(今年のセイジオザワフェスの総評と来年の指揮者)
今年(2019年)のセイジオザワフェスについて、9月11日付信濃毎日新聞に音楽評論家の東条碩夫(とうじょう・ひろお)さんが総評を寄稿し、その見出しには『名手ぞろい 主役はSKO(サイトウ・キネン・オーケストラ)』とありました。まさにその通りですが、指揮者のファビオ・ルイージさんの貢献も大きかったと思いました。
来年(2020年)の指揮者は、6度目となるファビオ・ルイージと2013年にラヴェルのオペラ「スペインの時」を指揮したステファヌ・ドゥネーヴと発表されました。ドゥネーヴは、ブリュッセル・フィルハーモニーとセントルイス交響楽団の音楽監督であり、フィラデルフィア管弦楽団の首席客演指揮者も務めています。
(最近聴いているクラシックのCD)
【ファビオ・ルイージ指揮ウィーン交響楽団 マーラー交響曲第1番「巨人」】
8月にセイジオザワフェスで聴いたファビオ・ルイージが指揮したマーラーの交響曲第1番「巨人」の演奏がよかったので、彼が指揮したウィーン交響楽団のCD(2012年録音)を購入しました。素晴らしい弦のアンサンブルが聴かれ、このCDはなかなかよいです。
【ウィーン・フィル・サマーナイト・コンサート2019】
グスターボ・ドゥダメル指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。ユジャ・ワン(p, ラプソディ・イン・ブルーに出演)。2019年は、アメリカ・ナイトで、「キャンディド序曲」、「星条旗よ永遠なれ」、「ラプソディ・イン・ブルー」などに交じり、珍曲といっていいスタイナー「カサブランカ」組曲やツィーラー「星条旗行進曲」が演奏されました。
ユジャ・ワン(p)目当てに購入したのですが、彼女の演奏は歯切れがよく、ドゥダメル指揮のウィーンフィルは、リズミカルでした。選曲が面白く、ウィーンフィルの初演奏や初録音の曲が含まれています。レコード会社の都合からか、CDの解説書にユジャワンやドゥダメルの写真がないのが残念。
【ウィーン・フィル・サマーナイト・コンサート2018】
2019を購入したついでに、2018年のウィーン・フィル・サマーナイトコンサートも注文しました。指揮はワレリー・ゲルギエフ、ゲストにソプラノのアンナ・ネトレプコ。イタリアンナイトで、オペラの序曲やアリアが演奏され、ウィーンフィルのサウンドの美しさに浸れるコンサートのようでした。
ネトレプコは、「アドリアーナ・ルクヴルール」より 「私は創造の神の慎ましい侍女です」、「トスカ」から「歌に生き、恋に生き」、「道化師」より 「あの大空で囀っている」(鳥の歌) 、「ジャンニ・スキッキ」より「ねえ! やさしいおとう様」の4曲を歌っています。「運命の力」序曲や「カヴァレリア・ルスティカーナ」 間奏曲なども演奏されて、華やかです。
CDの解説書にある写真。ネトレプコが歌っているところ。
ネトレプコとゲルギエフ。