9月1日は当初、他の予定を組んでいたのですが、ドヴォルザークの「スターバト・マーテル」は滅多に聴けるものではないので、是非聴きたくなり、2日前に電話で席を予約して高崎に行ってきました。
(出 演)
指揮:大井剛史
ソプラノ:北原留美
メゾソプラノ:山下牧子
テノール:望月哲也
バリトン:青山 貴
合唱:群馬交響楽団合唱団
合唱指揮:阿部 純
管弦楽:群馬交響楽団
(曲 目)
ドヴォルザーク / スターバト・マーテル 作品58 B.71
Ⅰ 悲しみに沈める聖母は
Ⅱ 誰が涙を流さぬものがあろうか
Ⅲ いざ、愛の泉である聖母よ
Ⅳ わが心をして
Ⅴ わがためにかく傷つけられ
Ⅵ われにも汝とともに涙を流させ
Ⅶ 処女のうちもっとも輝ける処女
Ⅷ キリストの死に思いを巡らし
Ⅸ 焼かれ、焚かれるとはいえ
Ⅹ 肉体は死して朽ち果てるとも
(感 想)
10月から群響の定期演奏会の会場が新たにオープンする高崎芸術劇場に移るので、1961年から本拠としてきた群馬音楽センターでは最後の定演でした。そのためか、建物の写真を撮る人が大勢いて、チケットもソールドアウトで満席でした。
ドヴォルザークは好きな作曲家ですが、「スターバト・マーテル」を実演で聴くのは初めてです。開始前からステージには、群馬交響楽団合唱団320人が並び、4人のソリスト、器楽演奏者、そして指揮者と壮観です。特に合唱団の人数には、本当に驚きました。
演奏ですが、第10曲の「肉体は死して朽ち果てるとも」では四重唱と合唱、管弦楽が一体となって素晴らしい盛り上がりになり、感動的でした。大井さんの指揮も、全体にはバランスをとったものでしたが、この最終曲では伸び伸びと、かなり響かせていました。
また、第8曲の「キリストの死に思いを巡らし」も、管弦楽だけの前半、続くソプラノの北原さんとテノールの望月さんによる二重唱がよくて、印象に残りました。実は、第1曲の開始後まもなく、ホルンが音を外して先行きを懸念したのですが、終わりよければ全て良しの諺どおり、よい演奏会になりました。