民事裁判では、一見して成り立ちそうもない主張を展開している当事者に対して、裁判所が、「さらに主張立証を尽くして下さい」と促すことがときどきある。弁護士になりたてのとき、これがどういう意味を持つのか先輩に聞いてみたところ、「ふつうは、負ける者から後でいちゃもんをつけられないように、今のうちに言いたいことを全部言わせておくという意味のことが多い」との回答だった。判決は、実際、そのとおりになった。
要するに、「敗者には耳を傾ける」ということなのだ。
ちなみに、これとは逆に、既に主張・立証が十分で、勝訴確実の当事者に対しては、新たな主張・証拠の提出について、裁判所は抑制する姿勢をみせることがある。
要するに、「敗者には耳を傾ける」ということなのだ。
ちなみに、これとは逆に、既に主張・立証が十分で、勝訴確実の当事者に対しては、新たな主張・証拠の提出について、裁判所は抑制する姿勢をみせることがある。