山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

渓谷のシダを探索 令和6年11月24日

2024年11月29日 | シダの仲間
 何度か訪れている沢であるが、今回訪れるのは3年ぶりくらいである。青々とした苔の生したこの沢には珍しいシダが何種類か生育している。

    青々とした苔の生す美しい沢

    椹の大木が何本も生えている。

    下から見上げる椹の大木。妖木の様相を呈している。

    渓谷の苔の中に生えるフジシダ

    少し減ったように見えなくもないが結構ある。

    葉の生えた無性芽を付けたフジシダ

    これはミヤマクマワラビであろう。おそらく冬季には枯れる。

    大きな木にはオシャクジデンダがたくさん着生している。

    まだ葉を巻いておらず、胞子嚢をたくさん付けている。

    これはナガオノキシノブであろう。


    見たかったのはこのシダ。


    スギラン。以前よりもやや小さくなっており、右側にあった株は脱落してしまったようである。

    生き残っていてくれて少し安心。

    貝殻状の胞子嚢は破れて胞子はもう放出された後のようである。

 以前と変わらず青々とした美しい沢はそのままの状態で残っていた。沢の脇に生育していたフジシダは少し減ったように見えるが、少し奥に入ってみると変わらずたくさん生育していた。着生シダのスギランは落下して消失してしまうことを心配していたが、2株あったうちの1株は脱落してしまったようである。この界隈を探せばおそらくまだあるのだろうが、高い位置に生育しているこのシダを探すのは容易ではない。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夜景と星空を奏でに夜の小楢山へ ~カノープスは現れず~ 令和6年11月24日

2024年11月29日 | 星空
 前日の夕方にテントを担いで小楢山までやって来た。富士山の右脇から現れるカノープスという星を見に来たのだが、眠りに付く午後8時には空に雲が広がり富士山の山頂は見えなかった。深夜11時半に目が覚めてテントの外に出てみると頭の上には綺麗な星空が広がっていたが富士山は頭が雲に隠れてしまっている。さて、カノープスは姿を見せてくれるだろうか。

    深夜12時の星空。オリオン座と冬の大三角形が昇って来ているが、富士山には雲がかかっている。

    冬の大三角形の上に輝く明るい星は木星、左側に輝くのは火星である。

    12時過ぎ、東の空に月が昇り始める。

    おおぐま座シリウスが南中してこの真下の低空にカノープスが居るはずだが、雲に阻まれて見えず。

    もう1台のカメラでも残念ながら捉えられず。

    シリウスが西に傾き始め、もうそろそろカノープスが沈む頃である。

    インターバル撮影した約680コマを比較明合成。カノープスの姿は全く捉えられず。

    木の上に輝く木星と冬の大三角形

    北斗七星が昇っているがいまひとつ不明瞭


 
    左上に流星らしきものが写っている。

    もうすぐ夜明け。

    西の空に現れたアースシャドウ

    日の出

    斜面に朝日が射しこむが、未だ富士山は雲の中。

    テント撤収し、帰ろうとした頃にようやく富士山山頂が姿を見せる。

    だいぶ待ってようやくこのくらい山頂が見えてくれた。

    残念ながらカノープスは姿を見せてくれなかった小楢山

 天気予報から見てこの夜はきっとカノープスが見えると期待して出かけた小楢山であるが残念ながら終夜富士山には雲がかかってカノープスは姿を見せてくれなかった。なかなかテントを担いで夜の山に出かける勇気が湧かなかったが、担いでみると意外とザックは軽かった。寒さ対策が不十分だったことが反省であるがまだ意外と行けるのではないかという気がした。機会を見て再チャレンジできればと思う。


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夜景と星空を奏でに夜の小楢山へ 令和6年11月23日

2024年11月27日 | 星空
 10月に入ってから南の低空に輝くカノープスという星が全行程見られるようになってきている。富士山近傍に輝くこの星を見るには乾徳山から大菩薩周辺の山域が適している。しばらくテントなど担いでいないので長距離を歩くには不安があるので、登り易い小楢山に行ってテント泊してみることにする。登山口の焼山峠を出発したのは午後4時、あと30分で日没を迎えるので、最初からヘッドライトを装着して出発する。

    焼山峠を午後4時に出発。向こうに見える駐車場に止まっている車は私の車1台のみ。

    緩いアップダウンが続く小楢山への道。既に日没が近く、斜面に西日が射しこむ。

    たくさん生えているこの草はノガリヤスか?

    似ているがこちらのほうが倍くらい大きい。たぶんヤマアワであろう。

    普通のススキであろう。

    たぶんメリケンカルカヤだと思う。

    陽が沈み夕焼けの空が広がる。向こうに見える山々は南アルプス。

    旧道と新道の分岐点。ここでヘッドライトを点灯し、新道を進む。

    少しばかり急登になる。

    振り返って見る甲斐駒ケ岳の夕焼け空

    急登を登り切ると間もなく小楢山に到着する。山頂は広く、眼下に眩しい夜景が広がる。

    残念ながら富士山には雲がかかっていて山頂が見えない。

    西に輝く明るい星は金星

    木の上に輝く夏の大三角形。星は輝いたが雲が多くて天の川は見えなかった。

    西に傾いた金星

    就眠前の7時45分ごろの富士山。さらに雲が広がってしまった。

 テントを設営して夕食をとり、8時に就眠するが、想定していたよりも遥かに寒い。荷物軽量化のためバーナーを持って来なかったのが大失敗で、テントの中を温められない。持って来たホッカイロ10枚のうち9枚を服やシュラフに貼り付けてなんとか寒さを凌ぐが、それでも背中がゾクゾクと寒かった。手軽に行けるからといって、少し甘く見過ぎていたようである。
 就眠前の空にはさらに雲が広がって星もあまり見えなくなってしまった。天気予報ではこれから回復してくるはずである。カノープスが姿を現すのは未明1時過ぎである。晴れることを期待して、とにかく寝る。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黒熟していないクロモジ 令和6年11月19日

2024年11月23日 | 樹木類
 11月中旬に紅熟したカナクギノキの実を期待して南部町に見に行ってみたがまだ青いままだった。では、黒熟するというクロモジの実はどうだろうか?クロモジは甲府市やその近傍の山にも多く生育しており、今回は出張の帰り際に韮崎市にある林道を訪れてみる。

    これがクロモジの木だったはずだが、ボタンヅルがからみ付いている。

    枝先に付いている実を探して見てみると、黒くはなっていないようである。

    カナクギノキと同じくまだ青色ないしは黄色である。

    これが本当に実なのか?と疑問を持ってしまいたくなるが、間違いないだろう。

    紅葉している別のクロモジ。林道脇には他にもたくさん生えていた。

    おそらく多くの実が脱落した後であろう。しかし、実は黒くなっていなかった。

 今年は暑い夏が続いてほとんど秋らしい爽快な日が無く急に寒くなってしまったことが実の熟成に影響を与えているのかも知れないが、クロモジもカナクギノキと同様に色付いてはいなかった。今年が特別なのか、それともいつも色付くのはもっと後なのか、今後も経過を見て行きたいと思う。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

黄色い実をたくさん付けたホザキヤドリギ 令和6年11月12日

2024年11月18日 | 樹木類
 毎年この季節に北杜市泉郷近傍に出張があり、帰りがけに三分一湧水のホザキヤドリギを見て来るのが恒例となりつつあり、昨年もほぼ同じ頃に見に来ている。おそらく今年もたくさんの黄色い実を付けている頃であろう。


    三分一湧水の遊歩道入り口。今年の紅葉はあまり赤く染まっていない。

    ビオトープは花が終わっていて殺風景である。

    葉がだいぶ散っているハンノキ

    ブナやコナラの黄葉

    三分一湧水

    咲き残ったアザミの仲間であるが、細くてやや長い総苞片の形からトネアザミではないかと思う。

    咲き残りのシデシャジン

    結実してもう種も脱落しているコバノギボウシ

    咲き残りのヤクシソウ

    公園の黄葉はまだ少し早い

    目的のハンノキに寄生しているホザキヤドリギ


    今年もたくさん黄色い実を付けている

    今年は暑い夏が長かったためか、まだ青い葉が残っている。

    ハンノキの実とホザキヤドリギ

    空は青空が広がったが、八ヶ岳は雲に隠れていた。

 ホザキヤドリギは今年もたくさんの黄色い実を付けてくれた。この季節には葉がほとんど散ってしまっていることが多いのだが、今年は青い葉を付けたままの黄色い実を見ることが出来た。いつもは火曜日が定休日になっている三分一湧水館のソバ屋が今年はやっており、初めて湧水館のそばを食べることが出来た。抜群に、とは言えないが、普通においしい蕎麦だった。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

未だ紅熟していなかったカナクギノキ 令和6年11月11日

2024年11月16日 | 樹木類
 赤く色付くカナクギノキの実を見て見たくて10月中旬に見に行ってみたがまだ色付いていなかった。1ヶ月が過ぎてもう赤くなっているのではないだろうか。南部町のカナクギノキが多く生育している林道を再訪してみる。

    向こうに見えるのは篠井山

    カナクギノキ。まだ葉が紅葉していない。

    赤い実を期待していたのだが・・・

    この木の実はまだ熟していなかった。

    林道脇の岩壁に咲いていた白い花

    ジンジソウ

    法面の上のほうに生えていたカナクギノキ

    望遠レンズで覗き込んでみるが、やはり赤くなっていない。

    林道脇に生えていたこの木もまだ熟していないようである。

    この林道内ではいちばん大きなカナクギノキ

    葉が枯れ始めて少し黄色くなっている。

    この木ならば実が紅熟しているだろうと期待したのだが・・・

    残念ながらまだ青い。

    こちらの木は紫色の小さな実が付いている。これはムラサキシキブか?


    結実したカラスザンショウの実

    色が鮮やかなイノデの仲間

    普通のイノデのようである。

 期待していたカナクギノキの赤い実であるが、この季節になってもまだ赤くなっていなかった。ではクロモジの実は今ごろどうなっているのだろうか?近々見に行ってみたいと思っている。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

だいぶ小さくなってしまった紫金山・アトラス彗星 令和6年10月30日

2024年11月02日 | 星空
 予想はしていたのだが、山梨県はなかなか夕方の晴れ間が覗かず、紫金山・アトラス彗星を観察する機会が訪れなかった。やっとそれなりに空が晴れたのがこの日であるが、地球からの距離が遠くなってしまった彗星はすっかり小さくなってしまっているだろう。それでも、観察することは十分に可能なはずである。今回は鳳凰山地蔵岳のオベリスクの上に舞い降りる彗星を撮影するため、韮崎市と甲斐市の境界付近を訪れてみた。予定していた場所は前方に電線があって視野がいまひとつのため100mほど東に寄った視野の良い丘の上から撮影することにした。そのため彗星はオベリスクよりもだいぶ左に沈んでしまうがこれも止む無し。到着した午後5時半ごろはまだ鳳凰山に雲がかかっていて地蔵岳は見えていない。しかし、日没後に冷え込んで来れば、この雲も晴れてくるであろう。

    午後5時45分ごろの鳳凰山には雲がかかっている。右端に頭が見えているのは甲斐駒ケ岳、左の明るい星は金星。

    午後6時15分ごろから雲が晴れて鳳凰山の頭が見えてきた。

    左上に彗星が写ってきたが、やはりかなり小さくなっている。

    鳳凰山の上を紫金山・アトラス彗星が舞い降りてくるが、70㎜レンズの視野ではかなり小さい。

    200㎜レンズ視野の紫金山・アトラス彗星。10月13日に撮影した時はレンズ視野いっぱいに尾を引いた彗星が写ったが、今回はかなり小さい。

    約20枚を加算処理してトリーミングした画像


    地蔵岳に舞い降りる紫金山・アトラス彗星

    400㎜望遠レンズでの撮影だが、Iso感度6400まで上げたためかなり画像が荒い。

    18コマを恒星基準で加算処理

    山の部分を同じく加算処理

    2枚をフォトショップで合成して処理して得られたのがこの画像

 ノイズが多い画像でもステライメージというソフトで加算処理してやるとそれなりの画像が得られる。まだ不慣れなことがあってやや不自然な感じがしなくもないのであるが、このくらい処理が出来れば上出来かと思っている。おそらく彗星を追いかけるのはこの日が最後になるであろう。もっと撮りたかったが、天候の良い日がほとんど訪れなかったのが残念である。

    おまけに撮ってきた写真。鉄塔の左にうっすらと富士山が見える。

    東の空に昇って来た明るい木星

    夏の大三角形が見えるが、天の川はほとんど写らず。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする