先日、東京の用事が早く終わったので、神田にあるジャズバー「Gugan」を初めて訪れました。ビールを注文して、カウンターに腰かけて、マスターとしばしお話。月に一回、大学生によるライブを開催しているそうで、そのライブの録音をかけてくれました。中に出てきたギター・ソロが、ハーブ・エリスやバーニー・ケッセルを思い浮かべるようなラインを弾いていて、ロックからの影響がないので驚きました。ケニー・バレルを師と仰ぐギタリスト、岡安芳明の新作です。
YOSHIAKI OKAYASU (岡安芳明)
LIVE AT ISLAND CAFE (What's New 2015年録音)
岡安芳明のギターは、ブルージーでスイングしている上に、選曲が僕好みで大好きです。3年ほど前に飯田市のライブハウス「canvas」で演奏を聴いたこともありますが、ソロギターだったので、毎月出演している東京の「Soultrane」でリズムも入った演奏を聴いてみたいとかねてから思っています。日程があわずに、まだ果たせていませんが、その代わりCD2枚組の彼の最新作を購入しました。
CD2枚組で、一枚目には、トリオで2015年4月12日のステージが、二枚目には、カルテットで2015年10月11~12日のステージの録音が収録されています。岐阜市にある喫茶店「アイランドカフェ」におけるライブです。トリオのメンバーは、岡安芳明(g)、吉田桂一(p)、佐々木悌二(b)。カルテットは、そのトリオに安保徹(ts)が加わります。
曲はスタンダードです。Disc1が、「Dear Old Stockholm」、「Will You Still Be Mine」、「My Romance」、「Just Squeeze Me」、「Take The A Train」、「C Jam Blues」、「The Things We Did Last Summer」の7曲。Disc2が、「Blue Bird」、「Jumpin' With Symphony Sid」、「When I Fall In Love」、「La Petite Mambo」、「Falling In Love With Love」、「The Preacher」、「Good Bait」、「Trio」の8曲。おなじみのものばかりですが、Disc1の「Will You Still Be Mine」やDisc2の「Jumin' With Symphony Sid」と泣けてくるような嬉しい選曲です。
岡安芳明(g)のグルーヴィーギターが存分に聴けます。選曲に加え、編曲も往年の名盤を下敷きにしているものがあり、「Dear Old Stockholm」は、ポール・チェンバースの「Bass On Top」(Blue Note)を意識したものになっています。エリントンナンバーの「Take The A Train」や「C Jam Blues」では躍動感のある弾むようなソロが聴け、一転して、「The Things We Did Last Summer」では、非常に繊細で和音も響かせながら優しい演奏を披露します。ジャズギターというイメージを体現したような演奏です。
【岡安芳明ホームページ】
Guitarist YOSHIAKI OKAYASU Offical Website
【ジャズバー Gugan】
住所:東京都千代田区神田司町2-17-17 タイイチビルB1
電話:03-3294-9355
お店の入り口。お店は地下にあります。昼12時からの営業で、食事の後などにコーヒーや紅茶を飲みによるのもよさそうです。
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カウンター。
スピーカーは、JBL4312Dでした。