山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

交雑のスミレを見に行く 市川三郷町  平成31年4月29日

2019年04月30日 | 里に咲く花
 前日の長い林道歩きで以前から痛めていた右足首がまた痛み出した。山に登るのは辛そうだし、夕方からは天候が崩れそうである。ちょうど花仲間から交雑スミレの情報が入り、さほど歩かなくとも見られそうなので出かけてみることにした。


    遊歩道脇に咲いていたアカネスミレ。数は少なかった。


    終わりかけたヒナスミレ


    イカリソウ。今年は数が少なかったらしい。


    ナガバノスミレサイシン。点々と咲いていた。


    登山道を登る。


    途中に立派な神社があった。建物は古く使われていないようだ。


    斜面にはアケボノスミレの葉が点々とあるが花は見つからない。


    少し日当たりの良い場所でようやく出会えたアケボノスミレ


    ニオイタチツボスミレ


    そして出会えた目的の交雑スミレ。


    初めて出会うナガバノアケボノスミレ。


    アケボノスミレとナガバノスミレサイシンの交雑種である。花はどちらかというとアケボノスミレに似ている。


    数は結構あると聞いていたがまさかこんなに固まって咲いているとはまたまたオッタマゲタ!

 ちょうど見頃の良い時期に訪問出来た。毎度の花仲間に感謝したい。



    
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黄色いネコノメソウは居るのか?県境近くの沢を探索  平成31年4月28日

2019年04月30日 | 山に咲く花
 4月初旬にも一度訪問しているがその時は堰堤を越えた先で沢に下降できず、時間的にも余裕が無かったので途中で引き返してきている。今回はさらにその上流の沢に林道を使って回り込んで入ってみようと思う。長い林道歩きになりそうである。


    本日は林道を歩いてあの雪の残る山の懐まで入る。長い林道歩きだ。


    マムシグサが咲いていた。普通のマムシグサと思われるが仏炎苞の中には紫色の筋が入っていた。


    林道の脇にはヤマガラシがたくさん咲いていた。


    キランソウ


    フデリンドウ


    何気なく岩に付着していたイワヒバ


    キリンソウ?


    支脈の林道に入ってみると小屋があった。


    堰堤工事の小屋らしい。対岸にも道が続いているが目的地はこちらでは無いので引き返す。

 林道脇の水が滴る斜面にネコノメソウ属がたくさん咲いていた。さて、このネコノメソウは何なのか?イワボタンか?ニッコウネコノメソウか?ヨゴレネコノメソウでは無さそうだ。


    水の滴る林道脇に群生していたネコノメソウ属。


    花は平開していないように見えるが花が終わりかけたものは開いているようにも見える。


    法面の壁の上にもたくさん咲いていた。

 さらに林道を進むと前回通過した崩落地の斜面が見えてきた。ようやくこれで半分来たかどうかというところだろう。まだ先は長い。


    前回訪問時にあの崩落地の下を通過した。谷は深く、目的地はまだまだ先だ。


    ようやく沢と林道の交差地点が見えてきた。ここで沢は2つに分かれるが左側の沢は堰堤だらけで望み薄だ。


    右手の沢に入ってみる。堰堤を2つ越えて沢に下り立つ。


    しかしそこは狭くて急峻な谷。その先で沢が二手に分かれているが黄色いネコノメソウが咲いているような環境では無い。

 あきらめて林道をさらに上に進む。その先には前回順調に進めば登り着くはずだった林道との合流点があるはずだ。


    崩落地。さらに壊れそうな橋もあり、おそらくこの林道は年間閉鎖だろう。


    見えてきた目的地の橋。前回順調に遡上できればここに出たはずだった。しかし、見下ろす限りではかなり大変そうな急峻な沢だった。


    橋の上から見下ろす沢は二手に分かれていた。下りてみる。


    右手の沢。急峻だが雰囲気は良く、こんなところにネコノメソウが居そうである。


    沢の分岐部にネコノメソウが居た。


    しかし黄色いネコノメソウでは無かった。


    黄色っぽいのが居たと思ったが・・・残念ながらツルネコノメソウだった。


    さて、途中で見たものと同じものだろう。このネコノメソウの正体は?


    ちょうど満開のものと葯が落ちてそろそろ終わりかけたものが混在している。花は平開していない。これはイワボタンと見て良いだろう。


    こんな沢の清流の近くにきっと居るだろうと思った黄色いハナネコノメソウだったが・・・


    居たのはイワボタンだった。


    しかし、清流に咲くこのイワボタンは十分に美しかった。

 黄色いハナネコノメソウが咲いていた沢と条件的にきわめて似通っていたのでこちらの沢にもきっと居るだろうと思って探索に出かけたが、残念ながら出会えなかった。標高1,300mを越える地点まで登って出会えなかったのでその上に生育している可能性はきわめて低いと思われる。もっと上流を探すならば、今度は上から下りてきたほうが近いであろうが望みは薄い。おそらくこちらの沢にはキバナハナネコノメは生育していないと見て良いだろう。

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シハイスミレを再訪 甲府市北部林道  平成31年4月27日

2019年04月30日 | 山に咲く花
 先週も訪問しているが時間的都合で廻り切れなかったシハイスミレの群落を再訪してみた。本日3ヶ所目の訪問となるために時刻は午後4時半になったが、日が長くなったのでまだ十分に巡り歩ける。


    前回訪問時に気になっていたこの丸い葉のスミレ。


    正体はどうやらマルバスミレだったようだ。


    この斜面にもかつてはたくさんシハイスミレが咲いたのだが崩落が進んであまり咲かなくなってしまっていた。


    一方前回訪れた尾根筋の場所はさらに数が増えてシハイスミレだらけになっていた。


    まさにシハイスミレに支配されている。


    小さなスミレなので綺麗に撮影してやるのはなかなか難しい。


    前回訪問できなかったもう1ヶ所の群生地。こちらもたくさん咲いていた。


    もう夕暮れが近い。


    夕陽を浴びるシハイスミレ


    色の濃いアケボノスミレ。クロバナアケボノスミレと言って良いのかも知れない。


    フモトスミレが少しだけ咲いている。


    エイザンスミレも咲いているがシハイスミレの咲く場所からは少し離れている。

 これだけたくさんシハイスミレが咲くのだから交雑のスミレが現われても良いのではないかと思うのだが残念ながら見当たらない。エイザンスミレもシハイスミレもこの群落からは少し離れた場所に咲いていることと、シハイスミレ以外は個体数が少ないことも交雑には適していないのかも知れない。しかし、このシハイスミレはこの周辺の山域には広く分布しておりその中にはエイザンスミレと同じ場所に咲いているものもあるはずである。どこかに交雑スミレが居るのではないかと思っており、今後も探索を続けてみたい。
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沢に咲くコガネネコノメソウと峠に咲くオッタマゲーのスミレ  平成31年4月27日

2019年04月30日 | 山に咲く花
 甲府市北部の沢沿いではそろそろコガネネコノメソウが見ごろを迎えている頃だろう。林道の冬季閉鎖が解除されてアクセスも容易になった。それと花仲間から新たに峠付近で交雑スミレを見つけたと連絡を受けた。歩くと遠いが林道を使えばそれほど遠く無いはずだ。まずは林道脇に車を止めて沢に入ってみる。


    沢沿いではニリンソウが咲き始めていた。


    ニッコウネコノメソウ。盛期を少し過ぎている。


    ヒゲネワチガイソウ


    キケマン


    ヤマエンゴサクは咲き始めたばかり。


    レンプクソウは足の踏み場も無いほどにたくさん葉を出している。


    思った通り、コガネネコノメソウが満開。


    沢沿いに咲くコガネネコノメソウ


    コガネネコノメソウ大群落


    コガネネコノメソウ


    もう終盤のヒナスミレ


    エイザンスミレは見ごろを迎えていた。

 ハナネコノメソウが咲く黒富士農園界隈の沢にもコガネネコノメソウがあるが、花数は圧倒的にこちらの沢のほうが多い。適当なところで沢から抜け出して車に戻り、林道を峠に向かって移動する。すると、途中で花仲間のお嬢様が花を探してウロウロしていた。なんと、目的は同じ花だったが場所が全く違うので、峠まで移動して一緒に探してみることになった。


    峠付近に咲いていたヒナスミレは寒そうだった。この後雪が舞い始めた。


    アケボノスミレはまだ咲き始めたばかり。


    アケボノスミレ


    居ました。葉っぱがギザギザの交雑スミレ。


    どちらかというとヒナスミレ似だろうか。

 昨年見たものと同じ場所の交雑スミレは今年も咲いてくれた。花数は今年のほうが多いが株数は少なくなっているように思う。さて、花仲間からの情報だと別の場所でも発見したというので探しに行ってみるがなかなか見つからない。もっと奥のほうか?と進んでみると、お嬢様が突然驚きの声を上げた。何事かと行ってみると・・・おお~!こんなに咲いているのかとオッタマゲ~!!


    何だこの集団は?というくらいにたくさん咲いていたオッタマゲーのスミレ。


    満開。見事なり。


    オッタマゲーのオクタマスミレ。

 小雪が舞い風が冷たいのも忘れて夢中で撮影した。空が青空では無く自然な花の色が出せなかったのが残念である。しかし、よくぞこれだけの群落を見つけ出してくれたものである。他にも様々な花の情報を提供していただいている花仲間には大感謝である。今度はもっと天気の良い日にこの花と再会したい。






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甲府市白山のカイイワカガミ  平成31年4月27日

2019年04月30日 | 里に咲く花
 10連休が始まったが天候がいまひとつである。ひょっとしたら雪が降るかも知れず山の上は厳しそうである。本日は里山からあまり歩かずに行ける低山を散策してみたいと思う。まず訪れたのは甲府市の千代田湖周辺である。カイイワカガミという山梨県特産種が見ごろを迎えている頃だろう。


    カイイワカガミ


    ヒメイワカガミ、ないしはヤマイワカガミの変種と言われている。


    若干花期を過ぎていた。例年に比べて花数が少ないが個体数も減少している。


    毎年のように訪れているがかつてのような一面に咲く姿は見られなくなった。残念である。


    白いギザギザの花弁が可愛らしい花。


    シダ類はまだほとんど知らない。花のように胞子嚢が付くこのシダは調べてみるとゼンマイだった。


    出始めの頃は食用になるのでなんとなくわかるが、大きくなるとこのようになるとは知らなかった。


    ドウダンツツジ


    ヤマツツジは咲き始めたばかり。


    トウゴクミツバツツジはもう盛期を過ぎていた。


    トウゴクミツバツツジは雄しべが10本ある。ミツバツツジは5本である。


    イカリソウ。こちらもかつてはこれでもかというくらいにたくさんあったがだいぶ少なくなってしまった。


    池のほとりには二ホンタンポポ(カントウタンポポ)が咲いていた。


    しかしそのすぐ近くには園芸種のアオイスミレが咲いている。

 鹿の食害による森林環境の変化、あるいは地球温暖化による環境の変化によるものなのか、年々寂しくなって行くように思う白山の花たちである。イノシシの掘り起こしも目立っているように感じる。湯村山の界隈がどうなっているのかもちょっと心配である。

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オキナグサ保護作戦  平成31年4月22日

2019年04月23日 | 山に咲く花
 10日ほど前に雪が降り一時雪化粧していた中~低山の山々はもうすっかり雪は見えなくなっている。雪の影響で開花が遅れるだろうと予想していたオキナグサだが偵察に行ってくれた花仲間からもう咲いているとの連絡を受けた。予定では先週末に保護ネットを完成させるはずだったが止むごと無き用事が入りまだ未完成のままだ。オキナグサは咲き始めの蕾の時に鹿の食害を受けるために現在の状態がいちばん危険な状況ということになる。今週は予定が詰まっており25日にはアウトドアショップエルクでの上映会が控えている。本日夕方に音楽機器担当者と一緒に会場の下見に行く予定だったのだがこれをキャンセルして一人で行ってもらうことにして、保護ネット張りを優先させる。


    登山道脇で咲き出したフデリンドウ


    アカネスミレ


    ヒゴスミレ


    終盤のエゾアオイスミレ

 ポールを5本ずつ、計10本を両手に持って毎度のことながらヘロヘロになりつつ、3時間かかって現地に到着した。時刻はもうすぐ5時である。前回は岩盤に穴を開けるインパクトドライバーの電池切れで作業が不完全に終わってしまったため、今回は交換電池3本を持って来た。それでも2本の電池はあっという間に無くなり3本目を半分ほど使ったところで穴開けは終わった。


    前回インパクトドライバーで岩盤に穴を開けて立てておいたポールの大部分が根元で折れて倒れていた。荷揚げした新しいポールに変える。


    今回の荷揚げ。ポール10本、インパクトドライバーと交換電池3個、結構重いハンマー等。


    もう咲き始めているオキナグサ。


    まだ咲き始めたばかり。食害跡は見当たらない。


    今年も期待出来そうだ。


    オキナグサ


    連休の頃には見頃を迎えそうだ。


    陽が落ちてヘッドライト装着し作業を進める。


    7時過ぎにようやく作業を終える。

 完璧とは言い難いがとりあえず1シーズン越えられるくらいの保護柵が完成した。ワイヤーで補強する予定だったが訪問者が足をひっかける可能性が高くやめておくことにした。さあ、今年も存分に咲いてくれ、オキナグサよ!
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シハイスミレ満開 甲府市北部林道  平成31年4月13日

2019年04月21日 | 里に咲く花
 毎年のように訪問している林道にそろそろスミレが咲いている季節である。やや標高の高いところに咲くシハイスミレもそろそろ見ごろを迎えている頃だろう。午後から想定外の予定が入ったため現地に居られる時間は1時間少々しか無いが回れる範囲で見て来ようと思う。


    車を止めたすぐ脇の土手に大株のエゾアオイスミレ。


    エゾアオイスミレ


    林道脇に咲いていたタチツボスミレ。毎年この場所は群落を形成する。


    白っぽいヒナスミレ


    葉茎がやや長く見えるが堆積した落ち葉を取り除いたために長く見えるだけ。アカネスミレ。


    アケボノスミレがだいぶ咲き出していた。


    日当たりの良い斜面に咲き出したエイザンスミレ


    葉が細く、ヒゴスミレと思われる。

 林道脇の斜面では目的のシハイスミレはまだ少ししか咲いていなかった。まだ時期が早いのかと思ったが群生地に踏み込んでみると満開のシハイスミレが出迎えてくれた。


    雪の影響で少し早いかと思っていたが、ちょうど見頃だったシハイスミレ。


    今年もたくさん咲いてくれたように見えるが、昨年よりは少し範囲が狭くなっている気がする。


    濃い紫色が鮮やかなシハイスミレ。これはマキノスミレではないかという話もある。

 もう1ヶ所の群生地も気になっていたのだが、残念ながらタイムアウトで撤退となる。踏み荒らしも目立たず、ここのシハイスミレは元気に育っている。しかし、林道脇の斜面は少しずつ表面が崩落しているようで、数が減ってしまっているように見える。
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沢に咲くネコノメソウ属とヒナスミレ他 甲府市北部  平成31年4月18日

2019年04月19日 | 里に咲く花
 週末に止むごと無き用事が入ってしまったためこの日の午後に花散策を強行した。そろそろコガネネコノメソウが見ごろを迎えているであろうし、気になる葉がギザギザのスミレも見に行ってみたい。林道ゲートはまだ閉鎖されているのでゲートを越えた先から沢に下りて遡上する。


    コガネネコノメソウが咲いている。


    このあたりは昨年黄色い絨毯になっていたが今年は控え目である。


    コガネネコノメソウ


    支脈の沢沿いに咲いていたニッコウネコノメソウ


    水辺に咲くニッコウネコノメソウ


    沢沿いに咲くツルネコノメソウ


    ハナネコノメソウ


    水際に咲くハナネコノメソウ。今年は大株は見当たらず数も少ない。


    水辺に咲くタネツケバナ。畑の中に咲いているものとは別物のように見えてしまう。

 源頭まで遡上するつもりだったがこの沢も堰堤がいくつも設置されている。水がだいぶ少なくなったあたりで大きな堰堤に突き当たり、これを巻いたところそのまま林道に抜け出てしまった。見下ろす沢筋はもうほとんど水が流れておらずネコノメソウ属を含めて新しい発見は望み薄である。そのまま林道を上のピークまで歩くことにする。


    倒木が多く沢が荒れてきた。


    小滝の脇を通過


    さらにいくつか小滝を越えると大きな堰堤に突き当たった。この左側を巻いたら林道に出てしまった。


    まだ何も生えていない殺風景な林道。


    尾根に抜け出る。

 下界は20℃を越える暖かさだったが山上の稜線に抜け出ると風が冷たくて寒い。フリースの上にカッパを着込んで寒さを凌ぐ。足元にはまだほとんど花が咲いていないが少しだけヒナスミレが咲き出していた。期待していた葉がギザギザのスミレは・・・まだ葉も確認できない。雪が降ったことと4月の気温があまり上がらなかったことがあって、開花がだいぶ遅れているようだ。


    ヒナスミレが咲き出していた。


    期待していた葉がギザギザのスミレはこれか?まだ葉が展開しておらず開花はしばらく先になりそうだ。

 軽食をとって休憩後、林道を使って下山する。林道の脇にはヒナスミレが満開だった。


    色の濃いヒナスミレがたくさん咲いていた。


    白花のヒナスミレ


    花仲間が発見してくれたもう1ヶ所の葉がギザギザのスミレ。


    葉は展開していたが小さな花芽は地面に潜り込むように付いていた。開花は2週間くらい先になりそうだ。

 昨年は今ごろの時期に咲いていたオクタマスミレだが今年はだいぶ開花が遅れそうである。無事に咲いてくれることを願う。

 職場に戻ってから明日の山岳レインジャー説明会の準備をする。作業終了したのは深夜1時過ぎになってしまった。明日も頑張らねば!



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白いスミレの正体は? 明野の林道を再訪  平成31年4月17日

2019年04月18日 | 里に咲く花
 先日訪問したが何だかわからず決着の付いていない白いスミレの正体は何なのか?まだ花が咲いているうちに訪問しておかないとあと1週間もすると終焉を迎えてしまう。前回は花は撮影したが日没を迎えてしまったため葉の観察がまだ不十分だった。本日も現地到着時間が5時近くになってしまうが再訪してみた。


    さて、この白いスミレの正体は?


    面長の顔、側弁には髭が生えている。


    葉っぱを良く見ると一部まだ巻いてはいるが細長い逆ハート形だ。


    前回は半分巻いた葉を見て細長い葉だと思っていたがそうでは無いようだ。


    そして近くに咲いていたアカネスミレの葉と比べてみると、色の違いはあるものの形はほとんど同じ。


    顔つきもこちらのほうが少しふっくらしているが髭の生えているところはそっくり。


    面長では無い顔つきの花もある。

 このスミレの正体は、葉の形、花弁の形と側弁に髭があることから総合すると、アカネスミレの白花と見て良いだろう。交雑のスミレの可能性も考えて周辺を探してみたがそれらしき花は見つからず、この一角にだけ白いスミレが咲いていた。コメントでご指摘いただいた通り、このスミレは小仏峠でいちばん最初に見つかったスミレと見て間違い無さそうだ。おそらく山梨県で発見されたのは初めてだろう。

 さて、もうひとつの交雑らしきスミレも気になるので、周辺に咲いているスミレを含めて観察してきた。


    脆い土手の斜面に前回気付かなかったゲンジスミレの葉がたくさん出ていた。


    良く見てみるともう花が散った後だった。


    近くにはアカネスミレがたくさん咲いている。


    さて、この葉茎と花茎が長いスミレはどうだろうか?何となく葉の形も少しゲンジに近いように見えるが・・・?


    これも葉茎、花茎が長い。葉の裏が少し茶色い。

 おそらく上の2枚はいずれもアカネスミレと思われる。2枚とも落ち葉をたくさん被った中から花を咲かせたもので、落ち葉により徒長して咲いたものである。落ち葉を取り除いて撮影するとあたかもカクマスミレのように見えてしまう。一昨年甲府市北部林道で見つけたものがこのパターンである。しかしそうでは無いものもこの界隈には生育している。


    落ち葉が堆積していない場所から出ているが葉茎が長めである。葉の形も少し丸みを帯びている。


    こちらも葉茎がやや長く葉の形はゲンジスミレに近い。


    こちらの葉はゲンジスミレと間違えそうである。

 このタイプのスミレはひとつの斜面に集中的に存在しており、花が付いていない葉にはゲンジスミレにそっくりな葉(ゲンジではないと思うが)が何枚も出ている。いくら観察しても今年は答えが出ないであろうが、また来年が楽しみになってきた。

 白いスミレの正体を助言していただいたfu-coさんには感謝である。いつかどこかで一緒に花散策が出来たらと願う。
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今度こそティアラ 朝霧高原  平成31年4月16日

2019年04月16日 | ダイヤモンド富士
 前日の午前中から抜けるような青空が広がり、真っ白な富士山が姿を現した。風が強かったが夕方には止んで来た。天気予報、衛星画像を見ても翌日もスッキリとした青空が広がりそうである。絶好のティアラ日和、ここを逃すわけには行かない。ゆっくり寝たい気持ちもあるのだがここで寝過ごして撮り逃すと絶対に後悔する。日の出が早くなったので5時起きでは間に合わないため4時半に起きてまだ薄暗いうちに自宅を出発する。本日の撮影地は2ヶ所マークしてあるが1ヶ所は藪で富士山が見えないかも知れずもう1ヶ所は牧草地の外縁で柵が邪魔になるかも知れない。1ヶ所目の藪地に行ってみると左側の木の枝が邪魔になるものの、ほぼ座標点の位置から撮影が可能だった。カヤトの藪を足で踏みならして三脚を立てる場所を確保しカメラをセットする。15分前に2台のカメラのセットを完了し、露出合わせで何度もシャッターを切ってモニターで確認する。今度は時間を間違えないように、予定時刻の30秒前からシャッターを連写する。


    ボーグ200㎜。こちらの絞りも前面装着型フィルターに変えた。どう写ってくれるのか?空気が澄んで雪煙も少ない絶好のティアラ日和だ。


    もうすぐ太陽が現れる。うっすらと影富士が出た。


    チカッと輝き出した。


    チカチカチカッと、光芒が出る。


    効果良好な前面装着型フィルター。


    位置的にもほぼ良好。


    こちらが前面装着型フィルター装着した1,140㎜望遠にEosRPのフルサイズカメラで撮影したもの。


    絞り効果が強いのでセンサーのゴミが目立つが、光芒の出方は良好である。








 何度も失敗してきたがようやくまともに撮れたティアラである。4月25日にアウトドアショップエルクで開催するスライド上映会にはなんとか間に合った。これから動画編集の作業が待っている。
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初見の白いスミレと・・・これは角間君? 北杜市明野  平成31年4月15日

2019年04月16日 | 里に咲く花
 花仲間のブログに正体不明の白いスミレがアップされていた。それと交雑種らしき紫色のスミレも載っている。これは確認に行かなければと、お昼休みを狙って電話して場所を聞く。先日訪問した明野ゲンジロードに近からずとも遠からぬ林道脇に咲いていたそうだ。本日午後から内科受診があったのだが診察が終わってから急いで現地にかけつけるが、時間がもう4時半を過ぎてしまい全部見て回るには困難な時間となってしまった。行けるところまで行って撮れるだけ撮ってくることにする。


    林道ではあるが荒れておりとても車が走れるような道では無い。


    ニオイタチツボスミレ


    両脇と林道の中にはこれでもかというくらいにアカネスミレがたくさん咲いていた。


    ゲンジスミレがパラパラと咲いている。葉は多いが花は少なく、今年は外れ年なのだと思う。


    ゲンジスミレ


    夕陽に染まるゲンジスミレ

 さて、問題のスミレはたくさん咲いているアカネスミレの一角にポツポツと咲いていた。


    花はアカネスミレだが葉柄が長めで葉は少し丸みを帯びている。


    別角度から。葉の裏は少し茶色い。丸っこい葉っぱもあるがこんなアカネスミレも居るのではないか?


    別株。これなんか葉の裏がもろに茶色で葉も円みを帯びている。


    葉の一部が蝕まれているが、残った葉の形はゲンジスミレに近い。


    ヘタってしまっているがこれも同様。


    こちらもゲンジスミレの葉に近い。右下の花が付いていない葉はほぼゲンジスミレにそっくりだが、ゲンジスミレでは無い。


    さあ、どうでしょうか?これらのスミレは交雑の角間君なのかどうか?

 ネット上に記事を見るとこれとほぼそっくりなスミレがカクマスミレとして紹介されている。カクマの可能性は高いと思うのだが一昨年甲府市北部林道で見たカクマらしきスミレは単に藪の中から花茎と葉茎を長く延ばして咲いたアカネスミレだった。今回のスミレも形態だけ見ればカクマのように見えるが、何かの環境に順応するためにこのような形になったことも考えられなくも無い。結論を急がずに何年か経過を見て、もし毎年この場所にこれと同じ形のスミレが咲くとすればカクマスミレと見て良いのではないかと思う。

 もう日没が近付いた頃にこのスミレの発見者から電話があり、今から登って来るというので合流して散策した。すぐに日が暮れてしまったが正体不明の白いスミレが咲く場所はなんとか間に合った。


    場所と周辺の様子から見て植栽されたものでは無さそうだ。


    細顔のこのスミレ。


    花弁全体が真っ白で側弁には毛が生えている。


    葉は柄が短かく倒れて広がる。葉の裏にも毛が生えている。

 毛の生えた直立しない葉はノジスミレに似ている。シロスミレやアリアケスミレとの葉とは違うようだ。シロバナノジスミレだろうと思ったのだが、側弁に毛が生えているのでノジスミレとは違うようだ。結局正体不明のままである。こんなスミレが眠っていたとは驚きである。探し出した花仲間も凄い。


    こちらはマルバスミレ。参考までに。
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今度こそトウゴクサバノオ 東海自然歩道  平成31年4月14日

2019年04月15日 | 里に咲く花
 2年ほど前から探していたがどうしても見つからなかったこの花、御坂山塊にあると聞いて行ってみたがツルシロカネソウだったし、大菩薩山系にあるとネットで見て行ってみたがサンリンソウだった。山梨県レッドデータブックを参考にして山中湖界隈や県境の山にも行ってみたが見つからず、最も怪しい東海自然歩道も歩いたが出会えなかった。しかしネットの情報から見て東海自然歩道のどこかに生育しているのは確実である。懲りずに今年も探しに出かけてみた。


    エイザンスミレが咲き出していた。


    こんな感じの湿っぽいところに居るのではないか?


    居たのはニリンソウ。


    同じように少し湿っぽい別の森に入ってみる。


    木の根元にユリワサビが咲いていた。


    苔の中にハナネコノメソウが咲いていた。


    普段は沢沿いで見ているのに、森の中で咲くこの花は奇異で新鮮に感じる。


    別のネコノメソウ属。葉が茶色いので今まではヨゴレネコノメソウと信じていたが・・・


    花を見ると萼片が平開している。どうやらニッコウネコノメソウらしい。

 さらに森を進んでみると、奇妙な葉っぱの先に小さな蕾が付いているのが目に付いた。その周辺を見渡してみると・・・小さな黄色い花が咲いている。驚きの出合い、2年越しの花にようやく出会うことが出来た。


    セントウソウとユリワサビ、その脇に小さな黄色い花。


    居ました。トウゴクサバノオ。


    2年越しでようやく出会えた小さな花。


    感動の出合い。山梨県ではあまり見かけることが無い。


    想定していた通り、少し湿っぽい林床に生育していた。


    思っていたよりも個体数が多く安心した。


    小さくて撮影が難しいが、見れば見るほどに可愛らしい花。

 ようやく出会えたトウゴクサバノオ。もっとずっと先の森まで探す予定だったがこの場所で1時間半も時間を費やしてしまい空模様が怪しくなってきた。本日は十分過ぎるくらいに満足したのでこれにて撤退とした。2年越しのミッション、これにてコンプリート。
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ネコノメソウ属を巡る 甲府市黒平界隈  平成31年4月13日

2019年04月15日 | 里に咲く花
 早朝から朝霧高原を巡って来たが数日前に降った雪が残っており花を探すには向かないため、甲府市北部にある黒平まで移動してきた。そろそろコガネネコノメソウとニッコウネコノメソウが咲く頃である。マウントピア黒平の脇を流れる沢に入るのがルートも整備されていて一番手っ取り早いのだが、今回は気になっていた別の沢に入ってみた。その沢沿いにも意外なことに立派な林道(堰堤工事のための道)が付いていた。


    初めて入る沢。GPSを見ると沢に沿って林道が走っている。


    すぐにコガネネコノメソウが現われた。これは幸先良いと思ったのだが・・・


    用水路が上を走っていた。


    取水口


    堰堤が現われた。その先も次々と堰堤が現われる。


    堰堤ばかりで効率が悪いので一旦林道に乗り上げてそちらを歩く。大きなススキ野原(植林帯)が現われた。


    沢筋はその先も堰堤ばかりで期待していたハナネコノメは見当たらない。


    沢の感じは悪く無かったがGPSの地図を見るとずっと先まで堰堤だらけだ。

 1時間ほど歩いて標高は1,100mを越えたが、その先も堰堤ばかりでネコノメソウ属は期待薄のため、あきらめて撤退する。


    支脈の沢に咲いていたツルネコノメソウ。


    ツルネコノメソウ


    ネコノメソウ属。これは?


    まだ咲き始めたばかり。萼片が開いておらず、今までならばヨゴレネコノメソウと片付けていたがそうなのか?

 撤退して車まで戻り、今度は本命のマウントピア黒平の沢に入る。この沢にはハナネコノメソウを含めて4~5種類のネコノメソウ属が生育しているのを昨年確認している。しかし、ヨゴレネコノメソウとニッコウネコノメソウの区別がいまひとつ分からず、確認してみる必要がある。いずれの花もイワボタンの変種となっていて兄弟のようなものなので判別は難しいのかも知れない。


    マウントピア黒平


    さっそく咲いていたコガネネコノメソウ。


    コガネネコノメソウ


    同じ場所に別のネコノメソウ属。花(萼片)が開いているのでニッコウネコノメソウだと思う。


    さらに沢を進むとツルネコノメソウが咲いていた。


    これはどう見てもツルネコノメソウ、だろう。


    数は少ないながらハナネコノメソウも咲いている。


    ハナネコノメソウ


    たくさん見かけるこれはどうなのか?


    葉が緑色で汚れておらず、咲いた花は萼片が平開している。ニッコウネコノメソウ。


    葉は茶色く汚れているが花(萼片)が平開している。これもニッコウネコノメソウと見て良さそうだ。


    汚れた葉の大群落、これはヨゴレネコノメソウだと思うのだがまだ花が咲いていない。


    葉が汚くて花が開いていない。これはヨゴレネコノメソウで良いのか?それともこれから花が開くのか?


    これはニッコウネコノメソウで間違いないと思う。

 見れば見るほどに分からないネコノメソウ属の花たち。今までヨゴレネコノメソウだと思っていた花の中にニッコウネコノメソウがかなり入っているのではないかと思えてきた。ひょっとしたらこの沢沿いに咲いているヨゴレネコノメソウだと思っていた花はほとんどがニッコウネコノメソウなのではないかとも思えてくる。兄弟の花たちなので結論を急ぐ必要は無いと思う。何年か観察していれば、いずれはわかってくるだろう。
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積雪の朝霧高原を散策  平成31年4月13日

2019年04月14日 | 里に咲く花
 好天となったこの日も早起きして朝霧高原にティアラ撮影に向かう。いつもよりも10分ほど早く目覚ましをかけて5時に甲府の自宅を出発したのだが想定外の市街地渋滞と精進湖線で遅い車の後ろについてしまったため時間がかかり、カメラをセットした時にはもう太陽が出てしまった。またまたティアラ撮影失敗、早朝からガックリと気落ちしてしまう。


    1台目のカメラをセットしている最中に陽が昇ってしまう。ティアラ失敗、しかし太陽の輪郭が見えているのでキラリ輝くティアラは撮れなかっただろう。

 当直後の疲れも抜けきっておらず、朝霧高原道の駅に移動して1時間ほど仮眠する。予定では2年ほど前から探しているが見つからない花を探しに行くはずだったが、先日の雪がまだしっかりと残っていてこれでは雪の中に花が埋もれてしまっていて探すのは難しそうだ。予定変更、そろそろ咲いているであろうスミレを見に行ってみよう。


    日当たりの良い場所でもまだ雪が残っている朝霧高原。


    野焼き後のいぶ臭さが残るカヤト野原に咲き始めたキスミレ。


    まだ咲き始めたばかりだ。


    あと1~2週間後が見ごろだろうか。

 もう1ヶ所訪れる。


    スギの林床に咲いていたフイリヒナスミレ


    ヨゴレネコノメソウ、だと思うが?


    花が平開しないと記憶していたが開いているようにも見える。


    しかしこの茶色い汚れた葉はヨゴレネコノメソウで良いだろう。


    雪の切れ間から顔を出していたこのスミレはまだ蕾。


    葉っぱがギザギザのオクタマスミレ。明日には開花しそうである。

 雪の影響で朝霧高原界隈のスミレの開花は少し遅れそうである。朝一番から失敗のこの日は帰宅して寝ようかとも思ったのだが、咲き始めた可愛らしいスミレを見て少し元気が出た。
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スミレ咲く 明野ゲンジロード  平成31年4月11日

2019年04月12日 | 里に咲く花
 ここ数年は春の恒例となっている北杜市明野にあるゲンジスミレが咲く里山である。昨年、一昨年と林道の中まであふれるほどにたくさんのゲンジスミレが咲いてくれたので明野ゲンジロードと勝手に名前を付けた。今年もそろそろ咲いている頃だ。林道入り口はちょうど林業作業中のトラックが荷を積んでいるところだったので邪魔しないように草地の斜面を乗り越えて入山する。日当たりの良いその斜面にはアカネスミレがたくさん咲いていた。


    アカネスミレ


    アカネスミレ


    日当たりの良い斜面にはアカネスミレがたくさん咲いていた。


    林道脇に咲いていたシュンランは前日の雪と雨で「まいった」していた。


    エゾアオイスミレもヘタっていた。


    咲き始めたばかりのアケボノスミレ


    アケボノスミレ


    イブキスミレも咲き始めたばかりであまり大株は見当たらなかった。


    こんなところにアマナが咲いていた。おそらく山梨県で見るのは初めてだと思う。

 昨年は足の踏み場も無いほどに林道内にあふれていたゲンジスミレだが今年はちらほらとしか咲いていない。蕾のものも多く、少し時期が早かったようだ。


    居ました。ゲンジスミレ。これも昨日の雨と雪でヘタっているようだ。


    葉の裏は茶色い。


    まだほころび始めたばかりのゲンジスミレ


    こちらはまだ蕾。


    まだ時期が早かったがそれなりに楽しませてもらったゲンジスミレ。

 あと1~2週間先が見ごろになりそうである。今年もたくさん咲いてくれることを期待したい。
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