久しぶりに、安曇野市の喫茶店「パウゼ安曇野」に寄りました。マスターと四方山話をしましたが、店内には小音量でバッハの無伴奏チェロ組曲が流れていました。演奏はヤーノシュ・シュタルケルでしたが、高品位なチェロの再生音にマッキントッシュのアンプとJBLのスピーカーの組み合わせはよいなあと聴き惚れました。見惚れ、聴き惚れるアルバム。
PETE JOLLY (ピート・ジョリー)
TOO MUCH, BABY! (Columbia 1965年録音)
ピート・ジョリー(1932~2004年)は、1950年代にウェストコーストで主にサイドメンとして多くのジャズの録音を残していますが、60年代に入るとスタジオミュージシャンとして活躍しています。それでも、自身のピアノトリオを率いて活動は続けていて、小粋で楽しいアルバムを残しており、これもそういった一枚です。
メンバーは、ピート・ジョリー(p)、チャック・バーグフォファー(b)、ニック・マーティニス(ds)。ベースとドラムスは、ジョリーが長年にわたり率いたトリオのレギュラーメンバーです。オリジナル盤のレコードで聴いていますが、当時相当売れたようで、現在でも安く手に入ります。
曲は、ブロードウェーのミュージカルからとスタンダード曲などです。「I'm All Smiles」、「One Morning in May」、「If I Ruled The World」、「Telephone Song」、「Sometime Ago」、「Same Ol' Huckleberry Finn」、「Do I Hear A Waltz?」、「I'm Getting Sentimental Over You」、「Favela」、「On a Wonderful Day Like Today」の12曲。新しい曲もありますが、それぞれ親しみやすい曲調です。
華麗で明るめなピート・ジョリーのピアノが楽しめます。1曲の収録時間は短めで、フェイドアウトしているものもあり、ジャケットからも、BGMなど気軽に楽しんでもらいたい線を狙ったアルバムでしょう。しかし、演奏は生き生きとしていて、聴いている内に真剣に耳を傾けてしまいます。曲名どおり爽やかでかなりスイングしている「One Morning in May」、ベースのソロも入る「Sometime Ago」、バラードでタッチの美しさが光る「I'm Getting Sentimental Over You」、ボサノヴァでドラムスのブラシが効いていて心地よい「Favela」あたりをじっくりと聴きました。
【パウゼ安曇野】
住所:長野県安曇野市豊科南穂高353−9
電話:0263-31-6996
営業:水~金 10:00~19:00 土日祝 9:00~18:00 定休日:月・火
ホームページ:パウゼ安曇野(Yahoo!ロコのページ、口コミが掲載されています)
パウゼの看板。天気がよくなくて北アルプスは見えません。
パウゼ安曇野入口。
チェロの独奏は、この空間に相応しい。いい音でした。