夏が来ればいろいろなことを思い出します。その一つに奥松島にある宮戸島のことです。そしてその嵯峨渓の光景です。私の祖父が宮戸島の小学校の校長をしていたご縁で宮戸島に行き来していたのです。70年前のことです。
ある夏の日に祖父の教え子が私を小舟に乗せて嵯峨渓を見せてくれたのです。峩々とした白い岸壁が青い波の上に不思議な姿で聳えているのです。少年だった私は何故か不思議な感動をしました。写真を示します。
ここに示した写真は「宮戸島の嵯峨渓」を検索してインターネットにある多くの写真から選びました。
「嵯峨渓」は日本三大渓の1つとも言われています。
さて私の祖父がこの宮戸島の小学校の校長をしていました。その祖父は私が生まれる前に死んだので会ったことの無い祖父でした。
祖父が下宿していたのが観音寺というお寺でした。そして観音寺へは私も何度も泊まりに行きました。
その寺の住職さんが昔の祖父の思い出をいろいろ話してくれたのです。
祖父は泳ぎが得意でした。夜遅くなり連絡船が無くなると松島から泳いで宮戸島へ帰って来たそうです。また健脚で浜の小学校から裏山を越えて観音寺へ帰って来たそうです。
小学校では生徒に慕われ評判が良かったそうです。本当のようでした。教え子が魚市場の 幹部になり私の家に見事な鯛やカキ、カツオを何度も届けてくれたのです。祖父に可愛がって貰った恩返しだと言うのです。
祖父は宮戸島で幸せな日々を送っていたようです。そんな宮戸島へ行くと私も幸せになります。それは会ったことの無い祖父の私への贈り物だったのです。
今日は日本三大渓の「嵯峨渓」を写真でご紹介しました。そして宮戸島の小学校の校長をしていた祖父のことを書きました。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)