電車での出張の帰りに長野駅前で夕飯を食べようと「油や」に入りました。「油や」は老舗の蕎麦屋さんで、長野市内では知られています。暑いので、冷たいものにしようと「戸隠おろしそば」を注文。蕎麦に冷たいつゆがかかって、そこに大根おろしなどがのっている冷し中華の蕎麦版といったところです。夏向きの食べやすい美味しい蕎麦でした。本来熱い演奏をするミュージシャンですが、クールで落ち着いた演奏もあります。
JOHNNY GRIFFIN (ジョニー・グリフィン)
DO NOTHING 'TIL YOU HEAR FROM ME (Riverside 1963年録音)
ジョニー・グリフィン(ts)は、スピードに満ちた豪快なプレイで知られています。ブルーノートレーベルの諸作などにおけるそういった演奏も面白いのですが、僕は、彼がミディアムテンポ以下でじっくりと吹いた曲が好きです。例えば、愛聴盤の「The Kerry Dancers」(Riverside)中の「Hush-a-bye」を挙げることができます。この「Do Nothing 'Til Hear From Me」中にも、同傾向のプレイが含まれています
メンバーは、ジョニー・グリフィン(ts)、バディ・モンゴメリー(vib,p)、モンク・モンゴメリー(b)アーサー・テイラー(ds)。バディとモンクのモンゴメリー兄弟がサイドメンに起用されているのが、興味を惹きます。バディ・モンゴメリーは、あまり話題になりませんが、モンゴメリーブラザーズなどでの録音を聴くと優れたミュージシャンで、ここでは抒情的なプレイも行っています。
曲は、スタンダードとジョニー・グリフィンのオリジナルです。「Do Nothing 'Til You Hear From Me」、「The Midnight Sun Will Never Set」、「That's All」、「Wonder Why」と、グリフィン作「Slow Burn」と「Heads Up」の全6曲。やはりというべきか、グリフィンの自作2曲は早いテンポの活発なハードバップで、ドラムスとの交換も入ります。
グリフィンの豪快さと繊細な面が同時に味わえます。タイトル曲の「Do Nothing 'Til You Hear From Me」は、テイラーのドラムスに乗って太い音色でリズミカルな吹奏をしています。バディ・モンゴメリーがヴァイブを弾いている「The Midnight Sun Will Never Set」はバラードで、グリフィンが装飾をところどころ入れながらメロディアスなソロをとっています。「That's All」も遅いテンポで、曲想とともにグリフィンのプレイに哀愁が感じられて、彼の別の面が出ています。バディ・モンゴメリーのピアノソロが繊細です。
【油や】
所在地:長野県長野市末広町1355-5 ウェストプラザ長野
電話:026-224-2288
ホームページ:Aburaya