地元の評判や口コミを良く知っている家内の意見を聞いて体調の悪い時には市内の病院を選んで行くことにしています。頻尿になったときも小金井市の千賀皮膚科クリニック(泌尿器科もある)へ通い出しました。始めから前立腺ガンの血液検査のPSA検査をしてくれました。検査結果はガンのようです。千賀先生が武蔵野赤十字病院には田中先生とう名医がいるから生体検査を受けなさいと言う。手術は嫌だ。放射線治療も副作用が大きいから嫌だ。2年間ほど逃げ回りました。しかし千賀先生が本気で心配してくれて治療法を具体的に説明してくれます。とにかく田中先生に会ってみるようにと言うのです。
最後は根負けして生体検査を受ける決心をしました。千賀先生が田中先生へ紹介状を書いてくれました。これが連携プレイの始まりでした。東京都の福祉保健局の実施している「地域医療支援病院制度」に従った紹介状だったのです。その事は後で知ったことですが。
武蔵野赤十字病院の泌尿器科の田中先生がいろいろな意味で名医だということは既にこのブログで書いたので省略します。
生体検査の結果、ガンと判明したので、千賀先生を再訪し御礼をしました。「立派なガンと分かったので、前立腺全摘出手術を受けることになりました。長い間言うことを聞かずに申し訳ありませんでした」と私がいいます。すると千賀先生が、「田中先生からその事は書面で貰っています。体力をつけて手術に臨んで下さい」と言います。
近所にある個人病院がこのように大病院と連携して患者の治療に落ち度がないように配慮しているのです。手術の後、退院し、毎日が快適になってきたので千賀先生を再び訪問し、武蔵野赤十字病院のことをご報告し、御礼を申し上げようと思っています。治療の経過や結果は田中先生から千賀先生へ書面で行っていると思います。それが「地域医療支援病院制度」のようです。この制度の良さは軽い病気や検査は近所の個人病院へ任せて、重い病気は大病院が受け持つことにあります。先端の医療設備や大手術の腕を持った医師のいる大病院へは重病人だけが行く。そして小さな個人病院と大病院の医師が緊密な情報交換をしながら患者の治療の役割分担をする。
武蔵野日赤病院の一階入り口の壁には連携している個人病院の名前が大きなガラスの額に入って4枚出ています。この写真はその一枚で、右端の欄の下から8番目に「千賀皮膚科クリニック」が出ています。
話はいきなり飛びますが、1962年に家内がアメリカで初めて子供を産んだ時のことを思い出しました。いつもは近所の小さな産科病院のペイビイ先生へ通っていました。出産はオハイオ州立大学付属病院という大病院でペイビイ先生が取り上げてくれたのです。
個人の医者が大病院を自由に使う制度が当時からあったのです。普通は個人医が出張しないで大病院の医師に任せるようですが、お産だけは出張することがあるそうでした。
皆様の住んでいらっしゃる都道府県にもきっと「地域医療支援病院制度」があると思います。県庁や市役所の福祉保健関連の部局へ電話して、この制度を活用するのも良いと信じています。厚生労働省が地方自治体と協力して進めている全国的な政策のように思います。(終わり)
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。 藤山杜人