山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ハシナガカンスゲ (カヤツリグサ科) Carex phaeodon T.Koyama

2024年06月21日 | カヤツリグサ科
 山地の樹林内の斜面や岩場に生育する多年草である。高さ15 ~ 30㎝で、葉はやや柔らかく、幅 2 ~ 5㎜。葉の基部の鞘は赤褐色を帯びる。まばらに叢生し、長い匐枝を伸ばす。頂小穂は雄性で紫褐色、側小穂は雌性でときに先端部に短く雄小穂を付ける。果胞は無毛で嘴は長く、熟すと外曲し、口部は2歯である。県内では旧富沢町周辺で生育が確認されたが、 生育は局所的である。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー :情報不足(DD)   2017年環境省カテゴリー :絶滅危惧Ⅱ類(VU) 

    ハシナガカンスゲ 2024年4月 南部町で撮影

    樹林内のやや湿った斜面や岩場を好んで生育する。基部は赤褐色を帯びる。

    岩場に叢生したハシナガカンスゲの群落

    頂小穂は雄性で紫褐色、側小穂は2~4個付き、通常は雌性である。

    鱗片は黄緑色~茶褐色を帯びる。

    鱗片が黒褐色のものもある。

    果胞は無毛で筋は目立たない。嘴は長く、熟すと外側に曲がる。




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ハマスゲ (カヤツリグサ科 ) Cyperus rotundus L.

2023年08月27日 | カヤツリグサ科
 空き地や河岸の日当たりのよい砂地に生育する多年草。地下茎は細く硬く、横に伸びその先に小さな塊茎がつく。葉は細くて長く、幅3mm程度、長さ15 cmほどで、深緑で強い光沢があり、ざらつかない 。茎の高さ15~40㎝ほどで 茎頂に 1 ~ 3 個の長い苞がつく。苞の間から枝が伸びその先に濃赤褐色の小穂をつける。小穂は線形で細く、 20 ~ 30 個の少花からなる。 花期は8~9月。

 2018年山梨県カテゴリー: 準絶滅危惧(NT)   2005年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)   2017年環境省カテゴリー:なし


    ハマスゲ  2023年8月 甲府市で撮影


    畑の中の草むらに生えていた。


    ハマスゲの花序。1~3個の苞が付きその先に花序を付ける。


   小穂は線状で細く、赤褐色で光沢がある。


    たくさん生えているのがハマスゲの葉。濃い緑色で幅は細く光沢がある。

    2023年8月下旬 甲府市で撮影

    ブドウ畑の下に大群生していたハマスゲ

    畑の雑草と見られても仕方がないくらいにたくさん生えていた。





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ザラツキシラスゲ(チチブシラスゲ)(カヤツリグサ科)  Carex albidibasis T.Koyama

2022年10月09日 | カヤツリグサ科
渓谷の岩壁や高山の岩礫地に生育する夏緑性の多年草である。細長い匐枝を持ちまばらに生える。葉や茎は著しくざらつくことからこの名がある。葉の裏面には乳頭状突起を密布し、粉白色。果胞は有脈で無毛、嘴は長い。柱頭は3岐。八ヶ岳や奥秩父に生育しているが稀である。

 2018年山梨県カテゴリー :なし  2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧ⅠA類

    ザラツキシラスゲ 2022年6月 北杜市の渓谷で撮影。個体数は数株のみ。

    頂小穂は雄性、側小穂は雌性。

    果胞は小さくて繊細、嘴が長い。雌鱗片は果胞より短くて小さい。

    令和5年7月 西沢渓谷で撮影。この場所の個体数は少ない。

    ザラツキシラスゲの雌小穂

 勝山輝男先生の著書「日本のスゲ」の中には山梨県甲州市で採取されたザラツキシラスゲの画像が掲載されている。山梨県の数ヶ所に生育しているのは確実であろうが、まだ調査不足の種である。




    
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オノエスゲ (カヤツリグサ科) Carex tenuiformis H.Lév. et Vaniot

2022年10月09日 | カヤツリグサ科
 高山帯の草地や岩礫地を好んで生える多年草である。叢生し、高さ15 ~ 40㎝、基部の鞘は暗褐色で繊維状に細裂する。果期にも葉は有花茎より著しく低い。小穂はまばらに 2 ~ 4 個つき、頂部は雄性、側小穂は雌性で長い柄がある。雌鱗片は褐色で縁は薄膜質、果胞より少し短い。果胞は無毛で無脈、嘴が長くその縁は著しくざらつく。口部は全縁で柱頭は3枝である。山梨県では南アルプスと八ヶ岳に生育していると推定されるがまだ十分な調査が行われていない。

  2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2005年山梨県カテゴリー:情報不足(DD) 2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    オノエスゲ(?) 2022年7月 北岳で撮影。生育していたスペースが狭く、全体像が入らなかった。


    頂部が雄、側小穂が雌。雌鱗片は褐色で先端部が尖り、果胞よりやや短い。しかし、鱗片の縁は薄膜質ではない。


    しかし、オノエスゲにしては果胞の嘴が短く縁の突起も小さい。これは別物のタカネシバスゲ、ないしはクモマシバスゲではないかと疑っている。

 画像はこれしか持ち合わせておらず、確定には至っていない。再訪して良く観察して来る必要がある。かつ、確実なオノエスゲの個体も見て来る必要がある。時間のかかる調査になることは必至であろう。


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タカネナルコ (カヤツリグサ科) Carex siroumensis Koidz.

2022年10月08日 | カヤツリグサ科
 高山帯の礫地を好んで生育し、やや大きな株を形成する多年草である。茎は細く、高さ20 ~ 30㎝。基部の鞘は濃褐色。小穂は 3 ~ 4 個つき、頂小穂は雌雄性か雄性、側小穂は雌性で柄を持つ。雌鱗片は黒褐色で果胞より短く、芒がある。果胞は広披針形で稜間に4-6脈があり、まばらに短毛がある。山梨県では南アルプスに生育しており、個体数はあまり多く無い。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    叢生するタカネナルコ 2021年8月 北岳で撮影。


    タカネナルコの小穂。だいぶ痛んでおり、果胞の一部は既に脱落している。


    2022年7月 北岳で撮影。岩壁の隙間に生育していた個体であまり叢生していない。


    小穂。この個体の頂部は雄雌小穂のようである。先端部の雄部分は既にほぼ脱落している。雌鱗片は果胞より短く芒がある。


    こちらはまだ花が咲いている個体。


    風で揺れて画像が悪いが、頂部は雄小穂、側部は雌小穂である。


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クロボスゲ (カヤツリグサ科) Carex atrata L. var. japonalpina T.Koyama

2022年10月08日 | カヤツリグサ科
 高山帯の草原に生育する多年草である。茎は細く、高さ30 ~ 50㎝、有花茎は、上部が乳頭状突起がありざらつく。小穂は 3 ~ 5 個が茎の上部に集まる。頂小穂は雌雄性で基部に短い雄花部があり、側小穂は雌性で、いずれも長楕円形で細い柄があり垂れ下がる。雌性の鱗片は卵形で鋭頭、黒褐色で果胞とほぼ同じ長さである。嘴は短く柱頭は3岐になる。山梨県では南アルプスに生育し、個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省カテゴリー:なし


    クロボスゲ 2022年7月 北岳で撮影


    高山帯の草地に目立たずに生育していたクロボスゲ


    上部に3~5個の小穂が集まり、垂れ下がって付く。雌小穂の鱗片は卵形で鋭頭、果胞とほぼ同じ長さである。


    斜面に生育していたやや大型のクロボスゲ


    基部の鞘は暗赤色を帯びる。


    別の斜面に生育していたクロボスゲ。(カメラ故障しスマホで撮影)


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コマツカサススキ (カヤツリグサ科) Scirpus fuirenoides Maxim.

2022年10月08日 | カヤツリグサ科
 湿地に生育する多年草である。マツカサススキに似るが全体に細い。葉は硬く、幅3~4㎜。苞は葉状で長い。側生の分花序は 1 ~ 2 個の小穂集団を形成し、頂生の分花序は 1 回分枝して 3 ~ 6 個の枝に小穂集団をつける。マツカサススキやヒメマツカサススキと違い、花序の枝は複数に分枝しないのが特徴である。山梨県では北杜市の池で生育が確認されており、個体数はあまり多く無い。

  2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2005年山梨県カテゴリー:情報不足(DD) 2017年環境省カテゴリー:なし


    池のほとりに生育するコマツカサススキ 2022年9月 北杜市で撮影


    コマツカサススキの花序。


    頂部には数個の花序を付けるが花序の枝は分枝しない。


    2022年9月 同じ池で撮影した別株。


    枯れかけているコマツカサススキの花序。9月下旬には枯れ始めていた。


    小穂が10~30個集まって花穂をつくる。


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ヒゲハリスゲ(カヤツリグサ科 )

2021年09月09日 | カヤツリグサ科
 高山帯の乾いた草地に生育する多年草である。匍匐枝はなくやや密に小株をつくる。茎は細く直立し、高さ10 ~ 30㎝。葉は内側に巻き糸状に細く見える。小穂は 10 個ほどで、頂小穂は雄性、側小穂は雌雄性。他のスゲ類と違って果胞は袋状にならない。山梨県では北岳と八ケ岳に生育しているが個体数はあまり多く無い。


    岩の間の草地に生育していたヒゲハリスゲ 令和3年6月 北岳で撮影


    同上 葉は巻いて細く見え、10個ほどの小穂が頂部に並んで付く。頂小穂は雄性で側小穂は雌性である。


    令和3年8月 八ヶ岳で撮影。砂礫地の草地に生育していた。


    同上 果期の小穂。果胞は袋状にならない。


    令和3年8月 北岳で撮影

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ヒメカワズスゲ(カヤツリグサ科)

2021年09月09日 | カヤツリグサ科
 高山帯の水湿地に生育する多年草。茎は細く、高さ15 ~ 30㎝で、稜はざらつく。小穂は雌雄性で多数の雌花と基部に少数の雄花を付ける。穂状花序で、小穂は 無柄で2 ~ 7 個をまばらに付ける。果胞は淡緑色のちに褐色に変わる。山梨県では北岳周辺に生育しており、個体数は比較的多い。


    ヒメカワズスゲ 令和3年6月 北岳で撮影


    群生するヒメカワズスゲ


    山梨県では高山性湿地が少ないが、生育地での個体数は比較的多い。


    雌雄性の小穂。上部に多数の雌花と基部に少数の雄花を付ける。


    果期の小穂

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マツカサススキ( カヤツリグサ科)

2021年09月08日 | カヤツリグサ科
 日当たりのよい湿地や湖畔に生育する多年草で、大株となる。茎は太く鈍い3稜で、高さは 1 ~ 1.5m に達する。葉は線形で革質。花序は 2 ~ 3 個の分花序からなり、頂生の分花序は大きく、長さ5 ~ 10㎝、苞は大きく花序より長い。小穂は数個~ 20 個集まって球状になる。花期は 8 ~ 9 月。和名は集合した小穂の様子が松かさに似ていることによる。山梨県では主に富士五湖周辺に生育しており、個体数は比較的多い。

 2018年山梨県カテゴリー :絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省カテゴリー:なし


    マツカサススキ 令和3年9月 山中湖で撮影。


    大型の株になる。


    小穂は数個から20個が集まって球状になる。


    時として群生して大株となる。


    群生するマツカサススキ


    マツカサススキの小穂と花序

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ヒメマツカサススキ(カヤツリグサ科)

2021年09月08日 | カヤツリグサ科
 湿原や湿地に生育する多年草である。マツカサススキとコマツカサススキの中間型の形態を示す。頂生分花序は 2 回分岐し、鱗片の幅が1-1.3mmで狭卵形であることで区別される。側生分花序は 5 ~ 10 個の小穂が集まる。山梨県の生育地は極限られ、個体数は少ない。

 2018年山梨県:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省:絶滅危惧Ⅱ類(VU) 山梨県指定種


    まだ若いヒメマツカサススキ。令和3年8月撮影。


    同上


    別の池で撮影したヒメマツカサススキ。令和3年8月撮影。


    花が咲いているように見える。


    別株


    トリーミング画像。距離が遠かったため、頂生分花序の細かい様子や鱗片の様子までは詳細には分からない。

 3年がかりでようやく発見したが、池の中の遠い場所に生育しており撮影が難しい。再写に行きたいと思っている。

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山梨県の希少野生動植物種と指定種・特定種について

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ヒラギシスゲ(カヤツリグサ科)

2021年06月16日 | カヤツリグサ科
 高山の湿地や渓流畔に生育する多年草である。根茎は短く、密に叢生し、ときに短い匐枝を出す。頂小穂は雄性または雌雄性で側小穂は3~5個付き雌性であるが時に基部に雄花が付くことがある。雌鱗片は黒紫褐色で果胞より短く幅も狭く、先端部は尖る。果胞は卵形で長さ2.5~3㎜、先は急に短い嘴となる。柱頭は3岐である。山梨県では北岳を中心とした渓谷沿いで生育が確認されているが、まだ精査中の段階なので情報不足となっている。八ケ岳・奥秩父山系での生育の記録もある。

 2018年山梨県カテゴリー情報不足(DD) 2017年環境省カテゴリーなし


    ヒラギシスゲ 令和3年6月 八ケ岳川俣川で撮影


    同上 先端部が雄性、側小穂は雌性である。


    雌小穂。鱗片は黒紫褐色で果胞より短く先が尖る。果胞には筋が入り、無毛である。


    渓流に垂れ下がるように生えるヒラギシスゲ


    花期のヒラギシスゲ


    先端部に黄色い雌しべ、下部には白い雄しべが出ている。この時期のヒラギシスゲは真っ黒に見える。

 今回見てきた個体は上流部から流れ着いて生育したものと考えており、さらに上流部には本体の群生があるのではないかと思われる。


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スルガスゲ(カヤツリグサ科)

2021年06月15日 | カヤツリグサ科
 山地ブナ帯の樹林内急斜面や岩場に生育する多年草である。茎の高さ15 ~ 20㎝。葉は果期にも有花茎より著しく低い位置に出て、常緑で深緑色。根茎は短く叢生し、匐枝は伸ばさない。全体にヒメカンスゲに似るが、鱗片は鋭頭で、凹頭とならない。果胞は無毛で数本の脈があり、長い嘴がある。静岡県との県境の安部峠に生育すると書には書かれているが、他に西沢渓谷での生育が確認されている。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省カテゴリー絶滅危惧ⅠB 類(EN)


    花期のスルガスゲ 令和3年5月 西沢渓谷で撮影


    同上 


    同上 葉は深緑色で低い位置に出る。


    先端部の雄小穂は赤紫色。その下の雌小穂はやや先端寄りに付く。


    果期のスルガスゲ 令和3年6月 西沢渓谷で撮影


    同上 既に穂が傷んでいるものが多かった。


    雌小穂の鱗片は先端が尖る。果胞には数本の脈があり嘴は長い。


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アカンスゲ(カヤツリグサ科)

2021年06月15日 | カヤツリグサ科
 亜高山帯の湿地や高層湿原に稀に生える多年草である。葉は柔らかく線状で細く、幅 1 ~ 2㎜。有花茎は高さ20 ~ 50㎝になる。小穂は雌雄性で倒卵形、長さ3 ~ 5㎜、3~4個が離れてつく。北海道、岩手県、栃木県、長野県、山梨県に隔離的に分布しており、いずれの場所も個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省カテゴリー絶滅危惧ⅠB 類(EN)


    アカンスゲ 令和3年5月 山梨市で撮影


    同上 小穂の頂部が雌花、その下が雄花になっている。


    結実した頃のアカンスゲ 令和3年6月 同じ場所で撮影


    アカンスゲの穂


    叢生するアカンスゲ


    小穂は穂の先端部寄りに3~4個がやや離れて付く。


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フトイ(カヤツリグサ科)

2021年06月15日 | カヤツリグサ科
 池や沼地の水辺に生育する多年草である。茎は円柱形で太く、高さ100 ~ 200㎝。地下茎は太くて横に這い、全体としてはまばらに花茎を立てて大きな群落を作る。花序は茎頂に付き、長短不揃いの枝に小穂をつける。小穂は楕円形、長さ8㎜ほどで、果時には褐色になる。全国的には少なくないが、本県では生育地が富士五湖周辺に限られている。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省カテゴリーなし


    フトイ 令和3年6月 山中湖で撮影


    同上 茎は太く、高さは大きいものでは2mになる。


    花は茎の頂部に付き、長短不揃いの枝に小穂を付ける。


    フトイの花序


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