山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

精進湖の朝

2013年01月28日 | 番外編
 コメント欄で予告していました2月9日予定の音楽会・スライド上映会は、近隣でインフルエンザが流行しており、閉園となった幼稚園や学級閉鎖となった学校等が発生しているため、病院内への感染を懸念して延期とさせていただきました。状況を見て3月中旬か下旬に開催することとなります。ちょうどパンスターズ彗星がやって来ている頃なので、その映像がお届けできるかもしれません。

 おわびといっては何ですが、上映予定していた映像の1本を公開します。これはブログには載せていませんが、金星・水星・月が接近して富士山の裾野から昇って来る朝の情景を精進湖湖畔から撮影したものです。明け行く空に消えて行く月と星、刻々と変わり行く空のグラデーション、風に揺れる湖面の波をインターバル撮影を交えてお楽しみください。

精進湖の朝













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雪山トレーニング 金峰山(千代の吹上まで)  平成25年1月27日

2013年01月27日 | 山梨百名山
 雪山に登るようになってから3年ほど、金峰山と鳳凰山は毎年恒例の山だったが、頸椎を故障して以来2年間、雪山からは遠ざかっていた。頸椎症は完治する病気では無いので、今でもちょっとした枕の高さや首の姿勢が悪かったりすると、その後数日間は左腕の痛みや痙攣が起こる。しかし、症状がひどかった頃に比べるとかなり改善しており、テント泊の装備もなんとか担げるようになった。しかし、まだ左腕の力と持久力は改善しておらず、鎖場や岩場の通過にはかなり気を使う状況である。今年は大きな彗星が二つ来ることもあって、なんとか冬季の標高2,000mを越える山に登りたいと思っている。2週間前には鳳凰山辻山まで行ったが体力の衰えを強く感じた。そして今回、同程度のレベルの金峰山に行ってみることにした。
 辻山は余計な荷物を持って行って足がバテてしまったので、今回は防寒着以外は余計な荷物を持たず、途中に水場があるので水も少なめに持って出かけた。ただし、アイゼンだけは久しぶりに12本歯を装着した。金峰山は6本歯で十分登れるが、今回はしばらく使っていない12本歯アイゼンのトレーニングを兼ねている。自宅をまだ暗い5時半に出発したが、増富の道は雪とアイスバーンでスピードが上げられず、瑞牆山荘の駐車場に到着したのは7時を過ぎてしまった。

    朝7時20分。だいぶ明るくなってはきたがまだ日は差し込まない。


    瑞牆山林道のところで向かいの魔子ヶ岳に日が射し出す。


    朝日射す瑞牆山


    富士見平。雪は15cmほど、テントが5~6張あり、もうほとんどのパーティーが出発した後だった。

 8時35分富士見平、9時40分大日小屋と、私の足にしては順調に登り、辻山の時とは違ってさほど足の疲れも感じなかった。その先にある大日岩への登り、さらに樹林帯の長い登りも同じようなピッチで登って行ったのだが・・・

    樹林帯の中は樹氷の景色が広がる。


    鷹見岩と大日岩小屋。この小屋は日が当らず、寒そうだ。


    大日岩の直下から見る南アルプス。


    大日岩と八ヶ岳


    大日岩の樹氷と見上げる金峰山。まだ遠い。

 千代の吹上に登り付く手前の樹林帯は真っ白な樹氷の景色が広がっていた。さらに高度を上げてもうすぐ千代の吹上というところで振り返ると、凄い景色が広がっていた。立ち枯れのツガの木が樹氷になっており、その向こうに雲をまとった八ヶ岳が浮かんでいた。登山道からだと構図がいまひとつなので、登山道脇の雪を踏みつぶして足場を確保し、そこに三脚を立てるのだが、傾斜のある斜面でなかなかうまく三脚が立ってくれない。ここで30分ほど時間を費やし、千代の吹上の展望地に到着したのは12時40分になってしまう。

    千代の吹上への登り。ご機嫌な樹氷の景色が広がる。


    振り返れば、立ち枯れの木の向こうに雲の巻いた八ヶ岳が浮かぶ。

 眼前には五丈岩が立ち、残り標高差であと150mほど、1時間半もあれば到着できるだろう。しかし、この日は素晴らしい青空と眺望に恵まれ、写真撮影には絶好の日となった。特に金峰山側は太陽の角度が良く、PLフィルターがばっちり効いてくれる。十分に登り付ける時間ではあったが、ここで30分の撮影時間を費やすと・・・下山が日没ギリギリになりそうだ。山頂はあきらめて、ここで折り返すことにした。

    千代の吹上から見上げる金峰山。もうすぐそこ。


    雪の岩峰と富士山


    厳冬の金峰山  PLフィルターを最大限に効かせて撮影。

 心行くまでこの場所で撮影を楽しみ、軽くパンで昼食を済ませた後、午後1時25分に下山を開始する。雪山の下山は早いが、久しぶりに装着した12本歯アイゼンはひっかけやすく、何度かつまづきそうになる。そして大日岩が目前に迫った緩い斜面で遂に・・・右足アイゼンを左足の靴にひっかけて転倒。しかも支えようとした手はすっぽり雪の中にはまり込み、顔面から雪の中に突っ込み上半身が雪だらけになってしまう。緩斜面で良かったが、やっぱり転んだかと思笑ってしまった。2時10分大日岩、3時半富士見小屋と順調に下山。富士見小屋の小屋主さんに挨拶して行こうと思ったのだが、この日は残念ながら不在だった。4時10分、駐車場到着。

    千代の吹上から見る茅ヶ岳と白根三山


    小川山と瑞牆山


    午後3時半。富士山はまだ綺麗に見えていた。

 テント装備になるとさらに5kgほど重くなるのだろうが、この日の感触だと山頂までならば時間をかければ十分登れそうだ。3月にやって来るパンスターズ彗星は午後7時半には西の空に沈んで行く。山頂泊か、雪のトレースを追って暗い中を下山するか、十分に検討して登りたいと思っている。
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雪山トレーニング 鳳凰山辻山へ  平成25年1月13日

2013年01月22日 | 山梨百名山
 ほぼ2年間遠ざかっていた雪山。そういえば登山初心者の頃に初めてトレーニングのために登ったのもこの山だった。夜叉神峠から登る鳳凰山辻山は軽アイゼンで日帰りが可能な手頃な山と言える。冬山用の登山靴に足を通すのも久しぶりだ。心が挫けないように、相棒の植田さんをお誘いして辻山に出かける。

 平成25年1月13日

 まだ暗い朝5時に山梨病院駐車場で待ち合わせ、夜叉神峠登山口に向かう。あたりが薄明るくなってきた6時半に夜叉神峠登山口を出発、この時間にはもうヘッドライトは不要だった。朝7時、カラマツ林の間から赤い朝日が昇り、カラマツの森を赤く染めた。アイスバーンになった登山道をスリップに気をつけながら歩くが、中腹辺りからは完全に雪道となり軽アイゼンを装着する。1時間半ほどかかって夜叉神峠に到着した。

    朝日昇る


    カラマツの林を染める朝日


    夜叉神峠と白根三山


    夜叉神峠から見る北岳  バットレスが向こうを向いてしまうが、白い白根三山の迫力は圧巻。

 久しぶりに対面する白い白根三山は圧巻だ。雪山の美しさを改めて感じる。しばし休憩と存分に撮影後、出発する。いちばん恐れていた夜叉神峠の先にある急斜面は予想が的中し、完全にアイスバーンになっていた。軽アイゼンを蹴り込むようにして氷に突き刺して登り、さほど苦労せずに突破はできたが、下りはもっと苦労することだろう。この登りでかなり脚力を使ってしまい、早くも大腿部から膝のあたりが痛くなってきた。

    アイスバーンになっていた夜叉神峠先の急登


    ケルンの立つ杖立峠火事場の跡地

 もともと遅いピッチをさらに遅くして歩くが、足の疲れと痛みは徐々に増してくる。テント泊を想定して荷物を重めにして持ってきたこともあるが、それにしてもずいぶんと弱くなったものだと思った。なんとか杖立峠火事場の跡地まで到着する。時間は既に10時40分だ。

    ずらりと並ぶ白い南アルプス。


    圧巻!白根三山

 一人で来ていたらここまでで引き返していたかもしれないが、今日は頼りになる植田さんが一緒だ。ここはなんとしても辻山まで行きたい。この先若干雪が深くなるが、トレースは十分、ラッセルは必要無さそうだ。ストレッチをして再び登り、12時ごろに苺平到着、小休止してトレースのしっかりとついた辻山に向かうが、この先の道は足をとられまくり、歩きにくい。以前に来た時は簡単に山頂まで到着できた気がしていたが、今回はかなり苦労して12時40分にやっと辻山山頂に到着した。

    苺平のケルン。今年は雪が少なく、ケルンの大部分が姿を出している。


    辻山への登り。トレースはしっかりしているが、それでも足をとられまくる。


    ようやく到着、鳳凰山辻山山頂。向こうには白根三山がドンと聳え立つ。

 山頂に立つと、眼前に白根三山が大きく聳え、出迎えてくれる。北岳の存在感は圧倒的だ。残念ながら空は雲が広がり、青空は消えて白灰色の空に変わってしまった。右側には薬師岳から観音岳、さらにアサヨ峰の山並、さらにその右には八ヶ岳が見える。左側には木々の向こうに富士山が立つ。2年ぶりの雪山の景色に感動し、30分ほどこの山頂でこの景色を堪能した。

    辻山から見る白根三山。美しい。


    圧倒的な存在感、南アルプスの王者北岳


    北側に見える鳳凰山薬師岳と観音岳


    南東側に見える富士山


    白根三山をバックに記念撮影

 2年ぶりに履く冬山登山靴の感触は良かった。そして雪の感触も。問題なのは落ちた脚力と体力だ。茅ヶ岳、竜ヶ岳と冬山テント泊の感触を試し、大丈夫だろうと思っていたのだがそうは行かないようだ。今の体力で薬師岳まで1日で登るのはおそらく無理。しかし、今シーズンはなんとか白い鳳凰山に登りたいと思っている。
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新春のダイヤモンド富士を求めて 竜ヶ岳3連登(その3)

2013年01月21日 | 山梨百名山
 空にはきれいな星空が広がった。1月5日の朝はいまひとつの空模様でダイヤモンド富士は不発に終わってしまったが、夜になると空が晴れてすっきりした星空が見えてきた。予想したよりも雲が南下せず、南西側の雲の切れ目がちょうど山梨県にかかってきたようだ。しかし、この空もそう長くは続いてくれないだろう。明日はダイヤモンド富士が見られるだろうか。目覚まし時計を午前3時半にセットして寝る。


 平成25年1月6日

 目覚まし時計の音で朝3時半に目を覚ます。パソコンで本栖湖ライブカメラの映像をチェックすると、月光に照らされた富士山の姿が映し出されていた。今シーズン最後の竜ヶ岳ダイヤモンド富士撮影のチャンス、神様からの贈り物だ。機材をチェックしてさっそく出発する。そして本栖湖キャンプ場から5時に登り始める。

    薄明の富士山。休憩所の立つ展望地から撮影。こんなに澄んだ空は久しぶりだ。


    すっきりと姿を現した富士山。

 前日より30分ほど早く登り始めたのでまだ薄明のうちに中腹の休憩所に到着した。澄んだ空、明け行く水平線の中にすっきりとした富士山が立っていた。私と同じように頑丈な三脚を担いだカメラマンがすぐ後に到着した。撮影の談義をしていると、山頂の手前に富士山の裾野まですっきり見える展望地があると教えてくれた。竜ヶ岳山頂は笹の背丈が高く、富士の裾野や朝霧高原の景色が見えないのが難点だ。ジグザグの道がついた斜面を登り切り、傾斜が緩くなったあたりで笹原の切れ目に土の斜面が広がっているのを容易に発見できた。登山道を逸れてそこに行ってみると、抜群の富士山の眺望が得られる場所だった。幸いにして他には誰もいない。

    朝日射す御坂山塊  西湖には霧が湧いている。


    本栖湖と八ヶ岳・奥秩父山塊


    山頂左斜面が輝き出す。空に流れるのは飛行機雲、邪魔です。

 三脚を構え、構図を決めてダイヤモンド富士の約10分前(7時37分ごろ)からインターバル撮影を開始する。あとは全てカメラとタイマーにおまかせで、その間に朝食のパンをちぎって食べながらダイヤを待つ。いつもならばこの時間から構図を変え絞りと露出を変えながらシャッターを切りまくるのだが、この撮影だと構えてそのままなので、あとは待つだけだ。ただし、露出を間違えると全てが全く使いものにならない画像になってしまう。果たして、出来上がりはいかに???

    輝く山頂


    ダイヤモンド富士の始まり。山頂がチカッと光る瞬間。(インターバル5秒でシャッター切り続けた中の1カット)

 7時過ぎから空に薄雲が出始めてしまい、かつ、飛行機雲がなんとも邪魔。絞りF9で撮影したが、もう少し絞っても良かったのかもしれない。ダイヤの輝きがいまひとつ、雲の影響もあったが、若干ボヤけたダイヤになってしまった。これをビデオ編集ソフトでつなぎ合わせて動画に編集すると・・・流れ行く雲と次第に光り出す富士山山頂、そしてダイヤモンドの輝き、まずまずの予定した通りの映像に仕上がった。(こちらはまた後日公開します。)

    竜ヶ岳のダイヤモンド富士Ⅰ


    同上Ⅱ


    竜ヶ岳の笹原に差す朝日。この場所はなかなかの好展望地。

 なんとか新春のダイヤモンド富士撮影に成功し、満足して下山。この日も山頂は踏まなかった。予想通り、次第に空には雲が広がり出した。本栖湖の駐車場に到着した頃には空は薄雲におおわれ、青空ではなくて白い空に変わっていた。


    下山途中で見る富士山。空には雲が広がり出す。霧氷になるとこういう木々を前景に良い写真が撮れそうだが、光の入る角度がいまいち。
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新春のダイヤモンド富士を求めて 竜ヶ岳3連登(その2)

2013年01月21日 | 山梨百名山
 新春の2日から3日にかけて竜ヶ岳で一夜を過ごしたが、3日の朝はダイヤモンド富士にはならず、そのうえ撮影データを誤って消去してしまうという大失敗を犯し、肝心なところはお見せ出来なくなってしまった。竜ヶ岳ダイヤモンド富士の残すチャンスは5日と6日のみ、翌週の週末になると日の出は富士山頂から外れてしまう。


 平成25年1月5日

 天気予報と天気図、雲画像を検討し、富士山が見える確率が高そうなのは5日の土曜日だった。早朝3時半に起床し出発。ところが、精進湖に到着してみると富士山頂には雲がかかっていて富士山全容は見えない。しかし、ひょっとしたら雲の切れ間から太陽と富士山頂が見えてくれるかもしれないという期待を持って、かつ、おそらくこれが今シーズン最後のチャンスだろうという思いで竜ヶ岳に登る。


    精進湖から見る未明の富士山。車のボンネットにカメラを置いて撮影。これでダイヤモンドが見られるのか?でも空には星が・・・

 しかし、夜が明けるにつれて空の様子が見えてくる。北側は空が見えるが東から南、さらに西にかけては雲が広がっている。中腹の休憩所のある展望地に着いた頃にはすっかり明るくなっていたが、富士山の半分から上はすっぽり雲の中だ。ダイヤモンド富士はほぼ絶望的だ。雲間から一瞬だけでも出てくれないかとわずかな期待を抱いてひとまずは山頂を目指す。しかし、7時を過ぎても全く富士山頂は姿を現す気配無し。本栖湖湖畔からの直登ルートと合流するところで朝7時半、あと10分ほどでダイヤモンドの時間だが、全く期待できないのでここで折り返して中腹でダイヤの時間を迎える。雲間がわずかに光ったのみでダイヤモンド富士は不発に終わる。

    休憩所のある展望地から見る富士山。これではダイヤは・・・後ろで帰ろうかという人の声が聞こえた。


    御坂山塊に射す朝日。向こう側は雲の隙間から陽が射している。


    八ヶ岳側はかろうじて青空が見える。


    富士の裾野に光が広がっている。ちょうどダイヤモンドの輝いている頃だろう。


    雲間が一瞬光ったのみでこの日のダイヤモンド富士は不発。

 天気図からして明日も同じような空かもう少し悪い空模様と予想される。これで上映してみたかったダイヤモンド富士のインターバル撮影動画はおあずけになってしまったとこの時は思った。これから2月に入ると、今度は毛無山山塊でのダイヤモンド富士の季節になるのでまた向こうで撮影すれば良い。1,700m以上ある毛無山塊のダイヤモンドは竜ヶ岳よりもずっと綺麗だ。だが、早朝に登るのが難しいことと、氷点下15℃まで冷え込む寒さ対策、さらに雪の対策が必要となり、どうしてもテント泊になってしまう。

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新春のダイヤモンド富士を求めて 竜ヶ岳3連登(その1)

2013年01月18日 | 山梨百名山
 新春にダイヤモンド富士が見られることで多くの登山者が訪れる竜ヶ岳。もう何度も登っているが、今回どうしても欲しかった画像はダイヤモンド富士のカットでは無く、連続撮影で撮った映像をつなぎ合わせて作る動画だ。2月にスライド上映会をやろうと職場のメンバーたちと相談しており、日程を詰めているところ(おそらくは2月9日の土曜日になると思われる)である。その際に、おそらくは見たことが無いであろうダイヤモンド富士の映像、特に山頂が輝き出してチカッと光り出すあの感動的な景色を表現できたらと思っている。


 平成25年1月2日‐3日

 テント泊で登るような山ではないのだが、極大に1日早い四分儀座流星群が観察できるかもしれない。さらに、雨ヶ岳からは見えなかったカノープスが駿河湾の上で輝いているのが見えるかもしれない。星空の観察も兼ねて、さらに冬山トレーニングも含めてテント装備を担いで午後4時半に本栖湖キャンプ場を出発する。

    駐車場に止まっている車は数台のみ。テント泊の人はいないようだ。


    新しく道路が通ったために入口がややわかりにくくなった竜ヶ岳。夜だと迷いそうだ。

 中腹の石仏がある休憩所に着いた頃にはもうすっかり日が暮れて木星が空高く昇り、オリオン座と冬の大三角形が昇り始めていた。残念ながらすっきりした空では無く、薄い霞がかかったような空で富士山はすっきり見えてくれない。流星が流れるのを期待しながら、空を見上げつつ登るが、全く流星は流れてくれない。山頂近くの道は凍りついて一部アイスバーンになっていたが、なんとかアイゼン装着せずに登り、午後7時半に山頂到着する。

    富士に昇る木星とオリオン座  石仏のある休憩所から撮影。


    同上。こちらは新しく開発した手製ハーフ拡散フィルターを装着した画像。木星が大きく輝く。

 山頂では強い風が吹き、ゴーゴーと鳴っている。気温は氷点下8℃まで冷え込んでいたが、この程度は想定内なのであまり寒さを感じない。一通り周辺の星空を撮影後、風を避けるために山頂の木の陰にテント設営する。そして今度は流星群の放射点のある北極星側を狙ってカメラをセットする。山頂の木と絡めて撮影を試みるが、強風で木の枝が揺れてしまい、なかなか良い場所が見つからない。その間にオリオン座の近くを火球と言っても良いくらいの大きな流星がひとつ流れて行った。インターバル撮影(連続撮影)を数回試みたが、いずれも10分と持たずに電池が凍り付き撮影が止まってしまう。張り付け式のホッカイロや充電式電気カイロも持って行ったがほとんど役に立たなかった。50コマほど撮影した中には残念ながら流星は1個も写らず、肉眼で見たのも2個のみだった。

    富士に昇る冬の大三角形とオリオン座  富士山は霞におおわれて不鮮明になってしまう。


    カシオペア座と北極星  風が強く木の枝が揺れる。


    同上  揺れない太い木のところにポジションを変えるが、流星は流れず。飛行機ばかり。

 一旦テントに戻り夕食をとって休んでいると、外が明るくなってきた。テントの外に出ると月が昇り始めていた。半月に近い明るい月が富士山の裾から昇るが、相変わらず富士山は霞んでいる。オリオン座が高く昇った10時半過ぎ、駿河湾の上にあの星が輝いていないかどうか探すが、低空に霞が広がっていて肉眼では確認できない。しかし、撮影した画像を見てみると・・・オレンジ色に輝く星、カノープスが写っていた。予想通り竜ヶ岳からだとカノープスが見えるのだが、空気が澄んだ日でないと南の低空に昇るこの星を見るのは難しそうだ。

    富士の裾野から昇る月。霞がかかって不鮮明なうえにハーフ拡散フィルターが付けっぱなしだった。


    駿河湾に昇るおおいぬ座シリウスとカノープス  見えますか?富士の右裾、町明かりの霞の中に輝く星。

 さて、この日の撮影はここまで。テントに戻って11時に就眠する。この時の気温は氷点下9℃まで冷え込んでいたが、シュラフ2枚にくるまるとこの程度の気温ならば快適に寝ることができた。そして朝4時に起床する。月光に照らされた富士山の上を雲が形を変えながら次々に流れて行く。夜明けが近付くにつれてあたりが明るみ始め、富士山の上では笠雲が大きくなったり小さくなったりを繰り返している。その様子を6時ごろからひたすらインターバル撮影する。途中でメモリーカードがいっぱいになって交換し、引き続きインターバル撮影するのだが・・・

    未明の月光富士  富士山の上を雲がどんどん流れて行く。


    薄明の月光富士


    富士山上の笠雲が大きくなったり小さくなったりと、形を変えて行く。しかし、その後の画像は・・・


 日の出前の6時半にはもう登って来た人が1人。7時になるとさらに数人、ダイヤモンド直前の7時半には30人以上の登山者が集まり、山頂には三脚がずらりと並ぶ。ダイヤモンドを待つ中で、私一人だけタイマーを使ってひたすらシャッターを切っていた。あいにく、7時過ぎから富士山の裏側に雲が広がってしまい、太陽は出たものの輝くダイヤモンドにはならず、霞んだ日の出になってしまった。

 雲の流れが面白かったのでそれなりの撮影はできただろうとひとまずは連続撮影の目的を達成したつもりで下山した。しかしその後、最後に使った4GBのメモリーカードデータを誤って消去してしまうという大ミスを犯してしまう。パソコンに取り込んだつもりだったのだが、まだ取り込んでいなかったのだ。これでダイヤモンドを含めた約1時間分の連続撮影データが全て吹き飛んでしまった。止む無し。これはきっともう一度登って来いということなのだろう。くじけることなく、後日再び竜ヶ岳に登ることにした。(その2に続く)
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新春の日の出 茅ヶ岳(後編)  平成24年12月31日-平成25年1月1日

2013年01月08日 | 山梨百名山
 強風がゴーゴーと吹き荒れ、氷点下10℃を下回る寒い夜だった。シュラフ2枚にシュラフカバーという3重の寝袋にくるまって寝たが、肩のあたりが寒くて目が覚めた。時間は午前3時。バーナーを焚いて暖をとった後、テントの外に出てみると前夜東から昇って来たオリオン座と冬の大三角形は西に傾き、南アルプスの山並の上で輝いていた。そのすぐ上には月齢18日の明るい月が輝く。南アルプスの右端には明るい木星が沈んで行くところだ。西に傾いた月は、今度は金峰山をはじめとする奥秩父山塊を照らしている。

    南アルプスに輝くオリオン座と冬の大三角形


    沈み行く木星


    月光の茅ヶ岳山頂と金峰山

 一旦テントの中に戻り、早目の朝食をとる。そして東の空が明るみ出した午前6時前に再びテントの外に出る。月光に照らされた山頂、明るみ始めた東の空のグラデーションとオレンジ色に染まり行く水平線。夜明けの美しい風景が広がる。(が、かなり寒い!)

    月光の茅ヶ岳山頂と明け行く甲府盆地


    薄明の南アルプス


    山頂のテントと金ヶ岳


    薄明の空と金星


    薄明の富士と甲府盆地

 6時を過ぎた頃、まだ薄暗い中をヘッドライト点灯して若者4人が登って来た。寒さを凌ぐためにテントを持ってやって来て、さっそくテント設営していた。その後も数人御来光を見るための登山者がやって来て、日の出の頃には約10人ほどの人が集まった。若者4人は今年で3年連続茅ヶ岳に登っているそうで、標柱の話をすると2年前にもその話を聞いたことがあると言っていた。そう、2年前の元日、私はこの山頂にいた。その時にも彼らに会っていたということなのだ。
 南アルプスの上に月が傾き、きれいなアース・シャドウが出た。そして7時を過ぎた頃に、たなびく雲の間から新春の日の出を迎える。綺麗には綺麗だが・・・あまり感動しない。この山からだと富士山までの距離が遠く、写真としてはいまひとつだ。頸椎と左腕故障のためにあまり難しい山には登れなかった2年間、特に冬の山は2シーズンほとんど登っていない。今年は行けるのだろうか?3月にはパンスターズ彗星、12月にはアイソン彗星という大きな彗星がやって来る。標高2,000mを越える山の上からこの彗星を見てみたいものだと願っている。

    南アルプスに輝く月


    南アルプスに棚引くアース・シャドウと沈み行く月


    新春の日の出


    同上

 7時半、テントに戻って本日2度目の朝食を軽く済ませ、テント撤収、8時半に下山開始する。若者4人のテントからは良い匂いが漂ってくる。鍋をやっているようだ。挨拶して別れるが、来年は大晦日から山頂テント泊すると言っていたので、今度は向こうの金ヶ岳にテントを張ろうと相談して来た。空はすっかり晴れてすがすがしい青空が広がった。下山途中でこれから登って行く登山者に何人も出会った。中には子供連れの人たちもいた。相変わらず人気の高い山だ。ツクモグサの咲く頃に、標柱整備を兼ねてまた登ることになるだろう。

    日が昇り、下山開始。


    茅ヶ岳ツイン・タワー。また整備に来ます。


    冬の茅ヶ岳の森


    同上


    澄んだ冬空

 冬季のテント泊装備は防寒対策のためにどうしても重くなってしまうが、今回思ったことは1泊程度ならばあまり問題無く登れそうだということだ。ピッチは上がらないものの、茅ヶ岳程度ならばほとんど疲れないで登れる。今年こそは、かつて毎年の恒例だった雪の鳳凰山と金峰山に登れれば良いが・・・と思う。
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新春の日の出 茅ヶ岳(前編)  平成24年12月31日-平成25年1月1日

2013年01月07日 | 山梨百名山
 12月28日の仕事納めの夜は雪が降った。甲府の町中も薄く雪化粧し、年末年始は白い雪山の風景が甲府市周辺の中・低山でも楽しめると期待した。ところが、その2日後の雨で雪はすっかり融けてしまい、山々の雪景色も消えてしまった。金ヶ岳から白い茅ヶ岳と富士山を並べて撮ろうという数年来の構想を抱いており、金ヶ岳山頂での年越しを考えていたのだが、この構想は不発となってしまう。

 とりあえずは茅ヶ岳まで、ということで12月31日、テントを担いで出かけるが、出発があまりにも遅過ぎ、深田公園駐車場に到着したのは午後2時20分になってしまう。山頂までは私の遅足と重い荷物ではどう頑張っても2時間半はかかる。日没を過ぎた時間にようやく茅ヶ岳山頂に到着する頃だろう。駐車場では既にテントを張って寝床の準備をしている人たちがおり、早朝登って来るのかと思ったら既に登って来たので明日は帰るだけだという。他に駐車している車が数台、山頂で新年を迎える人たちは多くても2組くらいだろうと予想した。

    深田公園駐車場。向こうに停車している車の脇にテントが2張。

 1ヶ月間サボった後のテント山行だけに、18㎏ほどの荷物の重さが堪えるのではないかと心配していたが、以前と全く変わらない感触、あまり重さを感じない。ただひたすら歩き、1時間少々かかって3時半に女岩到着する。相変わらず崩落の危険のため女岩は閉鎖されている。この先の急登を登ると、その先の茅ヶ岳の森は落ち葉が降り積もり、くるぶしから上くらいの落ち葉のラッセルになっていた。

    女岩付近。相変わらず崩落の危険あるため、立ち入り禁止になっている。


    落ち葉が降り積もり、ラッセル状態になっている茅ヶ岳の森。

 いつもならば倒木のある森のところで三脚を構えて撮影してから登るのだが、この日は小休憩のみで斜面を登る。なんとか富士山に残照があるうちに展望地まで行きたかったのだが、息咳切らせて登った甲斐無く、山頂直下の展望地に到着したのは富士山の残照が消えた直後だった。折角の夕焼けに染まったピンク富士だったのに数分足りず、残念だ。

    夕暮れ迫る富士山。稜線に登る斜面から撮影。


    夕暮れの富士山。 山頂直下の富士山展望地に到着した時には富士山の残照は終わった後だった。


    同上

 風が吹いたおかげで霞が飛んですっきりした富士山が甲府盆地越しに見える。山頂だと少しばかり木に邪魔されるため、町明かりが灯るまでここで待つことにする。しだいに暮れ行く空、灯り始めた盆地の明かり、夕暮れの空のグラデーション。何度も見ている景色だが、何度見てもこの景色は美しい。

    暮れ行く空と灯り始めた甲府盆地の明かり


    夕景の富士と甲府盆地

 富士山展望地で40分も時間を費やし、山頂に登り着いたのは午後6時半になってしまう。もうすっかり真っ暗だ。金ヶ岳へのトレースを見ると、雪が降った後は誰も歩いていないようで、新しいトレースは無い。今日は金ヶ岳はあきらめて、茅ヶ岳山頂で年を越すことにする。2年前の早朝に登った時には3~4張のテントがあったが、今年は私一人だけで山頂独占だ。
 テント設営し、夕食を撮った後、外に出てみると東の空からオリオン座と冬の大三角形が登って来ていた。西を見ると、八ヶ岳の左側に白鳥座が沈んで行くところだった。西側は若干雲と霞がかかって、天の川はうっすらとしか見えてくれなかった。それにしても、いつも思うのだが八ヶ岳スキー場のナイター照明は星空を撮影するには明る過ぎる。驚かされたのは山頂の方位版の下で金色に輝く動物の目、タヌキか何かと思って近付いてみれば、猫だった。こんな寒い季節に山頂に猫がいるとはびっくりだ。餌を差し出しても近付いて来ないところを見ると野良猫のようだ。おそらくは捨て猫、可哀そうな気がした。

    登って来たオリオン座と冬の大三角形


    すっかり暮れた空と眩しい甲府盆地の明かり

 午後7時40分過ぎ、奥秩父山塊の右端、北東の空から月が登り始める。星の輝きは半減してしまうが、山々を撮影するには絶好の月だ。月光に照らされて南アルプスの山々が浮かび上がる。そして月で照らされた山頂の雪が白く輝く。

    奥秩父山塊から昇る月


    月光に浮かび上がる南アルプス


    金ヶ岳と八ヶ岳。 オレンジ色の光は八ヶ岳サンメドウズスキー場の明かり。左手の緑色の光は富士見パノラマスキー場。


    月光照らす茅ヶ岳山頂


    おおいぬ座と甲府盆地

 西の空に沈み行く白鳥座や、おそらくは見えたであろうカノープスとシリウスのインターバル撮影を試みたのだが、氷点下10℃を下回る気温のため電池が数分で凍りついてしまい、全て失敗に終わる。一応カメラの防寒対策はしてはいるが、さらに強い対策を考えなければならない。
 未明に南アルプスに沈んで行く冬の大三角形とオリオン座、さらに初日の出の輝きを想像しつつ、10時、2枚重ねたシュラフの中にもぐり込んで寝る。(後編に続く)
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クリスマス会 旧羅漢寺跡の道を羅漢寺山へ  平成24年12月24日

2013年01月04日 | 山梨百名山
 午後からスマイルスマイルコンサートという演奏会が催される予定あり、仲間たち6人で行くことになっていた。場所は甲斐双葉ふれあい文化ホールという比較的新しいホールだ。ゲストが凄い。司会が宮本文昭さん(世界的に有名なオーボエ奏者。宮本笑里のお父様)、ピアノ三浦友里恵さん(イギリス王室音楽大学を首席で卒業された売り出し中のピアニスト)、二胡のチェンミンさん(テレビドラマ風林火山のテーマ曲奏者)、そしてヴァイオリンが川井郁子さん(ストラディバリウスの奏者、大ファンです)と、山梨県にこれほどのメンバーが来ても良いのかというくらいの豪華メンバーが集結する。楽しいクリスマスイヴになりそうだ。

 その前に・・・折角山仲間のメンバーも集まることだし、コンサートの前にプチ山行を計画した。近場で短時間で登れる山、かつ、いざという時は下山が容易な山として、羅漢寺山を選んだ。ここならばロープウェイを使えばわずか5分で下山できる。普通のルートでは面白みが無いので、ここは昭文社の地図には載っていないルート、旧羅漢寺の寺跡がある道(ほぼ廃道状態でかなり荒れている)を登ることにした。

    昇仙峡駐車場。真後ろの山が目指す羅漢寺山。


    羅漢寺に行く橋を渡って対岸に行く。


    対岸の道を北上する。以前に歩いた時はもう少し籔っぽかった気がするが、草が枯れているためか歩きやすくなっていた。

 朝7時、メンバー5人が職場の前の駐車場に集合し、車2台で昇仙峡に向かう。昇仙峡駐車場に車を止めて8時20分に歩き始める。まずは遊歩道を南下して吊り橋を渡って羅漢寺に行く。ここから川沿いの道を北上すると枯れた沢筋に突き当たり、その右岸を枯れ沢に沿って登る道がついている。最初は道らしきものがあるが、途中で道は焼失し、沢の中のゴロゴロした石の上を適当に登るようになる。沢筋に入って30分ほど歩いたところで、右手に大きな丸い岩が見えてくる。その岩の下は洞窟のようになっており、地面は整地されたかのように平らになっていて、寝泊まりできそうな空間が空いている。

    眼前に丸い大岩が迫る。


    岩の下には寝泊まりできそうな洞窟のような空間がある。


    道はいずこへ??沢の中のゴロゴロした石の上を適当に登る。

 道は全く不明瞭となり、沢の中を適当に登って行くと、ところどころ道の痕跡らしきものがある。さらに沢伝いに登って行くと、寺門の跡らしき石の積まれた跡が目に留まるようになる。さらに登って行くと、平らになった広場の向こうに古代遺跡のような石積みが出現する。これが旧羅漢寺跡だ。

    石積みの跡が見え出す。


    広場の向こうに旧羅漢寺跡


    寺跡の前で記念撮影

 その先の道も引き続きかなり荒れている。沢筋を登って行けば良いと思っていたのだが、右側(沢の左岸)にピンクテープがついており、沢筋の道が消失していたのでそちらに登ってみると、人が歩いたとは思えないような急斜面を登り、その先はなんとなく道らしき痕跡、さらに進むと尾根筋にたどり着いたものの、その先はゴツゴツの岩が並ぶ難路になっていた。左手に鎧岩という岩が見え、どうやらこの道は鎧岩を経由して山頂に向かうルートらしい。一人ならば登ったかもしれないが、初心者もいることだし、ここは戻ることにした。
 沢筋に戻って登ると、道は崩れて倒木でおおわれているが、倒れた木にピンクテープがついていた。その崩落地を過ぎると再び道が見えてきた。今度は明瞭でテープもついている。最後のやや急なジグザグ道を登り着くと、白山側から来る尾根道に登り着いた。時間は午後11時、余計な道に迷い込んだために1時間近く時間を費やしてしまい、予定よりだいぶ遅くなってしまった。

    白山側から来る尾根道に到着。


    眼前に見える鞍掛岩

 小休憩後、ロープウェイ方向の道では無く鞍掛岩に登る尾根直登ルートを登る。ルートの途中から先ほど道を間違えたところから見た鎧岩が見え、そちらに行く明瞭なルートがあった。おそらく先ほどの尾根を強引に登っていればここに出たのだろう。15分ほど登って鞍掛岩の上に出た。広い岩の上は眺望が良く休憩には適している。昼食をどうするか迷ったが、小休憩後山頂を踏んでロープウェイ駅まで戻り、そこで昼食をとることにした。

    鞍掛岩と南アルプスの眺望


    鞍掛岩の上は眺望が良く、休憩に適している。


    山頂への登り


    祠の立つ弥三郎岳(羅漢寺山最高点)


    山頂で記念撮影

 時間があれば山頂裏から仙我滝付近に直下りする難ルートをザイルを使って下りる予定だったのだが、既に時間は12時を回っている。コンサート開場時間は午後2時半なので、ここはロープウェイを使って下山することとし、山頂駅で急いで昼食をとって下りることになる。12時45分の便に乗り、やや急ぎ足で仙我滝遊歩道を下り、午後1時25分、駐車場に到着した。

    山頂直下から見る茅ヶ岳から黒富士の山塊


    荒川ダムと金峰山


    ロープウェイ山頂駅で急いで昼食


    山頂駅テラスから見る富士山。山梨百名山標柱は何故かここに立っている。

 3時の開演時間ギリギリになるかとやや焦ったが、病院に戻り、さらに女性1人は着替えてからコンサート会場に向かっても開場時間の2時半には余裕で間に合った。ゲストの3人とも素晴らしい演奏で、あっという間の2時間だった。一人5曲ずつの演奏と最後に3人でクリスマスソングを演奏していただいたが、もっとゆっくりと聞いてみたい演奏ばかりだった。川井郁子さんは川越のコンサートにも行かせていただいたが、今回はあの時にも増して体調が良さそうで、弓の弦が切れるほどの熱演をされていた。期待していた映画「北のカナリアたち」のテーマ曲が聞けなかったのはちょっと残念だったが、機会があればまた聞きに行きたい。
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霧氷の黒岳 平成24年12月23日

2013年01月04日 | 山梨百名山
 1ヶ月ぶりの山行となる。年に数回訪れるスランプ状態、折角空が晴れて星空が見やすくなった季節だというのに全く歩きたくない。こんな時は山に行きたくなるまで歩かないことにしている。週末は深夜までインターネットとオンラインゲーム、ゆっくり起きてまた寝てのグータラ生活をしていると、そのうち登りたくなってくる。といっても、難しい山は不安があるのでまずは行き慣れた御坂山塊から登り始めるのがいつものパターンだ。

 少しばかり雪が降った数日後、雪景色が見たくなった。未明に竜ヶ岳の登山口まで行ったが、途中の精進湖から見る富士山には雲がかかっていた。登山口から東の空を眺めてみたが、雲は晴れそうに無くあきらめて自宅に帰る。その翌日、すっきりとはしないものの、富士山が見えるようになってきた。夕暮れの富士山を狙って黒岳に向かう。
 新道峠への林道は既に閉鎖されており、峠まで歩くと1時間ほどかかり、さらに山頂までは1時間半、計2時間半ほどかかってしまう。既に時間は午後2時20分、夕暮れには間に合わない。そこで、夏に登ったどんべい峠側の直登尾根を登ることにする。ちょうど2人下山して来た人を見かけ、トレースの心配も無さそうだ。登り始めから雪道なので軽アイゼン装着して出発する。

    スズラン峠駐車場から見上げる黒岳。山頂付近が白く霧氷になっているのが見える。


    林道脇のスペースに車を止める。正面に見える谷筋の左側に登山道があるが、看板は立っていない。

 アイスバーンにはなっておらず、快適に歩ける。心配した足の疲れもほとんど感じず、1ヶ月サボってもいつもと同じ感じで歩けそうな気がする。いつもなら、訳のわからない脇道を探して歩く御坂山塊だが、今回は真面目に(?)登山道をひたすらトレース通りに歩く。これは帰りにまた同じコースを戻る際、おそらく夜になっているのでトレースを明瞭にしておきたいという意味もある。

    どんべい峠側からのルートとの合流点。左が登って来た横道、真直ぐ行くとどんべい峠に出る。


    冬の空。

 トレースがあったおかげでルートは容易に見つけ出すことができた。もし無かったら・・・きっと強引に直登していたところだろう。山頂直下まで行くと少しだが霧氷の森になっていた。そして日没迫る午後3時50分、黒岳山頂に到着した。足跡がたくさんあるが、さすがにこの時間には誰もいない。

    山頂近くの霧氷。向こうに見えるのは釈迦ヶ岳。


    雪の黒岳山頂。陽が西に傾く。

 山頂から黒岳展望台へ向かう道には霧氷のかけらが落ちていた。上を見上げれば木の枝に霧氷が付いている。そして展望台に到着すると・・・だいぶ散ってしまってはいるがまだ枝先に霧氷の華が残っていた。久しぶりの山行でこんな景色が見られるとはラッキーだ。

    霧氷の華が散る登山道


    霧氷の木々


    黒岳の霧氷と富士山


    霧氷に昇る月

 残念ながら富士山は霞んでいてすっきりとは見えてくれない。日没を過ぎて河口湖の町明かりが灯り出した午後5時まで展望台で過ごしたが、すっきりとした夜景にはなりそうもなく、まだ足元がかろうじて見えるうちにヘッドライト点灯して下山開始する。登りながらつけたトレースと月明かりのおかげで下山道は明瞭、休まずに一気に下り、40分ほどで駐車した林道に到着した。

    夕暮れの富士山  氷点下に冷え込んだがすっきりと見えてはくれない。


    同上  河口湖の町に明かりが灯り始める。


    林道脇の駐車スペース。月明かりで木の影が長く延びる。


 なんとなく登れそうな気がするが、まだ気力も体力もいまひとつ。年末年始はどうするか、日当直の予定もこの時点ではまだ未定だった。近場の山でテント泊して年を明かそうと考えている。

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