後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「夏祭りいろいろ(5)珍しい能登のキリコ祭り」

2023年07月06日 | 日記・エッセイ・コラム
キリコ祭りは能登の数多くの町で開催される夏の祭りです。キリコとは背の高い灯篭のことです。背が高い直方体状の灯篭の前面中央部には「キリコ吉祥文字」と呼ばれる地区ごとの願いや祈りを込めた文字が書かれています。背面には様々な武者絵や風景画などが描かれています。中に電灯が入っています。上には屋根や飾りが付いています。
ただ実際のキリコの形や大きさはその地区・地区の町により様々です。中には青森ねぶたにも似た曲線状のものもあります。写真を示します。


これらの写真で示したようなキリコは普段はそれぞれ祭礼をする町で管理されています。例えば輪島市のキリコ会館に行くと多数のキリコをいつでもみることが出来ます。また、能登空港や道の駅などにキリコ型の看板があります。キリコは能登全域の自慢なのです。
詳しくは、能登のキリコ祭り、https://notohaku.jp/event/class/kiriko/ をご覧ください。
キリコは能登半島各地で行われる祭りですが地区により少しずつ違います。例えば塩津かがり火恋祭りでは年に一度、「海側の神」と「山側の神」が海の上で逢瀬を遂げるというロマンチックなストーリーを秘めているキリコ祭りです。またあるキリコでは「奉燈」と呼ばれる高さ数メートルの巨大な灯籠を使うことを特徴とするものもあります。
キリコは主として7月から10月に掛けて夏祭り・秋祭りとして行われており、疫病退散を願って始まったとされるものが多いようです。
1997年(平成9年)には能登のキリコ祭りとして、国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に指定されました。
キリコ祭りの歴史は文献によると正保3年(1647年)の輪島住吉神社の祭礼定書にキリコのことが書かれています。宇出津・八坂神社のキリコ祭り(あばれ祭り)については寛文年間(1661-1673)に桜井源五という人が始めたと伝承されています。
キリコも最初は小さなもので手で持てる程度のものでしたが、後に次第に巨大化していったのです。地区によっては巨大になりすぎて車を付けて動かすようになったところもあります。

キリコは亡くなった親、兄弟、友人、恩人の冥福を祈るため作ります。静かに祈りながら歩きます。故人を偲ぶ悲しい祭りなのです。しかし夏祭りなので賑やかです。久しぶりに友人や親類に会って楽しくなります。
しかし私はキリコの灯篭を見るとしみじみした気分になります。静かな気分になります。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)
====参考資料======================
各地のキリコ祭りの一覧、キリコ祭り – 能登ふるさと博 (notohaku.jp)より、

七尾市
互市祭 - 7月上旬
七尾祇園祭 - 7月上旬
能登島向田の火祭り - 7月下旬
六保納涼祭 - 7月下旬
なごしの祭り - 7月下旬
塩津かがり火恋まつり - 7月第4土曜日
石崎奉燈祭 - 8月第1土曜日
新宮納涼祭 - 8月14日

輪島市
剱地八幡神社大祭(おさよ祭り) - 7月中旬
水無月祭り - 7月下旬
名舟大祭 - 7月下旬
曽々木大祭 - 8月17日
輪島大祭 - 8月下旬[1](奥津姫神社大祭、重蔵神社大祭、住吉神社大祭、輪島前神社大祭)

珠洲市
飯田燈籠山祭り - 7月下旬
宝立七夕キリコ祭り - 8月上旬
蛸島キリコ祭り - 9月10日、11日
正院キリコ祭り - 9月中旬
寺家キリコ祭り - 9月第2土日
馬緤キリコ祭り - 10月13、14日

穴水町
中居キリコ祭り - 7月下旬
明千寺キリコ祭り - 8月中旬
沖波大漁祭り - 8月17・18日
大町・川島祭り - 9月中旬
前波曳山祭 - 9月中旬

能登町
あばれ祭り - 7月第1金・土曜日
藤波キリコ祭り - 7月14日・15日
姫どいやさ祭 - 7月第4土・日曜日
松波人形キリコ祭り - 7月第4土曜日
恋路火祭り - 7月27日
ござれ祭り - 8月中旬
にわか祭 - 8月24日
波並キリコ祭り - 9月第1金・土曜日
柳田大祭 - 9月16日
小木袖キリコ祭り - 9月第3土・日曜日

志賀町
大福寺祭 - 8月上旬
西海祭り - 8月14日
酒見祭 - 8月下旬
富来八朔祭り - 8月下旬
福浦祭 - 8月下旬
笹波・前浜祭 - 8月下旬