73歳まで健康でしたが、突然、前立腺ガンが発見され、臓器を摘出する手術を受けました。手術後14日が経ちましたが、退院してからは毎日病後の養生につとめています。
ガン発見によって、ショックを受けました。それで人生観は変わったのでしょうか?この数日そのことを考えています。手術も成功したので人生観は大きくは変わりません。しかし、明らかに少し変わりました。毎日の充実感が活動によるよりも、無為に時間を過ごすことによっても得られるようになりました。朝、起きる。健康です。三度の質素な食事をして妻と同じ家に居る。何もしないで時間を過ごす。午後には近くの玉川上水の傍の公園や、上水べりの遊歩道をリハビリの為に2Kmくらい歩く。妻と一緒に歩く。それだけで幸福感が湧き上がってくるのです。充足感が心に充ち溢れるのです。趣味も要らないような気がします。
手術を受ける前までは時間さえあればヨットへ行ったり、旅行をしたり、山小屋へ泊まりに行ったりしました。とにかく忙しく活動することによって人生の充実感を得ていました。しかし手術後は何もしないで静かに時間を過ごすことが好きになりました。活発な生活が静かになって、その静かさのお陰で幸福感に包まれることに気がつきました。
そうしてみると、趣味の無い人や毎日を何となく過ごしている人々の幸せな様子が良く理解出来るようになりました。下に掲載したような公園や玉川上水の近くを何の目的もなく歩きまわるだけで楽しいのです。せせらぎの音と共に時間が静かに流れて行きます。
趣味は有れば、それも良い。無ければそれも良い。
そのような心のゆとりが出来たような気が致します。今まではいくつかの趣味に追いかけられてきましたが、これからは自分の心のままに趣味をゆっくり、しみじみと楽しむつもりです。こういう心境の変化を人生観の変化と言うのでしょうか?
皆様はいかがお考えでしょうか?
今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。 藤山杜人