見えないところの手抜き

笹子トンネル事故　一斉点検急ぎ安全確保を
　「問題のボルトや周辺のコンクリートが地下水や車の排ガスで劣化した可能性も指摘される。それなのに、昭和５２年の開通以後、ボルトやつり金具の交換や補修が行われた記録はないという。」

　ニュースを総合すると、どうやら、施工段階で手抜きがあったかどうかは不明だが、少なくとも点検時に手抜きがあったことは確かなようだ。
　話は変わるが、人間が「見えないところ」でいかに手を抜きがちであるかは、建築関係者や建築紛争に携わったことのある法曹関係者ならよく分かると思う。
　これは、単に「楽をしたい」という人間の本能からそうなるのではなく、施工業者の場合、手を抜くことによって利益を得ることができるからだ。例えば、高級品を使う代わりに安いものを使う、釘を３本打つべきところを１本で済ませる、などの方法がある。