クラシック音楽の普及を目指して、国際音楽交流協会の主催によって、日露交歓コンサートが全国で行われていますが、長野市でも、その公演があったので出かけてきました。整理券は必要ですが、入場料は無料なので、長野県民文化会館の中ホールは、満席に近い状態でした。
クラシックに親しんでいない人や子供向けに演奏会を行っているということなので、プログラムは小品が中心でした。多くの出演者と多くの作品が演奏されたので、ピックアップして印象に残っている演奏家と演奏曲目を掲げます。日露と銘打っているとおり、出演者は、モスクワ音楽院の講師陣が中心でした。
オレグ・ポリャンスキー(ピアノ)
ショパン作曲 バラード第1番ト短調作品23
リスト作曲 ラ・カンパネラ
キリル・ロディン(チェロ)とオレグ・ポリャンスキー(ピアノ)
ポッパー作曲 妖精の踊り
バッハ作曲 G線上のアリア
ピアソラ作曲 ル・グラン・タンゴ
ポリャンスキーは、チャイコフスキー国際コンクール(1998年)で第6位に入り、演奏活動をするかたわらケルン音楽大学で指導に当たっています。音量の豊かさに加え、音色が表情豊かで素晴らしく、いいピアニストだという印象を持ちました。ロディンは、チャイコフスキー国際コンクール(1986年)で第1位となり、演奏活動のかたわらモスクワ音楽院で指導しています。ロディンも日本ではほとんど無名ですが、軽々とどの曲もこなしていて、相当いい演奏のように思えました。
このほかにも、ナターリャ・スクリュービナのソプラノ独唱で、プッチーニのラ・ボエームから「私の名はミミ」や同じくジャンニ・スキッキから「私のお父さん」などが歌われて、楽しいひと時を過ごしました。暖かないい演奏会でした。