もう6年ほど前になるだろうか。富士山に昇る月の撮影に午後から竜ヶ岳に登った時、偶然黄色いスミレを発見した。その頃はまだ花にはさほど詳しくなく、この花の貴重さを知らなかった。後に調べてみると、この黄色いスミレはキスミレという名で、富士山外輪山およびその周辺の山と、阿蘇山周辺にしか咲かない貴重なスミレだと知った。その後また見に行きたいと思いつつもなかなか機会が無く、偶然空いた平日午後に突然行ってみることにした。
午後2時40分、本栖湖湖畔のキャンプ場に到着。この時間ならばまだ日の明るいうちに十分花を楽しみながら登ることができる。足元を探しながら歩くと、さっそく白いスミレを発見。マルバスミレだ。さらに登山道に入るとナガハノスミレサイシン、エイザンスミレなどが咲く。時期的にはちょうど良さそうだ。
アスファルトの道ができて入口がわかりにくくなった竜ヶ岳登山道。この看板にも登山道の表示は無い。
ナガハノスミレサイシン。登山道を登り始めてすぐのところにちらほらと咲いていた。
エイザンスミレ。どっさりとまでは言えないが結構ある。
中腹のベンチのある休憩所あたりで以前フモトスミレを1株だけ見つけたことがあった。探してみると簡単に出会うことができた。これも結構あった。ここに咲くのは葉に府が入ったフイリフモトスミレだ。ベンチに座って小休止後、登山道脇を探しながら歩くと、その先はタチツボスミレはもちろんのこと、マルバスミレの群落やエイザンスミレなどたくさん咲いていた。
フイリフモトスミレ
言わずと知れたタチツボスミレ
マルバスミレ。群落があった。
上品な色のエイザンスミレ
ニオイタチツボスミレ
さて、お目当てのキスミレは黄色が目立つので簡単に見つかるはずだが、なかなか見つからない。黄色い花はキジムシロばかりだったが、ようやく発見。まだ咲いたばかりの綺麗な花だ。しかし、見つけたのは2株だけで、なかなか見つからない。以前はたくさんあったのに、ずいぶん数が減ってしまったようだ。そしてようやく固まって咲いている場所を発見したが、それでも10株ほどしか咲いていなかった。
キスミレ発見。
若干痛んではいるが、満開のキスミレ。
キスミレ群落。以前はもっとたくさんあったのだが・・・
お地蔵さんのある東屋のところで休憩する。富士山は雲に隠れており、山頂まで行く意味はあまり無かったのだが、日没まで時間もあることだし登ることにする。笹原の中はあまり花は咲いていないのだが、ところどころにフイリフモトスミレが咲いていた。そして山頂に到着。富士山に巻いていた雲は少しずつ消えてきてはいるが、まだ見えずすぐに下山開始する。そして、もうすぐお地蔵さんのある休憩所というところで富士山を見れば、雲が飛んで山頂が姿を現わしていた。
中腹の東屋。向こうが竜ヶ岳。
富士山山頂は帽子をかぶったように雲の中。
笹の中に咲いていたフイリフモトスミレ。
広い竜ヶ岳山頂
もうすぐ日没。影が長く伸びる。
少し登り返して眺望の良い場所で三脚を構える。富士山が焼けてくれるのを期待して1時間近くその場所で待ったが、少ししか焼けてくれなかった。さらに、確かこの日は十五夜の月だったはずだ。手帳で確認すると満月。ならば日没の少し後に月が昇って来るはずだが・・・待てど暮らせど全くその気配無し。携帯電話で月の出の時間を調べると、7時過ぎだ。今日の日付が変わった時の月、すなわち前夜の月が十五夜の月で今日の夕方昇って来る月は十六夜の月だったようだ。その時間に昇って来る月だと、もう富士山は真っ暗にしか映らなくなってしまう。あきらめてヘッドライトを装着して下山する。
姿を現した富士山
富士残照
下山すると、本栖湖畔からの竜ヶ岳直登コースに点々と明りがついていた。そういえば三脚を構えて待っている時に外国人2人にこの道は本栖湖に行けるのかと聞かれ、「YES」と答えた。さらにトレイルランをやると言っていたのでいつやるのかと聞いたら、「Today」と返事が返ってきた。まさか、夜中にレースをやるとは思えなかったので、質問が通じなかったのだろうと思っていたら、本当に「Today」ならぬ「Tonight」トレランレースをやるらしい。本栖湖畔の道をヘッドライト点灯して歩いて行くランナーの姿がたくさんあった。キスミレの咲くコースはトレランコースから外れているが、稀少な植物を踏み荒らさないように配慮をお願いしたい。
帰り際に精進湖に立ち寄る。ちょうど月が昇って来た頃でこれを撮影して甲府に戻った。
湖面に映る月
ダイヤモンド富士の時期以外はあまり登ることの無い竜ヶ岳だが、実はキスミレをはじめとする種々のスミレが咲く貴重な山なのだ。
午後2時40分、本栖湖湖畔のキャンプ場に到着。この時間ならばまだ日の明るいうちに十分花を楽しみながら登ることができる。足元を探しながら歩くと、さっそく白いスミレを発見。マルバスミレだ。さらに登山道に入るとナガハノスミレサイシン、エイザンスミレなどが咲く。時期的にはちょうど良さそうだ。
アスファルトの道ができて入口がわかりにくくなった竜ヶ岳登山道。この看板にも登山道の表示は無い。
ナガハノスミレサイシン。登山道を登り始めてすぐのところにちらほらと咲いていた。
エイザンスミレ。どっさりとまでは言えないが結構ある。
中腹のベンチのある休憩所あたりで以前フモトスミレを1株だけ見つけたことがあった。探してみると簡単に出会うことができた。これも結構あった。ここに咲くのは葉に府が入ったフイリフモトスミレだ。ベンチに座って小休止後、登山道脇を探しながら歩くと、その先はタチツボスミレはもちろんのこと、マルバスミレの群落やエイザンスミレなどたくさん咲いていた。
フイリフモトスミレ
言わずと知れたタチツボスミレ
マルバスミレ。群落があった。
上品な色のエイザンスミレ
ニオイタチツボスミレ
さて、お目当てのキスミレは黄色が目立つので簡単に見つかるはずだが、なかなか見つからない。黄色い花はキジムシロばかりだったが、ようやく発見。まだ咲いたばかりの綺麗な花だ。しかし、見つけたのは2株だけで、なかなか見つからない。以前はたくさんあったのに、ずいぶん数が減ってしまったようだ。そしてようやく固まって咲いている場所を発見したが、それでも10株ほどしか咲いていなかった。
キスミレ発見。
若干痛んではいるが、満開のキスミレ。
キスミレ群落。以前はもっとたくさんあったのだが・・・
お地蔵さんのある東屋のところで休憩する。富士山は雲に隠れており、山頂まで行く意味はあまり無かったのだが、日没まで時間もあることだし登ることにする。笹原の中はあまり花は咲いていないのだが、ところどころにフイリフモトスミレが咲いていた。そして山頂に到着。富士山に巻いていた雲は少しずつ消えてきてはいるが、まだ見えずすぐに下山開始する。そして、もうすぐお地蔵さんのある休憩所というところで富士山を見れば、雲が飛んで山頂が姿を現わしていた。
中腹の東屋。向こうが竜ヶ岳。
富士山山頂は帽子をかぶったように雲の中。
笹の中に咲いていたフイリフモトスミレ。
広い竜ヶ岳山頂
もうすぐ日没。影が長く伸びる。
少し登り返して眺望の良い場所で三脚を構える。富士山が焼けてくれるのを期待して1時間近くその場所で待ったが、少ししか焼けてくれなかった。さらに、確かこの日は十五夜の月だったはずだ。手帳で確認すると満月。ならば日没の少し後に月が昇って来るはずだが・・・待てど暮らせど全くその気配無し。携帯電話で月の出の時間を調べると、7時過ぎだ。今日の日付が変わった時の月、すなわち前夜の月が十五夜の月で今日の夕方昇って来る月は十六夜の月だったようだ。その時間に昇って来る月だと、もう富士山は真っ暗にしか映らなくなってしまう。あきらめてヘッドライトを装着して下山する。
姿を現した富士山
富士残照
下山すると、本栖湖畔からの竜ヶ岳直登コースに点々と明りがついていた。そういえば三脚を構えて待っている時に外国人2人にこの道は本栖湖に行けるのかと聞かれ、「YES」と答えた。さらにトレイルランをやると言っていたのでいつやるのかと聞いたら、「Today」と返事が返ってきた。まさか、夜中にレースをやるとは思えなかったので、質問が通じなかったのだろうと思っていたら、本当に「Today」ならぬ「Tonight」トレランレースをやるらしい。本栖湖畔の道をヘッドライト点灯して歩いて行くランナーの姿がたくさんあった。キスミレの咲くコースはトレランコースから外れているが、稀少な植物を踏み荒らさないように配慮をお願いしたい。
帰り際に精進湖に立ち寄る。ちょうど月が昇って来た頃でこれを撮影して甲府に戻った。
湖面に映る月
ダイヤモンド富士の時期以外はあまり登ることの無い竜ヶ岳だが、実はキスミレをはじめとする種々のスミレが咲く貴重な山なのだ。