空が底なしの透明な青色になっていると、ヨットが宇宙へ落ちて行くような錯覚に襲われます。そして、強風で船が揺れ、舞うように走ると、この世と、あの世のことか判然としません。高齢になると次第に色々な病気になり、このような,あの世とこの世の間を行ったり来たりします。ヨットに乗っていると、こんな事をしながら自分も底なしの宇宙の中に消えて行くのだなあ、と心が静かになります。不安も恐れもない不思議な平安が身を包みます。若い時にヨットに独り乗っていた時も同じような感慨にとらわれました。ヨットに独りで乗っていると人間は哲学的になるのでしょうか?今日も気温も風も最適で感慨深いセイリングをしてきました。写真を少し掲載します。(終わり)
長野県、塩尻から木曾谷へ国道19号線を木曽福島の方向へ20km位走る。昔の中仙道の奈良井宿が右手に見えて来る。奈良井へ入る道の案内看板があり、駐車場がある(一回500円)。車を預け、江戸時代の宿場町を再現し、保存している900m位の通りを散策する。
奈良井宿は鎌倉時代から宿駅として栄えた。木曽路の分水嶺、鳥居峠の北側のこの付近に土豪奈良井氏が居館を構えた。
戦国時代は木曽一族と甲斐の武田一族の戦いの場所であった。付近には多数の戦死者を葬った沢が「葬沢」という名前で残っている。
江戸時代になり徳川家康により慶長7年(1602年)中仙道の宿駅が決められた。それ以来、260年間、中仙道は江戸と京都を結ぶ重要な街道であった。
奈良井宿は木曽11宿で一番大きな宿であり、中山道、全67宿の中でも有数の規模を誇っていた。
幸い火災にもあわず江戸時代の家屋が残っていた。戦後、昭和30年台から、修理、復元の努力を続けて来た。昭和53年に国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定される。
同じ木曽路の馬籠宿と妻籠宿ほど有名でないので観光客も少なく落ち着いた雰囲気である。人影まばらな宿場町を風が通り過ぎて行く。
静かな木曽蕎麦の「盛り」と五平餅の昼食をとって帰って来た。
撮影日時:2008年6月1日午前11時から午後1時、撮影場所:長野県塩尻市大字奈良井にて。
(奈良井宿の観光情報のURL:http://www.naraijyuku.com は良く出来ているので是非ご覧下さい。特に建物の特徴が面白いです))
今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。 藤山杜人