長野県岡谷市のカノラホールで、新日本フィルの公演があったので聴いてきました。プログラムにドヴォルザークの交響曲第8番があり、それを聴きたくて出かけたものです。
(出 演)
指揮:高関 健
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:高橋多佳子
(曲 目)
スメタナ:歌劇『売られた花嫁』序曲
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
ショパン:子犬のワルツ (アンコール、高橋多佳子独奏)
ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 作品88
ドヴォルザーク:チェコ組曲 ニ長調 作品36より『ポルカ』 (アンコール)
(感 想)
指揮者の高関健さんは、はじめてでしたが、堅実、緻密という感じで、派手さはないものの、いい流れの音楽を聴かせてくれました。まず、スメタナの売られた花嫁序曲は、短い曲ですが、快活で明るさがあり、オーケストラも滑り出しから好調のようでした。
2曲目は、ショパンのピアノ協奏曲第1番。高橋多佳子さんの演奏は、そこはかとない抒情を漂わせていて、いたずらに感情過多にならず、清々しいものでした。例えば、第1楽章で初めてピアノが入ってくる部分も、あっさりめで、よい感じでした。アンコールとして演奏した「子犬のワルツ」もリズムへの乗りがよく、響きも華やかでした。
休憩を挟んで後半は、ドヴォルザークの交響曲第8番。この曲は第3楽章が好きで、そこを細やかにアンサンブルも美しく演奏してくれたので、満足しました。弦楽器は、重厚さは感じられないものの、まとまっているように思え、管楽器のソロも、外すことなくよいものでした。アンコールでは珍しい曲を聴くことができました。
最も印象に残ったのは、ショパンのピアノ協奏曲第1番で、演奏もよかったのですが、曲そのものが素晴らしいと改めて感じました。残念だったのは、お客様の入りが5~6割くらいだったことで、もっと多くの方に聴いてほしい演奏会でした。
(カノラホール近くにあった看板)
高橋多佳子(p)さんは、9月18日にもカノラホールに出演したようです。
(プレトーク時のホール内部)