「ニーチェⅠ 美と永遠回帰」(平凡社ライブラリー)
司法制度改革の発端は、ある憲法学者の「ハイデッガーを原書で読んでないような奴が司法試験に合格するのはおかしい」という憤怒にあったそうだが、ハイデッガーの論述の進め方は、法曹の思考と親和性があるように思う。
さて、「ニーチェⅠ」はハイデッガーの講義の翻訳であり、「著作」よりも格段に分かりやすいとされている。随所に鋭い分析があり、例えば、「力への意志はその本質と内的可能性からして、同じものの永遠回帰なのである」(p552)などは、ニーチェ解釈の決定版ともいえる。
それ以外にも、「『存在者』の『人間化』の懸念」(p423~)などは、目からうろこの指摘である。
もちろん、これを原書で読む力などありませんが。
司法制度改革の発端は、ある憲法学者の「ハイデッガーを原書で読んでないような奴が司法試験に合格するのはおかしい」という憤怒にあったそうだが、ハイデッガーの論述の進め方は、法曹の思考と親和性があるように思う。
さて、「ニーチェⅠ」はハイデッガーの講義の翻訳であり、「著作」よりも格段に分かりやすいとされている。随所に鋭い分析があり、例えば、「力への意志はその本質と内的可能性からして、同じものの永遠回帰なのである」(p552)などは、ニーチェ解釈の決定版ともいえる。
それ以外にも、「『存在者』の『人間化』の懸念」(p423~)などは、目からうろこの指摘である。
もちろん、これを原書で読む力などありませんが。