山田穣(as,ss)カルテットのライブがいさつ歯科医院であったので、聴いてきました。
(出 演)
山田 穣(as,ss)
松本 茜(p)
千北祐輔(b)
高橋 徹(ds)
(曲 目)
There is No Greater Love (Isham Jones)
A Child is Born (Thad Jones)
Driftin' (Herbie Hancock)
Every Time We Say Goodbye (Cole Porter)
Rhythm-A-Ning (Thelonious Monk)
〈休憩〉
Nature Boy (Eden Abba)
On A Slow Boat to China (Frank Loesser)
即興のブルース (山田譲)
My Foolish Heart (Victor Young)
Softly, As In A Morning Sunrise (Sigmund Romberg)
Everything Happens To Me (Matt Dennis) (アンコール曲)
山田穣(as)
(感 想)
メンバー良し、曲良し、演奏良しの稀に見る素晴らしいライブでした。山田穣さんは、初めてでしたが、スイングジャーナル誌のアルトサックス部門で3年連続(1998~2001年)人気投票の一位を獲得した経歴が納得できる演奏でした。楽器が鳴りきり、チャーリー・パーカーからの伝統を踏まえたビバップ・フレーズの洪水は、気持ちよいこと半端ではありませんでした。
途中で倍テンポになった「There is No Greater Love」、中低音域を生かした温かいサウンドで魅了した「On A SLow Boat to China」、カデンツァから入った「My Foolish Heart」などが特に記憶に残りました。ソプラノサックスは、コルトレーンからの影響がみてとれ、「Nature Boy」はモードがかっていました。
松本茜(p)さんを聴くのは3度目です。今までの2回はそう印象になかったのですが、今回は、バッキング、ソロともに目を見張るようでした。「On A Slow Boat to China」のソロでは、前半を右手高音のキラキラフレーズで、後半を左手も含めた厚い和音でリズミカルに盛り上げ、その流れのうまさに驚かされました。
千北祐輔(b)さんについては、ある方から「いいベースだからよく聴いてきて」と言われていたのですが、そのとおりで、フューチャーされた「Driftin'」では太くよく伸びるサウンドで熱演していました。高橋徹(ds)さんも、山田穣作の即興ブルーズで、熱いやりとりをしていました。
松本茜(p)
演奏終了後。左から、松本茜、山田穣、千北祐輔
千北祐輔(b)
高橋 徹(ds)
山田穣(ss)
こういうライブならまた聴きたいと頗る満足して帰途につきました。また、松本茜さんのピアノトリオ編成でのリーダーライブを聴いてみたくもなりました。