甲府市や北杜市の低い山中ではツクバキンモンソウの葉が展開し始めている。これとよく似たニシキゴロモという花があるのだが、日本海側に多く生育する花で山梨県ではほとんどがツクバキンモンソウである。しかし、大月市の山の中にはニシキゴロモと思わしき花が生育している場所があるらしい。果たして本物のニシキゴロモなのか、それともツクバキンモンソウの誤認か?まだ少し時期が早いかも知れないのだが、たぶんこの辺り、と目星を付けて山に登ってみる。

途中から見る富士山

オドリコソウの群生

オドリコソウ

長い林道を歩く。

林道脇の法面にリョウメンシダが生えていた。結構どこにでも生育しているようである。

林の中に咲いていたエビネ

キンランを見つけたがまだ蕾だった。

もう終盤のジュウニヒトエ

キランソウのようだが地面を這わずに立ち上がっている。おそらく交雑種のジュウニキランソウであろう。

やっと林道の終点。ここからが本番の登山道になる。

モミの実がたくさん落ちていて絨毯のようになっていた。

峠のあたりで一旦は平らな道になるが、ここからまた登りが始まる。

頂上付近の平らな尾根。この辺りに生えているのではないかと予想していたのだが・・・

これか?

いや、これはアザミの葉の若葉であろう。

桜の花が咲き残っていた。

花を見てみると花柄に毛が生えている。これはカスミザクラではないかと思う。

広い山頂に到着

雲ってはいるが富士山がお出迎えしてくれた。
期待していたニシキゴロモ、あるいはツクバキンモンソウはまだ時期が早かったようで、それらしき葉も確認出来なかった。いずれかは尾根の感じから生えてくるであろうが、おそらく5月下旬から6月ごろになるのではないだろうか。
全く収穫が無かったわけでは無い。少し珍しいスミレに出会えた。

薄いピンク色のタチツボスミレ

たくさん生えているナガバノスミレサイシンの葉

葉が見当たらないがおそらくこれはナガバノスミレサイシンの花

これはアケボノスミレの葉か?

しかしアケボノスミレは普通こんなふうには群生しない。これは交雑のスミレではないだろうか?

奇跡的に2輪だけ咲き残っていた。このふっくらした花は交雑種のナガバノアケボノスミレであろう。

下山途中で見かけたミヤマキケマン、だと思う。

見慣れているミヤマキケマンよりも少し葉の幅が広い気がする。
ニシキゴロモの探索には失敗したが、ナガバノアケボノスミレの群落に出会えたことは大きな収穫だった。元気があれば、来年の桜の花が咲く頃に訪れてみたい。ニシキゴロモは今年のうちに再訪してみたいのだが、元気が出るかどうか??なにせ今回の探索では8時間という長時間を要してしまった。もし来るならば、次はもっと短いルートを登ろうと思う。