山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

白馬五竜高山植物園観察会に参加(後編)  令和4年6月26日

2022年07月02日 | 圏外編
 白馬五竜高山植物園の花を見て回っているといくら時間があっても足りない。もう少しじっくりと撮影したいところを切り上げて、リフトに乗って地蔵の頭のケルン周辺の散策に案内していただく。


    リフトに乗って上にある地蔵の頭に行く。


    咲き始めたばかりのニッコウキスゲ


    下向きに花が咲くオニアザミ。山梨県では見たことが無い。


    石灰岩地を好むイワシモツケはたくさん咲いている。山梨県では絶滅危惧種で、あまり見かけない。


    ヤマトキソウに良く似ている花


    これは花弁が開くミヤマトキソウという花らしい。


    初めて見るハッポウウスユキソウ


    タカトウダイに似ているがこれはシナノタイゲキらしい。


    背丈や花はやや小さ目。葉裏に白い毛が密生するらしいがそこまでは見て来なかった。


    キバナイカリソウという種類らしい。


    池のほとりに咲いていたコバイケイソウ


    ワタスゲ


    池のほとりに生えていたスゲ。観察不十分だが、高山帯に生えており、おそらくカワズスゲと思われる。


    初めて見るスゲが生えている。小穂に柄があって黒くて丸っこい。


    これはタヌキランであろう。まさにタヌキの尻尾。


    たくさん見かけるが・・・これは何?


    鱗片が茶色くて幅が広い。これはショウジョウスゲではないかと思う。


    まだ結実しておらず、雄しべと雌しべが出ているスゲ


    茶色くて細長い鱗片と芒が見えるが、この段階では何だか全く分からない。


    ハリスゲの仲間であろうが、良く目にするヒカゲハリスゲとは感じが違う。


    先端部の雄小穂が長い。これはハリガネスゲではないかと思う。


    やや高いところの草地では普通に見かけるミノボロスゲ


    初めて見るナガハシスミレ。距が長いので一目瞭然。しかし、ミヤマハシナガカンスゲとの区別はいまひとつ。


    タテヤマリンドウがたくさん生えている。ハルリンドウの変種で、大きい個体だとハルリンドウとの区別が良く分からない。


    テングクワガタであろう。おそらく自生のもの。


    植栽のゲンチアナ・ディナリカ (スイス3大名花)


    この高山植物園の名物かも知れないヒマラヤの青いケシ、メコノプシス・グランディス

 植栽では無い自生のものでも蛇紋岩地には変わった植物がたくさん生育している。特にカヤツリグサ科の植物は場所が変わると見たことが無いものばかりである。撮影に時間がかかり、いつもの如く私が最後尾になってしまった。予定時間をだいぶオーバーしてしまい申し訳なかったと思う。ハッポウウスユキソウの他にハッポウタカネセンブリという可愛らしい花もこれから咲くらしい。時間がとれるようならば見に来てみたいが、なかなか難しいであろう。

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白馬五竜高山植物園観察会に参加  令和4年6月26日

2022年07月01日 | 圏外編
 某自然保護協会のメンバーからお誘いいただいた本当の目的はこの日に開かれた白馬五竜高山植物園の観察会である。白馬五竜高山植物園の責任者である坪井さんにご案内をお願いしてたくさんの高山植物を見て回ってきた。この高山植物園は標高1,550mという立地条件の上に蛇紋岩という特殊な地質を利用して、全国各地から様々な高山植物の種子を採取してきてこの場所で育てている。滅多にお目にかかることが出来ない高山植物もここでは育てられている。


    お世話になった「ペンションぼくんち」は花好きな人たちが多く集う花の宿。オーナーも植物に関してかなり詳しい。


    麓のエスカルプラザからゴンドラリフト「テレキャビン」を使って一気に標高1,550mのアルプス平まで登る。


    いろいろな植物が茂るアルプス平の白馬五竜高山植物園


    まず目に付くのがこのラン科植物、キバナノアツモリソウ。


    その脇にはホテイアツモリ


    そしてレブンアツモリソウもある。


    自生のものはまずお目にかかることが無いタカネキンポウゲ。もう花は終わっていた。


    北岳に生育するキタダケキンポウゲ


    北海道の中部に分布するチシマツメクサ


    極小の花が咲いている。晴天の時にしか咲かないらしい。


    こちらはハイツメクサ。花はまだ咲いていないようである。白馬岳に生育しているらしいがまず目にすることは無い。


    こんなのも咲いていた。これはトチナイソウ。北海道と岩手県の石灰岩地に局地的に分布する希少種。


    ウルップソウ


    さらにユウバリソウが咲いていた。


    ミヤマオダマキの花壇


    チングルマのお花畑


    ミヤマクロユリの群生


    ケマンソウ。これはたぶん日本には自生していない。


    ミヤマクワガタ。北岳のアカイシミヤマクワガタとはだいぶ色が違う。


    黄色いスミレの群落


    これは石灰岩地に生えるナエバキスミレだった。


    ミヤマアズマギク

 その他にもたくさんの貴重な高山植物が植えられていた。これだけのものを集めるのも大変だったであろうが、育てるのも並々ならぬ苦労があるのではないかと思う。まず目にすることが無いであろう貴重な植物をたくさん見せていただいた。さらにリフトを利用して上に登り、地蔵の頭のケルンから池の周辺を散策してみる。(後編に続く)

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雪渓残る北アルプスの谷周辺を探索  令和4年6月25日

2022年06月28日 | 圏外編
 某自然保護協会のメンバーから声をかけていただき、北アルプスの谷に咲く植物の観察会に参加させていただいた。とはいっても今回の参加メンバーはオール山梨県勢の知った顔ばかりであった。ほとんど山梨県から出ていない私にとっては県外に咲く花や植物はどれを見ても新鮮な驚きがある。


    タニウツギが満開。


    この花は分布が日本海側に寄っており、山梨県では見られない。


    登山道脇にこんなノビネチドリが普通に咲いているのも驚きである。山梨県ではもうほとんど見られなくなってしまっている。


    まだ蕾のショウキラン。これも山梨県ではおそらく見ることが出来ない。


    テンナンショウ属も変わっている。葉軸が1本で仏炎苞が葉よりも低い位置に付いている。


    これはヒロハテンナンショウの仲間であろうが詳細は不明。


    仏炎苞が紫色のものもあった。これはカミコウチテンナンショウに良く似ている。


    オオバキスミレであろう。


    この花も山梨県では見たことが無い。


    スゲも見たことないものが生えている。


    何だかさっぱり分からない。


    エナシヒゴクサに似ているが雌小穂が上部に固まって付いている。これはヒメシラスゲではないかと思う。


    雌小穂が長めで芒が伸びていない。これはイワスゲではないかと思う。


    たくさん生えているこのスゲ。カンスゲの仲間であろうということは分かるが・・・


    見たことが無い雌小穂の形。鱗片が薄茶色いことから、オクノカンスゲではないかと思う。


    こんな寒そうなところにもリョウメンシダが普通に生えている。山梨県では南部町を中心に南側に寄って生育している。


    たぶんホソバナライシダ。山梨県でも普通に見かける。


    これは山梨県には無いシダ。ヤマソテツであろう。


    鱗片が真っ黒なシダ。葉はまだ展開していないがこれはミヤマメシダであろう。山梨県では標高1,800mあたりから上の高いところに生育している。


    サンカヨウがたくさん咲いている。北岳や鳳凰山では鹿の食害著しく、少ししか残っていない。


    雪渓の脇に生えるキヌガサソウ


    ニリンソウ群落。葉の切れ込みが細かく、別物のように見える。


    シラネアオイ。雪渓残る谷の脇を主に咲いている。


    初めて見るオオサクラソウの花


    こちらも初めて見る薄紫色の上品な花


    トガクシショウマ。本日の一番の目的はこの花を見ることだった。

 久しぶりの雪渓登りはやや辛かったが、軽アイゼンが良く効いてあまり滑らなくて幸いだった。初めて見る花やテンナンショウ、カヤツリグサ、シダなど、たくさんの植物を堪能させていただいた1日だった。新しい出会いと刺激を求めて、たまには県外にも花を見に行ってみるのも良いことだと思った。

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遠州に咲く花を散策(その2) 静岡県  令和1年6月28日

2019年07月04日 | 圏外編
 花仲間に案内をお願いして遠州界隈を散策した続きである。車で次の場所に移動する。ここは森林と湿地が混在する公園になっている。広大な面積でとても1日で見歩くことは出来ないが、案内していただいたおかげできわめて効率良くこの季節の花を見歩くことが出来た。


    ツユクサ・・・だが、いつも見ている青色の花の咲くものとはまるで違う。


    トキワツユクサ。元々は昭和初期に観賞用に輸入されたものが野生化したものらしい。


    ハンゲショウ。名前は知っているが花を見るのは初めてである。


    半夏生と書く。ドクダミ科の植物。


    これも初めて見る花。


    タシロラン。葉緑素を持たない菌従属栄養植物。


    赤と白の両方の花を咲かせるシモツケ。特別な名前が付いていて聞いたが忘れた。


    初めて見る花ばかり。オオヤマサギソウに似ているが葉の先端が尖っている。


    花の顔つきもちょっと違う。クリオネと言うよりも大きく口を開けたジンベイザメ。これはヤマサギソウ、と思っていたがオオバノトンボソウと教えていただいた。


    ガンクビソウ・・・だが、いつも見ているものとは葉の付き方や毛の多さがちょっと違う。


    サジガンクビソウ。これも初めて見る花。まだ蕾のようだ。


    驚いたのがこの真っ黒なコクラン。


    花だけでなく花柄まで黒い。


    クロジクコクラン。こんな花があるのかと驚き!


    ミゾカクシ(キキョウ科ミゾカクシ属)。この花も初めて見る。

 水辺にも見たことの無い花がたくさん咲いていた。


    日中は青空が見えるようになり、葦毛湿原では閉じていたこの花が開いてくれた。


    トウカイコモウセンゴケ。開花している花が見られて幸運だった。


    トウカイコモウセンゴケの葉


    湿原の中ではトウカイコモウセンゴケとモウセンゴケが一緒に花開いていた。


    この花は水の中に浮かぶように咲いている花だと思っていた。


    コウホネ。水の流れる小川から大きな葉を出して咲いていた。


    ヌマトラノオ。見たことがあったのはこの花くらいだろうか。

 初めて出会う花のオンパレードで驚くことばかりだった。一人で歩いたならばこうは行かなかっただろう。たまには山梨県外に足を延ばして見たことの無い花を見るのも自分自身の勉強と励みになり必要なことだと感じさせられた。この界隈を自身の庭のように歩いておられる花仲間に大感謝である。ヒナノキンチャクが咲く頃に山梨でお待ちしております。ありがとうございました。

 
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遠州に咲く花を散策(その1) 静岡県  令和1年6月28日

2019年07月04日 | 圏外編
 名古屋出張の帰り道、花仲間に案内をお願いして遠州界隈の花を見せていただいた。花期を外れている花もあるのだが見たかったのはその花が咲いている環境である。山梨県では見つかっていない花がありひょっとしたら見つかるかも知れないと思っている。天気予報では雨だったが台風が足早に通り過ぎ朝の7時には雨が上がってくれた。


    案内をお願いした花はこんな川の近くにあった。杉・檜(おそらく植林)と広葉樹の混合林である。


    フタバランの仲間。春の早い時期に花をさかせ、この季節には当然花は終わっている。山梨県では5種類のフタバラン属のうち唯一見つかっていない花。


    同じような場所に咲いていた菌従属栄養植物のラン


    残念ながら花期は過ぎていた。


    唇弁がかろうじて見えている。この花は山梨県で見ることは不可能であろう。


    コクラン。山梨県南部町界隈でも見ることが出来る。そろそろ咲いている頃だろう。


    コクラン群生


    これも初めて見る花


    ムラサキニガナ。風で揺れてなかなか撮らせてくれない。


    カキラン。山梨県ではほぼ絶滅している。


    名前を聞いたが忘れてしまった。葉はどこにあるのか?


    たぶん花が散った後だと思うのだが?奇怪な花。


    咲き残っていたササユリ

 場所が変わると咲いている花がまるで違う。山梨県から外に出る機会があまり無いため、他県の花はどれを見ても新鮮に見える。花仲間に案内していただいて効率良く見ることが出来たことも大きい。もう1ヶ所案内していただいた。

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6月の葦毛湿原に咲く花たち 愛知県  令和1年6月26日

2019年07月01日 | 圏外編
 名古屋に出張の機会があったので車で出かける途中で愛知県の葦毛湿原に立ち寄ってみた。お昼少し前に甲府を出発し、午後3時ごろには到着できるはずだったのだが、新東名高速から東名高速に乗り換えるところでカーナビ通りに道を進んだつもりが何故かそのまま新東名に乗っている。カーナビが古くて新しく開通した部分の新東名高速がまだルートに入っておらず、気が付けばナビにルートが出てこない。どこで高速を降りればよいのか?新東名高速は山沿いを走る道でトンネルが多くインターがあまり無い。高速を降りたのは目的地よりだいぶ先の東岡崎で、下道を30㎞ほど走ってやっと葦毛湿原の駐車場に到着した。時刻はすでに午後4時、空模様が悪く傘を持って出発である。


    駐車場近くの案内板


    葦毛湿原入り口


    カンアオイの仲間の葉があったが花は見つからず。おそらくイワタカンアオイだろう。


    南方系のシダ、ウラジロが茂っている。


    ヤブランはまだ花芽が見えない。


    ハンカイソウはもう結実していた。

 ひょっとしたらまだ見られるかも?と少しだけ期待していたミカワバイケイソウだったが、花はおろか葉も確認できなかった。あまり予習していなかったこともある。


    植生復旧のために掘り返し作業が行われている葦毛湿原。


    復旧作業のために掘り返された場所


    白い石灰岩がゴロゴロところがっていた。


    見たかった花のひとつ、トウカイコモウセンゴケ。


    午前中しか花を開かないことを予習してきたのでこの時間は当然花は閉じている。


    モウセンゴケ。こちらも同様に花は閉じている。


    ノハナショウブ。初見の花。


    もう終わっているだろうと思っていたカキランが咲き残っていた。


    カキラン


    実はこの花も見るのは初めてである。山梨県にもあったはずだが、現在では見るのはきわめて困難である。


    サワシロギク


    カヤツリグサ科の植物はまだほとんど知らない。


    丸い茎の途中から有茎の花が出ている。


    ホタルイに近いが花が有茎なのがちょっと違うようだ。不明のカヤツリグサの仲間。


    普通に茂っているこの草は?


    花の観察が不十分で正体がわからず。この湿原には三日月草というものが咲くらしいがちょっと違う。これから咲くミカワシンジュガヤか?

 人家が近い場所にある湿原は鹿の食害を全く受けていないように見受けられ、山梨県の状況と比べるとうらやましい限りである。予定では稜線の鉄塔まで登るはずだったのだが湿地内の花散策で2時間を費やしタイムアウトとなってしまった。おそらく気が付かなかった花がたくさんあっただろうし、季節が変わると湿原に咲く花も違う姿を見せてくれるのだろう。機会があるならばもう少し予習してからこの素晴らしい湿原を再訪してみたい。
    


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三浦半島ちょっと立ち寄り 衣張山  平成31年2月20日

2019年02月25日 | 圏外編
 三浦半島のパール富士を見に来たついでにちょっと衣張山というマイナーな山に立ち寄った。sanaeさんとトシちゃんも付き合ってくれて3人で行ってみることになった。ここは山というよりも丘のようなハイキングコース・・・のはずだったが?


    近くの有料駐車場に車を止めて民家の中の道路を進む。


    登山道(ハイキングコース)に入ると、山らしい景色になる。


    25分ほどで開けた山頂に到着。桜が植えられていた。


    玉縄桜


    衣張山山頂。思ったほど広く無い。


    山頂から見る富士山。パールの時間にこのくらい見えていてくれれば・・・。


    200㎜望遠でこのくらいの大きさ。

 三角点はこの展望地の隣のピークにあった。さて、そのまま道を進めば普通に道路に出てその道路を歩けば元の場所に戻れるのだが・・・もっと短絡できるのでは?と薄い踏み跡のある尾根へと入り込む。毎度のことながら踏み跡はすぐに無くなりその先は藪歩き。鎌倉の低山だから大したことは無いだろう・・・とナメてかかっていたこともあるのだが、最後の斜面は結構な急斜面で下りるのに一苦労した。


    藪の中はヤブラン(たぶん)が自生していた。これは一番の大株。


    最後の急斜面。木や根に捕まりながら下りるが、まずは私が滑り落ち、次にトシちゃんが滑り落ち、最後にsanaeさんまで・・・。

 GPSの地図で見る限りではそれほど急な斜面には見えなかったのだが最後の最後が結構急になっていて、結局3人とも滑り落ちて泥と葉っぱだらけになって道路に抜け出た。ちょっとした冒険気分を味わって3人で大笑いして駐車場に戻った。鎌倉の低山だからと言って侮るなかれ!というよりもこんな藪道をわざわざ歩いてくる奴が悪い!!
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青い池と虹のかかる美瑛町 北海道  平成30年9月28日

2018年10月01日 | 圏外編
 出張で旭川に行く機会があった。折角だから十勝岳か旭岳あたりに登って行こうと登山装備を持って出かけたのは良かったが・・・? レンタカーを借りる予定で到着したホテルで荷物を確認してビックリ仰天!!免許証を忘れた。もはやバス移動かタクシーしか移動手段が無い。さてどうしましょうか?タクシー運賃を調べてみると十勝岳登山口の望岳台も旭岳ロープウェイもいずれも片道15,000円くらいかかる。ならばバス移動でということで、午前中の講演を聴講した後に青い池まで行ってみることにした。お昼過ぎのバスに乗って青い池の前で下車する。そして池に行く前に帰りのバス時刻を確認に向かい側の停留所に行くと・・・1本逃すと次は午後4時過ぎのバスしか無い。次の目的地までに移動する時間が足りなくなってしまう。止む無し、いちばん早いバスは乗って来たバスが折り返して戻って来るまでの30分しか無い。急いで池に行ってささっと写真を撮ってバス停に戻るという忙しい訪問になってしまった。


    赤抜けた旭川駅。ここから青い池までバス移動約1時間半。


    青い池を訪れる。静かに見えるが観光客がいっぱいで三脚を立てるにもちょっと待たなければならないほど。しかも滞在時間はわずかに30分。


    紅葉にはまだ早かった。


    雨の後だと青く無い日もあるらしい。さらに青空の日のほうが青くなるらしい。


    この日は曇だったがこれくらいの青さならば十分。


    ちょっと物足りなさを感じつつも急いでバス停に戻る。

 バスで美瑛の駅まで移動する。美瑛駅から旭川空港まで移動してそこで別のバスに乗り換えるのだが時間が2時間ほどあり、旭川空港まで移動するバスも1時間後である。近くに東屋が立つ小さな丘があるのでそこに移動して遅い昼食をとっていると、ポツポツと雨が降り出した。かと思ったらさらに雷鳴が轟き出す。周辺の空は青空が見えるのにこの場所だけ夕立のようだ。30分ほどで雨は止み太陽が現れ出したかと思ったら、ラッキーなことに虹が出てくれた。


    美瑛駅北側。


    空港行きのバス停は南側にある。


    夕立と雷の後に美瑛の町に虹がかかった。


    虹のかかる美瑛駅

 15分ほどで虹は消えてしまった。バス移動のおかげで良い景色に出会うことが出来た。その後10分ほどで旭川空港に行くバスが来たので移動する。空港で乗り換えて次なる目的地は旭岳温泉である。予定ではレンタカーで移動して朝1番のロープウェイに乗るはずだったのだが、免許証を忘れてレンタカーが借りられなくなってしまったので旭岳温泉に前日から泊まる作戦に出た。しかし、これまた宿泊予定のホテルまで行って大トラブルが・・・!!(続く)
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隣県の山(森)を散策に出かける  平成30年9月9日

2018年09月10日 | 圏外編
 本日予定していた花散策が予定変更となり午前中で散策は終了となった。残りの時間を利用して先日情報をいただいた隣県の森に咲くという稀少植物を見に行くことにする。全く予定していなかったのでその山域の地図は持ち合わせておらず行ったことも無いので全く土地勘が無い。情報をいただいた花仲間とこのあたりを良く歩いている花仲間に連絡をとり、詳細な情報をいただいてから現地に入るが・・・やっぱり初めての場所での花探しは難しい。


    これは山梨の草原でも普通に見かけるアザミ、トネアザミだと思う。


    こちらは?葉が披針形で切れ込みがあまり深く無い。山梨ではあまり見かけたことが無い。おそらくナンブアザミだと思う。


    コシオガマが咲いていた。さほど珍しいわけでは無いが見られると嬉しい花。


    ヒキオコシ。これは草原で普通に見られる。


    良く見ると可愛らしい花を付けている。


    驚いたのがこの黄色い花。こんな感じで普通に咲いているものなのか?


    ナガミノツルキケマン。山梨県ではほとんど見られなくなり絶滅危惧ⅠA類からDD(情報不足)に変わってしまった花。


    さらにこんなのも咲いていた。


    ミツバベンケイソウ。葉が3枚輪生する。山梨県でも稀に見ることが出来る。絶滅危惧種に指定されている県が多く、山梨県もいずれは指定される花だと思う。

 さて、お目当ての花はかなり詳細に場所を聞いたはずだが全く見つかる気配なし。何度も2人の花仲間に電話して聞くがどうにも見つからず、あきらめた頃に・・・斜面にちらりと変なものが生えているのが目に付いた。恐る恐る近付いてみると・・・あった。花期は若干過ぎていたが見られただけでも幸運である。


    探していた甲斐のサカネラン。


    甲斐の名前が付いているが最初に見つかったのが山梨県でその後山梨県内でこの花を見た人は居ない。いつか発見してみたいと思っている。

 本来は石灰岩地に咲くはずの甲斐のサカネランであるが、転がっている岩を見る限りではこの場所は石灰岩で構成されているわけでは無いように見受けられる。一部石灰岩を含んでいるのか、それとも石灰岩地では無い場所にも生育するのかは不明である。訪問者が何人か居るようで斜面の一部が写真撮影のための踏み台のようになってしまっており、花にとってあまり良い環境のようには見えない。他の場所には無いのかと周辺を探してみたが見当たらず、10個体に満たない個体数で生育を維持するのは難しいのではないかと思える。囲ってあげてあまり人が近付けないようにしてあげたほうが良いのではないかと思うのだが、山梨県外なのでそれも出来なそうである。

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花咲く北信の山、岩菅山を訪れる(前編)  平成30年7月16日

2018年07月18日 | 圏外編
 チョウジコメツツジ確認のため黒戸尾根の5合目まで登るか、それとも県外の山に行くか、かなり迷い、当日の朝まで決められずにいた。いずれにしても早起きして出かけなければ登れないので目覚まし時計を4時にかけてさっさと寝た。予定通り目が覚めて起き上がると、前日の富士北麓の森が堪えたようでふくらはぎが痛い。標高差1,500mの黒戸尾根5合目までを往復するには厳しそうである。一方、北信の山ならば場所を選べばさほど登らなくても良い場所もある。候補のひとつが湯の丸高原の池の平湿原である。たぶん、シテンクモキリが見られると思うし、ホームページを見ても見ごろと書かれていた。そしてもうひとつが日本二百名山の岩菅山である。岩菅山から裏岩菅山、さらにその先までの稜線のお花畑が素晴らしいと聞いておりいつか訪れてみたいと思っていた山である。完全フリーとなった3連休なので、ここを逃すと次はいつ行けるか全く分からなくなってしまう。距離は池の平湿原のほうが近いが高速を使うと移動時間は岩菅山も変わらない。ここはあまり行く機会が無いであろう岩菅山に行ってみることにして中央道を北に走る。

 8時に岩菅山の登山口一ノ瀬に到着した。混雑しているかと思ったが止まっている車は4~5台ほどで楽勝で駐車出来た。地図を確認し、GPSも持って出発である。足を心配していたが歩き出してみるとほとんど痛みが気にならない。不審者の如くまわりをキョロキョロして花を見ながら進む。


    一ノ瀬の駐車場。


    いざ、出陣。山頂までは普通に行けそうだがその先の稜線をどこまで行けるか?たぶん自分の足だと裏岩菅山が限界だろう。


    ちょっと登るといきなり出てきたツバメオモトの大きな葉っぱ。さすがは北信の山!


    用水路の脇を進む。


    見たことの無い花が咲いている。花はカラマツソウだが葉が??調べてみたらモミジカラマツという花だった。それと左にある蕾の花は山梨県ではほとんど見られなくなったオオガンクビソウだろう。


    川沿いに咲いていたオニシモツケ。用水路沿いにもたくさん咲いていた。


    向こうの橋を渡っていよいよ尾根に取り付き、本格的な登りになる。

 用水路沿いの道はほとんど水平だが、橋を渡ってからは急な登りになる。しかし登山道は良く整備されており、ところどころぬかるんだ場所が歩きにくい他は快適な登山道である。樹林帯の中ではあるがそれなりに花が咲いていた。


    ヨツバムグラと思って写真を撮っておいたが、後に図鑑で調べるとオオバノヨツバムグラと判明。葉が大きくて3本の筋がはっきりしている。


    樹林帯の中に咲いていたのでキソチドリと思っていたが・・・


    アップで撮った写真を良く見ると距が真直ぐに長く伸びており萼片が反り返らない。どうやらホソバキソチドリのようだ。


    コイチヨウランはほとんど蕾だったが少しだけ咲き始めているものもあった。


    稜線分岐に抜け出る手前でようやく山頂が見えてきた。結構遠くて尖っている。


    ノッキリという稜線の分岐に到着。ベンチに座って大休憩。

 かなりスローペース(というよりも三脚を担いで写真を撮りまくってきた)で来たためにノッキリまで3時間かかった。ここから山頂までは1時間ほどだろうがもともと山頂に立つことが目的では無いのでそんなに早く歩くわけがない。笹薮の中に広がるお花畑を念入りに覗き込みながら、2時間をかけて山頂に登り着いた。


    見上げる岩菅山。予想はしていたが大部分が笹で覆われている。その中に素晴らしいお花畑が広がっていた。


    まだ新鮮なゴゼンタチバナが残っていた。


    クマノミズキ?時々見かけるが名前わからず。


    ホソバノキソチドリはあちらこちらにたくさん咲いていた。


    オオバキスミレの葉か?ネットの記事を見ると変種のナエバキスミレらしい。


    初めて見る花。タテヤマウツボグサ。


    残念ながら少し時期が遅かった。一緒に花の終えたハクサンチドリが混ざっている。


    ハクサンシャジンだと思う。


    タカネアオヤギソウ(ユリ科シュロソウ属)


    カンチコウゾリナはあちらこちらにたくさん咲いていた。


    草むらの中を覗き込んでみるとタカネサギソウが咲いていた。この山の株はきわめて小型。


    小さなリンドウが咲いていた。タテヤマリンドウ。まだ咲き始めたばかりでほとんどが蕾だった。


    シロバナノニガナ。もちろん黄色もある。


    初めて見るアザミ。花が下を向いていて茎が太く、葉は丈夫で痛々しい。オニアザミ。


    シラネニンジンがたくさん。


    エゾシオガマ。見るのは久しぶりのような気がする。


    山頂間近。


    層状になった露岩。ここの地質は堆積岩。同じ岩を隣の根子岳でも見た。


    やっと山頂。

 8時過ぎに一ノ瀬登山口から出発したのに山頂到着は午後1時15分になってしまった。毎度のことだからかまわないのだが、あまりゆっくりしていると自宅に到着する時間が深夜になってしまう。なにせ甲府まで220㎞くらい距離がある。日没の7時までには下山したいところなので、この岩菅山山頂を4時に下山し始めれば十分なはずだ。裏岩菅山までなら行けそうなので小休憩して出発する。(後編に続く)



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東京都山岳連盟自然保護グループの植物調査に参加 奥多摩御前山  平成30年4月14日

2018年04月17日 | 圏外編
 東京都山岳連盟の自然保護グループによる奥多摩御前山のカタクリ調査があり、山梨県山岳連盟の自然保護グループ有志も参加させていただくこととなり出かけてきた。

 朝8時半に奥多摩駅の前に集合ということだったので、6時半に甲府市内某所に参加メンバーが集まり出発する。この日は雨の予報だったので天候が心配だったのだが、朝は青空も見えていた。奥多摩湖が見えてきたあたりで先日遭難事故があった三頭山らしき山が見えてきたので、カーナビで山名を確認していると前を走っていた仲間の車が信号で停車しているのに気付かず急ブレーキを踏んだが間に合わず見事に追突。幸いにして怪我人無く車も普通に走れるのでそのまま集合場所に向かう。調査終了後、夕方になってから事故届を出すために警察に行ったところ、思い切り怒られた。朝から大当たりである。

 本日は奥多摩湖のほとりから標高差950mほどを登るややロングコースを覚悟していたのだが、山頂付近のカタクリ調査が主体ということで特別に栃寄の林道ゲートを開けてもらい中腹まで車で入れさせてもらった。この場所からだと山頂までは標高差700mほどになる。


    林道終点の清涼な沢。かつてはワサビ田があったらしい。


    標高700mくらいの林道終点から様々な花が咲いていた。コチャルメルソウ。


    ニリンソウ。周辺には咲き終えたアズマイチゲの葉がたくさん。


    ネコノメソウ(?)とフイリヒナスミレ。


    花が終わってしまっているが、茶色い葯が4本(に見える)。ネコノメソウだろう。沢沿いにはこのネコノメソウがたくさん生えていた。

 3チームほどに分かれて調査が行われたが、山梨県のチームは東京都山岳連盟自然保護グループのメンバーの方に案内していただいて山頂の周回コースを廻ることとなった。打ち合わせをして下山後の集合場所と時間を確認して出発である。


    少しピンク色がかったナガバノスミレサイシン。後ろにはエイザンスミレ。


    白花のナガバノスミレサイシン


    このあたりには白花が群落を形成していた。


    フタバアオイ


    まだ蕾だった。


    アズマイチゲはあちらこちらに葉がたくさん出ている。天候が悪く花は開いていない。


    高度を上げると・・・


    カタクリ出現。


    ところどころ保護柵が設置されているが、囲われてからまだ年数が経っていないらしく、幼弱な葉が多かった。


    山頂で記念撮影。

 山頂手前で軽食をとった後、さらに山頂で休憩してから周回コースを進む。かつてはもっとたくさんカタクリが咲いたそうだが、山梨の山と同様に鹿の食害でかなり数を減らしているそうだ。確かに山肌が乾燥していて下草が少ない。


    良く整備された登山道。


    こちら側の保護ネットの中はカタクリがたくさん咲いている。ようやく再生してきたというところだろう。


    バイケイソウに覆われたこの景色を見ると・・・鹿の食害が酷いと言わざるを得ない。


    沢筋を下る。


    今度はネコノメソウ属がたくさん。ツルネコノメソウ。


    葉の汚れ方からヨゴレネコノメソウだと思うが、周辺には普通のネコノメソウもたくさん咲いている。


    葯の数を接写して確認してみると、8本ある。やはりヨゴレネコノメソウ。


    コガネネコノメソウもあちらこちらに群落を形成している。


    コガネネコノメソウ


    そしてさらに、ハナネコノメソウ。これで5種類のネコノメソウ属を見たことになる。


    ここで広い道に合流する。少し下って出発点に戻る。


    法面の上にあったコチャルメルソウ林。

 東京都山岳連盟自然保護グループのカタクリ調査を手伝うはずだったのだが、ほとんど役に立てず後ろを付いて歩いて花を観賞して下山してきた感じになってしまった。山梨県とは違ったGPS座標を使っての調査は面倒ながらも定点で調査するには有効な方法であろうと勉強させていただいた。下山後奥多摩駅前の餃子屋で意見交換会が行われ、おいしい餃子をいただいてから解散となった。雨の予報だったが、1日天気が持ってくれて幸いだった。さらには、追突した車が仲間の車であったことも不幸中の幸いだった。自損事故で車が大破したことはあったが、車にぶつかったのは初めてである。



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神戸ポートタワー散策  平成29年11月12日

2017年11月20日 | 圏外編
 来年4月の専門制度資格更新のために1単位だけ足りない共通講習を受講するため、神戸に行くことになった。左膝の状態もあまり良いわけではなく、平地を歩くには問題無いが斜面や階段を下る時にはちょっとした角度で痛みが出てしまう。山は登れそうだが下りられなくなりそうだ。

 仕事を片付けて11日土曜日の昼ごろに甲府を出発。いろいろとコースを考えたが、静岡駅から新幹線を利用するのがいちばん手っ取り早そうだ。折角だから清水あたりで回転寿司にでも寄って・・・と思って新東名高速に乗らずに下道を走ったがこれが大失敗。道路工事の大渋滞が発生しており予定していた電車に乗れず、寿司屋に寄るどころの騒ぎでは無くなってしまう。さらに適度に安い駐車場が見つからず、結局予定していた電車から2本遅れて神戸到着は7時半になってしまった。さらに、三ノ宮の地下道で道迷い、どの電車に乗ってどっちに歩けば良いのかさっぱりわからない。こうなれば・・・奥の手、地上に出てGPSを取り出し、2駅ほど先のホテルまで歩くことにする。30分ほど歩いて、8時半に無事チェックインした。

 神戸牛も食べたかったのだが予定していたよりもだいぶ到着が遅くなってしまったので、神戸まで来て回転寿司で食事を済ませ、近くに見えるポートタワー界隈を散策してみた。


    宿泊したホテルは元町界隈。こちらは西安門で、散策マップとGPSを片手に町を散策する。


    ポートタワーに続く遊歩道。


    下から見上げるポートタワー。展望エレベーターは既に終了していた。


    神戸海洋博物館とホテルオークラ神戸 


    神戸メリケンパークオリエンタルホテルとチャペル


    湾の向こう岸に見える観覧車


    色が変わる


    乗ろうかとも思ったが・・・おっさん一人ではただの不審者。


    なにせ歩いているのはアベックばかり。


    対岸から見るポートタワーと海洋博物館。左はノートルダム神戸という建物らしい。


    モールの建物内は冬らしく雪のプロジェクション。

 2駅分の距離を1時間ほど散策して帰りは阪神電鉄に乗ってホテルに戻った。神戸の港は様々なイルミネーションが美しかった。

 病み上がりにしては平地ながら1日にして結構な距離を歩いたと思う。階段を登るのは良いが下る時はどうしても手すりが無いとまだ不安だ。山登りへの復帰はまだ少し先になりそうだ。
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2日続けての割れるダイヤモンド甲斐駒ケ岳失敗 北杜市明野  平成29年9月29日・30日

2017年10月03日 | 圏外編
 割れるダイヤモンド富士が撮影可能ならば割れるダイヤモンド甲斐駒ケ岳も撮れるはずだ。しかも甲斐駒ケ岳の山頂のほうが肉眼的には尖って見えるので、富士山の剣ヶ峰よりは簡単に撮れそうに見える。問題なのは夕方の空模様で、雲が湧いてスッキリと甲斐駒ケ岳山頂が現われる日があまり無いということだ。割れるダイヤモンド富士の撮影と同じようにカシミール3Dで太陽軌道を計算し撮影場所を場所をGPSに転送して比較的天候に恵まれた2日間、北杜市明野に撮影に出かけてみた。

 9月29日

 午前中の空模様は雲が多くていまひとつだったが、午後になると青空が広がり甲斐駒ケ岳が姿を現した。撮影場所の下見もしなければならないので少し早目の午後3時に甲府を出発して撮影可能な場所を探して回る。この日の甲斐駒ケ岳ダイヤは午後5時ごろ、場所はハイジの村近傍の道路沿いから撮影可能で、展望の良い道路脇が確保できた。しかし、甲府を出発する時は姿が見えていた甲斐駒ケ岳は午後4時を過ぎると雲が湧き始め、肝心の時間には山頂が完全に雲隠れしてしまった。


    湧き出た雲の間に姿を現した太陽。甲斐駒ケ岳山頂は雲の中。


    そろそろ甲斐駒ケ岳山頂に太陽がかかる頃だが、太陽のシルエットは雲に阻まれて見えず。撮影失敗。


    露出を変えると雲に巻かれた甲斐駒ケ岳が見える。雲を透かして太陽が見えるのではないかと目論んだが雲が厚過ぎた。


    富士山の見える場所に移動する。空には半月が昇る。下には太陽光発電パネルがずらりと並んでいる。


    富士山と半月


    明野から見る夕暮れの富士山


    さらに場所を移動して敷島郊外から見る甲府の町灯りと富士山


    同上

 富士山は丁度良く雲が巻いて良かったが甲斐駒ケ岳は雲で覆われてダイヤモンドは輝かず、敗退となった。


 9月30日

 1日違うと撮影場所は200mくらいずれる。前日下見しておいたのでこの日は広い道路から少し山のほうに登って細い道路脇から撮影を試みる。少し霞が出ているものの、想定外の青空が広がってくれて絶好のダイヤモンド撮影日和となった。


    夕陽傾く甲斐駒ケ岳


    甲斐駒ケ岳に夕陽がさしかかる。


    想定していたよりも左に沈んで行く・・・


    位置が若干ずれて甲斐駒ケ岳山頂の左に夕陽は沈んでしまった。

 ファインダー越しに位置がずれているのが確認出来たので右に寄ってカメラを構えた時、チカッと山頂で2つに割れる太陽を肉眼で確認出来たがカメラを構えた時には既に太陽は沈んだ後だった。軌道計算が5mほど狂った。GPSに正しい位置を記憶させて次回は軌道を修正して再チャレンジである。


    夕陽が沈んだ後の甲斐駒ケ岳。なんとなく影甲斐駒ケ岳が写っている。


    特筆すべきはボーグレンズのピントが合った時の解像度。トリーミングすると山頂の祠と左側ピークの石碑らしきものが写っている。


    場所を移動。残照の富士山。


    夕焼け雲流れる富士山。

 撮影には失敗したものの、割れる甲斐駒ケ岳ダイヤモンドは撮影可能であることが肉眼で確認出来た。時間にして2秒間くらいではないだろうか。今シーズンの秋から冬の間に撮影成功させたいと思っている。
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花咲く櫛形山へ(後編) ~復活したアヤメ~  平成29年7月8日

2017年07月11日 | 圏外編
 先行している山梨県山岳レインジャー隊から約3時間遅れの11時半に池の茶屋登山口を出発し、管理歩道を歩いて裸山には午後3時に到着した。この時間になるともはや人は少なく、裸山山頂から下りてきた7~8人のグループを見送った後はもう誰も居なくなった。三脚を取り出して思う存分復活したアヤメのお花畑を撮影させてもらう。


    復活した裸山のアヤメ。昨年以上に咲いている。そしてまだ花を咲かせない若い葉もたくさん出ている。


    アヤメ。まだ蕾もたくさんある。


    アヤメ


    2年前に新たに囲われた場所はキンポウゲが復活。


    オオヤマフスマが群生


    アヤメとキバナノヤマオダマキが仲良くたくさん咲いている。


    裸山山頂。もう誰も居ない。


    山頂付近もアヤメが復活しつつある。アヤメを前景に富士山を撮影できる日もそう遠く無いかもしれない。

 アヤメが復活した裸山のお花畑を十分に満喫し、裸山の裏側からもみじ谷側の周回歩道に下りて西側からアヤメ平に入る。時間は午後4時を過ぎ、アヤメ平にも誰も居なかった。


    西側からアヤメ平に入る。


    アヤメ平のお花畑。青々と茂った草むらの中にキンポウゲやテガタチドリ、グンナイフウロなどが咲いている。


    テガタチドリは咲き始めたばかり。


    遊歩道脇に元気に咲いた色の濃いテガタチドリ。


    キンポウゲの中に咲くテガタチドリ


    白花のエゾノタチツボスミレ


    平成峡側の草地もキンポウゲがたくさん咲き、アヤメも復活し始めている。


    アヤメとキンポウゲ、テガタチドリの姿もある。


    今回のアヤメ平で一番見たかったのがこの花。


    ずっとシナノキンバイだと思っていたのだが、それにしては背が高いし、葉も小さい。


    調べてみると、これはキンバイソウであることがわかった。望遠レンズを持って行ったのはこの花が撮りたかったからだ。

 キンバイソウはシナノキンバイよりも標高が低い場所に咲いており、背が高いのが特徴である。10年前の古い画像を見ていたら、甲府市北部にある曲岳・黒富士界隈の草地の画像に偶然このキンバイソウが写っていたが、おそらく今では見ることが出来ないであろう。シナノキンバイよりも見ることが難しい花になっている。

 時間は5時を過ぎてしまった。もちろんもう誰も居ない。櫛形山を十分に楽しんだことだし、写真もたくさん撮った。そろそろ下山だが、ひょっとしたら夕暮れの頃にもうひとつ良い景色が見られるかも知れない。時間調整をしながら、故意にゆっくりと歩き、富士山の見える場所に移動する。


    十四夜の月が昇って来た。しかし・・・富士山は霞の中にうっすらとしか見えない。


    月が富士山の上まで昇った頃には金色に輝く月になるだろうと狙っていたが・・・富士山があまり見えない。

 もう少し富士山が鮮明に見えていたならば月が富士山の真上に昇るまで待ったのだが、この霞は消えそうも無い。あきらめて下山して行くと、その後富士山の姿は見えなくなってしまった。この季節は雲や霞が多くて富士山を撮影するのはよほどの幸運が無いと難しい。

 アオバヒョウタンボクは来年への宿題となってしまったが、復活したアヤメのお花畑、クサタチバナ大群落、キンバイソウと、櫛形山の魅力を存分に楽しんだ1日となった。午後7時、下山。
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遥か北の大地へ ユジノサハリンスク市内観光  平成29年6月30日

2017年07月04日 | 圏外編
 飛行機の故障で出発が1日遅れてしまったため、予定されていた市内観光の大部分が中止になってしまった。しかし、添乗員の田中さんと現地ガイドのワシリーさんがいろいろと配慮してくれて、主要な観光地を帰国する当日の午前に案内してくれた。まず乗ることは無いだろうと思っていたサハリン鉄道にも数駅ではあるが乗ることが出来た。


    日本人墓地。29日、チェーホフ山から下山後のわずかな時間を使って訪れた。墓は残っているが遺骨は全て日本に移されているそうだ。


    毎年手入れに訪れに来ているそうだ。墓の中はカラフトキンポウゲやルピナスでいっぱいになっていて花壇のようだ。こちらでは雑草なのだろう。


    帰国日の30日午前に訪れたガガーリン公園。ガガーリンはロシアの英雄、宇宙飛行士だ。敷地内は「子ども鉄道」が走っていて、車掌も切符売り場も子供がやるらしい。


    ガガーリン公園の池はかつての王子製紙がこの地に建設したもの。日本が統治していた時代の名残りの池である。


    次に向かったのがサハリン鉄道ユジノサハリンスク駅。


    鉄道はサハリン東側の中央よりもやや北まで伸びている。


    サハリン鉄道に乗る。右のねずみ色の服を着ている女性が車掌さん、左のオレンジのジャケットを着ている人は監視員さんで、写真を撮っていると時に没収されることもあるという。


    サハリン鉄道の切符。なかなか洒落ている。2駅で20ルーブル、約50円。


    コウリンタンポポは線路の脇にも普通に咲いている。


    民芸博物館。ヒグマやワシのはく製の他、アイヌ人の衣装など興味を引く展示物がたくさんある。展示物の撮影は別料金がかかる。


    入り口の扉は菊の御紋が入っている。


    しかし・・・これは狛犬では無くてマーライオンの偽物だろう。

 飛行機は午後2時出発予定だが、ギリギリの12時半まで観光をさせていただき、空港に向かった。


    今度は予定時刻にきっちり飛び立った。雲海と飛行機雲と小さく月。

 出発が1日遅れたために2泊3日という短期間の滞在となってしまったが、ユジノサハリンスク市は予想していたよりも遥かに綺麗で大きな町だった。植物はどれを見ても日本よりひとまわり大きく見える。出発前にインターネットで調べてあったので、花は予想していた通り北海道に咲いているものとほぼ同じだった。ただ、北海道の大雪山に見られるような広大なお花畑はユジノサハリンスク周辺の山では見られないようだ。しかし、ほとんどが人の入らない未開の地であり食害を受けていないサハリンの大地には、きっと珍しい植物や素晴らしいお花畑が眠っているのだろう。

 無事に成田国際空港に降り立ち、NEXとスーパーあずさを乗り継いで夕方6時半には甲府に到着した。


    ・・・・・・・・・・・・・・

 話にはまだ続きがあって、サハリンはダニが多いので十分に気をつけていたつもりだったが、自宅で就眠した時に左肩の肩甲骨のあたりに違和感を感じた。さわってみると何かイボのようなものが着いており、ひっかくと血液が指に付着した。これは・・・やられた。マダニが背中に食いついている。ホテルの鏡でチェックしたはずだが、死角になる部分で見えなかったのだろう。アルコールガーゼを15分ほどその場所に当ててダニを殺した後除去した。しかし、触ってみるとまだ何か残っている。鏡で見てみるとどうやら頭の部分が残ってしまったようだ。片手がやっと届くかどうかという場所なので自力で除去することは困難で、翌日自分の勤務する病院へ行き、看護婦さんに除去してもらった。しかし、牙の先端部が一部取り除けず残存してしまったため、日直の外科の先生にお願いして皮膚ごとその残った牙を切除してもらった。牙を残しておくよりも切除してしまったほうが傷の直りは遥かに早い。現在は痛みも無く経過良好であるが、最近話題になっているツツガムシ病を代表とするリケッチアという病原体の感染を起こす可能性があるため、抗生剤の内服を続けている状態である。皆さんもダニには十分気をつけていただきたい。
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