安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

カウント・ベイシー BASIE JAM

2019-09-12 20:01:12 | ピアノ

ズート・シムズファンクラブの会報第3号が出来上がり、送っていただきました。僕もファンクラブの一員ですが、首都圏から離れていることもあり、活動らしい活動は行っていません。しかしながら、このような内容豊かな会報を読むことができ、本当にありがたいことです。ズート・シムズ(ts)が参加したジャムセッションを聴いてみます。

COUNT BASIE (カウント・ベイシー)
BASIE JAM (PABLO  1973年録音)

   

ノーマン・グランツが1972年に発足させたパブロ・レーベルには、オスカー・ピーターソン、カウント・ベイシー、ジョー・パス、ズート・シムズやエラ・フィッツジェラルドなど有名ミュージシャンの作品が多数残されていますが、ステージ上のライブやスタジオにおけるジャムセッションを記録に残しているのも同レーベルの特徴で、これは初期に録音された一枚です。

メンバーは、カウント・ベイシー(p,org)、J.J.ジョンソン(tb)、ハリー・エディソン(tp)、ズート・シムズ(ts)、エディ・ロックジョー・デイヴィス(ts)、アーヴィング・アシュビー(g)、レイ・ブラウン(b)、ルイ・ベルソン(ds)。ヴァーヴレーベルなどを運営していたグランツだけあって、ミュージシャンの信頼が厚く、これだけの顔ぶれが集められるのでしょう。

曲は、全てカウント・ベイシー作曲のもので、「Doubling Blues」、「Hanging Out」、「Red Bank Blues」、「One-Nighter」、「Freeport Blues」の5曲。スイング系のジャムセッションに相応しい曲ばかりで、簡単なアレンジで演奏が続けられたと思われますが、ベイシーは、一つの曲のなかで、ピアノとオルガンの両方を弾くなど、音楽の流れに気を配っています。

ベイシー(p)、ブラウン(b)、べルソン(ds)に加えて、アービング・アシュビ―(g)が参加したリズム隊を中心として醸し出されるスイング感に身をゆだねました。上記に記した曲の順番通りに演奏されたと思われ、後にいくほど調子がでていて、「One-Nigher」と「Freeport Blues」が理屈抜きで楽しい。前者におけるズート・シムズ(ts)のソロやベイシーのオルガン、後者におけるレイ・ブラウン(b)やハリー・エディソン(tp)のソロがよい雰囲気です。全体を通して、アシュビ―(g)が、リズム隊に溶け込み、バッキング、ソロと活躍しています。

【ズート・シムズ ファンクラブ会報 第3号】

ズート・シムズファンクラブ・ホームページ:zootsimsfanclub.net

クラブの概要や入会方法は、ホームページにあります。

   

表紙

   

金坂会長と事務局の万木さんによるズート・シムズのお墓参りの記事。以下、会報誌の一部です。

   

山形のジャズ喫茶「オクテット」の相澤さんによるフェイバリットアルバム3枚。

   

マシュマロレーベル(ジャズ喫茶マシュマロ)のオーナー、上不三雄さんによるハービー・スチュワードのSP盤の紹介。

   

金坂会長のビル・ホルマンに関する記事。金坂さんがご逝去されたので、山形オクテットの相澤さんが現在の会長です。