山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

コマツカサススキ再探索 北杜市  令和4年9月27日

2022年09月29日 | 水辺に咲く花
 先日見にってきたヒメマツカサススキはもう枯れかけていて終盤だった。おそらく今年やっと見つけたコマツカサススキもそろそろ終盤を迎えていることであろう。見つかったのは2本だけだったが、時間が足りずに見ていない場所もある。おそらく今回の探索がコマツカサススキを見る今年最後の機会になるであろう。


    北杜市の池を再訪する。草が刈られていて見やすくはなったのだが嫌な予感がする。


    思った通り、ここにあったはずのコマツカサススキとアブラガヤが刈られて無くなっている。


    周辺を探してみると、倒れかけてはいるがコマツカサススキが生えていた。


    狭い範囲ではあるが数本発見することが出来た。


    残っていてくれて一安心したコマツカサススキ。花序の付き方がまばらなのが特徴である。


    もう枯れかけているが至近距離で観察することが出来た。


    雌小穂が大型のスゲが生えていた。


    これはオニスゲであろう。これを目撃するのはこれで3ヶ所目だと思う。それほど珍しいものでは無さそうである。


    アキノウナギツカミの群生


    ツリフネソウ群落


    花が散った後のイヌノヒゲ


    ミゾカクシはまだ結構咲いている。


    水量が増えてホシクサは大部分が水没していた。


    結実しているヌメリグサ


    ヒシの葉が浮かんでいるが花はもう終わっている。


    ヒシの葉。一緒に浮かんでいたオヒルムシロの葉はもうほとんど見当たらない。


    結実した実が見えないかと思ったが無理である。葉の上ではたくさんの虫が休憩していた。


    気になっていたのが池の底に生えていた水草。水量が増して近付けないが、千切れた葉が岸辺に流れ着いている。


    すくい上げて調べてみる。長い茎を持った藻のようである。


    これが先端部分であろう。


    葉には細かい突起がある。


    葉鞘の部分を調べてみるが、あまりはっきりしない。痛んで脱落してしまったようである。


    別のもの。こちらには種のようなものが付いている。


    細長くて先が尖った種と思われるもの。


    トリーミング画像。やはり葉鞘はあまりはっきりしない。種は1個で縦縞があるように見える。

 気になっていた水草は、初めて見た時はイバラモであろうと思ったのだが、富士五湖で見つけたイバラモに比べると明らかに葉が細くてイバラモではないことが分かってきた。ならばこれは何なのか?葉趙がはっきりしないのだが、これは千切れて時間が経っていて痛んだためだと思う。実がひとつで表面にはゴルフボール状の模様が無いこと、葉が細くて突起があることなどは富士五湖の湖畔に打ち上げられていたイトイバラモと思わしき藻とそっくりである。おそらくこの藻もイトイバラモではないかと推定しているのだが、全国的にも珍しいイトイバラモがそんなに生育しているものなのだろうか?水草に詳しい人に相談してみないと、結論は出せなそうである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士五湖に生育するコオニビシを再訪するが・・・  令和4年9月27日

2022年09月28日 | 水辺に咲く花
 富士吉田に出張があり、この日は夕方まで目いっぱい時間がかかるだろうと思っていたのだが、以外にも3時前に片付いた。そこで、コオニビシを発見した湖を再訪してみることにする。うまくすればコオニビシの種の写真が撮れるのではないかと期待したのだが・・・台風の大雨の後で水量が増しており、ほとんど近付くことが出来ず全く無理だった。


    湖の湖畔。前回は左下の水草が根元まで露出しておりかなり先まで行けたが今回は全く無理。


    湖畔にはホザキノフサモが大量に流れ着いていた。


    花はもうほとんど終わっている。


    お目当てのコオニビシはかなり遠い位置に浮かんでいる。周辺にあったホザキノフサモは大部分が無くなっている。


    望遠レンズで捉えたコオニビシ。葉の形がやっと分かる程度しか撮れない。


    1,140㎜超望遠でやっとこの程度。花は終わっていて見えない。葉の上にある黄色っぽいものはヤゴの抜け殻のようである。


    場所を変えてみるがやはり遠い。


    超望遠で狙ってみるが距離が遠過ぎるうえに湖面が波で揺れるため、画像が不鮮明である。左側に水色のトンボがとまっている。


    湖畔を散策してみる。藻が打ち上がっている。


    山中湖きららの浜にも打ち上がっていたこの藻はたぶん珍しい藻だと思う。


    拾い上げて調べてみる。


    葉に棘状突起があるのは明らかだが、葉の付け根の部分の葉鞘の形態が同定のポイントらしい。葉鞘は短くて尖っていないようである。


    別株には種のようなものが付いていた。


    マクロ撮影してトリーミング。葉鞘は短くて先端部は鋸歯状である。これはイトイバラモの可能性がきわめて高い。

 山梨県では生育しているかどうかがまだ未確認になっているイトイバラモであるが、湖畔に打ち上がっているものの形態を見る限りではこの藻はイトイバラモの可能性がきわめて高いのではないかと思う。まだ水草は初心者なので結論は出せないが、他の場所の水草も調べてみてから結論を出して行きたいと思っている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒメマツカサススキ茂る高層池  令和4年9月24日

2022年09月28日 | 水辺に咲く花
 タヌキモの花を期待して高層池を訪れてみる。雨が降った後なのでどうなっているか心配していたが、訪れてみると花どころかタヌキモ自体がほとんど無くなってしまっていた。流された感じではなく、越冬するために沼の底に沈んだのかも知れない。


    ここにたくさんあったはずのタヌキモがほとんど見当たらない。浮いているのはくるみの実のようだ。


    わずかに浮かんでいたタヌキモ。脱落したのか、捕虫嚢があまり見えなくなっているようだ。


    撮影してきた画像を拡大して見てみたところ、先端部に殖芽葉らしきものが付いていた。

 タヌキモの仲間は越冬時に殖芽葉の形になって湖底で冬を越すらしい。そしてこの殖芽葉の形態を調べることによってタヌキモか、イヌタヌキモかの区別が出来るらしい。知ってはいたのだが殖芽葉はもっと遅い時期に形成されるものだと思っていた。すくい上げて良く観察して来るべきだったと大いに反省している。


    他の場所に無いかと池をぐるりと巡ってみるが見つからない。


    他の藻が生えているようであるが近付けない。これはイトモか?水が少ない季節に調べてみたいと思う。

 別の池に立ち寄ってみる。やっと通常の水量になったようである。いつも足場に使っている倒木の場所までは行けない。


    水草が枯れて少し秋らしい雰囲気になってきた。水量が増えていつも足場に使う倒木のところまでは長靴を履いていないと行けない。


    ヒメマツカサススキが昨年に比べるとだいぶ増えている。


    左の塊も右に生えているのもヒメマツカサススキ。


    枯れかけているヒメマツカサススキ。これだけたくさん花序を付けるとマツカサススキと区別が出来ない。


    こちらはまだ青い穂が残るヒメマツカサススキ


    ヒメマツカサススキの花穂は垂れ下がらない。


    ちなみにこちらがアブラガヤ


    アブラガヤの花穂は垂れ下がる。


    手に取れる位置に生育していたヒメマツカサススキ


    こんな近い位置で観察できるとはラッキーである。


    もう1ヶ所、イトモの生育する池に立ち寄ってみる。増水していてイトモのところまでは近付けない。


    湖底に茂るイトモの群落。これが本来の姿であろう。

 ヒメマツカサススキは昨年は数株しか発見出来なかったのだが、今年はだいぶ増殖していて株も大きくなっていた。希少な植物だけに元気に茂ってくれて良かったと思う。イトモも水が増えてやっと空気にさらされずに本来の姿に戻った。来年は元気にたくさん花を咲かせて欲しい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒイラギソウ(シソ科) Ajuga incisa Maxim.

2022年09月26日 | その他の植物
 山地の林下に生える多年草である。草丈は30㎝~50㎝になる。葉は対生し、葉身は卵形~広卵形、長さ5~10cm、幅3~6cmで、3~5cmの葉柄がある。葉先は尖り、縁には不揃いの欠刻状の切れ込みがあり、ヒイラギの葉に似ることからこの名がある。葉質は薄く、表面には疎らに毛がある。花は上部の葉腋に3~5段に4~6個の唇形花をつける。花冠は青紫色で筒部が長く、上唇は長さ約3mmで2裂し、下唇は長さ約5mmで3裂する。萼は5中裂する。山梨県には生育していないと思われていたが、個体数は少ないながら南アルプスに生育しているのが発見された。

 2018年山梨県カテゴリー:なし  2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧IB類 (EN)


    ヒイラギソウ 2022年6月 南アルプスで撮影


    同上


    発見されたのは2株のみだが、周辺に生育している可能性があり、さらなる調査が必要であろう。


    葉は対生し、辺縁には不揃いな欠刻状の切れ込みがある。ヒイラギの葉に似ていることが花名の由来になっている。


    花は青紫色で上唇は2裂、下唇は3裂する。


 ➡山梨県の絶滅危惧のシソ科植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キタダケトラノオ (オオバコ科)

2022年09月26日 | その他の絶滅危惧種
 北岳周辺の山地帯上部の草地に生育する多年草である。高さ50 ~ 70㎝になり、葉は対生し三角状披針形で先は尖り、辺縁には鋭い鋸歯がある。葉には短い柄があり、茎や花序には曲がった毛がある。ツクシトラノオの変種とされており、ツクシトラノオの葉は広卵形なのに対し、本種の葉は三角状披針形である。茎の先に細長い穂状花序を出し、青紫色の小さな花を多数つける。筒部は花冠の 1/2くらいの長さである。花期は 8 月~9月。山梨県・長野県に生育しており、主に石灰岩を含む場所を好んで生育している。個体数はきわめて少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    キタダケトラノオ 2022年9月 南アルプスで撮影


    青紫色の小さな花を多数付ける。


    岩壁に生えていたキタダケトラノオ


    細長い穂状花序を出すが、訪問時期が遅く既に大部分が結実していた。


    咲き残っていたキタダケトラノオの花。花茎や萼に屈毛が生える。


    結実した実


    葉は対生し、葉柄があり、三角状披針形で先は尖り、辺縁には鋸歯がある。


    茎には屈毛が密生する。


 ➡その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒメハッカ (シソ科 ) Mentha japonica (Miq.) Makino

2022年09月26日 | シソ科
湿生地を好んで生育する多年草である。細長い地下茎から直立した茎を伸ばし分技する。高さ20 ~ 40㎝になる。葉は対生し、卵状長楕円形で、長さ1 ~ 2㎝、全縁で先端部は鈍頭である。草全体に芳香がある。花冠は淡紅紫色で 4 裂し、雄蕊は 4 本で花弁の外に突出し、花床には毛が密生する。花期は 8 ~ 10 月。山梨県では主に富士五湖周辺の湖畔などに生育しており、個体数は比較的多い。

 2018年山梨県カテゴリー: 準絶滅危惧(NT)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ 類(VU)  2017年環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)

    ヒメハッカ 2022年8月 富士五湖で撮影

    群生しているヒメハッカ

    この場所での個体数は多い。

    全体像

    花は4弁で長い雄しべが4本あり、花の外に飛び出す。

    葉は対生し全縁で先端部は鈍頭。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コオニビシ (ミソハギ科) Trapa natans L. var. pumila Nakano ex Verdc.

2022年09月26日 | 水生植物
湖沼や止水域に生育する1 年草の浮葉植物である。葉茎の中央部が膨れて浮嚢となる。浮水葉は卵状菱形で光沢があり、縁は荒い鋸歯がある。花は白色で4枚、雄しべ4本で雌しべ1本ある。石果は倒三角形で 4 個の刺があり、4 個の疣がある。山梨県では富士五湖の一角にまとまって生育していたらしいが、水鳥の食害に遭って個体数が激減し、あまり多くは生育していない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー:なし  2017年環境省カテゴリー:なし

    湖の中に咲いたコオニビシの花 2022年9月 富士五湖で撮影

    コオニビシの花。陸地からの距離が遠く、撮影が難しい。

    かつてはたくさん葉を展開していたらしいが、水鳥の食害に遭って個体数は激減してしまっている。長い穂はホザキノフサモ。

    紅葉したコオニビシの葉

    陸の近くに生えたコオニビシ。葉は小さ目で荒い鋸歯がある。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タコノアシ (タコノアシ科) Penthorum chinense Pursh

2022年09月25日 | その他の絶滅危惧種
湖の泥湿地や湿り気のある休耕田に生育する多年草である。走出枝を出す。地上部の茎は普通1本で、高さは 30 ~ 80㎝になり、上部で分枝(まれに基部で分枝)し、下部は無毛、上部には褐色の腺毛がある。葉は狭披針形でほぼ無柄、縁に細鋸歯がある。花序の枝は始め渦巻き状になっているが、後にまっすぐ伸びて斜上する。その枝に目立たない径 5㎜くらいの花を付け、秋に紅葉した頃のその姿はまさにタコの足である。花期は 8 ~ 10 月。生育地では群落を作るが、湿地開発による影響をまともに受け、個体数は減少している。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)

    群生するタコノアシ 2022年8月 忍野村で撮影

    タコノアシの花

    緑色がかった小さな花を多数咲かせる。

    花が散った後のタコノアシ 2022年9月 同じ場所で撮影

    少し紅葉しかけている。

    紅葉したタコノアシ 2021年10月 同じ場所で撮影

    この姿はまさにタコノアシである。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マメダオシ (ヒルガオ科) Cuscuta australis R.Br.

2022年09月25日 | その他の絶滅危惧種
 山野の道端や荒れ地あるいは湖の湖畔に生育する1 年草である。蔓性の寄生植物で黄色い針金状の茎で他の植物にからみつき、 寄生根を出して養分を吸い取る。花冠の長さ2㎜で5 裂し、花柱は 2 個ある。花弁は先端部が尖らず、開いても水平程度で反転しない。蒴果は球形で中央部の雌しべの部分が窪む。花期は 7 ~ 10 月。山梨県では東部富士五湖方面の湖畔に生育している。人里近くで見かけるものは少なく、ほとんどが良く似たアメリカネナシカズラである。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)


    マメダオシ 2022年8月 東部富士五湖地方で撮影


    湖畔の草地に群生している姿が見られた。


    つる性植物で葉が無く、他の植物にからみ付いて養分を吸い取る寄生植物である。


    マメダオシの花


    花は5裂し、花弁の先端部は尖らず、開いても水平程度で反転しない。

 良く似たアメリカネナシカズラは花弁の先端部が尖り、反転するところが異なる。蒴果の中央部は窪まない。小さな花なのでマメダオシと区別するのはなかなか難しい。


    アメリカネナシカズラ 2022年8月 北杜市で撮影。こちらのほうがシート状に密に花を付ける。


    花弁の先端部は尖り、水平に開いて反転する。花弁には透明感が無い。


    蒴果の中央部は窪まない。


 ➡その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミソハギ (ミソハギ科) Lythrum anceps (Koehne) Makino

2022年09月25日 | その他の絶滅危惧種
 湿原や湖畔などに生育する多年草である。茎は 4 稜または 6 稜あって直立し無毛、草丈は 1mくらいになる。葉は対生または輪生し無柄、葉身は長さ3.5 ~ 4.5㎝の長披針形で鋭頭、基部は細くなり茎を抱かない。花は茎の上部に集散状につき、花弁は紅紫色で 6 枚あり長楕円形 、雄しべは12本で、そのうちの6本が長い。花期は 7 ~ 8 月。類似のエゾミソハギ(Lythrum salicaria L.)は葉の基部が心形で茎を抱く点で見分けられる。山梨県では主に東部富士五湖地方に生育しているが個体数は少ない。植栽のものは多く見かけられる。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅰ B 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:なし


    湖畔の草地に生えていたミソハギ 2022年8月 東部富士五湖地方で撮影


    個体数は少なく、この湖ではこの場所しか発見出来ず。


    ミソハギの花。花弁は6枚で雄しべは12本あるらしい。そのうちの6本が長い。


    葉は対生し、基部は細くなり茎を抱かない。


    河口湖大石公園の植栽のミソハギ


    山梨県では自生のものでこんな大株はまずお目にかかれない。


 ➡その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トダイアカバナ (アカバナ科) Epilobium platystigmatosum C.B.Rob.

2022年09月24日 | その他の絶滅危惧種
 日当たりの良い砂礫地に生育する多年草である。石灰岩地を好んで生育する。高さ7 ~ 30㎝。茎は上部で細かく分枝し、稜線はなく全体に曲がった白い毛がある。葉は長楕円形~卵状披針形、長さ1 ~ 4㎝、幅 1.5 ~ 5㎜で、縁には突起状の細かい鋸歯がある。花は淡紅色か白色、柱頭は棍棒状、花弁は4弁で先端は2裂する。花期は 8 ~ 9 月。茎や葉は紅葉することが多い。山梨県では釜無川で発見されており、石灰岩地に関連する河川敷で多く見られる。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    河川敷に生育するトダイアカバナ 2022年8月 釜無川で撮影


    茎や葉は紅葉することが多い。花は一斉には咲かず、ポツポツと咲いて行く。


    花は小さい。


    葉は長楕円形ないし卵状披針形で細かい鋸歯がある。


    2022年9月 南アルプスで撮影


    小さな花と細長い蒴果


    花は淡紅色ないしは白色で4弁、先端部が2裂する。


 ➡その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アオホオズキ (ナス科) Physaliastrum japonicum (Franch. et Sav.) Honda

2022年09月24日 | その他の絶滅危惧種
 山地帯の湿った樹林下に生育する多年草である。茎は柔らかく、まばらに分技し 40 〜 70㎝になる。葉は互生し、長楕円形で1㎝程度の葉柄がある。花は葉液に下向きに1、2個つき、垂れ下がる。花冠は直径約1.5㎝の広鐘形で淡緑色、短毛が密生し、先が5つに浅く分かれる。液果は楕円形で長さ1 〜 1.3㎝。花後に緑色の扁平な壷形の萼に包まれ、萼の表面に刺状の短毛がある。花期は 6 ~ 7 月。山梨県での個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2017:環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    雨に濡れたアオホオズキ 2022年8月 山梨市の渓谷で撮影


    アオホオズキの葉と花。葉は互生し長楕円形で柄がある。


    花は葉腋に下向きに付く。


    アオホオズキの花。釣鐘型で先端は5裂し、表面に短毛が密生する。


    別株


    花と蕾


 ➡その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タヌキモ (タヌキモ科) Utricularia x japonica Makino

2022年09月23日 | 水生植物
古い池や沼地、水田などに生育し、水底には根を張らずに浮遊する多年生の食虫植物である。水中葉は細かく分かれ捕虫嚢をつける。花期は 7 ~ 9 月で、長さ10 ~ 25㎝の花軸先端部に小さな黄色い花を付ける。山梨県では生育地、個体数とも非常に少ない。本来のタヌキモは雑種起源の可能性が指摘されていたが、2005年のゲノム解析の結果母はイヌタヌキモ、父はオオタヌキモの交雑種であることが確認された。実際のタヌキモは個体数が少なく、山梨県に生育しているタヌキモは比較的個体数の多いイヌタヌキモの可能性が否定できない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)   2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR)  2017年環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)

    池のほとりに生育するタヌキモ 2022年8月 韮崎市で撮影

    水底には根を張らず浮遊している。

    水量が少なく一部空気にさらされているタヌキモ

    細い葉と風船状の捕虫嚢が見える。

    すくい上げて観察してみる。

    先端部。葉は細く細かく分枝する。捕虫嚢が多数付着している。

    中間部分

    捕虫嚢を拡大して観察。水のほかに中に何か入っているものがある。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イトモ (ヒルムシロ科 )  Potamogeton pusillus L.

2022年09月23日 | 水生植物
池や沼地、流水中に生育する沈水性の多年草である。茎・葉ともに非常に細い。葉はすべて沈水葉で狭線形、葉柄は無く先端部は尖る。葉の内側に茎を抱く托葉がある。托葉は両縁が重なり合い、筒状にはならない。長さ1~2.5cmの花茎の先に、1まとまりにかたまって長さ3~5mmの花穂を付ける。花期は 6 ~ 8 月。山梨県では生育地、個体数とも限られている。

 2018年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)

    池の中に生育するイトモ 2022年6月 韮崎市で撮影

    水底のイトモ

    2022年8月 同じ場所で撮影。

    水量が少なく、葉の一部が空気にさらされていた。葉・茎とも細い。

    花穂が見えているが残念ながらフォーカスが合っていない。托葉の観察までは至らず。

    空気にさらされていたイトモ。この年は条件が悪かったのか花穂はほとんど確認出来なかった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミズオオバコ (トチカガミ科) Ottelia alismoides (L.) Pers.

2022年09月23日 | 水辺に咲く花
 水田や泥湿地に生育する1 年草である。葉は水中にあり、葉の間から花茎を伸ばし、水面に径 2 ~ 3㎝の白色から淡紅紫色を帯びた3枚の花弁をもった花を開花する。花は一日花で、雄しべが 3 ~ 6 個、花柱が6 個あるが、いずれも黄色である。葉は、幼葉は線形だが成葉は葉柄が長く、卵状広楕円形、長さは10~30センチになり、縁は波状に縮れる。山梨県では水田や沼地の減少、除草剤の使用によって分布域、個体数とも減少傾向にある。

 2018年山梨県カテゴリー: 絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2005年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)  2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    水田に咲いたミズオオバコ 2022年8月 身延町で撮影


    沈水葉とミズオオバコの花


    花は淡紅紫色を帯びることが多い。


    ミズオオバコの沈水葉。薄くて柔らかく傷み易い。形は陸上のオオバコの葉に良く似ている。


    沈水葉と結実した細長い種


    稲刈り前の水が抜かれた場所に露出したミズオオバコ。 2022年9月 身延町で撮影。


    同上


 ➡山梨県の絶滅危惧の水生植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

 ⇒山梨県2018年版レッドリストの植物

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする