安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

トム・ハレル Open Air

2015-05-03 10:11:55 | トランペット・トロンボーン

上越市高田に行く途中、妙高高原のいもり池に寄ってみました。周辺は水芭蕉の群生地としても知られているので、散策する方がたくさんいました。春先は、スギ花粉が飛んで、長時間、外で過ごすのは気が進みませんが、花粉は一段落のようです。また、暖かさも感じられて、ようやく高原などアウトドアもよくなってきました。Open Air(直訳だと「戸外」)というタイトルのアルバム。

TOM HARRELL (トム・ハレル)
OPEN AIR (SteepleChase 1986年録音)

   

トム・ハレル(tp)は、フィル・ウッズ(as)のグループで、1980年代に活躍をしていましたが、これはそのころの録音です。ハレルは、柔らかく安定した音色が素晴らしく、スタイルもバップばかりでなく、モード的なものなどにも対応し、いい曲も書くなど、優れたミュージシャンです。昔からたまに聴いていますが、彼のプレイや曲をお好きな方も多いのではないでしょうか。

メンバーは、トム・ハレル(tp)、ボブ・ロックウェウル(ts)、ハル・ギャルパー(p)、スティーヴ・ギルモア(b)、ビル・グッドウィン(ds)。ハル・ギャルパーは、時に重いプレイをするのですが、ここではそういうことはありません。また、若いころのボブ・ロックウェルが聴けるのがありがたい。ベースとドラムスは、フィル・ウッズ・グループのメンバーです。

曲は、トム・ハレルのオリジナルが、「Terrestris」、「Open Air」、「Bouquet」、「Bofore You」の4曲、スタンダードが、「The Touch of Your Lips」と「Lover」(CDの追加曲)、オスカー・ぺティフォード作「Tricotism」の全7曲。ハレルの曲作りのうまさは定評がありますが、旋律の動きが小刻みに上下する面白い「terrestris」や、清々しい「Open Air」、ハーモニーがきれいな「Before You」と、充実した作品が収録されています。

穏やかなトーンでメロディアスに吹くハレル(tp)と、ややアグレッシヴなロックウェル(ts)の対比も面白く、ギャルパー(p)もスイングしていて、聴きやすいアルバム。タイトル曲の「Open Air」は、さりげないハレル(tp)のプレイが抒情豊かです。CD追加収録の「Lover」では、ソロの先発がロックウェルで、短いフレーズを重ねる刺激的なソロをとり、続くハレルもつられて少し激しく吹いています。「Before You」は、ミディアムテンポの心地良い演奏。

【妙高高原いもり池周辺の春】

問合せ先:妙高高原ビジター・センター
住所:新潟県妙高市関川2248-4(池の平温泉いもり池)
電話:0255-86-4599 

   

いもり池。後方の山は、妙高山です。

   

水芭蕉の群落。

   

水芭蕉

   

いもり池の回りは散策路になっています。東屋の右側の木は、コブシです。

   

コブシは周辺に何本もあり、白い花を咲かせていました。