鳩山首相が国連で日本がCO2を25%削減する方針と核兵器廃絶の外交を積極的に展開する方針を演説し大きな反響を得た。日本が理想主義的な主張を国連総会と安保理事会で演説したことは画期的なことと思う。それと娯楽映画の「おくりびと」がアカデミー賞外国語映画賞を受賞し各国で上映され各国で観客賞を受け、人々の評判も良いという。例えば私のネット友人のアメリカ在住のShionさんがサンフランシスコの映画館で「おくりびと」の上演が終わった直後に観客が総立ちになって拍手を送ったと報じている。またフランスに住んでいるネット友人のParismidoriさんもパリのフランス人の友人が感動したというコメントも送ってくれた。
今日は、理想を語る「鳩山演説」と映画「おくりびと」の評判の関連を少し考えてみたい。一方は政治問題であり一方は娯楽映画だから関連がないと論ずるのは大きな誤りと思う。
世界中の多くの人々はベートーベンの荘厳な音楽もアマデュウス・モーツアルトの甘美な楽曲も好きである。その上、ジャズも各国の流行歌も好きなのが普通である。そして人々は環境問題や核戦争反対にも興味を持っている。その上、人々は芸術映画も娯楽映画もとにかく退屈しない程度に面白ければ観る。私のアメリカに住んでいる芸術家のAmadeusさんも観た。いささか感心しない部分もあったらしい。しかし今日の主題に関係がないのでその事は今日は論じない。
従って、「政治問題」と「娯楽映画の良し悪しの問題」は別々の問題ではあるが、同じ人間の心の中では隣り合わせて同居していて、お互いに影響をしあっているのだ。
簡単に言ってしまえば「おくりびと」で感動しや外国の人々は日本人に親しみを覚える。日本人が好きになる。その国の首相がいささか現実離れした理想論を国連で話しても好意的に聞く。好意が少し強くなると鳩山演説に協力する具体的な行動を起こす人々も出るだろう。
1990年まで続いた日本の高度成長期には、「工業製品の優秀さ」と「経済力」だけが日本の自慢であった。人類の理想を語って有名になったと自慢できる演説が無かった。世界中の多くの人々の家族生活の哀歓と共鳴できる映画作品が少なすぎた。
日本の変革が起きつつあると思う。民主党へ投票をした我々がその方向を支持しているのです。
今日、私の主張したいことは、「時事問題」と「人情」とは相互に深く関係していという現実を理解して欲しいということです。同じ人間の心の中に存在しているのですから。
貴方はどのようにお考えでしょうか?
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。 藤山杜人