先週、横浜のジャズ喫茶マシュマロ(マシュマロレコード)のオーナーの上不三雄さんが信州にお見えになったので、松本市梓川のジャズ喫茶「アンの家」で懇談の機会をもたせていただきました。「アンの家」の宮坂オーナーも加わり、上不さんが実際に接したジャズ・ミュージシャンの話などに耳を傾け、興味深い内容に時の経つのを忘れました。上不さんがプロデュースしたアルバム。
CARSTEN DAHL (カーステン・ダール)
BEBOPISH RUBBISH RABBIT (Marshmallow 2007年録音)
カーステン・ダール(1967年生)は、デンマークのピアニストで、ジャズばかりでなく、クラシックの作品を作曲したりするなど、キース・ジャレットを髣髴とさせるところがあります。マシュマロレーベルには、ダールのアルバムは4作ありますが、どれもが素晴らしい出来で、このアルバムも入魂の一作です。
メンバーは、カーステン・ダール(p)、レナート・ギンマン(b)、フランス・リフべア(ds)。この3人は、2004年録音の「Blue Train」(Marshmallow)と同じメンバーで、その録音の時と同じスタジオ、同じピアノで録音されたもので、「Blue Train」の続編ともいえるものです。ジャケットの絵は、ダールの愛娘セリーナ(当時4歳)ちゃんが書いたイラストです。
曲目は、7曲のスタンダードに3曲のブルースで、ブルースはスタジオに入って即興で作ったもの。スタンダードが「When You Wish Upon A Star」、「What is THis Thing Called Love」、「Someone To Watch Over Me」、「The Man I Love」、「A Night In Tunisia」、「Angel Eyes」、「You and The Night and The Music」の7曲に、ダールの自作が「Bebopish Rubbish Rabit」、「Mituo After Midnight」、「Coming Home」の3曲。
どの曲の演奏もビ・バップ~ハード・バップの王道をいっていて、疾走感があり、ブルージーでためもあり、気迫のこもったプレイは、これぞジャズといいたくなります。アップテンポの「What is This Thing Called Love」、バラード「Someone to Watch Over Me」、バド・パウエルが乗り移ったようなプレイの「A Night In Tunisia」や手でたたいているドラムとの掛け合いもスリリングな「You and The Night and The Music」、そして、ダール自作のリラックスしたブルース「Mituo After Midnight」や「Coming Home」と、思わず惹き込まれました。
【信州ジャズミーティングatアンの家】
ジャズ喫茶マシュマロとズート・シムズファンクラブのパンフレット。アンの家のマスターの宮坂さんに渡したものです。
入店したのが平日の午後6時半くらいと遅かったので、お客様は上不さんと僕の二人だけ。貸し切りでした。
事前に電話を入れておいたので、ズート・シムズのレコードを飾るなどして、歓迎していただきました。
僕が持っていったズート・シムズのレコードをかけてもらいました。
上不さん、宮坂さん
【ジャズ喫茶マシュマロ(マシュマロレコード)】
住所:神奈川県横浜市中区山下町214巴里堂ビル2F
電話:090-2202-3292
ホームページ:マシュマロ
【アンの家】
住所:長野県松本市梓川梓459
電話:070-5455-1941
営業:13時~20時。月曜・火曜定休