後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「忘れ得ぬ人々(6)スウェーデンの古民家とエケトルプ先生の思い出」

2023年06月22日 | 日記・エッセイ・コラム
スウェーデンには1972年にストックホルム工科大学へ講義に行って以来お付き合いが続きました。私を招んでくれたのはエケトルプ教授でした。4か月滞在の間自宅にも何度も招待されました。懐かしいエケトルプ教授が亡くなってからもう何年もの月日が流れました。亡くなったとき花束を贈っただけでした。
スウェーデンでは北端のキルナという町まで車で行ったこともあります。
ストックホルム工科大学のスウェーデンの大学院生さんを東京に呼んで我が家に3か月泊めたこともありました。いろいろお付き合いをした懐かしい国です。
エケトルプ教授の古民家の裏の野原に一面に小さい花々が咲いていたのが印象的でした。色とりどりの花が白夜のうす明かり中に夢幻のように広がっています。感動しました。
スウェーデンは緯度が高いので夏は白夜で太陽の光も弱々しい国です。ですから日本の高山植物のような花々が平野の野原に咲いているのです。
エケトルプ教授に聞くと、「草花の種を買って来て家の周りの野原に播いたのです」と言います。そして「よく見て下さい。日本の高山植物のように見えますが、種類は違います」とも云ってました。
エケトルプ教授の古民家の周りに咲いていた高山植物のような花々が忘れられません。
先生は中世のスウェーデンの古民家の構造を詳しく調べ、忠実に復元していました。ストックホルムの郊外のプラタナスの大樹の下に、藁葺と白壁の中世風の農家を復元して住んでいたのです。昔の農家の設計図を探し出し、忠実に再現した古民家です。
家の再現で苦労したのは釘を一本も使わないで造ることだったと言います。内装はすべて白っぽい北国の板材、柱は太い丸太の表面を磨いたもの。屋根は意外にもそんなに厚くない麦藁葺。年間雨量の少ない乾燥した北国なので、日本の合掌造りの屋根のように急斜面で部厚くはないのです。
建坪50坪ぐらいで、大きな室内は、寝室、食堂、炊事場、風呂場、トイレを北欧の材木で区切り、ドアもすべて同じ板材です。木製の蝶番(ちょうつがい)と閂(かんぬき)が付いています。
一番の特徴は一階の右半分を使用した炊事場兼食堂。部屋の真ん中に石造りの大きな竃(かまど)があり、その上には分厚い鉄板が乗せてあります。炊事の時にはその鉄板の上に鍋を三、四個置き、薪で煮炊きをするのです。深い鉄鍋を逆さに伏せればオーブンにもなります。
大きな石組みの煙突が家の中心を貫き、その余熱で二階の寝室の暖房にするのです。寝室には電気が無く、灯りはロウソクです。
昔のスウェーデンの農家との違いは炊事場と食堂に電燈と冷蔵庫があるだけでした。テレビはありませんでした。
木の香を楽しみ、夕食後は石の竃(かまど)の前に座り、コケモモでピンクに色づけしたスウェーデンの蒸留酒を飲みます。古い農家を再現するときの苦労話を聞きながら私はその強い酒を少しずつ飲みました。
夜が更ければ寝室へ引き揚げます。窓の外には白夜の牧草地が薄暗く広がっていて、遠くに馬の親子が立っているのがぼんやり見えます。このような白夜の風景が珍しく、いつまでも外を眺めていたものでした。
当時はデジカメがありませんでした。写真も撮りませんでした。そこで昔泊めて貰ったあのスウェーデンの古民家に似た画像をいろいろ探しました。似ている古民家の写真を見つけましたので下にお送りいたします。

1番目の写真はスウェーデンの古民家です。
写真の出典は、http://fuucaarchi.exblog.jp/tags/%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3/ です。
写真の古民家では外壁が板壁になっていますが、私が泊まった家は窓から上の部分は白い土壁でした。屋根は藁葺でした。

2番目の写真はスウェーデンの古民家の室内の様子です。
写真の出典は、http://hanatomo31.exblog.jp/16424403 です。
日本でも古民家を復元して住んでいる人がいます。羨ましい趣味です。私はこの趣味に憧れていましたが、儚い夢です。
古民家に招待してくれたエケトルプ先生には公私ともに大変お世話になりました。その恩人も亡くなって随分年月が経ちました。
日本のテレビでは時々古民家を復元して住んでいる人を紹介する番組があります。それ見るたびにスウェーデンの古民家に泊めてくれたエケトルプ先生をしみじみ懐かしく思い出します。お元気だったころのお顔や姿が思い出されるのです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)

ついでにスウェーデンの風景写真をお送り致します。

3番目の写真はストックホルムの旧市街の風景写真です。
4番目の写真はスウェーデンの農業地帯の風景写真です。

5番目の写真はスウェーデンの夕暮れです。(http://free.gatag.net/2011/05/24/190000.html )

「東京農工大科学博物館を見に行きました」

2023年06月22日 | 写真
私の住んでいる小金井市には東京農工大の科学博物館があります。
以前も行きましたが久しぶりに見に行きました。
展示スペースも以前より広くなり展示物も多くなっていました。

この東京農工大も科学博物館も国立だけあって立派です。
展示は生糸生産と織物のための機械に特化しています。非常に専門的な博物館です。以前は繊維博物館と言っていました。
ホームページにある写真をお送り致します。
詳しくは、https://web.tuat.ac.jp/~museum/information/index.html をご覧ください。


「高原のお花畑、花の都公園」

2023年06月22日 | 写真
高原のお花畑、花の都公園の花の写真をお送り致します。
富士山の麓の高原のお花畑です。

30万㎡のエリアが四季折々の花々で埋め尽くされ、花が好きな方や写真好きな方々等年間多くの観光客が訪れます。
山中湖の近くにあるので何度も行きました。駐車場もあり花々の間をゆっくり散歩できます。山中湖に行ったら是非ともお寄り下さい。