山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

紅葉にはまだ早い大柳川渓谷を散策 令和6年10月25日

2024年10月27日 | 渓谷
 市川三郷町に出張があり、やや手こずったが午前中で仕事は終わった。コンビニに立ち寄って昼食を買い込み、午後から大柳川渓谷に散策に出かけてみる。3年ほど前の1月に一度訪問したことがあるが、その時は滝が凍り付いていてそれなりに面白い景色を見ることが出来た。今回は花仲間の情報によるとちょっと面白い植物が生えていたらしい。

    大柳川渓谷遊歩道の入り口

    滑り易い石畳の道を渓谷に向かって下りて行く。

    道案内の看板が立てられていて良く整備されている。柱には「左 富士見山」と書かれているがおそらく道は消滅している。

    吊り橋の上から見下ろす渓谷

    プロペラ状の種をたくさん付けた木があったがおそらくウリカエデであろう。

    長い竜仙橋の階段

    階段を昇ると渓谷を渡る吊り橋になっていた。

    天渕の滝

    滝の岩壁に咲いているのはリュウノウギクであろう。

    滝を巡るチャレンジコースという脇道があり、立ち寄ってみる。

    小さな橋が架かっている。橋も岩も滑り易く気をつけて渡る。

    五段の滝とまぼろしの滝の分岐点

    こちらが五段の滝。水量はあまり多く無いが落差の大きな滝である。

    こちらがまぼろしの滝の展望台

    ところが、木の葉が茂っていて滝はわずかに姿が見えるのみだった。上に見えているのが穴観音滝、左下の木々の中にまぼろしの滝が隠れている。

    元のルートに戻る。岩壁にはイワタバコの葉がいっぱい。

    竜馬淵

    スゲの仲間が叢生している。

    ハシナガカンスゲではないかと期待したのだが、葉を触ってみると縁がザラついていた。これはコカンスゲではないかと思う。

    道路に抜け出る。岩壁にぶら下がっているのはウラハグサではないかと思う。もう少し葉を良く見て来るんだった。

    花序が垂れ下がっているススキ。これはアブラススキであろう。

    見たかったちょっと面白い花とはこの群生している白い花

    ちょうど見ごろの満開になっていた。これはツメレンゲ。

    遊歩道から少し外れた岩の上に咲いていた。

 渓谷は少しだけ紅葉が始まっていたが、見ごろになるのは1ヶ月くらい先になるであろう。まぼろしの滝はその名の通り、おそらく見ることは出来ないであろう。葉が散った冬にしかお目にかかれない滝である。


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胞子嚢果をつけたデンジソウ 令和6年10月23日

2024年10月24日 | 里に咲く花
 予定では別の場所に別の花を見に行くはずだったのだが、天候が悪く雨が降ったり止んだりである。近場の植物を見に行ってみることにする。6月下旬に観察に行ったデンジソウがそろそろ楕円形の胞子嚢果を付けている頃ではないかと思う。池が増水していると根元にある胞子嚢果は観察しにくいが、池の端のほうにあるものならば観察できるはずである。

    雨で道に水たまりが出来ている。ケヤキの紅葉はまだ始まったばかりである。

    たくさん生えているのは秋に果胞を付けるナキリスゲであろう。

    果胞が脱落し始めているこの草は?

    おそらくスズメノテッポウだと思う。

    これはカゼクサではないかと思う。

    背の高いこちらの草はヤマアワであろう。

    どこにでもはびこっているコセンダングサ

    これはミヤマヤブタバコの葉ではないかと思うが、花茎が見当たらない。

    わずかに出ていた茎の先端に花が付いていたがもう終わっていた。

    デンジソウの葉が浮かぶ池。真ん中に生えているのはカンガレイのようである。

    少し群生していたカンガレイ

    小穂に柄が無い。

    6月に比べるとデンジソウは大増殖していた。

    都合良く、水が無くなった場所に生えているものがあった。

    根元に楕円形の黒っぽい粒が付いている。

    これが今回見たかったデンジソウの胞子嚢果である。

    探してみると結構あるが、これからもっと増えてくると思われる。

    もうひとつ見たかったのが秋に咲く桜。

    遅咲きでは無くて秋に咲く桜がある。花数は少なかった。

    八重桜のように見える。ジュウガツザクラだと思うのだが自信は無い。

    雲に隠れているがここからは鳳凰山と甲斐駒ケ岳が良く見える。彗星観察には良い場所だが夜は駐車場が使えないのが難点。

 途中で少し雨に降られたが、見たかったデンジソウの胞子嚢課は見ることが出来た。秋に咲く桜は今年は外れ年なのではないかと思う。明野に彗星を見に行きたかったがこの後はさらに空模様が悪くなってしまった。


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富士山頂に現れた紫金山・アトラス彗星 令和6年10月20日

2024年10月23日 | 星空
 10月中旬になったというのに日中の気温が高く、空には雲が多くてスッキリとした秋空にはなかなかなってくれない。この日は朝から青空が広がったものの雲が多く、富士山は完全に雲に巻かれて姿を見せてくれない。午後からもっと晴れてくる予報であったが回復が遅れているようで、午後3時になってもまだ富士山は姿を見せてくれない。しかし、この日を逃すと日程的に富士山頂に姿を現す紫金山・アトラス彗星を撮影する機会はほとんど無い。夕方から富士山が姿を見せてくれることを信じて、カメラ3台と簡易赤道儀をザックに詰め込んで山の上の展望地に登る。

    日没前に撮影予定地の富士山展望地に到着したが、まだ姿は見えない。

    日没を過ぎて空がうっすらと夕焼けに染まる頃、ようやく空が晴れてきた。

    愛鷹山と沼津の夜景

    富士山はまだ雲の中だが、やや広めのレンズ視野に彗星が写り始めた。

    そしてようやく、富士山が姿を現し始めた。

    富士山頂に現れた紫金山・アトラス彗星

    彗星が富士山に迫って来るが、この時間は飛行機や人工衛星がやたらと多い。

    富士山を舞う紫金山・アトラス彗星。右下の木の枝がヘッドライトの明かりに照らされてしまっていた。

    トリーミングして作成した富士山を舞う紫金山・アトラス彗星。来年のカレンダーに使おうと思う。

    その後は再び雲が増えてレンズの結露も始まってしまう。3台のカメラのレンズを拭くのに大忙しである。

    そして遂に、彗星は雲の中に入り込んでしまう。

    望遠で富士山頂の近傍を通過する彗星を撮りたかったが・・・

    肝心の時間には雲に阻まれて彗星は霞んでしまった。

    雲がだいぶ増えた。時刻は午後7時半、本日はここまでで撤退する。

    2.5秒ワンショットで撮影した画像24コマをステライメージで加算処理した画像

    簡易赤道儀で15秒追尾した画像

    18コマをステライメージで加算処理。簡易赤道儀にしては上出来の画像が撮れたと思う。

 撮影地に到着した頃は富士山が姿を見せないのではないかと心配したのだが、期待していた以上に綺麗な富士山が姿を見せてくれた。しかも、彗星が山頂付近を舞っている時間帯だけ奇跡的に現れてくれた。一歩間違えば何も見えずに終わってしまっていたであろうが、写真撮影とは良い写真と悪い写真はほんの紙一重である。ほとんどがダメなことが多いのだが、たまにこういう撮影が出来てしまうので、失敗を覚悟でまた行きたくなるのである。この日はとても良い景色が見られたと思う。


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彗星の前に秋のイネ科植物観察 令和6年10月20日

2024年10月22日 | 山に咲く花
 朝から富士山は雲に隠れてしまっているが、夕方には姿を見せてくれるはずである。この日を逃すと仕事の都合で山中湖方面までの遠征は難しくなり、富士山頂を舞う紫金山・アトラス彗星の撮影は難しくなってしまう。まだ富士山は姿を現さないが、夕方にはきっと姿を現すと信じて、午後3時に籠坂峠を出発して山の上の展望地に向かう。彗星観察の前に、もうほとんど終わってしまっているがイネ科の植物を中心に登山道周辺に残っている植物を見ながら歩いてみる。

    少しずつ青空が広がってきているが・・・

    午後3時に出発した頃には富士山はまだ全く姿を見せてくれない。

    花が終わった登山道は殺風景に見える。

    咲き残っていたキク科の花。これはシロヨメナか?

    イネ科の植物ももう種が落ちてしまっているものが多い。葉が地面から出ていて光沢があり、これはホガエリガヤであろう。

    細い柄の先に小さな小穂を付けている。これはタツノヒゲであろう。

    ヤマアワ?それともノガリヤス?



    今年ようやく見つけたヒロハノハネガヤ。それなりに数はある。

    紅葉してたくさん生えている。これはヌカボではないかと思う。

    小さなトリカブトが生えていた。

    花柄を見てみると屈毛が生えているようである。これはヤマトリカブトであろう。

    リュウノウギクはちょうど満開だった。

    砂地に生えているこの枯れた草はシラゲヒメジソであろう。他の草に飲まれてだいぶ減ったように見える。

    日没前になんとか展望地に到着した。しかし相変わらず富士山は雲に隠れたままである。

 この界隈は何度も歩いていてイネ科の植物はそれなりに見てきたつもりである。同定が間違っているものがあるかも知れないが、おおよそマスターできたのではないかと思う。
 カメラ3台に三脚3本とさらには簡易赤道儀をザックに詰め込んで登って来た。重さは15㎏を越えてテント装備の時と同じくらいの重さになった。しかし、意外と歩けるものだと思った。肝心の富士山は雲に隠れて姿が見えない。陽が沈むとこれから冷え込んでくるので、雲が晴れて姿を見せてくれることを期待しつつ、3台のカメラと簡易赤道儀をセットして夕暮れを待つ。


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空模様がいまひとつ 彗星撮影は諦める 令和6年10月17日

2024年10月21日 | 星空
 山中湖方面からパール富士の撮影を予定して本日は仕事を休みにしていたのだが、空模様が優れず早朝のパール富士は諦めた。夕方から天候が回復してきそうだったので甲斐駒ケ岳の上を舞う紫金山・アトラス彗星の撮影に北杜市明野に出かけてみる。甲府を出発する頃は西の空に青空が少し見えていたのだが、明野に付いた頃にはすっかり空は雲に覆われてしまっていた。

    このあたりから甲斐駒ケ岳のすぐ上を舞う紫金山・アトラス彗星が撮れるはず。

    右側の雲の中に甲斐駒ケ岳が隠れている。周辺の花散策しながら天候の回復を期待して待ってみる。

    ここは草刈りが行われなかったようである。アメリカセンダングサがはびこっている。

    タヌキマメの葉

    まだ咲いた花が残っていた。

    これはもう種を散らしているようである。

    こちらは草刈りが行われていた。

    刈られた草むらに残っていたタヌキマメ

    故意に残してくれたのかも知れない。

    少し青空が見えているところもあるのだが、甲斐駒ケ岳は見えそうもない。撤退しよう。

 残念ながら甲斐駒ケ岳は雲の中から姿を現しそうも無く、彗星も見えなそうである。本日はスーパームーンが昇る日でもあるが、それも難しそうである。10月中旬になってもなかなか秋晴れの日がやって来ない。


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長い尾を引く紫金山・アトラス彗星 帯那町 令和6年10月14日

2024年10月17日 | 星空
 なかなか良い天候に恵まれず、この日も日中から山の上には雲が多い。富士山の山上を舞う紫金山・アトラス彗星を捉えようと、午後から山中湖方面に向かったのだが、御坂まで行ったところで富士山ライブカメラをチェックしてみると、大きな雲がかかり始めて富士山頂は姿が見えなくなってしまっていた。徐々に天候が悪くなる予報なので、おそらく回復してくる見込みは低いであろう。まだ南アルプスは姿が見えているので、方向を変えて敷島町に向かう。茅ヶ岳山麓のホッチ峠あたりからだと甲斐駒ケ岳の上に彗星が沈むはずなので展望地を探すが良い場所が見つからず、帯那町に行ってみる。なんとか電線が避けられる良さそうな場所があったので、3台のカメラをセットし、そのうちの1台は簡易赤道儀に乗せる。この場所は北極星が見える位置なので、極軸もきっちりと合わせることが出来る。

    日没の帯那町から見る南アルプス。雲が多いがなんとかなりそうな感じがする。

    夕焼けに空が染まった鳳凰山と甲斐駒ケ岳

    双眼鏡で観察していると、あっさりと彗星が見つかった。

    鳳凰山目指して舞い降りる紫金山・アトラス彗星。かなり長い尾を引いている。

    200㎜望遠レンズの視野でやっと収まるくらいの長い尾を引いている。


    簡易赤道儀で追尾した画像


    400㎜望遠だと視野に入り切らない。

    鳳凰山に迫る彗星

    追尾画像

    鳳凰山に舞い降りて行く彗星

    沈んだ後も長い尾が見えている。

 何度も彗星を追いかけて撮影してきているが、今回の彗星がいちばん大きいと言えるだろう。しかし空模様がいまひとつでなかなか思うように撮らせてくれない。富士山の上を舞う姿を捉えたいが、天気予報を見るとなかなか良い日がやって来なそうである。1日でよいので夕方に空が晴れてくれる日を願いたい。


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雲間にわずかに姿を見せた紫金山・アトラス彗星 帯那山 令和6年10月13日

2024年10月17日 | 星空
 南部町でカナクギノキを観察した後、急いで甲府に戻り帯那山の展望地に向かう。2年程前に大規模な伐採が行われた頃はだいぶ展望が良くなっていたのだが、久しぶりに訪れると手入れがされておらず草ボウボウになっていて展望が悪い。車で南アルプスが見える位置まで行ったが、この場所も木が伸びて視界が悪くなっていた。金星が輝き出しているので、そろそろ紫金山・アトラス彗星が見えてくるはずだが、鳳凰山には雲がかかっていて地蔵岳のオベリスクが見えない。今日は地蔵岳のオベリスクの真上を彗星が飛んで行くはずである。

    久しぶりに訪れた帯那山の南アルプス展望地だが、だいぶ視野が悪くなっていた。

    左側の空に金星が輝いている。そろそろ見えて良いはずだが見えない。


    この視野の中に居るはずだが、広角の視野では写ってこない。

    金星。これよりも少し低い高度のところに彗星が居るはず。

    ズームレンズで探すと小さな光が見え出した。

    尾を引いているようである。


    なんとか捉えることが出来た紫金山・アトラス彗星

    しかし、あっという間に雲の中に飲まれてしまう。

    雲間にわずかな輝きが見える。しかしこの後は姿を捉えることが出来なかった。

    だいぶ雲が増えてきた。もう沈んでいる頃だろう。撤退する。

 もう10月中旬だというのに日中の気温が上がり過ぎてどうしても雲が出てしまう。地蔵岳の上を舞う紫金山・アトラス彗星を捉えたかったが、雲に遮られて思うような撮影は出来なかった。夕焼けの中に入っていることもあるだろうが、今日観察したところではあまり大きな彗星には見えなかった。明日以降に期待しよう。


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まだ紅熟していなかったカナクギノキ 令和6年10月13日

2024年10月17日 | 樹木類
 10月も中旬になり、5月に花を見てきたカナクギノキがそろそろ赤い実を付けている頃ではないかと思う。クロモジとそっくりな葉と花を付けるカナクギノキは、秋に実が紅熟するのに対してクロモジは黒い実を付けることで区別が出来る。枝の色がクロモジは緑色なのに対してカナクギノキは茶色いことでも区別できるはずだが、緑色をしたカナクギノキも時として存在するようである。やはり実を見たほうが確実であろう。

    春にも訪れている南部町の林道を訪れる。

    これは枝が緑色をしていたカナクギノキ。実はまだ熟しておらず、緑色だった。

    しばしば目にするこの木はクサギであろう。

    結実しているクサギ

    岩壁に咲いているのはヤマハッカであろう。

    臭いをかぐとレモンの臭いがする。これはレモンエゴマであろう。

    やや大きなカナクギノキ

    この木もまだ実が熟していなかった。

    このあたりでいちばん大きなカナクギノキ

    葉が少し色付いている。

    まばらだが、たくさん実を付けている。

    しかしまだ早かったようで、実は色付いていなかった。

    これはカラスザンショウの木であろう。南部町では比較的良く見かける。

    枝に棘が生えている。

    結実したカラスザンショウ

 赤くなっているカナクギノキの実を見たかったのだが少し早過ぎたようである。時間がとれるようであれば、再訪してみたいと思う。


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速報 長い尾を引いた紫金山・アトラス彗星 令和6年10月14日

2024年10月14日 | 星空
 霞が入ったうえに薄雲が広がった南アルプスの空でしたが、それにも負けず長い尾を引いた紫金山・アトラス彗星の姿を捉えることが出来ました。

    南アルプスの空を待った紫金山・アトラス彗星

    長い尾を引いて鳳凰山に迫る紫金山・アトラス彗星

    APS-Cサイズで400㎜レンズだと画像に入り切らない。

 もう少し良い条件の日ならばもっとしっかりとした尾が捉えられると思うが、なかなか良い条件の日が訪れない。しかし、想定していたよりも遥かに大きな彗星である。


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美し森の夕暮れ 紫金山・アトラス彗星は見えず 令和6年10月12日

2024年10月14日 | 星空
 夕暮れの西の空で今夕あたりから紫金山・アトラス彗星が見えてくるはずである。かなり低空の空なので高い場所に行かないと見えないはずで、予定では甲府まで戻って少し高いところから南アルプスに沈む彗星を見るはずだった。しかし南アルプスには大きな雲がかかっていて見えそうもなく、時間的にも難しくなってしまった。西の空が開けている美し森からでも運が良ければ見えるのではないかと、夕暮れを狙って美し森に再び登ってカメラを構える。6時45分ごろから撮影を開始した。

    北西の方角に位置する赤岳から権現岳の山並

    南南西の空に輝くのは金星である。これよりも少し低い高度の西の空に彗星が居るはずである。

    金星

    このあたりに彗星が居るはずだが・・・

    いくら探しても見当たらない。

    どうやら見えないようである。

    金星の高度が低くなり、もう彗星は沈んでいる頃だろう。

    夕暮れの赤岳。赤岳山頂小屋と展望荘の明かりが見える。

    権現岳と沈みかけた金星

    赤岳の上に北斗七星の柄の部分が見えている。

    月が昇る。富士山はとうとう姿を現さず。

 家に帰ってからステラナビゲーターで美し森から見る紫金山・アトラス彗星の位置をシュミレーションしてみると、権現岳の裾野に沈む時間が5時40分だった。撮影を開始した時間には既に山裾に沈んでいたことになるが、その時間だとまだ空が夕焼けに赤く染まっている頃で、おそらく見えなかったであろう。まだ日中の気温が高く、日没後のスッキリとした空はなかなか望めなそうな状況である。作戦を練ってまた明日挑戦してみよう。


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結実した美し森の木々を散策 令和6年10月12日

2024年10月14日 | 山に咲く花
 山本とダルビッシュが先発するポストシーズンのメジャーリーグ試合を見ていたら出発がすっかり遅くなってしまった。八ヶ岳山麓の2ヶ所を回る予定だったが時間的に美し森とその周辺だけで終わってしまいそうである。昨年は訪問時期が遅くて青い実が成っているはずのタンナサワフタギの実は見ることが出来なかった。もうひとつ、探している赤いサクランボのような実が成るフウリンウメモドキも探しやすくなっているはずである。

    今年何度目になるのか、またまた美し森を訪れてみる。

    ススキが美しい。右に見えるのはヤエガワカンバの木、左の山は茅ヶ岳、富士山は残念ながら雲の中。

    青い実がたくさん成っている。

    これが確認しておきたかったタンナサワフタギの実であろう。

    ブルーベリーをひとまわり小さくしたような実がたくさん付く。

    これはエゾノコリンゴの木のはずである。

    丸い実がたくさん付いている。

    エゾノコリンゴの実

    これはツリバナの木

    赤い実がたくさん付いている。

    初めて見るツリバナの実

    これはニシキギであろう。

    ニシキギの実

    この黒いほうはミヤマイボタの実であろう。

    黄色い実をたくさん付けているのはズミの木であろう。

    ズミの実

    ノコンギクの花

    遅咲きのサクラスミレ

    結実したヒメヒゴタイ

    これは普通のリンドウであろう。

    トリカブトの花が咲いていた。

    花茎の毛は直毛である。ではこれはホソバトリカブトなのか??

    だがこの葉はホソバトリカブトのようには見えない。相変わらずトリカブトは何だか判別できない。

    ゴマナの花

    このあたりの森の中を探せば、たぶん探しているサクランボのような実が付いた木が見つかると思ったのだが・・・

    あったのはズミの実ばかり。探し物のフウリンウメモドキは見つからなかった。

    これも今回探していた花のひとつ、ホソバツルリンドウ。

    シロバナに近い花だった。もっとたくさんあるだろうと思ったのだが、見つかったのは2本だけだった。

 フウリンウメモドキは赤い実を付けたこの季節ならば簡単に見つかるだろうと思っていたのだが、全く手ごたえが無く、探し場所を間違っているのかも知れない。ホソバツルリンドウはもっとたくさんあると思って期待していたのだが、この場所は今年はハズレ年のようである。11月にこの近場に出張でやって来るので、その際にまた探してみたいと思う。


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朝焼けの雲間に現れた紫金山・アトラス彗星 富士川町 令和6年10月2日

2024年10月03日 | 星空
 秋雨前線の影響で曇りの日が多く、なかなか姿を見せてくれない紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)だが、台風通過後の10月2日早朝になんとか観察できそうである。平日で仕事がある日なのであまり夜更かししないように撮影予定地の富士川町林道に夜8時ごろに到着する。3台のカメラをセットしてそのうちの1台は簡易赤道儀に乗せて追尾撮影を試みるのだが、北極星が見えない位置だったので極軸合わせに四苦八苦し、セッティングが終わったのは10時を過ぎてしまった。

    富士川町林道に行く前に高下に立ち寄ってみる。やや霞んではいるが天候は良好である。

    明朝の撮影予定地からの富士山。左側ギリギリの視野から彗星が現れるはずである。

    簡易赤道儀の極軸合わせに一苦労。再三調整して20秒間追尾でやっとプレアデスがこのくらい撮れるまで調整が出来た。センサーにゴミが・・・

 目覚まし時計を未明4時にセットして車中泊する。睡眠薬を飲んで11時ごろには眠りについた。未明4時に起きて景色を見に行ってビックリ仰天である。想定外に雲が多い。これで写ってくれるのか?

    未明4時ごろの景色。低空に雲が出て星が見えない。

    4時半ごろの景色。低空の雲が晴れてきた。もうすぐ彗星が現れるはずである。

    そして遂に左端の低空にオレンジ色の彗星が姿を見せてくれた。

    雲に隠れ始めた彗星。広角レンズの視野ではあっという間に彗星は朝焼けの空に吸い込まれてしまった。

    200㎜望遠レンズで捉えた紫金山・アトラス彗星。バッチリ写ってくれた。

    雲を抜け出て輝く彗星

    夜明けの明かりに飲まれて尻尾が見えなくなってきた。

    こちらが400㎜望遠レンズで簡易赤道儀で追尾した画像。右側に大きなゴミが入ってしまった。

    トリーミング画像。長い尾を引いている。追尾開始が遅れたうえにインターバルタイマーのセッティングを誤って連写は出来ていなかった。

    朝焼けの雲間を舞った紫金山・アトラス彗星

    朝の光に吸い込まれてもはやこれまで。

 1週間ほど前から天候が良くなるのを待ち望んでいたが、ようやく今回お目当ての彗星の姿を拝見することが出来た。長い尾を引いており、明るさは2~3等級くらいなのではないだろうか。朝焼けの光の中で肉眼では確認出来なかったが双眼鏡を使うと簡単に見ることが出来た。明日からはまた天候が崩れ始め、今後この彗星は高度を下げて見えなくなってくるため、早朝の姿を見るのはこの日が最後になるであろう。10月12日頃から今度は夕暮れの西の空で観察できるようになってくる。天候と時間が許せば富士山の上を舞うこの彗星の姿を捉えてみたい。


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リンボクの花はもう終わっていた 南部町 令和6年10月1日

2024年10月02日 | 樹木類
 昨年は10月下旬に見に行った時には既に結実し始めていたリンボクであるが、今年の9月初旬に見に行った時はまだ花芽が確認出来なかった。おそらく咲くのは9月下旬から10月初旬であろうと予想して今回訪れてみた。他の草も見て回ってみる。

    草刈りされて姿が見えなかったコヒロハハナヤスリが葉を展開している。

    数はあまり多く無い。胞子穂が出ていなかった。

    これはアマクサシダであろう。青々として元気である。

    それなりに多く生えている緑色鮮やかなこのシダ。

    イワヒメワラビかと思っていたが茎に毛が生えていない。

    小羽片を観察してみるとヒレが付いており裂片には短い柄がある。これはミドリヒメワラビであろう。

    ササクサがちらほらと生えている。

    今が盛りで触れると強烈に服に引っ付いて来る。

    これはカゴノキ。数本生えている。

    何度も見に来ているリンボク

    見上げてみると花が咲いていない。もう終わってしまっているようである。

    望遠レンズで覗き込んでみると、それなりに花は咲いたようだがもう終わってしまっていた。

    わずかな咲き残り。

    1週間ほど遅かったようである。見たかった花は来年に持ち越しになってしまった。

    祠のある山上に生えている御神木

    これはスダジイなのではないかと思って見に来てみたが・・・

    種らしきものが見当たらない。

    見えているのは越冬する新芽であろう。

    葉の辺縁に鋸歯があり葉質はやや柔らかそうである。

    そして表面がツルッとした枝の感じ、これは桜の仲間ではないだろうか?木の大きさから見てエドヒガンザクラではないかと思う。

 なかなか花期を逃さずに花を見に行くのは難しいものである。リンボクはおそらくパッと咲いてすぐに散ってしまったのではないかと思う。残念ながら来年に持ち越しになってしまった。探しているスダジイはこの辺りにあるはずなのだが見つからず、山頂の祠のところにある御神木はおそらく桜の仲間であろう。春の花が咲く頃に確認出来ればと思う。この周辺にはまだ何だか分からない木がたくさんある。


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