昨日は久しぶりの梅雨の晴れ間でした。青空の下で群青に輝く海が見たく、車を駆って、鎌倉や江の島までドライブして来ました。
江の島ヨットハーバーでは長い間腰をおろして25年間趣味として続けたヨットのことをあれこれ回想しました。
そこで今日はその趣味のおかげでヨーロッパ文化の真髄の一端が分かったという小さな話を書いてみます。
真髄などと大げさな言葉を使うなと怒らないで下さい。なんとなくそんな感じがしたという気楽な話です。それでは江の島ヨットハーバーの写真をご覧下さい。
1番目の写真は青い船体のレース艇風のヨットの写真です。この手前の青いヨットから2つ目のヨットには片側に5つも窓のついたキャビンの大きなヨットも写っています。長距離の航海を大きなキャビンで快適に過ごそうという設計になっています。
2番目の写真はこれらのヨットの後ろ姿の写真です。青いヨットの船尾が斜めに切ってあり、いかにも快速艇のような設計になっています。
さてヨットの趣味をしていたおかげで何故、ヨーロッパ文化の真髄の一端を知ることが出来たのでしょうか?
今考えてみると2つの理由がありました。
一つはヨットの全ての部分品が明確な目的に合致している構造になっていることです。ヨットの上の部品は必要なものは必ず存在していて、不必要なものが一切無いのです。その上形が美しいのです。 まさに用と美の一致と言えるでしょう。
もう一つの理由は海上で強風が吹き荒れ怖い状況になると、ヨットの構造と部分品がその恐怖の状況を耐え偲び、乗っている人間を安全に港まで連れ帰ってくれるのです。
この恐怖の体験から救ってくれたヨットの構造と部品の合目的さがしみじみと理解出来るのです。この「合目的性」こそがヨーロッパ文化の真髄の一つと感じるのです。
それでは写真に従ってもう少しヨットの構造の「合目的性」を説明致します。
3番目の写真はヨットの船体の上に立っているマストの写真です。マストは船体の長さより少し長く立っています。風の力で航海するのですから高く大きな帆を上げて風を掴まけれないけません。
しかし大きな四角形の帆を上げれば船が簡単に横倒しになります。そこで三角形の帆を上げて横倒しの危険性を少なくしています。
そしてこの三角形の帆の威力は風上45度方向まで風に逆らって船が航海出来るのです。
その原理は飛行の翼が浮力を生じ空を飛べるのと全く同じです。
余談ながら日本の北前船には三角形の帆がありませんでした。風下にしか走れない大変不便な帆船だったのです。
さて三角形でも帆を上げて強風が吹けばヨットは傾き横倒しになる筈です。
その横倒しを防ぐのが船底から長く伸びたキールなのです。
4番目の写真は大きな舵とキールの写真です。この写真の右には船底に固定された深いキール
が写っています。小さいように見えますがキールは頑丈な思い鋼鉄製です。
キールの重さはヨットの全重量の半分近くもあるのです。これこそヨットの秘密兵器なのです。
またまた余談ですか日本の北前船には船底か突き出したキールはありませんでした。
5番目の写真はヨットの後ろ姿の写真です。どれも大きな舵がついていますが、風向きが小刻みに変わった場合でも舵が大きく効き、微調整ができるような構造になっています。
さてこんなにも合目的に作られているヨットでも強風が吹けば横倒しなりそうになります。その恐怖の体験は何度もしました。
しかしそんな場合は、舵にしがみついて強風は弱まるのを待つのです。
ヨットが横倒しちかくなると舵が水面から上がってしまい効きません。なすすべもなく我慢の一字です。しばらく我慢していると強風が止みます。すると重いキールのお陰でヨットが立ち上がります。すかさずエンジンをかけ、セイルを引っ張り降ろします。
セイルさえ降ろしてしまえばヨットはキールのお陰で絶対に転覆しません。後は悠々とエンジン音を響かせて帰港するだけです。
このような怖い体験をするとヨットの構造の素晴らしい合目的性に感動します。
そしてこの合目的性こそがヨーロッパ文化の真髄の一つだと思い込みます。
これは何時もの私の思い込みであり、真偽のほどは分かりません。
しかし横浜に係留、展示してある帆船日本丸の当時の船長の大西典一氏を訪問したとき、私の思い込みに賛成して頂いたので意を強くしています。
大西さんな帆船にはヨーロッパ文化の全てがあると言ったのです。そして一人のりのヨットでは分からないでしょうが多数の乗組員のいる大型帆船の人々の役割が明確に決めてありそれぞれの義務がはっきりしていると言います。その上、士官とセイラーの階級区分も明確で、ヨーロッパ社会の階級制も理解出来ましたと言っていました。
そんなわけで、私は趣味のヨットのおかげでヨーロッパ文化の真髄を知ったような感じがしているのです。皆様からご意見を頂けたら嬉しく思います。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
江の島ヨットハーバーでは長い間腰をおろして25年間趣味として続けたヨットのことをあれこれ回想しました。
そこで今日はその趣味のおかげでヨーロッパ文化の真髄の一端が分かったという小さな話を書いてみます。
真髄などと大げさな言葉を使うなと怒らないで下さい。なんとなくそんな感じがしたという気楽な話です。それでは江の島ヨットハーバーの写真をご覧下さい。
1番目の写真は青い船体のレース艇風のヨットの写真です。この手前の青いヨットから2つ目のヨットには片側に5つも窓のついたキャビンの大きなヨットも写っています。長距離の航海を大きなキャビンで快適に過ごそうという設計になっています。
2番目の写真はこれらのヨットの後ろ姿の写真です。青いヨットの船尾が斜めに切ってあり、いかにも快速艇のような設計になっています。
さてヨットの趣味をしていたおかげで何故、ヨーロッパ文化の真髄の一端を知ることが出来たのでしょうか?
今考えてみると2つの理由がありました。
一つはヨットの全ての部分品が明確な目的に合致している構造になっていることです。ヨットの上の部品は必要なものは必ず存在していて、不必要なものが一切無いのです。その上形が美しいのです。 まさに用と美の一致と言えるでしょう。
もう一つの理由は海上で強風が吹き荒れ怖い状況になると、ヨットの構造と部分品がその恐怖の状況を耐え偲び、乗っている人間を安全に港まで連れ帰ってくれるのです。
この恐怖の体験から救ってくれたヨットの構造と部品の合目的さがしみじみと理解出来るのです。この「合目的性」こそがヨーロッパ文化の真髄の一つと感じるのです。
それでは写真に従ってもう少しヨットの構造の「合目的性」を説明致します。
3番目の写真はヨットの船体の上に立っているマストの写真です。マストは船体の長さより少し長く立っています。風の力で航海するのですから高く大きな帆を上げて風を掴まけれないけません。
しかし大きな四角形の帆を上げれば船が簡単に横倒しになります。そこで三角形の帆を上げて横倒しの危険性を少なくしています。
そしてこの三角形の帆の威力は風上45度方向まで風に逆らって船が航海出来るのです。
その原理は飛行の翼が浮力を生じ空を飛べるのと全く同じです。
余談ながら日本の北前船には三角形の帆がありませんでした。風下にしか走れない大変不便な帆船だったのです。
さて三角形でも帆を上げて強風が吹けばヨットは傾き横倒しになる筈です。
その横倒しを防ぐのが船底から長く伸びたキールなのです。
4番目の写真は大きな舵とキールの写真です。この写真の右には船底に固定された深いキール
が写っています。小さいように見えますがキールは頑丈な思い鋼鉄製です。
キールの重さはヨットの全重量の半分近くもあるのです。これこそヨットの秘密兵器なのです。
またまた余談ですか日本の北前船には船底か突き出したキールはありませんでした。
5番目の写真はヨットの後ろ姿の写真です。どれも大きな舵がついていますが、風向きが小刻みに変わった場合でも舵が大きく効き、微調整ができるような構造になっています。
さてこんなにも合目的に作られているヨットでも強風が吹けば横倒しなりそうになります。その恐怖の体験は何度もしました。
しかしそんな場合は、舵にしがみついて強風は弱まるのを待つのです。
ヨットが横倒しちかくなると舵が水面から上がってしまい効きません。なすすべもなく我慢の一字です。しばらく我慢していると強風が止みます。すると重いキールのお陰でヨットが立ち上がります。すかさずエンジンをかけ、セイルを引っ張り降ろします。
セイルさえ降ろしてしまえばヨットはキールのお陰で絶対に転覆しません。後は悠々とエンジン音を響かせて帰港するだけです。
このような怖い体験をするとヨットの構造の素晴らしい合目的性に感動します。
そしてこの合目的性こそがヨーロッパ文化の真髄の一つだと思い込みます。
これは何時もの私の思い込みであり、真偽のほどは分かりません。
しかし横浜に係留、展示してある帆船日本丸の当時の船長の大西典一氏を訪問したとき、私の思い込みに賛成して頂いたので意を強くしています。
大西さんな帆船にはヨーロッパ文化の全てがあると言ったのです。そして一人のりのヨットでは分からないでしょうが多数の乗組員のいる大型帆船の人々の役割が明確に決めてありそれぞれの義務がはっきりしていると言います。その上、士官とセイラーの階級区分も明確で、ヨーロッパ社会の階級制も理解出来ましたと言っていました。
そんなわけで、私は趣味のヨットのおかげでヨーロッパ文化の真髄を知ったような感じがしているのです。皆様からご意見を頂けたら嬉しく思います。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)