安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

パスカル・ロジェ ピアノ・リサイタル (11月27日 高崎芸術劇場音楽ホール)

2022-12-02 19:30:00 | クラシック演奏会

11月27日(日)に高崎芸術劇場の音楽ホールで、「パスカル・ロジェ ピアノ・リサイタル」が開催されたので聴きに行きました。ドビュッシープログラムです。

   

チラシ表

(出 演)

パスカル・ロジェ(ピアノ)

(曲 目)

ドビュッシー:前奏曲集第1集
        デルフィの舞姫たち、帆、野を渡る風、音と香りは夕暮れの大気に漂う、アナカプリの丘、
        雪の上の足跡、西風の見たもの、亜麻色の髪の乙女、とだえたセレナード、沈める寺、
        パックの踊り、ミンストレル
《休憩》

ドビュッシー:版画
        塔、グラナダの夕べ、雨の庭
       水の反映(映像第1集より)
       映像 第2集
        葉ずえを渡る鐘の音、荒れた寺にかかる月、金色の魚、
       喜びの島

【アンコール曲】

ラヴェル:組曲「鏡」から第3曲「洋上の小舟」
サティ:ジムノペディ第1番
           

(感 想)

今回は、オール・ドビュッシー・プログラムという曲目に惹かれて、チケットを購入しました。パスカル・ロジェさんは、来日も多く有名な方ですが、もちろん初めて聴きます。初めて入った音楽ホールは、412席で、リサイタルにピッタリでした。

フランスものなので、優美な演奏が行われるはずだという先入観をもって、聴き始めたのですが、ロジェさんの演奏は、迫力とスピードがあり、音の強弱がはっきりとしたもので驚きました。ペダルも長めには踏んでいなかったよう見えました。

ドビュッシーの前奏曲集は、ボードレールやヴェルレーヌなどの詩にインスパイアされて作られていますが、頽廃的なところのない健康的な演奏でした。でも、慣れてくると、悪くないと思い始め、特にアンコールのラヴェルの「洋上の小舟」は、色彩感も豊かで、とても楽しめました。

(出演者プロフィール)

パスカル・ロジェ(ピアノ)
Pascal Rogé, Piano
 
パリ生まれ。パリ音楽院を首席卒業後、ジュリアス・カッチェンに師事。1971年ロン=ティボー国際コンクール優勝。

これまでに、パリ管、ロイヤル・コンセルトへボウ管、ウィーン響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、スイス・ロマンド管、チューリッヒ・トーンハレ管、オスロ・フィル、ロンドン響、ニューヨーク・フィル、ロサンゼルス・フィル、シカゴ響、日本では、NHK響、日本フィル、新日本フィル、大阪フィル、京都市響、日本センチュリー響等と共演。指揮者では、ロリン・マゼール、サイモン・ラトル、クルト・マズア、マイケル・ティルソン・トーマス、サー・アンドリュー・デイヴィス、マリス・ヤンソンス、エド・デ・ワールト、アラン・ギルバート、マレク・ヤノフスキ等と共演している。

17歳で名門ロンドン/デッカの専属アーティストとなり、「サン=サーンス:ピアノ協奏曲全集」(シャルル・デュトワ指揮/フィルハーモニア管、ロイヤル・フィル、ロンドン・フィル)、「プーランク:クラヴサンと管弦楽のための田園の奏楽、フランス組曲」(シャルル・デュトワ指揮フランス国立管)、「プーランク:ピアノ作品全集」、「ラヴェル:ピアノ作品全集」、「サティ:ピアノ作品集」等をリリースし、2回のグラモフォン賞、ディスク大賞、エディソン賞等多くの賞を獲得した。エームス・クラシックスからは、「ラヴェル&ガーシュイン:ピアノ協奏曲」、「ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲、ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー」(いずれもベルトラン・ド・ビリー指揮ウィーン放送響)を、オニックス・クラシックスからは、「ドビュッシー:ピアノ作品全集」(全5巻)をリリース。オクタヴィア・レコードからの「ショパン&フォーレ:夜想曲集」も好評を得る。

ドビュッシーやラヴェル、サティ、プーランク、フォーレなどのフランス作品では、優雅で美しく絶妙なフレージングで絶賛を博している。世界中でマスタークラスを開催しており、現在はエコール・ノルマル音楽院で教授を務める。
 
【あらかじめ聴いたCD】

   

ドビュッシー:ピアノ曲全集から「前奏曲集」など。アルド・チッコリーニ(ピアノ)