山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ミヤマウラジロ(イノモトソウ科)

2021年09月14日 | シダ類
 石垣などの割れ目を好んで生育する夏緑性のシダである。根茎は太く短く斜上し、葉を叢生する。葉は長さ20 ~ 40㎝、葉柄は紫褐色の針金状で折れやすい。葉面の表は淡緑色の草質、裏は淡い白色を帯びている。葉身は広被針形、2 回羽状複葉。胞子嚢群は羽片の縁が裏面に折れ、ほとんど隙間無く着く。石灰岩質の岩を好むが、石灰岩地が少ない山梨県ではそうでは無い場所にも生育している。新たに御坂山系での生育が確認された。

 2018年山梨県カテゴリー : 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省カテゴリー:なし


    ミヤマウラジロ 令和3年9月 御坂山系で撮影


    同上


    裏側は白粉を付けて白色を帯びている。


    ソーラスは葉の辺縁が裏側に折れて付着する。


    茎は紫褐色の針金状で、時に白粉が付着する。

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 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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ミヤマハナワラビ(ハナヤスリ科)

2021年09月09日 | シダ類
 やや明るいシラビソの低木の林床に生育している夏緑性のシダである。共通茎の高さは3〜5㎝。栄養葉はほぼ全裂し、小羽片は線形で鈍鋸歯があり、2 〜 5 対で先端は鈍頭である。胞子葉は 2 回羽状に分岐し、多数の球形の胞子嚢をつける。全長は 5 〜 15㎝と小さなシダである。山梨県では富士山の狭い箇所に生育しており、個体数はきわめて少ない。


    ミヤマハナワラビ 令和3年7月 富士山で撮影


    同上 同じ株


    栄養葉はほぼ全裂し、小羽片には鈍鋸歯がある。球形の胞子嚢を付けるがこの個体はまだ未成熟である。


    まだ栄養葉を展開していない個体。

 小さいうえに個体数が少なく、見つけ出すのは非常に難しいシダである。

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タチヒメワラビ(ナヨシダ科)

2021年06月10日 | シダ類
 山地の林縁にポツポツと立って生育する夏緑性のシダである。根茎は長く這い、葉をまばらに出す。葉は淡緑色、柔らかい草質。葉身は広披針形、基部は狭まり、2 回羽状に深裂する。羽片の下部は、無柄で水平に開出し、軸に重なるようにつく。植物全体に星状毛や針状毛を密につける。最下羽片の上側第一小羽片は突出して大きい。胞子嚢群は、辺縁と中肋の中間より辺縁近くに着き、胞膜はない。生育地は山梨県内に散在し、個体数は少ない。笹に飲み込まれて消滅した場所もある。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省-


    タチヒメワラビ 令和3年5月 甘利山で撮影


    同上 まだ葉を十分に展開していない若い個体。


    最下羽片の上側第一小羽片が突出して大きい。


    茎には星状毛や針状毛を密に付け、茶色い薄い鱗片を付ける。


    令和3年6月 同じ場所で撮影。だいぶ大きくなったがまだソーラスは付けていなかった。


    平成24年6月 アツモリソウとともに写り込んでいたタチヒメワラビ。令和3年現在、アツモリソウは消滅しておりタチヒメワラビも風前の灯。

 ⇒山梨県の絶滅危惧ⅠB類のシダ類(画像付き)

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ヒメサジラン(ウラボシ科)

2021年06月09日 | シダ類
 林下の沢沿いの湿った岩上にコケと群生する常緑性のシダである。根茎はやや長く這う。葉は単葉で長さは 5 ~ 10㎝、葉身は倒披針形で先端の近くで広がる。葉柄は不明瞭で葉質は革質。鱗片は葉柄基部に多いが、葉身は無毛。胞子嚢群は長楕円形~線形で中肋よりに約 25 度の角度で着く。山梨県では県南部に生育しているが、生育場所の斜面の崩落などにより減少傾向にある。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省-


    ヒメサジラン 令和3年3月 南部町で撮影


    同上 渓谷沿いの苔の生えた岩や岩壁を好んで生育する。


    葉は倒披針形で先端の近くで広がる。先端部はやや尖る。


    ソーラスは楕円形ないし線形で、中肋寄りに約25度の角度で付着する。


    下から覗き込むヒメサジラン群落

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コタニワタリ(チャセンシダ科)

2020年12月18日 | シダ類
 渓谷沿いの潤湿な林床や岩壁に生育する常緑性のシダである。葉は単葉で披針形、葉身基部は心形でで側面は耳状になることが多い。大きな個体では葉の側面は波打っている。葉質は厚く表面は光沢があり、裏面のソーラスは線上で長く、中軸に広い角度で付く。日本では長野県、新潟県など北側寄りの地域に生育しており山梨県が南限である。身延町の1ヶ所でのみ生育が確認されていたが大菩薩・小金沢連峰方面でも発見された。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠA類(CR)  2017年環境省なし


    コタニワタリ 平成2年11月 身延町で撮影


    生育していた斜面が崩落して絶滅したかと思われたが同じ水系で生育を確認した。


    線状の大きなソーラス。中軸に対して広い角度で付く。


    渓谷を見下ろすコタニワタリ


    大菩薩・小金沢連峰方面で発見されたコタニワタリ。平成2年12月撮影。


    同上 大株が護岸工事の施されたセメントの壁に着生していた。


    下側から見るソーラス

 新たな場所で発見されたことから、他の場所でも生育している可能性が出て来た。

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山梨県の絶滅危惧のシダ類一覧

2020年10月26日 | シダ類
2018年版山梨県レッドデータブックに登録されている絶滅危惧のシダ類は以下の通りである。

山梨県絶滅危惧ⅠA類(CR)

 ヒメスギラン(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 チシマヒカゲノカズラ(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県CR 環境省EN)
 スギラン(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
 マツバラン(マツバラン科) (2005山梨県EW 環境省NT)
 ミヤマハナワラビ(ハナヤスリ科) (2005山梨県DD 環境省CR)
 オオアカウキクサ(サンショウモ科) (2005山梨県CR 環境省EN)
 デンジソウ(デンジソウ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
 タキミシダ(イノモトソウ科) (2005山梨県CR 環境省EN)
 ヒメウラジロ(イノモトソウ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
 ヤツガタケシノブ(イノモトソウ科) (2005山梨県CR 環境省NT)
 フジシダ(コバノイシカグマ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 イワウサギシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 イチョウシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県CR 環境省NT)
 コタニワタリ(チャセンシダ科) (2005山梨県- 環境省-)
 コガネシダ(イワデンダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 キタダケデンダ(ヒメデンダ)(イワデンダ科) (2005山梨県CR 環境省CR)
 テバコワラビ(メシダ科) (2005山梨県EN 環境省VU)
 ノコギリシダ(メシダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 ホソバショリマ(ヒメシダ科) (2005山梨県- 環境省-)
 キンモウワラビ(キンモウワラビ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
 イワヘゴ(オシダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 ヒイラギデンダ(オシダ科) (2005山梨県CR 環境省EN)
 オニイノデ(オシダ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
 イナツルデンダ(オシダ科) (2005山梨県- 環境省-)
 オオクボシダ(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 クリハラン(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 カラクサシダ(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)

  以上 27種


山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN)

 コスギラン(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 トクサ(トクサ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 ヒメハナワラビ(ハナヤスリ科) (2005山梨県EN 環境省VU)
 ヒロハハナヤスリ(ハナヤスリ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 ヤマヒメワラビ(ナヨシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 ウサギシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 エビラシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 ヒメイワトラノオ(チャセンシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 オクタマシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県- 環境省VU)
 チャセンシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 イヌチャセンシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 アオチャセンシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 トガクシデンダ(イワデンダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 ヘラシダ(メシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 タチヒメワラビ(ヒメシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 オオカナワラビ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 ミドリカナワラビ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 タカネシダ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省CR)
 ヒメカナワラビ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 アオネカズラ(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)
 ヒメサジラン(ウラボシ科) (2005山梨県- 環境省-)
 ヒトツバ(ウラボシ科) (2005山梨県EN 環境省-)

  以上 22種


山梨県絶滅危惧Ⅱ類(VU)

 アスヒカズラ(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 ミヤマウラジロ(イノモトソウ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 アマクサシダ(イノモトソウ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 オオバノハチジョウシダ(イノモトソウ科) (2005山梨県EN 環境省-)
 ナヨシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 コモチシダ(シシガシラ科) (2005山梨県NT 環境省-)
 ハシゴシダ(ヒメシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 カラフトメンマ(オシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 ホテイシダ(ウラボシ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 サジラン(ウラボシ科) (2005山梨県VU 環境省-)

  以上 10種


山梨県準絶滅危惧(NT)

 サンショウモ(サンショウモ科) (2005山梨県NT 環境省VU)
 ハカタシダ(オシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
 オシャグジデンダ(ウラボシ科) (2005山梨県NT 環境省-)

  以上 3種


山梨県情報不足(DD)

 ナカミシシラン(イノモトソウ科) (2005山梨県DD 環境省-)
 ウスヒメワラビ(ナヨシダ科) (2005山梨県DD 環境省-)
 センジョウデンダ(オシダ科) (2005山梨県DD 環境省EN)
 キレハオオクボシダ(ウラボシ科) (2005山梨県DD 環境省EN)


 山梨県絶滅危惧のシダは良き指導者に恵まれて1年間で約8割を効率良く見て回ることが出来た。随時画像を更新して行くが、完成は遥か先になりそうである。





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山梨県の絶滅危惧Ⅱ類および準絶滅危惧のシダ類、他(画像付き)

2020年10月26日 | シダ類
 山梨県の絶滅危惧Ⅱ類および準絶滅危惧のシダ類は以下の通りである。その他、山梨県では珍しいシダを掲載する。

山梨県絶滅危惧Ⅱ類(VU)

 アスヒカズラ(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 ミヤマウラジロ(イノモトソウ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 アマクサシダ(イノモトソウ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 オオバノハチジョウシダ(イノモトソウ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    
    
 ナヨシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 コモチシダ(シシガシラ科) (2005山梨県NT 環境省-)
    

 ハシゴシダ(ヒメシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 カラフトメンマ(オシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 ホテイシダ(ウラボシ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 サジラン(ウラボシ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

  以上 10種


山梨県準絶滅危惧(NT)

 サンショウモ(サンショウモ科) (2005山梨県NT 環境省VU)
    

 ハカタシダ(オシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 オシャグジデンダ(ウラボシ科) (2005山梨県NT 環境省-)
    

  以上 3種


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山梨県の絶滅危惧ⅠA類のシダ類(画像付き)

2020年10月26日 | シダ類
2018年版山梨県レッドデータブックに登録されている絶滅危惧ⅠA類のシダ類は以下の通りである。

山梨県絶滅危惧ⅠA類(CR)

 ヒメスギラン(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 チシマヒカゲノカズラ(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県CR 環境省EN)

 スギラン(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
    

 マツバラン(マツバラン科) (2005山梨県EW 環境省NT)
    
 ミヤマハナワラビ(ハナヤスリ科) (2005山梨県DD 環境省CR)
    

 オオアカウキクサ(サンショウモ科) (2005山梨県CR 環境省EN)

 デンジソウ(デンジソウ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
    

 タキミシダ(イノモトソウ科) (2005山梨県CR 環境省EN)
    

 ヒメウラジロ(イノモトソウ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
    

 ヤツガタケシノブ(イノモトソウ科) (2005山梨県CR 環境省NT)
    

 フジシダ(コバノイシカグマ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 イワウサギシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 イチョウシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県CR 環境省NT)
    

 コタニワタリ(チャセンシダ科) (2005山梨県- 環境省-)
    

 コガネシダ(イワデンダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 キタダケデンダ(ヒメデンダ)(イワデンダ科) (2005山梨県CR 環境省CR)
    

 テバコワラビ(メシダ科) (2005山梨県EN 環境省VU)
    

 ノコギリシダ(メシダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 ホソバショリマ(ヒメシダ科) (2005山梨県- 環境省-)
    

 キンモウワラビ(キンモウワラビ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
    

 イワヘゴ(オシダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 ヒイラギデンダ(オシダ科) (2005山梨県CR 環境省EN)

 オニイノデ(オシダ科) (2005山梨県CR 環境省VU)
    

 イナツルデンダ(オシダ科) (2005山梨県- 環境省-)
    

 オオクボシダ(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    
 クリハラン(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 カラクサシダ(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

  以上 27種

 絶滅危惧ⅠA類だけに、発見が難しいものや山梨県では野生絶滅したかもしれないものがある。引き続き探索を続けたい。




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山梨県の絶滅危惧ⅠB類のシダ類(画像付き)

2020年10月26日 | シダ類
 2018年版山梨県レッドデータブックに登録されている絶滅危惧ⅠB類のシダ類は以下の通りである。

山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN)

 コスギラン(ヒカゲノカズラ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 トクサ(トクサ科) (2005山梨県EN 環境省-)

 ヒメハナワラビ(ハナヤスリ科) (2005山梨県EN 環境省VU)
    

 ヒロハハナヤスリ(ハナヤスリ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 ヤマヒメワラビ(ナヨシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 ウサギシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 エビラシダ(ナヨシダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 ヒメイワトラノオ(チャセンシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 オクタマシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県- 環境省VU)
    

 チャセンシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 イヌチャセンシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 アオチャセンシダ(チャセンシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 トガクシデンダ(イワデンダ科) (2005山梨県VU 環境省-)
    

 ヘラシダ(メシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 タチヒメワラビ(ヒメシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 オオカナワラビ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 ミドリカナワラビ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 タカネシダ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省CR)
    

 ヒメカナワラビ(オシダ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    

 アオネカズラ(ウラボシ科) (2005山梨県CR 環境省-)
    

 ヒメサジラン(ウラボシ科) (2005山梨県- 環境省-)
    

 ヒトツバ(ウラボシ科) (2005山梨県EN 環境省-)
    


  以上 22種

 残り数種類は数年で見て回れると思うが、トクサに関しては園芸品は目にするものの野生のものを見つけるのは難しいかも知れない。


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オクタマシダ(チャセンシダ科)

2020年10月26日 | シダ類
 渓谷沿いの日当たりの悪い岩の側面に苔類と一緒に生育している常緑性のシダである。形はコバノヒノキシダに似ているが葉質が固く中軸中央部の盛り上がりが目立たず、裂片辺縁の切れ込みが不規則である。胞子嚢群は裂片の葉脈に沿って線状ないし長楕円形に付着する。山梨県では県南部の渓谷のみで生育が確認されており、個体数は少ない。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN)  2017年環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    オクタマシダ 令和2年10月 南部町で撮影


    同上 苔の生えた岩に2株着生している。


    同上


    同上 常緑のシダではあるが秋になると葉が傷んでいる。


    ソーラスは裂片の中央に付着する。小羽片辺縁の切れ込みが不規則である。


    茶色くて細い鱗片が付着


    流れ落ちる滝とオクタマシダ

 ⇒山梨県の絶滅危惧ⅠB類のシダ類(画像付き)

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イナツルデンダ(オシダ科)

2020年10月06日 | シダ類
 亜高山帯の岩の隙間に生育する常緑性のシダである。ツルデンダの小羽片が深く切れ込んだような形をしており、時として茎の先端部に無性芽を付ける。イナデンダとツルデンダの交雑のシダで、山梨県で生育が確認されているのは1ヶ所のみ、日本国内でも数ヶ所のみである。不思議なことに生育地の周辺にはイナデンダが見つかっていない。


    イナツルデンダ 令和2年9月 奥秩父山系で撮影


    同上


    ツルデンダの小羽片が深く切れ込んだような形をしている。


    先端部に付いた無性芽


    ソーラスの形や位置はツルデンダに似ている。

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ヤマヒメワラビ(ナヨシダ科)

2020年10月06日 | シダ類
 亜高山帯の水気の多い砂礫地の草地に生育する夏緑性のシダである。石灰岩地を好むとされているが山梨県の生育地は北岳を除くと石灰岩地では無い。生育場所は少ないが生育地では群生している。裂片の辺縁部に大き目の円いソーラスを付ける。


    ヤマヒメワラビ 令和2年9月 奥秩父山系で撮影


    同上


    同上 群生している。


    同上 この場所は個体数が多いが、この年は状態が悪く小さな個体しか見られなかった。


    裂片の辺縁近くに円形の大きなソーラスを付ける。

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ウサギシダ(ナヨシダ科)

2020年09月17日 | シダ類
 山地から亜高山帯の林下に生育する夏緑生のシダである。葉は3回羽状複葉で、全体的に5角形に近い形を呈する。葉質は薄くて柔らかく傷み易く、胞子嚢群は裂片の辺縁寄りに付く。葉柄は細くて長く、無毛であるが基部に薄く鱗片をつける。富士山の青木ヶ原樹海の中に生育するものは下から2番目の羽片に葉柄を持ちアオキガハラウサギシダとされていたが、本種に含まれることになった。山梨県では奥秩父、南アルプス、富士山で生育が確認されているが個体数はあまり多く無い。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN)  2017年環境省なし


    ウサギシダ(アオキガハラウサギシダ) 令和2年5月 富士山麓で撮影


    同上 風穴の入り口に生育していた個体。


    同上 葉質は柔らかく傷み易い。


    令和2年7月 同じ場所で撮影


    同上 青々とした葉が茂っている季節であるが既に痛んでいるものが多い。ソーラスはまだ出現していなかった。


    令和1年10月 同じ場所で撮影。10月になると枯れ始める。


    同上


    同上 ソーラスは裂片のやや辺縁寄りに付着する。


    令和2年9月 瑞牆山で撮影 富士山麓以外の場所で初めて見たウサギシダ


    同上 柔らかくて傷みやすい葉は既に千切れていた。


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テバコワラビ(メシダ科)

2020年09月17日 | シダ類
 標高の高い山地の林内でやや湿り気の多い場所に生育する夏緑性のシダである。葉は長さ80 ~ 150㎝になり無毛、葉柄は淡褐色で光沢があり、基部に薄く鱗片をつける。葉身は柔らかい草質、広卵形、3 ~ 4 回羽状複葉。胞子嚢群は小さく、ほぼ円形で裂片のやや中肋近くにつく。柔らかな葉は鹿の食害を受けており個体数は減少している。山梨県では限局的に数か所の生育があるのみである。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠA類(CR) 2017年環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    テバコワラビ 令和2年7月 南アルプスで撮影


    同上 葉質は柔らかい。


    同上 鱗片は薄い。


    令和2年9月 同じ場所で撮影。


    同上 ソーラスは葉の下側、中軸寄りから付ける。


    ソーラスは裂片のやや中肋寄りに付ける。


    令和2年9月 別の場所で撮影


    同上 沢沿いに生育していたテバコワラビ

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イワヘゴ(オシダ科)

2020年09月16日 | シダ類
 山地の林内で沢の水が流れるような場所に生育する常緑性のシダである。葉の長さは40~80㎝になる。葉身は1回羽状複葉で上部は急に尖り基部はやや狭まる。葉柄と葉軸に真っ黒な鱗片が密生するのが特徴である。胞子嚢群は辺縁を除いた部分に散在する。山梨県では主に県南部に生育し、分布限界種である。個体数は少ない。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠA類(CR)  2017年環境省なし


    イワヘゴ 令和2年2月 身延町で撮影


    同上 かつてのワサビ田の脇に生育していた個体。


    同上


    同上 ソーラスは中軸から辺縁に向かって不規則に付着する。


    令和2年11月 身延町で撮影


    同上 用水路の近傍に生えたイワヘゴ


    辺縁を除いた部分に付着するソーラス。密生する真っ黒な鱗片が特徴的。


    基部に密生する鱗片

 生育地も個体数も少ない。

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