安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジャズの教科書

2015-05-18 22:07:50 | 読書

「ジャズの教科書」という題名が気になったので、書店で購入した本です。続巻の「ジャズの教科書 ニッポンJAZZ紀行」も手に入れました。Gakken Mookで、Get Navi特別編集大人のたしなみシリーズの中のものです。ジャズを聴いてみましょうという入門的なものといっていいですが、立ち読みしたところ、内容が多彩で、CDも付き、値段も安いので、買いました。

   

「ジャズの教科書」の主な内容は、

Scene1 7人のジャズ・ジャイアンツ( 後藤雅洋、四谷イーグル店主)
Scene2 ジャズとは何か?
 ジャズの魅力と愉しみ方(インタヴュー、中平穂積、Dug店主)、ジャズの歴史を知る(村井康司、音楽評論家) 
Scene3 ようこそ!ジャズ喫茶へ(マイク・モラスキー、日本文化・音楽研究家)
Scene4 ジャズ・ライブへの招待(藤岡康弘、ジョン・コルトレーン研究家)
特別企画 付録CDの名演で分かる! ジャズの「聴き方」ガイド(杉田弘樹、ジャズ・ジャーナリスト。音源提供 澤野工房)

それぞれが、コンパクトに記述されていて、この一冊を読めば、ジャズの楽しみ方がわかるしかけになっています。中でも、面白くて印象に残ったのは、「ジャズ。その魅力と愉しみ方」と題した、中平穂積さんへのインタビュー記事でした。一部を抜き書きすると、

   

ジャズの凄さというのは探求して行くときりがないというところでしょう。ジャズはアドリブが命で、しかも「誰かの真似をしないで、自分の音を持て」と言われます。
僕はそのうちにライブ派になりました。ひとりで家で聴くときもライブ盤が圧倒的に多いです。
名盤といわれるものは、間違いなく名盤なので聴いた方がいいでしょう。名盤は古くなりません。いわゆる名盤だけを聴いていても立派なジャズ・ファンになると思いますよ。

付録のCDには、5曲の演奏が収録されています。本文の方で解説があるので、興味深く聴くことができます。中では、山中千尋(p)が演奏した「Just In Time」がよかった。 

   

 

「ジャズの教科書 ニッポンJAZZ紀行」の方は、日本全国の名ジャズスポットを体感!となっていて、東京・大阪・九州・名古屋・横浜・東北・広島・京都・四国のジャズスポット(ジャズ喫茶、ジャズバー、ライブハウス)が写真と文章で紹介されています。行ってみたいところが山ほどあります。

   

付録のCDには、「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」より4曲収録されていて、本文解説により、ジャズ・ライブの面白さを体験してもらう企画もあります。また、四谷「イーグル」厳選!必聴のライブ盤20といった記事もあります。

   

ジャズをこれから聴こうとする人ばかりでなく、面白いアルバムやお店はないかと探している人など、どこかしら役に立つところのある書籍2冊でした。