御柱祭
今春の令和4年諏訪大社式年造営御柱大祭(御柱祭)に向け、上社本宮、前宮に建てる計8本の御柱の曳行担当地区を決める抽籤式が15日、諏訪市の本宮で行われた。
抽籤総代が神前でくじを引き、2人の立会人、北島和孝宮司が内容を確認後、神職が結果を発表。幹回りが最も太い本宮一之御柱は「豊平・玉川」が担当することになった。
同地区が本宮一を担うのは2004(平成16)年以来で18年ぶり。参列は大総代のみの31人だった。
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抽籤式は本宮月次祭に併せて行われた。雪が舞う中、神職に続き、四脚門から斎庭に入った抽籤総代は、事前に参集殿で行った
1回目の抽籤(順々籤)の結果に従って右片拝殿に座った。神事に先立ち、神前に供えた籤をくじ立てに差し入れて、
本籤を引く順番を決めるための2回目の抽籤(順籤)を行い、結果に基づいて「金沢・富士見」の樋口尚宏抽籤総代(66)=茅野市金沢=から本籤を引いた。
本籤の結果、本宮二は「原・泉野」、本宮三は「宮川・ちの」、本宮四は「金沢・富士見」、前宮一は「四賀・豊田」、前宮二は「湖南・中洲」、
前宮三は「湖東・北山・米沢」、前宮四は「本郷・落合・境」と決まった。本宮一を引いた矢島正恒抽籤総代(67)=同市豊平=は
「(本宮一という結果に)びっくりしたが、立会人や北島宮司に見ていただき、正式に 発表されたことで抽籤結果を改めて確認できた。
1月2日から始まった抽籤祈願は、コロナ禍のため毎日というわけにはいかなかったが、地元の氏子の願いをひしひしと感じていた。
皆さんの期待を 力に変えて抽籤式に臨 むことができた」と振り返った。
斎庭には大総代が距離を開けて2列に並んでいすに座り、抽籤結果を固唾をのんで見守っていた。神職の正式発表を聞き、御柱祭本番に向けて気持ちを引き締めていた。
上社大総代会でつくる上社御柱祭安全対策実行委員会の小松秀敏事務局長(68)=諏訪市中洲=は「まずは抽籤式が無事に終了してほっとしている
。曳行担当が決まり、境内が大歓声で沸く、過去の抽籤式を思い起こせば、寂しさを感じるが、一方で厳かな雰囲気だったともいえる。
多くの氏子さんが本宮に来たかったと思うが、そこを理解していただき、感謝している」と語った。