承前 4年目の引越し記念日のささやかな祝いに「穴子好き」なあいかたが あちこち検索で探して見つけた 神谷町の「穴子や 神谷町」にでかけた。
関西風の焼穴子ではなく 関東風の煮穴子を炙る調理法の丼は 何とも言えずおいしくて 二人ともに言葉なく 黙々と食べてしまう逸品だった。
丼に載せて出てきたサイドオーダーの『きも煮』も優れものだった。
店内はちょっと時分時を外れていたが このあたりの会社勤めの人でほどよく席は埋まっていて どこかの商社マンらしき人の野太い関西アクセントの話声も聞こえ
一瞬 ここは大阪の心斎橋か本町にある店だったかな?というような気になった(笑)。
ぬる燗の温度はどうですかと聞きに来た店長の池田さんの話では 元は築地で料亭をやっていたが 一年半ほど前に この場所で穴子専門店に業態替えをしたとのこと。
開業前には 懐石で修行した板前さんと一緒に東京と関西の穴子で有名な店(姫路のでんすけ穴子など)を訪ねて食べ歩いて研究したのだそうだ。
その研鑽の成果は十分に発揮されていると思った。
神戸在住時には兵庫県高砂の「下村商店」の焼きアナゴや、広島在住時には宮島の「うえの」の焼きアナゴ(関西click 広島click)を楽しんで来た話をしたら
穴子と共に歩んできましねと言われてしまった。 席を立つとオープンキッチンの板前さんからも「ありがとうございました」と声がかかり
このご時世の下 ひたすら顧客大事に やっておられる気持ちを感じた。
満足して店を出た後少し辺りを歩いた。
都営バスのバスストップがあったので行先を見ると新橋駅前行でしかも数分後に来る時刻表だった。すぐにバスが来たので乗った。
虎ノ門から新橋への道すがらをバスの車窓から見るのも面白かった。
新橋駅までは12分ほどだった。駅前第一ビルで焼きビーフンの店を確認してから山手線に乗った。
4年目の引越し記念日はおいしい穴子丼と都心の しばしの短いバスツアーで満足して過ぎた。