安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

シモーナ・モリナーリ CASA MIA

2018-09-05 20:07:25 | ヴォーカル(S~Z他)

JR東日本の大人の休日倶楽部2018年9月号の特集は、「鉄道愛好家と楽しむ東日本絶景鉄道の旅」です。その中に僕がよく利用している篠ノ井線が登場し、「日本三大車窓」の一つにも数えられる線だとありました。普段意識することはありませんが、言われてみれば棚田や善光寺平の景色は確かにきれいです。他には、陸羽東線、只見線、小海線が挙げられていました。ビジュアル的に面白いジャケットのCD。 

SIMONA MOLINARI (シモーナ・モリナーリ)
CASA MIA (WARNER MUSIC ITALIA 2015年録音)

   

女性ジャズヴォーカルの歌手は、ダイアナ・クラークやエミリー・クレア・バーロウなどカナダ出身者の活躍が目立ちますが、最近、イタリアの人が面白いと感じています。ロバータ・ガンバリーニやキアラ・パンカルディ、アリーチェ・リチャルディ、そしてこのシモ―ナ・モリナーリと手持ちのアルバムが増えてきました。

伴奏者の記載はありませんが、編成も曲ごとに異なり、ストリングスが入った曲もあり、編曲は凝ったものです。モリナーリは、リズムに乗り、伸び伸びと歌い、声もよく出ていて、クラシックも4年間勉強していたことをうかがわせます。ジャズヴォーカル一本やりではなくて、ロック、ポップスやラテンなどほとんど境界を設けていないようです。

曲は、ほぼスタンダードです。「A Tisket A Tasket」、「Bewitched」、「Puttin' On The Ritz」、「Mr. Paganini」、「Quizas Quizas Quizas」、「Smoke Gets In Your Eyes」「Never Do A Tango With An Eskimo」、「Dream A Little Dream Of Me」、「It's The Most Wonderful Time of The Year」、「Everytime We Say Goodbye」の全10曲。「Never Do A Tango With An Eskimo」は、イギリスの女性歌手アルマ・コーガンが歌った曲(1955年、HMV Pop Series 129)で、リズミカルで楽しいポップス。

「Casa Mia」(私の家)というタイトルどおり、モリナーリが日ごろ聴いたり、好んでいる曲を歌ったアルバム。歌唱、伴奏共に華やかでアップテンポの「A Tisket A Tasket」、弦も入れてしっとりとした「Bewitched」、踊りだしたくなる「Puttin' On The Ritz」、妖艶さも醸し出している「Quizas Quizas Quizas」、まさかのアルマ・コーガンの「Never Do A Tango With An Eskimo」などと、抽斗の多さに加え、イタリアらしく声の伸びもすごく、爽快で楽しく、飽きません。今後も注目したいシンガーです。

   

CDのライナーからの写真1

   

CDのライナーからの写真2。モリナーリが見ているのは、エラ・フィッツジェラルドのレコード。

【シモーナ・モリナーリ・ホームページ】

simonamolinari.it

充実したホームページです。イタリア国内での活動が多いようですが、2011年にはブルーノート東京(一晩だけでした)、その後、ブルーノートニューヨークにも出演するなど海外での公演も行っています。

【JR東日本 大人の休日倶楽部2018年9月号から】

   

表紙

   

連載漫画があるようです。

   

姨捨の棚田の風景。

篠ノ井線は、長野県の塩尻~篠ノ井の区間を走る路線です。僕が乗り降りするのは、明科(あかしな)駅です。

   

只見線。出かけてみたい。

   

陸羽東線。

   

小海線。八ヶ岳の山麓を走ります。