週間ほど前に来た登山者は鍵掛峠の先が腰まで雪があって登れずに引き返してきたと言っていた。今日はまだ良いほうだったようだ。この程度の時間で歩けたのは先行した登山者のおかげ、重ね重ね感謝である。
さて、この日は十四夜の月が登って来る日だ。田貫湖あたりで富士山山頂あたりに月が登って来るはず。ソバをいただいた後は朝霧高原・田貫湖方面に向かって車を走らせる。(十四夜・十五夜の冬月に続く)