一昨日の土曜日、「2014 ジャズ・イン・長野~春編」というコンサートに行ってきました。会場の守谷ホールは、立ち見の方もいて、150人くらいで満席でした。始まったのは午後6時ですが、終了は午後9時45分で、4時間近くジャズを満喫しました。忘れないうちにと、感想等をまとめました。
出演は次の3グループです。
・本田珠也トリオ(本田珠也(ds)、守谷美由貴(as)、石田衛(p))
・神保彰ワンマンオーケストラ~ドラムからくり全国行脚2014(神保彰(ds))
・森山・板橋カルテット(森山威男(ds)、板橋文夫(p)、川嶋哲郎(ts)、金澤英明(b))
はじめに演奏したのは、本田珠也トリオで、前衛的なアブストラクトな演奏でした。セロニアス・モンクやオーネット・コールマンの曲目が取り上げられ、本田さんの祖父が作ったという岩手県宮古高校校歌もジャズ・ヴァージョンでプレイされました。かなり硬派でしたが、細部まで神経をいきわたらせた演奏のように感じました。
2番目は、神保彰ワンマンオーケストラでした。本人が言っていたように、これはジャズではありませんが、エレキドラムも駆使した、カラフルでリズミカルな演奏は、それなりに面白かったです。スター・ウォーズのテーマ、マイケル・ジャクソン・ヒット・メロディー、ホルスト作曲「組曲 惑星」などのプログラムでした。
最後は、森山・板橋カルテットで、会場からは拍手と歓声があがりどおしでした。川嶋哲郎作の「ラメンテーション」から始まり、最後はおなじみの「ハッシャ・バイ」でした。川嶋哲郎(ts)さんの実演は初めてでしたが、ジョン・コルトレーンやジョー・ヘンダーソンからの影響があり、クライマックスではフリーキーなトーンも混ぜた熱演でした。特に、テナーのサウンドが魅力的なので、スタンダードなどいろんな曲を聴いてみたいものです。森山さんの抑揚に富んだドラムス、板橋さんのピアノも音の塊、エネルギーが出ていて、圧倒されました。
森山・板橋カルテットの演奏が終わり、森山さんと聴衆のじゃんけん大会となりましたが、終わった後に、サプライズが待っていました。「皆でなんかやろう」という森山さんの呼びかけで、3組の出演者がステージに勢ぞろいをし、始まったのは、「A Night In Tunisia(チュニジアの夜)です。川嶋、守谷のフロント陣も頑張っていましたが、聴きものは、森山、神保、本田の3人のドラマーによる延々と続いたドラム合戦で、3人とも実にエネルギッシュでした。
「A Night In Tunisia」で退席していた板橋さんが戻ってきて、板橋=森山のデュオでステージが締められました。曲名はわかりませんが、バラード系で、板橋文夫の幅の広さがよくわかるいい演奏で、感動しました。
演奏中の撮影は許可されないので、森山・板橋カルテットの始まる前にスマホで撮りました。川嶋さんと森山さんが見えます。右奥は、神保彰さんのドラムセットです。
ジャズ・イン・長野を堪能されたようですね。本田珠也に森山威男、板橋文夫、川嶋哲郎、各氏とも何度か聴いておりますが素晴らしいプレイヤーばかりです。10年ほど前、川嶋哲郎さんが椎名豊さんのバンドで来道したとき、リハーサルでボヘミア・アフター・ダークをリクエストしたら、俺知らない、と言ったのは川嶋さんでした。椎名さんが、G7と掛け声をかけて演奏を始めるとワンコーラスで付いてきました。さすがプロです。
こういうコンサートが、人口30数万人の長野でよく商業ベースでできたものだと、へんな感心をしました。ハードなものが多かったのですが、会場には若い人もいて盛り上がっていました。主宰したバックドロップの唐澤さんにきくと、神保彰さんのファンも多かったようです。
札幌にはかなり多くのミュージシャンが訪れているようで、クラシックも含めて演奏会が多いのはうらやましいです。全部聴いていらっしゃるとはさすがです。
とても聴き応えのあるライヴだったようですね。熱さが伝わってきました。
地方だからこそ、できるライヴもあると思います。なかなか聴けないミュージシャンを迎えるワクワクした気持ちとか、そういうモノが伝わって演奏者にも熱が入るのだと思います。私は神保彰さんのドラムを聴いてみたいです。
ところで6月に安曇野市にカナダのジーン・ディノヴィさんがやってきます。お時間があれば是非聴いていただきたいピアニストです。ジーンさんの美しい旋律は奥様もきっとお気に召すはず、とても素敵なデートになる事まちがいなしです。(スマイル)
長野には常設のジャズクラブはありませんから、こういう催しものはジャズ・ファンから歓迎されます。今回は、森山・板橋さんの知名度が寄与して入場者が多かったと思います。
ジーン・ディノヴィの6月11日(水)の安曇野いさつ歯科医院におけるコンサートですが、私の分は既に予約しました。平日で長野市からは1時間くらいかかるので、午後3時以降のスケジュールは入れるなと、職場で頼んでいます(笑)。楽しみなコンサートです。
名前を入れ忘れておりました。
私も仕事のある日は、午後3時までのシフトでお願いしてライヴに駆けつけます。やはりライヴのあるダウンタウンまで1時間ほどかかるのですが、好きな事はなんとしてでも行きたいので、でもそれは苦になりません。だってそれからエネルギーをもらっているので。
楽しんできて下さいね!
長野県は広いので、どうしても北の方の長野市と真ん中あたりの安曇野市だと、途中、高速道を使っても1時間近くかかります。ディノヴィさんの演奏が目の前で、聴けるのですから、これくらいは苦になりません。