政府は地方活性化とか地方創生とかいって地方の経済活性化の政策を進めていると言っています。もう長い間この政策をしていますが一向に効果が見えません。そのような政治家の宣伝や補助金行政とはまったく関係なく日本の地方、地方は豊かな文化生活を楽しんでいるのです。その一例が地方美術館の増加と、展示内容の充実ぶりです。
例えば山梨県美術館一覧や長野県美術館一覧というキーワードで検索すると数十の美術館があることが分かります。そして各美術館を詳しく調べると、いろいろな企画展や常設展をしている様子がわかります。
昔は美術館といえば東京や京都のような大都会にだけあったものですが、現在は地方、地方に個性豊かな美術館があるのです。地方の文化レベルを見るとその国の豊かさが分かると言います。私は近年、日本も随分と豊かになったものだと感慨を深くしています。
そこで今日は一例として山梨県の美術館をご紹介いたしたいと思います。
山梨県の26の美術館の一覧は、http://www.walkerplus.com/spot_list/ar0419/sg0121/にあります。
その中で甲府の県立美術館はミレーの傑作絵画を蒐集展示していることで有名です。画家には成功作とそれほどでない絵画があるものです。山梨県立美術館は成功作だけを集めているのです。そして訪問するたびにミレーの油彩画の数が増えているのです。
上野の松方コレクションは宗教画から印象派、そして抽象画まで総合的に蒐集しています。それと対称的なのが山梨県立美術館です。
そして北杜市の清春美術館は銀座の吉井画廊が建設した美術館で大正時代の白樺派の作品を集めた特徴のある美術館です。他にルオーの宗教的な絵画が多数展示してあります。ここも風光明媚な場所にありレストランが洒落ているのでよく行くところです。
そして韮崎市の韮崎大村美術館は基礎医学で世界的な研究成果をあげた大村智氏が個人的に作った美術館です。大村氏はその完成後に韮崎市に寄付したのです。
この美術館は大村氏が好きだった鈴木信太郎の作品、23点と日本の女流作家の絵画数十点が展示してある個性的な美術館です。外国人の油絵が無いので何故か優しい雰囲気が漂っています。日本人女性の描く油彩画の和の世界が芸術性豊かに広がっています。
そしてこの館長の大村智氏の企画で森田元子展のような女流絵画家の企画展を開催しているのです。
下にこの美術館の正面と側面の写真をしめします。先週の1月9日に撮ったものです。

そして下の写真は一階の森田元子展の様子です。

下は2階の鈴木信太郎の作品18点を展示している部屋です。

下の写真は2階の陶器類の展示室から見た山並みです。

上の写真のようによく出来た個性的な美術館なのです。この展示絵画を見ると日本人の油彩画の静かで優しい特徴が明確に分かります。画家がパリへ行くと絵画が混乱するとよく言いますが、その理由が分かるのです。
その他、山梨県の八ヶ岳山麓には平山郁夫美術館など数多くの美術館もあります。そして富士五湖の周辺にも美術館があります。
それはさておき皆様のお住まいの地域にはどのような美術館がるでしょうか?鳥取県の美術館や島根県の美術館を検索すると個性豊かな美術館があります。
日本のローカル文化は伝統的な文化の上に近代的な芸術が重なり合って奥深い豊かさを呈しています。日本は本当に良い国になったものです。これで「日本各地の豊かなローカル文化を考える」と題する連載の完結と致します。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)