後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「梅雨の季節に美しく見える風景」

2023年06月12日 | 写真
静かな雨にしっとりと美しく見える風景の写真をお送り致します。
写真の出典は、https://tabizine.jp/2019/08/04/277813/?utm_source=ise... です。

1番目の写真は東山魁夷氏の代表作「緑響く」 のモチーフになったことで知られる「御射鹿池(みしゃかいけ)」です。 
標高1,500mの山中にある静かな池の湖底にはチャツボゴケが繁茂して湖面が青緑に輝き、木々が美しく映えます。

2番目の写真は日本一の面積を誇る「わさび田・大王わさび農場」です。
夏でもひんやりと涼しく、冷たい水がワサビを潤しています。北アルプスの豊富な雪解け水の平均水温は13度で、真夏でも15度を超えることはありません。

3番目の写真は「雲場池」です。
旧軽井沢に位置し、池の周りを20分ほどで回れるお散歩コース。かつては白鳥が飛来したため、スワンレイクというロマンティックな愛称があります。池の水は良質で、水量が豊富なため、江戸時代から武家諸大名・宮公家門跡の御膳に使用された「御膳水」。磨かれた鏡のような水面は、静かな森を映し出します。

4番目の写真は大桑村野尻の阿寺橋を渡った先にある「阿寺渓谷」です。
ヒノキ・サワラ・ネズコ・アスナロ・コウヤマキの木曽五木に囲まれた渓谷。エメラルドグリーンの清流水の美しさは格別で、川の深みが浅瀬に感じられるほどの透明度。


「川瀬巴水と吉田博の詩的な絵を見て静かに時を過ごす」

2023年06月12日 | 日記・エッセイ・コラム
梅雨の季節です。毎日雨がショボショボ降っています。考えようによっては静かでよい季節です。こんな時には静かで詩的な日本画を眺めるのも良いものです。
そこで今日は川瀬巴水の版画と吉田博の絵画をご紹介致します。詩的で美しい版画と日本画です。
川瀬巴水は大正・昭和期の浮世絵師、版画家です。江戸時代の葛飾北斎や歌川広重のように力強くありませんが胸を打つ静かな美しさがあるのです。
一方、吉田 博は1876年(明治9年)生まれ、 1950年(昭和25年)に亡くなりました。画家で版画家でもありました。自然と写実し、詩情を重視した作風で、明治、大正、昭和にかけて風景画家の第一人者として活躍した人です。

それでは川瀬巴水の版画をお送り致します。

1番目の写真は明治期の東京湾の風景です。まだ帆船が運搬船として使われいました。

2番目の写真は芝の増上寺の前の雪の風景です。和服姿の女性が傘を斜めにして歩いている様子に詩情が感じられます。

3番目の写真は雪晴れの富士山の静かな風景です。忍野八海付近から見た風景でしょうか。

4番目の写真は雪晴れの農村風景です。除雪した道を一人の人間が歩いています。それだけの絵ですが郷愁を感じます。

5番目の写真は深川付近の木場の夕暮れ風景です。水に浸けた材木が波の無い水面に横たわっています。

次に吉田博の絵画をご紹介致します。
6番目の写真は吉田博 「瀬戸内海集」の「帆船、夕」です。

7番目の写真は吉田博の「 瀬戸内海集 」の「光る海 」です。大正15年(1926)の作です。

8番目の写真は「瀬戸内海集」の「倉」です。1930年作です。

9番目の写真は「富士拾景 船津」です。 1928年(昭和3年)作です。

吉田博は1899年、中川八郎と共に渡米、ボストン美術館で2人展を開催し成功します。その後渡欧して、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなどを巡歴しパリ万博で展示した『高山流水』が褒状を受けました。

川瀬巴水は海外でも評価が高く、浮世絵師の葛飾北斎や歌川広重等と並び称される程であると言われています。
川瀬 巴水は明治16年に生れ昭和32年に没しました。享年74歳。
本名は川瀬 文治郎といい衰退した日本の浮世絵版画を復興すべく吉田博らとともに新しい浮世絵版画である新版画を確立した人物として知られています。

今日は川瀬巴水の版画と吉田博の絵画をご紹介致しました。心に自然に溶け込み心が寛ぐ絵です。梅雨で暗い気持ちになりますが、このような版画や絵を見ると心が晴ればれします。清々しい気持ちになります。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)