Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

翻訳で読むハイデッガー

2012年01月30日 07時32分05秒 | Weblog
「ニーチェⅠ 美と永遠回帰」(平凡社ライブラリー) 
 司法制度改革の発端は、ある憲法学者の「ハイデッガーを原書で読んでないような奴が司法試験に合格するのはおかしい」という憤怒にあったそうだが、ハイデッガーの論述の進め方は、法曹の思考と親和性があるように思う。
 さて、「ニーチェⅠ」はハイデッガーの講義の翻訳であり、「著作」よりも格段に分かりやすいとされている。随所に鋭い分析があり、例えば、「力への意志はその本質と内的可能性からして、同じものの永遠回帰なのである」(p552)などは、ニーチェ解釈の決定版ともいえる。
 それ以外にも、「『存在者』の『人間化』の懸念」(p423~)などは、目からうろこの指摘である。
 もちろん、これを原書で読む力などありませんが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする